【厳選10選】英語長文のレベル別おすすめ参考書
更新日: (公開日: ) ENGLISH
入試英語の中でも、長文はもっとも比重が大きく、しっかり対策をしておくべき分野。
英語長文の問題を解くには、単語や文法といった基礎的な知識の他に、問題を解くためのテクニックも重要となります。
今回は、数多くある英語長文問題集の中で、英語長文演習に最適なおすすめ問題集を10冊をご紹介いたします。
この記事を参考にして、あなたにピッタリな英語長文問題集を見つけてください!
大学受験における英語長文
大学受験の合否に関わる科目として、一番重要と言っても過言ではない英語。
その英語の中で、特に長文問題が解けるかどうかで、合否が左右されます。
ここでは、英語長文の重要性や英語長文問題集選びのポイントなどを紹介していきます。
英語長文の重要性
英語長文は「英文法」・「英単語」・「英熟語」・「英文解釈」などの英語の知識に加えて、「読解力」も必要とされる問題です。
そのため、英語長文は入試において、高い配点割合となっており、英語長文の正答率が悪いと、入試を突破することは非常に難しくなります。
実際、関関同立の関西大学や同志社大学の英語は長文問題がほぼメインとなっており、長文問題が解けないと合格は非常に厳しいです。
また、MARCHや早慶上などの入試問題も長文問題の正答率が合否を左右します。
そのために、「英単語」「英文法」「英熟語」「英文解釈」などの知識をマスターし、「読解力」を磨き、英語長文を突破しましょう!
英語長文問題集の選択のポイント
英語長文問題集の使い方について
「英単語」・「英文法」・「英熟語」→「英文解釈」と順に学習してきたら、次に英語長文の演習に入ります。
しかし、ここで注意することとして、いきなり難しい問題集に取り掛からないことです。
「肘井学の読解のための英文法」や「英語リーディングブラッシュアップ」などの英文解釈の学習で、短文を丁寧に訳せるようになったら、次に、短文が連なった長文をしっかり訳す
トレーニングを行い、その次に、本格的な長文演習に取り掛かって下さい。
イメージとしては
「英文解釈」→「英文解釈(英語長文編)」→「長文演習」
となります。
このイメージを参考書で表すと、次のようになります。
【英文解釈】
「肘井学の読解のための英文法」や「英語リーディングブラッシュアップ」
↓
【英文解釈(英語長文編)】
「ハイパートレーニング①基礎編」や「入門英語長文問題精講」
↓
【長文演習】
「ポラリスシリーズ」や「やっておきたい英語長文シリーズ」
英語長文問題集の選択のポイント
長文問題集を選ぶ際は、以下のポイントが重要になります。
- 自分のレベルに合っているか
- 弱点を克服できるか
- 解説が充実しているか
- 問題の質・量は十分か
- 音声が聞けるかなど
これに加えて、英語長文ならではの要素として、「文構造がしっかり1つ1つ解説されているもの」がオススメです。
あとで詳しく解説しますが、長文をマスターするには「精読」という作業が重要になります。長文全体をなんとなく訳すのではなく、1つ1つの文章の構造をしっかり理解していくのが大切です。
あとは、レイアウトであったり、著者独特の解説が合うかなど、手に取って確認して選択すると良いでしょう。
そして、段階を踏んで、徐々にレベルの高い問題集を選択していってください。
いつから長文演習を始めるべき?
