【大学受験】浪人生が予備校選びで押さえたい7つのポイント|注意点から失敗しないおすすめの5校を紹介
更新日: (公開日: ) COLUMN
浪人を決意したら、なるべく早いうちに予備校選びを始めなければいけません。カリキュラムや費用など、確認するポイントを整理した上で早めに動き始めましょう。
本記事では、浪人生に予備校をおすすめする理由をはじめ、何を見て選べばいいのかなども詳しく解説しています。おすすめの予備校や塾も紹介していますから、比較検討の際の参考にしてください。
関連記事:浪人生は予備校に行くべき?選び方とおすすめ5選を確認
浪人生に予備校をおすすめする5つの理由
浪人生が予備校に通った方がいい理由を解説します。
- 講師のサポートが受けられる
- 効率的に勉強できる
- 生活リズムが整う
- 仲間やライバルを意識できる
- 受験の情報収集がしやすい
講師のサポートが受けられる
予備校に通うと、授業以外にもわからない問題に対する質問や受験に関する相談など、講師のサポートが受けられます。一方で、独学で受験勉強する宅浪を選んだ場合には、講師のサポートがありません。
現役時代には予備校に通っていなくても、高校の先生に質問や相談できる環境がありました。
しかし、浪人生は高校の先生に質問できませんから、わからない問題があった際にも自力で解決しなければいけません。
わからない問題を自分で理解するのは、大変時間がかかります。そのため、予備校の講師に頼った方が時間を無駄にせず勉強できます。
効率的に勉強できる
予備校の最大の魅力は、何と言っても大学受験に精通した経験豊かな講師陣による質の高い指導が受けられる点です。
講師は、受験生が直面する様々な問題に対して的確なアドバイスを提供し、学習の効率化を図ることができます。また、予備校では、受験生の学力や志望校に応じた多様なカリキュラムが組まれており、個々のニーズに合わせた指導も可能です。
たとえば、浪人生専門のコースでは、1年間の時間を最大限に活用し、短期間で成績を大幅に伸ばすための集中的なプログラムが提供されます。このようなコースを選ぶことで、浪人生は自らの弱点を徹底的に克服し、再挑戦に向けての準備を整えることができます。
さらに、予備校では学力テストを定期的に実施することもあり、どの分野に重点を置いて勉強すべきかを理解できるでしょう。
生活リズムが整う
浪人生は現役高校生と違い、学校がなく1日の使い方は自由で、いつでも受験勉強できる環境があります。24時間を自分の好きにスケジューリングできる反面、生活リズムが崩れる可能性も高いです。
受験勉強期間は、生活リズムが崩れても大きな影響はないかもしれません。しかし、入試は午前中から実施されるため、生活リズムが乱れて朝に集中できない状況はよくないといえるでしょう。
予備校に通うと、毎朝同じ時間に起きて授業を受けるというルーティンができますから、生活リズムが整いやすくなります。
仲間やライバルを意識できる
予備校は、あなたと同じように志望校合格を目指す仲間やライバルが多くいるため、競争意識が高まり受験勉強へのスイッチも入りやすいです。
しかし、宅浪を選んだ場合には、ひとりで勉強と向き合う時間がほとんどになるため、競争相手を意識できません。
現役時代と違い、学校に行ったら大学受験を志望する仲間やライバルに会えるという環境ではなくなります。そのため、日ごろから仲間やライバルに囲まれてやる気を維持したいという人は、予備校に通った方がよいでしょう。
受験の情報収集がしやすい
予備校は指導を受ける以外に、受験の情報収集ができる場でもあります。そして、年度によって大学の出題傾向が変わる可能性もありますから、現役時代の情報のままアップデートしないのはおすすめできません。
予備校では常に最新の情報がそろっているため、志望校のデータ収集に苦労せず済みます。自分一人で、志望校のほか滑り止めも調べるのは大変時間がかかりますから、予備校を活用するのが便利です。
浪人生の予備校選びに失敗しないための3つのコツ
浪人生が予備校選びをする際には、下記の点を意識しましょう。
- 早めに探す
- 選び方のポイントを押さえる
- 複数を比較検討する
早めに探す
浪人が決まったら、早めに予備校探しを始めてください。予備校は1年のカリキュラムが設定されていて、4月からスタートします。
スタートに乗り遅れるとカリキュラムの途中から指導を受ける形になり、それまでの知識は自習で補わなくてはいけません。
自力で授業に追いつくのは、最初から授業を受けるよりも時間がかかります。そのため、カリキュラムの最初から授業に参加できるように、3月から予備校を探し始めましょう。
早めに予備校探しを始めると、4月のスタートに間に合うほか、早期に満員となってしまうような人気のコースも選びやすくなります。
関連記事:浪人生の勉強時間はどれくらい必要?スケジュール例や注意点も解説
選び方のポイントを押さえる
予備校を探す際には、合格実績や費用、授業のタイプなど、どこをチェックすればいいのかを整理しておきましょう。
たとえば、志望校の合格実績がない予備校を選んでしまうと、講師やアドバイザーの知識が少ないために効率的なサポートが受けられない可能性があります。
経済的に大きな負担となる費用の予備校を選んだ場合には、支払いが困難になって途中で辞めなくてはいけなくなるかもしれません。
