【日本史編】関西学院大学の入試対策・オススメ参考書
更新日: (公開日: ) KWANSEI-GAKUIN
概要
関西学院大学の日本史は標準~難関レベルの問題が多く出題される。
しかし、毎年必出の史料問題は細かい知識も問われるので教科書の欄外までチェックする必要がある。
山川の教科書の文章がそのまま正誤問題として出題されることがあるため、教科書のインプットが非常に重要になってくる。
9・10月で過去問の形式をチェックして正誤対策を具体的に進めつつ、11月以降は過去問に慣れていけるようにしたい。
本番では、7~8割を取れるようにしたい。
出題数
例年、大問5題、小問50問で定着している。
配点は学部・学科によって異なり100点、または150点。
試験時間は、全学日程の場合は日本史のみで60分
学部個別日程の場合は他の1教科(国語or数学)と合わせて120分なので、後者の場合は時間配分を考えて解答する必要がある。
形式
全問マーク式である。
大問Iは毎年、短文2文の正誤を判定する問題が出題される。
正誤の組み合わせが4択となっており、確実な判断が求められる。
大問II以降は、リード文や資料を用いて設問を配置する形式であるが、そこでも正誤問題が出題されることがある。
まあ、年代整序や用語の組み合わせ選択などの出題型式も見られる。
なお、出題の割合は短文正誤型式が60%程度、用語選択型式が40%程度である。
その他、数本の資料を扱う資料問題の大問がほぼすべての日程で出題される。
出題傾向
大まかに「時代」と「分野」、「その他」に分けて説明しよう。
時代
原始から現代まで出題されるが、近現代からの出題が全体の約40%を占め、それ以外は古代・中世・近世からほぼ均等に出題される。
全学部日程と学部個別日程である程度の変動はあるものの、江戸~明治が多い傾向にある。
江戸~明治の範囲では、幕府の体制や戦時中などがまんべんなく出題される。
原始・古代から順番にこなしていくというよりは、江戸以降を中心に固めていくほうが高得点獲得につながる。
分野
重要史料からの出題も多いため、重要史料は暗記し得点につなげたいところである。
テーマ史としては、朝鮮、中国などの外交史が頻出である。
そのため日本の流れのインプットと同時に外国での動きをチェックしておくことが必要になる。
また、政治・経済・外交・文化の全分野の中でも、政治が全体の約40%前後を占め、政治史重視が特徴といえる。
その他
近年、大阪の歴史、岐阜県の歴史、古代~近代の女性史
古代~近世の天皇、古代~戦後の貨幣制度など複数の時代や分野にわたるテーマ史の出題が増加している。
対策
- 70%程度の得点が必要となるが、大半の教科書が採用している標準レベルの用語からの出題が80%程度を占めている。
従って、基本用語を正確におさえていけばボーダーラインの得点は可能である。
- 受験生の多くが苦手とする第Ⅰ問の短文正誤問題は、標準レベルの用語とその内容で正誤を判断させるパターンが多い。
正文の中には、一部判断しにくい問題も含まれるが、誤りを判断させる箇所は基本的なものがほとんどである。
これは第Ⅱ~Ⅳ問の短文正誤でも同様なので、正文の詳細な情報に惑わされることなく、教科書中心の学習を心がけること。
- 史料問題は各学部・日程ともに必ず大問1題が出題される。ほとんどは市販の史料集に記載されている史料だが、近年は未見史料も扱われる。
日頃から、授業と並行して史料になじむ習慣を身に付けるとともに、問題集の解説などを読み込んで、史料問題の解法を身につけていくこと。
- 戦後史からの出題が例年10%前後を占めるので、社会経済・外交を中心に早めに対策しておくことが肝要である。
- 正誤問題の誤文パターンや頻出テーマなどへの対策として、過去問の確認は必須である。学部に関係なく全日程について、3~5年分を目処に取り組んでほしい。
以上が「関西学院大学の日本史」の詳細である。
これを踏まえ、さらに推奨したい参考書を紹介する。
◆金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 (東進ブックス)
「金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本」の使い方はコチラ!
この参考書は原始・古代史 中世・近世史 近現代史 文化史に分かれており
高校2年生から3年生の初めの受験初期に日本史という科目のイメージと大まかな流れ をつかむのに最適な参考書だ。
語り口調で書かれていて年表やユニークなイラストも 各所にあるので、初めて日本史を勉強する人にも取り組みやすい参考書だ。
細かい知識などの情報量が少ないという声もありますが、この参考書の使用目的はあくまで「なぜ」と「流れ」をつかむことなので
知識のインプットは次に紹介する「表解演 習書」などを使用すれば問題ない。
この参考書を使用する際に最も意識してもらいたいことは日本史の因果関係である。
具体的には「あの事件が起きたからこの制度ができたのか!」、「あの人が死んだからこの乱が起こったのか!」
というふうに意識できればこの参考書に限らず、すべての日本史の参考書において得られる知識がより深くより忘れにくくなること間違いない。
◆石川晶康 日本史B講義の実況中継
「石川晶康 日本史B講義の実況中継」の使い方はコチラ!