英語長文の演習は、「英単語」・「英文法」・「英熟語」・「英文解釈」などが一通り終えたら、取り掛かってください。
大体、夏の初めや夏休みくらいに、演習に取り掛かれるとベストです。また、遅くても9月までにはインプット知識を完成させ、9月以降に演習が積める状態にしてください。
各英語長文参考書の対応レベル
ここでは、おすすめ参考書を対応レベル別で紹介しています。
自分の志望する大学に合格するには、どのくらいのレベルまで演習を積まないといけないのかなどを確認してください。
基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
英語長文ハイパー トレーニング① |
英語長文ハイパー トレーニング② |
ー | 英語長文ハイパー トレーニング③ |
ー | やっておきたい 英語長文300 |
やっておきたい 英語長文500 |
やっておきたい 英語長文700・1000 |
ー | イチから鍛える 英語長文300 |
イチから鍛える 英語長文500 |
イチから鍛える 英語長文700 |
ー | 英語長文ポラリス1 標準レベル |
英語長文ポラリス2 応用レベル |
英語長文ポラリス3 発展レベル |
ー | レベル別英語長文 問題Solution1 |
レベル別英語長文 問題Solution2 |
レベル別英語長文 問題Solution3 |
ー | ー | 標準問題 特訓リーディング |
上級問題 特訓リーディング |
ー | 入門英語長文 問題精講 |
基礎英語長文 問題精講 |
ー |
英語長文レベル別 問題集1・2 |
英語長文レベル別 問題集3・4 |
英語長文レベル別 問題集5 |
英語長文レベル別 問題集6 |
全レベル問題集 英語長文1 |
全レベル問題集 英語長文2・3 |
全レベル問題集 英語長文4 |
全レベル問題集 英語長文5 |
スピード英語長文 Level1 | スピード英語長文 Level2 | スピード英語長文 Level3 | スピード英語長文 Level4 |
英語長文おすすめ参考書10選
ここからは、今回の本題である英語長文おすすめ参考書10選を紹介していきます。
英語長文ハイパートレーニング
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
超基礎編 | 標準編 | ー | 難関編 | |
収録問題数 | 12題 | |||
オススメ度 | ★★★★★ |
英語長文ハイパートレーニングの特徴は、文構造の解説が非常に詳しい点です。
長文の一文一文に文構造の解説がなされているため、読めなかった文や読みにくかった文を徹底的に復習することができます。
また、CDも付属しているため、速読のトレーニングやリスニングのトレーニングを行うことができます。
レベルも3種類あり、段階を踏んで学習することができますが、レベルの差が激しいため、注意が必要です。
メリット
- 文構造に関する解説が詳しい
- 音声学習が可能
- 取り組みやすい問題数
デメリット
- 3冊間のレベルの差が激しい
英語長文ハイパートレーニングシリーズの内容・使い方・詳細は「英語長文ハイパートレーニングの特徴・使い方・勉強法」をご覧ください。
購入ページ:英語長文ハイパートレーニング
やっておきたい英語長文
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
ー | 英語長文300 | 英語長文500 | 英語長文500・1000 | |
収録問題数 | ー | 30題 | 20題 | 15題・10題 |
オススメ度 | ★★★★☆ |
やっておきたい英語長文シリーズの特徴は豊富な問題数です。
英語長文ハイパートレーニングのように一文一文丁寧に文構造を理解しながら演習を積む問題集というよりかは、文構造をしっかり把握していて、問題数を多くこなしたい人向けのアウトプット用の問題集になります。
そのため、他の参考書をしっかりやりこんだ上で、演習を積みたい方におすすめです。
300、500、700、1000の4つのレベルがあり、関関同立やMARCHなどの難関大志望の方には、500や700がオススメです。特に、700は関関同立やMARCHの中でも難しめの学部を志望する方にオススメです。
メリット
- 演習が多く積める
- 文の要約が記載されている
デメリット
- 文構造の解説が少ない
やっておきたい英語長文シリーズの内容・使い方・詳細は「やっておきたい英語長文シリーズの効果的な使い方」をご覧ください。
購入ページ:やっておきたい英語長文
イチから鍛える英語長文
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
Basic | 英語長文300 | 英語長文500 | 英語長文500・1000 | |
収録問題数 | 15題 | 15題 | 15題 | 14題 |
オススメ度 | ★★★★☆ |
イチから鍛える英語長文はBasic・300・500・700の4冊があります。Basicは高校基礎レベル、300は私大標準レベル、500は私大難関(関関同立・MARCH等)レベル、700は早慶上智など私大最難関レベルをカバーしています。
この問題集は、制限時間と問題ごとに難易度が示されています。