通常、個別指導や集団授業などは、自分が望むタイプで受けた方が満足度は高いです。基本的な情報とあわせて、特に自分が重視したいポイントを整理してから予備校選びを始めましょう。
複数を比較検討する
最後に、予備校選びは複数を比較検討してください。気になる予備校から資料を取り寄せて、候補が絞れてきたら無料説明会や体験授業に参加しましょう。
自分が通える範囲で比較検討できるほど多くの予備校はない、という場合にはオンライン授業が受けられるところも探してみてください。
浪人生の予備校選びで確認したい7つのポイント
浪人生が予備校を選ぶ際に、確認したいポイントを解説します。
- 合格実績
- 費用
- 授業タイプ
- カリキュラム
- 勉強スケジュール
- 自習室の自由度
- 環境・雰囲気
- サポート体制
合格実績
合格実績は、志望校対策ができる予備校選びのために大変重要です。特に、最難関大学の実績を見るのではなく、志望校の合格者数を確認してください。
レベルの高い大学への合格実績よりも、志望校の合格者数が多いと、あなたに合う指導やサポートが受けられます。
費用
現役時代と同じ予備校に通う場合も、浪人生は費用が異なるケースもありますから、改めて確認してください。親が負担する場合には、具体的な金額を伝えて了承を得ておきましょう。
多くの人はなるべく費用を安く抑えたいと考えてしまいますが、金額だけで選ぶと十分なサポートが整っていない可能性もあります。そのため、無料相談や体験授業などに参加して、希望するカリキュラムに対する具体的な費用を確認しましょう。
授業タイプ
予備校には、下記の授業タイプがあります。
- 集団授業:大教室で100人以上が集まるタイプと少人数タイプがある
- 個別指導:マンツーマンや2対1などの少人数で個々の指導を受ける
集団授業は、教室に集まった生徒が同じカリキュラムを受講します。一方、個別指導は生徒一人ひとりに合うオリジナルのカリキュラムが受けられるスタイルです。
それぞれスタイルが異なるため、自分が希望する指導の予備校を選びましょう。
カリキュラム
志望校合格に対応するカリキュラムがあるかを確認してください。なかには、浪人生向けのカリキュラムが整っていない予備校もあります。
現役時代に利用していた予備校であっても、浪人になると当てはまるカリキュラムがない可能性もあるため、注意しましょう。
勉強スケジュール
履修する授業のスケジュールを確認しましょう。十分な学習時間の確保と規則正しい生活をするためには、午前と午後に授業を入れて夕方以降は自習室で勉強するのが理想的です。
浪人生のなかにはアルバイトをするという人もいますから、自身のケースに合わせて授業と自習を含めた勉強時間がしっかり確保できる予備校を探してください。
自習室の自由度
浪人生にとって、自習室の自由度は重要です。基本的に多くの予備校では、自習室や自習ブースが用意されています。
しかし、予備校によって利用時間や利用資格、予約が必要などのルールが異なりますから、確認しておきましょう。予備校の自習室は講師に質問しやすい環境で勉強できます。
そのため、自分にとって利用しづらい自習室の場合、受験において大変不便な状況になってしまうため、しっかりチェックしてください。
環境・雰囲気
校舎内や講師の雰囲気、予備校までのアクセス面などを確認してください。特に浪人生は、授業以外にも自習室の利用で頻繁に予備校へ通うという人も多いでしょう。
そのため、自習室は集中できる環境か、予備校までのアクセスは不便ではないかなどが大変重要です。
また、「夜になると思った以上に周囲が暗く安全面で不安がある」というケースも考えられますから、通う時間帯に合わせて通学ルートを下見するのもおすすめです。
サポート体制
授業以外のサポート体制も確認しましょう。特に、アドバイザーがいる、いつでも講師に相談できるなど、受験の疑問や不安をすぐに解消できる環境であるかは大変重要です。
なかには保護者とのコミュニケーションを大切にしている予備校もあります。サポート体制が整っていると、生徒や保護者が安心して受験に臨めますから、チェックしてください。
浪人生におすすめの予備校・塾5校
浪人生におすすめの予備校・塾を5校まとめました。
- 個別指導×映像授業の「マナビズム」
- 理系や医学部におすすめの「駿台」
- 文系志望におすすめの「河合塾」
- 短期集中で苦手科目を勉強できる「東進ハイスクール」
- 安い費用で抑えるなら「浪人生専門オンライン塾リスタート」
個別指導×映像授業の「マナビズム」
マナビズムでは、週に1回、勉強法や学習計画を個別指導するサービスと映像授業で志望校合格をサポートしています。
さらに、参考書学習の指導も実施しているため、効率的な自学自習ができるスキルも身につきます。また、マナビズムは授業や指導を受けるというインプット学習だけではありません。
リーズニングゼミでは、確認テストを実施した上で、解いた問題を先生に説明する授業も実施しています。アウトプット学習をして得点できる学力が身につくように、徹底的にサポートしています。
浪人生のための専門コースも提供していますから、詳しくは浪人生説明会に参加してみてください。
理系や医学部におすすめの「駿台」
大手予備校のひとつである駿台は、理系や医学部の合格実績が豊富で、高卒(浪人生)クラスも用意されています。