この参考書も金谷の日本史と同様に時代順に①~⑤(⑤は文化史)に分かれており、語り口調で書かれていて、より詳しく日本史の流れがつかめる参考書だ。
使用するタイミングに関して
理想的な流れは金谷の日本史→石川の日本史ですが3年生から日本史の勉強を始める場合は金谷の日本史のみでも特に問題はない。
この参考書は基本的な流れをつかんでいることは前提で、主な使用目的はかなり詳しいところまで覚えるという参考書なのだ。
また語呂・系譜・写真・資料やよくある誤字も載っているので上手く使えば大きな力を発揮する参考書です。
※先にも述べたように本書は5冊に分かれているのでインプットした知識を持ち運ぶの には適さない。
本書で得た知識を別のインプット系の1冊の参考書に一元化することを徹底してほしい。
◆日本史B表解演習書 (東進ブックス)
「日本史B表解演習書」の使い方はコチラ!
この参考書は先の2冊とは異なり語句などのインプットが主な使用目的の参考書だ。
関関同立やセンター試験などで出題率の高い空欄語句補充をはじめ正誤問題対策にも力を発揮できる。
この1冊を完璧にすればセンター試験は9割・関関同立の入試でも7~8割は問題なく得点できる。
金谷や石川はどちらかといえば読み物系の参考書で冊数も多く、持ち運びには不向きだが
本書は1冊が2部構造になっていて1部目で流れをつかみ、2部目の表を使って情報をまとめることができる。
赤シートでチェックもできるなどの工夫がされているので通学途中の電車やバスの中でも手軽に開け、気になった事柄をすぐに確認できる。
だが、この参考書に限らず1冊にまとめられた参考書は細かい知識の省略が多いのも 事実である。
ではどうすればいいのだろうか?
答えは知識の一元化である!
省略された知識は用語集や資料集や模試の解説からコピーしたり、書き写すなどして表解演習書に一元化すればいい。
具体的にいうとこの参考書には資料が載っていないので、金谷・石川の日本史などからコピーして貼るといいだろう。
どんな参考書にも書いていること書いてないことがあり、その書いてないことを書き込み
自分だけの最強の1冊を作ることが日本史に限らず暗記科目の最短のルートだ。
◆日本史用語集(山川出版)
「日本史用語集」の使い方はコチラ!
入試に出てくるほとんどの問題は、標準的な問題だ。
もしくは、NEW石川の日本史 をやっていれば対応できる。
しかし、ときにはとても難易度の高い用語や、正誤問題に出くわすこともある。
そんな時にこの用語集を見て、その用語をチェックしてほしい。
ほとんどの確率でその用語が載っているはずだ。
この用語集の使用目的は、インプットで使用した参考書の網羅しきれていないところの補足に使用してほしい。
補足した情報を自分の参考書に一元化してもよいだろう。
この用語集に書いてあることまで完璧にすれば、関関同立の問題で苦しむことはない。
1度調べたものには線を引くなどをしてもよいが、次に見返すことは凄く手間がかかるので、調べた用語はたくさん回す参考書に一元化せよ。
◆資料集 (学校で配布されたもの)
「山川 詳説日本史図録」の使い方はコチラ!
資料集だけを使って勉強しても覚えたり、理解したりするのは難しい。
しかし、資料集というのは資料や地図に加えて、かなり詳しい情報まで載っている。
なによりも社会科目では資料集を何度も開き、イラストで頭にインプットするということが非常に大事である。
そのためには資料集を使わない手はないだろう。
とにかく、わからないこと・興味のあることは遊び感覚で何度も資料集でイラストを見る。
これは社会科目すべてに通じる非常に重要な学習だ。
◆日本史B 一問一答 -完全版 (東進ブックス)
「日本史B一問一答【完全版】2nd」の使い方はコチラ!
その名の通り日本史の1問1答の完全版だ。
レベルは基礎用語からマニアレベルの用語まで幅広く載っている。
1通りインプットが完成した夏以降にインプットからアウトプットへの橋渡しとして使用するのがよいだろう。
またよくある誤字も載っているので同志社・立命館を受験する人は漢字まで意識して使用すること。
しつこくなるが1問1答を使用してあいまいな知識や知らない知識を見つけたらそのたびに、表解演 習書で確認・一元化を徹底的にして知識を定着化させよう。
以上が【関西学院大学の日本史】入試傾向と対策、合格するための勉強法である。
是非参考にして志望校合格をつかみ取りましょう。
合格するために重要なことは志望校の特徴にあった勉強を迷いなくすることです!
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