また、読み下し文と構文解説もついているので、一文一文を精読でき、文法や英文解釈の力も身につけることができます。
メリット
- 付属のCDで音声学習が可能
- 別冊のトレーニングブックで「音読練習」と「語句暗記」が可能
デメリット
- 全文構文解説がない
イチから鍛える英語長文シリーズの内容・使い方・詳細は「【イチから鍛える英語長文300・500・700】特徴・使い方・勉強法」をご覧ください。
購入ページ:イチから鍛える英語長文
英語長文ポラリス
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
ー | 標準レベル | 応用レベル | 発展レベル | |
収録問題数 | ー | 12題 | 12題 | 12題 |
オススメ度 | ★★★★★ |
英語長文ポラリスの特徴は、最近の入試問題を分析し、厳選された問題を収録している点や解説がとても詳しい点などが挙げられます。
「英文を読む意義」も解説されているので、なぜその文が大事なのかを納得しながら読むことができます。英語長文の最初のステップである「精読」を強化したい方におすすめです。
メリット
- 厳選された入試問題が収録されている
- 全文に英文解釈がなされている
- 筆者による入試問題の分析コメントあり
- リスニング学習が可能
デメリット
- 全体的にレベルの高い問題が収録
- リスニングの音読スピードが速い
英語長文ポラリスシリーズの内容・使い方・詳細は「【英語長文ポラリスシリーズ】特徴・使い方・勉強法」をご覧ください。
購入ページ:英語長文ポラリス
レベル別英語長文問題Solution
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
ー | スタンダードレベル | ハイレベル | トップレベル | |
収録問題数 | ー | 10題 | 10題 | 10題 |
オススメ度 | ★★★★★ |
レベル別英語長文問題Solutionの特徴は音読に適した英文を厳選した問題集という点です。
この参考書は音読を非常に重視しており、音読をしやすい語数で、かつ時代を反映した最新のテーマから厳選された問題を収録しています。
また、4種類のポイントや一文一文の英文解釈など、とても詳しい解説がなされています。
そのため、本格的に長文演習を始める一冊目の問題集として、オススメな参考書となっています。
メリット
- 解説が詳しい
- 音読を重視した演習
- 最新のテーマを使用
デメリット
- 収録問題数がやや少なめ
購入ページ:レベル別英語長文Solution
特訓リーディング
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
ー | ー | 標準問題 | 上級問題 | |
収録問題数 | ー | ー | 30題 | 35題 |
オススメ度 | ★★★★☆ |
特訓リーディングの特徴は圧倒的な問題数と圧倒的解説の詳しさになります。
問題数は30題で、基礎力をつける10題、実力を磨く10題、自信をつける10題と徐々にレベルが高くなる問題設定となっています。
解説に関しては、一文一文に英文解釈がなされており、文構造学習も行えます。また、解き方に関する解説も非常に詳しいです。
その他にも、英文がどのようなテーマなのかは詳しく解説した論理ポイントであったり、文をしっかり理解するための構文ポイントが記載されており、英語長文読解の全てがまとめられた参考書となっています。
メリット
- 収録問題数が多い
- 解説がとても詳しい
- 英語長文を読む際のポイントの記載
- 付属の無料音声
デメリット
- 特になし
特訓リーディングシリーズの内容・使い方・詳細は「特訓リーディングの正しい使い方を紹介!」をご覧ください。
購入ページ:特訓リーディング
英語長文問題精講
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
ー | 入門英語長文問題精講 | 基礎英語長文問題精講 | ー | |
収録問題数 | ー | 24題 | 40題 | ー |
オススメ度 | ★★★★☆ |
英語長文問題精講には入門英語長文問題精講と基礎英語長文問題精講の2種類があります。
入門英語長文問題精講は主に英文解釈よりの参考書となっています。
解説も詳しく、長文に慣れる参考書として、おすすめです。
一方で、基礎英語長文問題精講は演習系の参考書です。地方国公立・関関同立・GMARCHレベルの問題が収録されている問題集となっており、300~400語程度の長文が40題掲載されています。
どちらの参考書も参考書名が似ているため、注意が必要です。
メリット
- 実戦的な演習を行うことができる
デメリット
- 基礎英語長文問題精講は入門英語長文問題精講より解説が乏しい
英語長文問題精講の内容・使い方・詳細は、「入門英語長文問題精講の効果的な使い方」・「基礎英語長文問題精講の効果的な使い方」をご覧ください。
購入ページ:基礎英語長文問題精講
英語長文レベル別問題集
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
超基礎編 基礎編 |
標準編 中級編 |
上級編 | 難関編 | |
収録問題数 | 12題 | 12題 | 12題 | 10題 |
オススメ度 | ★★★★☆ |