駿台の主な特徴を紹介します。
- 集団授業にプラスして個別指導が受けられる
- 集中力が途切れにくい50分授業
- 最先端AIの「atama+」で苦手分野を補強する学習メニューの提供
オンライン授業に対応しているコースもあるため、あなたが続けやすい環境で指導を受けられるでしょう。
文系志望におすすめの「河合塾」
河合塾は文系の合格実績が多く、浪人生向けのコースとして大学受験科を設けています。
大きな特徴は、志望校合格のために提供している3つの授業形態です。
- 科目ごとに自分の学力に合う授業が受けられる「科目別・学力別クラス編成」
- 志望校対策の実戦演習と講師による解説講義や添削指導が受けられる「実戦演習タイム」
- 対面授業による問題演習ですぐに講師からアドバイスが受けられる「完全習得タイム」
3つの授業を組み合わせて、一人ひとりが志望校合格に直結する指導を提供しています。
短期集中で苦手科目を勉強できる「東進ハイスクール」
東進ハイスクールでは、浪人生を対象にした本科コースを設置しています。
カリキュラムの特徴のひとつは「高速学習」です。ほかの予備校では科目ごとに週1回の授業も、東進ハイスクールでは毎日実施されています。
そのため、前回の授業を忘れないうちに学習ができて、短期集中で苦手科目を克服しやすいです。また、校舎での受講とあわせてオンラインで授業や演習が受けられるため、自宅学習でも予備校と同等のクオリティで勉強できます。
安い費用で抑えるなら「浪人生専門オンライン塾リスタート」
できる限り費用を抑えたい場合には、浪人生専門オンライン塾リスタートを検討してみてください。
リスタートは入塾金がなく、週単位の受講料を支払う料金形態です。指導に満足できない場合にはすぐに退会できるため、納得できないまま無駄に費用を払い続ける必要はありません。
そして、費用面だけでなく、下記のように充実した指導・サポートが受けられます。
- 指導力の高い講師によるマンツーマン指導
- 学習計画と勉強法の指導・管理
- 毎日の朝会・夜会で規則正しい生活をサポート
- 指導時間外・受講科目以外でもプロ講師にビデオ通話で質問可能
費用が安く、週単位の支払いですから、予備校選びに悩む人も気軽に始めやすいといえるでしょう。
浪人生が予備校に通う際の3つの注意点
浪人生が予備校に通う際には、以下に挙げた3つの注意点を押さえましょう。
- 学費がかかる
- 通学時間がかかる
- 成功するとは限らない
学費がかかる
浪人生にとって予備校選びは重要なポイントですが、その際に見落としがちなのが学費の問題です。平均的な予備校の費用は、1年間で100万円以上かかることが一般的です。
内訳 | 平均費用 |
---|---|
入学金 | 10万円 |
授業料(年間) | 70万円~90万円 |
季節講習費 | 20万円~40万円 |
模試の受験費用 | 5万円 |
その他の費用(交通費、教材費など) | 10万円 |
費用合計 | 115万円~155万円 |
この学費の負担は、浪人生にとって大きな課題の1つです。そのため、浪人生の中には、アルバイトをしながら予備校に通う人もいますが、勉強時間を確保するのが難しくなるというジレンマがあります。
したがって、予備校選びの際には、自分の予算に合ったところを選ぶことが重要です。授業料の安い予備校や、奨学金制度が充実しているところなども検討する必要があるでしょう。
また、オンライン予備校なら、通学費や教材費を抑えられるというメリットもあります。
関連記事:予備校費用は浪人生でいくら?相場やお金がない場合の対処法を解説
通学時間がかかる
予備校に通う際の注意点として、通学時間の問題も見逃せません。特に、大都市圏の予備校は人気が高く、自宅から離れた場所にあることも多いです。
もし、片道1時間以上かかるようでは、体力的にも精神的にも負担が大きくなってしまいます。通学時間が長いと、授業の前後の予習復習の時間が取れなくなったり、集中力が続かなくなったりと、学習効率が下がってしまう恐れがあります。
そこで、通学時間が気になる場合は、オンライン予備校の利用を検討してみるのも1つの手です。自宅にいながら質の高い授業を受けられるので、通学のストレスから解放されて、勉強に集中できます。
関連記事:オンライン予備校・塾で浪人成功を目指す!メリットや選び方・おすすめ5選も紹介
成功するとは限らない
予備校に通えば必ず志望校に合格できるわけではありません。浪人生の中には、予備校に通ったものの、結局合格できなかったという人もいるのも実情です。
その原因としては、予備校の雰囲気や学び方が自分に合わなかったことが挙げられます。
予備校では、一定のカリキュラムに沿って授業が進められるため、自分のペースで学習を進めることが難しい面があります。講師の教え方や、クラスメイトとの関係性なども、学習意欲に影響を与える要因です。
また、予備校の授業を受けるだけでは、受験に必要な学力を身につけることは難しいでしょう。授業の予習復習や、自主的な問題演習など、自分で学習計画を立てて実行することも大切です。
関連記事:浪人で失敗する原因はなに?成功するために大切なポイントを解説
大学受験の浪人生が予備校選びと一緒に知りたいこと
最後に、浪人生が予備校選びとあわせて知りたいことをまとめました。
- 浪人生はいつから予備校に通う?
