受験勉強のスランプの抜け出し方とは?苦手を具体的に分析し対処を先に決めること
更新日: (公開日: ) COLUMN
受験勉強のスランプの抜け出し方は、気分の問題で片付けず、何ができていないかを具体的に分析し、崩れる場面ごとの対処を先に決めておくことです。
模試の判定が急に落ちた、参考書は真面目に進めているのに本番になると急に解けなくなる。そんな状態が続くと、「自分はスランプなんだ」という一言で片付けたくなりますよね。ただし、その一言で終わらせてしまうと、本当の原因を見ないまま同じ失敗を繰り返すことになります。
この記事では、スランプを気分の問題にせず、何ができていないかを分析して対処を決めるための具体的な手順を解説します。
この記事でわかること
- スランプの正体は気分の落ち込みではなく、具体的にできていない部分があるという事実
- 感覚的な理由づけがなぜ同じ失敗を繰り返す原因になるか
- 苦手を科目・単元ごとに仕分けて習熟度を確認する分析の手順
- 崩れる場面への対処をあらかじめ決めておくことで本番の動揺を減らす方法
スランプの抜け出し方は苦手を分析してから対処を決めること
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スランプから抜け出すために最初にすべきは、気分を切り替えるのではなく、何ができていないかを具体的に突き止めることです。
「自分はスランプだ」「本番になると急に崩れる」——そう感じたとき、その言葉で片付けて、気持ちだけ切り替えようとしていないでしょうか。ですが、気持ちの切り替えだけでは、根本的な原因は何1つ解決していません。
分析の出発点は、「具体的に何ができていないのか」を洗い出すことです。次のような状態は、いずれも結果であって原因ではありません。
- 模試の点数が落ちた
- 参考書が進まない
- 本番で緊張して手が止まる
原因を突き止めない限り、同じ場面で同じようにつまずくことになります。
スランプの抜け出し方はシンプルです。まず、できていないことを科目・単元単位まで具体的に分析すること。そのうえで、その苦手が出た場面でどう動くかを、あらかじめ決めておくことです。
この2つを順番にやれば、スランプは気合で乗り切るものではなく、準備で防げるものに変わります。

なぜスランプを気分の問題で片付けてはいけないのか
スランプを気分の問題で片付けると、同じ失敗を繰り返し、自らの習熟度の低さも見逃してしまいます。この理由は大きく2つあります。
感覚的な理由づけは同じ失敗を繰り返す原因になる
感覚的な理由づけをしている限り、次の模試や本番でも同じ失敗を繰り返します。
「なんとなく調子が悪かった」「集中できなかった」で終わらせると、次に同じ場面が来たときの対策が何も用意されないままになります。原因を具体的な言葉に落とし込まない限り、対策の立てようがないからです。
例えば、模試の英語長文で時間切れになったとき、集中力の問題として片付けてしまうと、次の模試でも同じように時間切れになります。一方で、本文のどこで時間を使いすぎたのかの特定が先です。設問の見方や時間配分のどこに無駄があったのかまで分かれば、次に取るべき行動が1つに決まります。
精神論では自らの習熟度の低さを見逃す
精神論で片付けてしまうと、本当は解けるだけの実力がまだ身についていないという事実そのものを見逃します。
「頑張っているのに結果が出ない」という感覚は、頑張りが足りないからではありません。参考書を進めた量(進捗度)と、実際に問題が解けるか(習熟度)がズレているサインです。参考書を1周したという進捗度だけで安心してしまうと、初見の問題で解けるかという習熟度の低さに気づけません。
文部科学省も、自らの思考や行動を客観的に把握し認識する「メタ認知」の力を重視しています※1。学習の進め方を自ら振り返って調整していくための重要な力として位置づけているためです。「なんとなく不調」で終わらせず、自らの状態を具体的に把握し直す——それが、スランプから抜け出す出発点になります。
| 観点 | 進捗度 | 習熟度 |
|---|---|---|
| 何を示す指標か | 参考書を進めたページ数・周回数 | 初見の問題を解けるか・人に説明できるか |
| 安心してしまう理由 | 積み上げた量が目に見えるため安心しやすい | 確認しない限り実力が伴っているか分からない |
スランプに陥る受験生に共通する2つのサイン
スランプに陥る受験生には、模試への反応と参考書の進め方の両方に共通するサインがあります。代表的なサインは次の2つです。
模試の結果に一喜一憂して立ち止まっている
1つ目のサインは、模試の結果に一喜一憂して、そこで思考が止まってしまうことです。
判定が上がれば安心し、下がれば落ち込む。この繰り返しだけで、次に何をすべきかという分析にたどり着かないまま時間が過ぎていきます。判定や偏差値は、あくまで今の立ち位置を示す数字にすぎません。
大事なのは、判定の結果に感情を動かされるのではなく、判定の中身、つまりどの大問・どの単元で失点したかまで踏み込んで見ることです。ここまで見てはじめて、次に何をすべきかが決まります。
参考書は進んでいるのに本番で解けない
2つ目のサインは、参考書は真面目に進めているのに、本番になると急に解けなくなることです。
参考書のページを開けば「見たことがある」と感じるのに、いざ模試や過去問になると手が止まります。この感覚だけを頼りに「実力がついてきた」と判断するのは危険です。