英語長文レベル別問題集は、レベル1~6の6冊構成になっており、順を踏んで演習が行える参考書です。
この参考書の特徴として、本文解説がかなり詳しく書かれていたり、音声学習も可能となっているため、英文の構造を頭と耳でしっかり覚えることができます。
そのため、英文解釈の勉強から英語長文の勉強に移行するときに、ぴったりな参考書です。
メリット
- 本文解説が詳しい
- 付属のCDで音声学習可能
デメリット
- 設問解説が少ない
英語長文レベル別問題集の内容・使い方・詳細は「英語長文レベル別問題集の効果的な使い方」をご覧ください。
購入ページ:英語長文レベル別問題集
全レベル問題集英語長文
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
基礎レベル | 共通テストレベル 私大標準レベル |
私大上位レベル | 私大最難関レベル | |
収録問題数 | 10題 | 10題 | 10題 | 10題 |
オススメ度 | ★★★★★ |
全レベル問題集英語長文の特徴は文構造や設問の解説の詳しさや2種類の音声学習が可能な点などが挙げられます。
また、大学別の英語長文入試分析や学習アドバイスも記載されており、志望する大学に対して、的確に演習を行うことができます。
音声学習ではシャドーイングとオーバーラッピングの2種類のリスニング学習が可能となっています。
メリット
- 解説の詳しさ
- 2種類のリスニング学習
- 大学別の入試分析
デメリット
- 類似のレベル別問題集と比較すると問題数が少なめ
購入ページ:全レベル問題集英語長文
スピード英語長文
レベル | 基礎レベル | 標準レベル | 難関レベル | 最難関レベル |
Level1 | Level2 | Level3 | Level4 | |
収録問題数 | 7題 | 7題 | 7題 | 7題 |
オススメ度 | ★★★☆☆ |
スピード英語長文は、長文の読解で重要な「精読・速読・パラグラフリーディング」を学べる参考書です。
最大の特徴は、各パラグラフの要約、展開が記載されている「パラグラフリーディング」というページがあり、長文の内容をざっくりと把握する練習が行えます。
また、付属CDを使ってシャドーイングを行うことで速読力も身につきます。
この一冊をしっかりこなせば、3つの読み方をマスターし、長文を素早く、正確に読むことができるようになります。
メリット
- 各パラグラフの要約や展開が記載されている
- 付属のCDによる音声学習可能
デメリット
- 収録問題数が少ない
スピード英語長文シリーズの内容・使い方・詳細は「スピード英語長文の効果的な使い方」をご覧ください。
購入ページ:スピード英語長文
参考書で終わりじゃない!英語長文のゴールとは
英語長文は、「英単語」・「英文法」・「英熟語」・「英文解釈」が出来ていれば、解けるというわけではありません。
英語長文を解くためには、インプット知識に加えて、「読解力」つまり「読み方」・「解き方」が必要になります。
この読解力が身についてこそ、英語長文のゴールといえます。
そのために、英語長文において必要な3つのポイントを抑えておきましょう。
英語長文で必要な3つのポイント
①精読
英語長文の勉強で重要なことは「たくさん読むより、詳しく読む」ということです。長文の問題を読んでいると、「難しい表現は出てきていないはずなのに、なぜかスムーズに訳せない」という現象に悩まされます。
たくさん長文を読むことを優先して、こういった文章をなんとなく流してしまうと、いつまでも長文を読む力が身につきません。
「英語長文ポラリス」や「英語長文ハイパートレーニング」など文構造がしっかり解説されている参考書を使い、訳しにくい文にもSVOCをしっかり振れるようになりましょう。
一つ一つの問題をしっかり訳しながら読むことで、結果的にスピーディーかつ正しく長文を理解することができます。
②読み方
英語長文においては、問題の答えが書いてある重要な箇所を見極められるようになるには「読み方」の練習が必要になります。
精読でしっかり訳し方を勉強しても、試験時間という制限がある中で、何十行もある長文を最初から最後まで完璧に訳すことはできません。
この練習には「パラグラフリーディングのストラテジー」などの長文の読み方を解説している参考書を使いましょう。「このワード・構文の後には重要な情報が来る」といった読み方がわかれば、短時間で問題の答え部分を拾えるようになります。
③解き方
解き方とは、問題がどのように作られていて、どのような答え方をすればいいのか知ることです。
「英語長文マーク式が面白いほどとける」や「世界一分かりやすいシリーズ」などを使い、問題の成り立ちや答えの見つけ方を知りましょう。
ただし、解き方のテクニックは、あくまでも「精読」・「読み方」が完璧にできた上で、プラスアルファとして役立つものです。まずは先のステップをしっかりこなしてから、余裕があれば取り組みましょう。
まとめ
ここまで10冊の英語長文問題集を紹介してきました。
英語の勉強の中でも、長文は最難関かつ最重要パートです。配点が高いので、英語の得点は長文が左右するといっても過言ではありません。
単語や文法をしっかり覚えた上で、「精読→読み方→解き方」というステップで勉強していくと、効率的に長文を解く力が身につきます。
今回ご紹介したおすすめ参考書の中から、自分に合った最適な一冊を見つけてみてください。