- 浪人生が予備校に通うのは週何回?
- 浪人生は何時間勉強すればいい?
- 浪人は何が辛い?
- なぜ浪人生は成績が上がらないのか?
- 浪人生全落ちしたらどうする?
浪人生はいつから予備校に通う?
浪人生は、1年のカリキュラムが始まる4月から予備校へ通い始めましょう。カリキュラムを最初から受けられないと、途中からの指導になります。そして、乗り遅れた分は自力で追い付かなくてはいけなくなります。効率的に対策するためにも、カリキュラムのスタート時から参加できるよう、浪人が決まったらすぐに予備校選びを始めてください。
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浪人生が予備校に通うのは週何回?
予備校へは週に3回以上を目安として通うと、勉強習慣がつきやすいです。しかし、選択するカリキュラムにもよるため、週3回は目安として考えてください。また、予備校は基本的に、授業がない日も自習室に通えます。そのため、勉強習慣をつけたい人は、授業がない日にも積極的に自習室へ足を運ぶとよいでしょう。
浪人生は何時間勉強すればいい?
理想的な勉強時間は、毎日8時間です。現役高校生は、学校の授業と予備校や自習などで1日7時間程度勉強していると考えられます。そのため、ライバルより多い8時間を目安に勉強してください。1日の学習スケジュールを作成すると、安定した勉強習慣がつきやすいです。
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浪人生の勉強時間はどれくらい必要?スケジュール例や注意点も解説
浪人は何が辛い?
浪人すると「次は必ず合格しなくては」というプレッシャーから、過度なストレスを感じて落ち込んだり体調不良になったりする人も多いです。また、遊びや趣味の時間を削って勉強する必要がありますから、辛く感じるかもしれません。勉強中心の生活にしながら、途中でやる気を落とさないために、適度な気分転換も必要です。数ヶ月に1日程度は勉強しない日を作って、ストレスを発散しましょう。
関連記事:浪人できない理由とは?大学受験失敗後の選択肢と現役合格するための対策
なぜ浪人生は成績が上がらないのか?
浪人生で成績が上がらない人は、現役時代の失敗や反省を分析していないケースが多いです。現役時代の反省を活かさずに同じ勉強法を続けていると、思うように成績が伸びない可能性もあります。浪人を決めたら、予備校選びと並行して「現役時代の勉強法や学習スケジュールで改善した方がよい点」について、しっかり分析しましょう。
浪人生全落ちしたらどうする?
浪人生が入試で全落ちした場合には、「もう1年浪人する」「専門学校に入学する」「就職する」のいずれかになります。どの選択肢であっても、全落ちが決まってからすぐに次の行動へ移る必要があります。もしもの事態を想定して「すべての入試で不合格だった場合の選択」についてあらかじめ考えて、準備を整えておいてください。
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浪人できない理由とは?大学受験失敗後の選択肢と現役合格するための対策
まとめ
浪人すると、現役時代に高校で受けられていた進路のサポートがなくなるため、予備校の存在は一層重要になります。
予備校には、志望校に特化したカリキュラムのほか、浪人生専用のコースもあるため、よく調べた上で満足できる指導を選びましょう。
焦らずに比較検討して、希望する予備校・カリキュラムを選ぶためには、早めに動きだすのが大切です。
浪人が決定したら、カリキュラムのスタートとなる4月から予備校へ通えるように、早めに候補選びを始めてください。