参考書を1周したかではなく、その内容を人に説明できるか、初見の類題で同じように解けるかを確認してください。確認しない限り、このサインは繰り返し出てしまいます。次のH2で、このサインを解消するための具体的な分析手順を説明します。
スランプの原因を一言で流さず分析する2つの手順
スランプの原因を分析するには、科目・単元ごとの仕分けと、習熟度の確認という2つの手順が必要です。具体的な手順は次の2つです。
できなかった原因を科目・単元ごとに仕分ける
最初の手順は、できなかった原因を科目・単元ごとに仕分けることです。
「英語が苦手」「数学ができない」という括りのままでは、何をやればいいのかが決まりません。同じ英語の失点でも、原因はいくつかのパターンに分かれます。
模試や過去問の間違いを1問ずつ見て、次のどれに当たるか仕分けてください。
- 単語が原因なのか
- 構文が原因なのか
- 時間切れが原因なのか
この仕分けができてはじめて、次に何を優先して修正すべきかが具体的に決まります。
進捗度でなく習熟度で解けるかを確認する
次の手順は、参考書を進めた量ではなく、実際に解けるかという習熟度での確認です。
確認の基準は、その参考書の内容を人に説明できるか、初見の類題で再現できるかです。毎日の勉強の終わりに、「今日やった範囲を、何も見ずに人に説明できるか」を自らに問いかけてください。
説明できなければ、まだ習熟度は仕上がっていないというサインです。この確認を日々の習慣にする姿勢が、スランプを未然に防ぐいちばんの近道になります。
スランプから抜け出す対処を場面ごとに先に決めておく
スランプから抜け出すには、苦手な場面に出会う前に、その場でどう動くかを決めておく準備が欠かせません。ここでは2つの視点から説明します。
苦手な出題形式が来たときの動き方を1つ決めておく
苦手な出題形式に出会った瞬間の動き方を、あらかじめ1つ決めておいてください。
私が受験相談で使うたとえが、野球の打者です。特定のコースの球を苦手にしている打者がいたとして、その球が来るたびにその場で考えていては間に合いません。あらかじめ「このコースが来たらこう対応する」と1つ決めておくからこそ、実際にその場面が来たときに迷わず動けます。
受験勉強でも同じです。苦手な出題形式や単元が模試や本番で出てきたときの動き方も、事前に1つだけ決めておいてください。
「まずこの手順で解く」「わからなければこの順番で次の問題に移る」といった形で構いません。その場で考える回数を減らす工夫が、崩れを防ぐポイントです。
本番の動揺は事前に用意した対処の数で減る
本番での動揺は、根性ではなく、事前に用意しておいた対処の数で減らせます。
想定していなかった問題に出会うと、だれでも一瞬動揺するものです。しかし、その動揺の大きさは、事前にどれだけ「こうなったらこうする」という対処を用意できていたかで変わります。対処をまったく決めていなければ、動揺したまま時間だけが過ぎていくだけです。
対処をいくつか決めていた受験生は、たとえ想定外が起きても、用意していた対処のどれかに当てはめて動けます。本番の動揺を減らしたいなら、気合を入れることより先に、崩れそうな場面をリストアップして、それぞれの対処を決めておいてください。
つらい科目から逃げない姿勢がスランプの再発を防ぐ
スランプの再発を防ぐには、つらい科目や苦手な単元から逃げない姿勢そのものが欠かせません。ここでは2つの観点から説明します。
苦手を避け続けると同じスランプを繰り返す
苦手な科目を避け続けている限り、同じスランプを何度でも繰り返します。
例えば、英語の長文読解が苦手だからといって勉強を後回しにし続けると、模試のたびに同じ単元で失点する状態が続きます。
嫌なことから逃げた瞬間に、その分野での成長は止まるのです。しんどい科目に向き合い続けることそのものが、次に同じ場面が来たときに崩れない力になっていきます。避けている間は原因の分析も対処の準備も進まないため、いつまでも同じ場所でつまずくことになるのです。
自習コンサルティングで苦手の分析から対処まで一緒に整理する
苦手の分析から対処の決め方まで一人で抱えるのが難しいときは、自習コンサルティングで一緒に整理する方法があります。
マナビズムの自習コンサルティングは、1対1で勉強計画を立て、アウトプットテストで習熟度を確認するサービスです。苦手を科目・単元ごとに仕分け、感覚ではなく状況に合わせて対処を一緒に決めていく場として使えます。
一人で「なんとなく調子が悪い」を抱え続けるより、原因を一緒に言語化してもらったほうが、対処までの距離は一気に縮まります。
やる気そのものが出ない状態が続いている場合は受験勉強のやる気が出ない時の対処法はこちら、偏差値が伸び悩んでいる場合は偏差値が上がらない原因の分析法はこちらもあわせて参考にしてください。
スランプの分析を一人で抱えず無料相談で整理しませんか
スランプの原因分析と対処の決め方を一人で抱え込まず、まずは無料の受験相談で整理しませんか。
相談では、今のスランプが「感覚的な理由づけで止まっている状態」なのか、「進捗度と習熟度がズレている状態」なのかを、一緒に確認します。相談に来たからといって入塾を決める必要はなく、今の勉強のやり方を見直す場として使えるのです。
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