【世界史編】慶應義塾大学の入試対策・オススメ参考書
更新日: (公開日: ) KEIO
はじめに
本記事では慶應義塾大学の世界史の傾向と対策について紹介します。慶應大学は早慶上の「慶」を占める日本の最難関私立大学です。全10学部で約3万人が学んでいます。
慶應義塾大学の入学試験は学部・学科によって出題傾向が異なり、学部・学科に即した対策が必要です。したがって、過去問演習する際は自分の志望する学部の過去問でないと問題数や出題形式が違ってしまう可能性があります。その点は注意して過去問演習を行いましょう。
本記事では慶應義塾大学文学部・法学部・商学部・経済学部の世界史の傾向と対策について解説していきます。
各学部の入試傾向
それでは慶應義塾大学各学部の世界史の入試傾向と特徴について紹介していきます。
文学部
- 試験時間:60分
- 配 点:100点
- 目標点 :6割
- 形 式:記述式
- 構 成:大問4題
入試傾向
慶應義塾大学文学部の世界史の問題構成は毎年同じです。大問1・2は文章の空欄補充問題・下線部に関する一問一答形式の語句問題4〜5問、大問3・4は文章の空欄補充問題10問ずつとなっていて、全て記述式の問題となっています。
中国史が頻出ですが、記述式で語句を答えなければならないのでしっかり漢字で書けるようにしておきましょう。文学部の世界史では難単語や教科書にもあまり載ってないような単語が出題されることも多いです。語句問題だけだからと言って、一問一答だけで語句を暗記するのではなく用語集や資料集などで語句の細かい内容なども覚えましょう。
法学部
- 試験時間:60分
- 配 点:100点
- 目標点 :6割
- 形 式:マーク式
- 構 成:大問4題
入試傾向
慶應義塾大学法学部の世界史は全てマーク式となっていて、問題構成は毎年ほとんど同じになっています。各大問に文章・史料が出題され、それに関する地図や表が出題される場合もあります。
問題の内容は空欄補充問題・正誤問題・説明問題・年代整序問題が多くなっています。慶應義塾大学法学部の世界史は選択肢の数が多く、12個の選択肢の年代整序問題、70個ほどある選択肢の空欄補充問題が毎年出題されているので、マーク式といっても正確な知識が必要とされます。現代史からの出題が多く、基礎だけでは答えられない難問も出題されるので現代史は用語集・資料集など使って深い知識まで身につけましょう。
商学部
- 試験時間:60分
- 配 点:100点
- 目標点 :7割
- 形 式:マーク式 & 記述式(論述あり)
- 構 成:大問3題
入試傾向
慶應義塾大学商学部の世界史の問題構成は毎年同じです。
大問1〜3の各大問に文章が出題され、その文章の空欄補充問題、下線部に関する設問、20字程度の論述問題という形が多いです。
空欄補充問題はマーク式のものが全ての大問で出題され、70個近い選択肢の中から選んで埋めていくものなので正確な知識が必要とされます。それとは別で記述式の空欄補充問題が出題されることもあります。下線部に関する設問は全て記述式の問題で、一問一答形式で複数台出題されます。
商学部の論述問題は20字〜25字程度のもので、「重金主義政策の初期に主にスペインなどで見られた重金主義とは何か」など自分の考えや意見よりも出来事の詳細や事実について述べるものが多いです。
経済学部
- 試験時間:80分
- 配 点:150点
- 目標点 :6割
- 形 式:マーク式 & 記述式(論述あり)
- 構 成:大問2〜3題
入試傾向
慶應義塾大学経済学部の世界史はかなり特徴的な問題となっています。大問は毎年2〜3題で各大問、文章・史料を中心とした問題構成になっています。範囲は1500年以降の近現代のみとなっています。ただ、問題文で1500年以前についても触れられたりすることはあるので、全く勉強しなくて良いということではありません。
問題の内容としては、出題された文章・史料に関する短めの論述問題が多数、あとは文章に関連した正誤問題・年代整序問題などの選択問題が出題されています。他学部に比べて圧倒的に、地図・史料・グラフの出題率が高く、用語集・資料集を活用した勉強が必要です。
入試対策
慶應大学の世界史は学部によっても異なりますが、語句問題と論述問題の出題の割合が高いです。語句問題は空欄補充という文章の前後をヒントに答えなければならず、通史・テーマ史の理解も必要です。したがって、語句問題しか出題されない学部だからと言って一問一答の勉強に偏よらず、通史も同程度勉強しましょう。
さらに、慶應大学の世界史は教科書以外からも難単語が出題されます。したがって、用語集の活用は必須です。1つの語句に対して1つの情報ではなく、用語集を活用して1つの語句に対していくつもの情報を関連して覚えるようにしましょう。
上記でも述べたとおり、慶應義塾大学は学部によって傾向が大きく異なり、経済学部のように1500年以降だけしか出題されない学部もあります。したがって、過去問研究が重要になってきます。
受験後期には自分の志望する学部の過去問をたくさん解いて、過去問研究を行いましょう。
オススメ参考書・問題集
それでは今から世界史のオススメの参考書をインプット用参考書とアウトプット用参考書に分けて紹介していきます。
インプット参考書
「ナビゲーター世界史B」の使い方!
<特徴>
世界史の通史インプット用参考書です。教科書よりも細い部分や深い内容まで触れられているので、慶應大学を志望する人にオススメです。
<使用時期>
入試初期から使用し、入試本番まで使用し続ける。
「世界史資料集」
<特徴>
学校で配られたものであればなんでも良いです。慶應大学の経済学部では地図問題や文化史の写真が出題されます。文化史などは資料集を活用して、作品名だけでなく細かい背景や内容までセットで理解するようにしましょう。
「世界史用語集」
<特徴>
慶應大学の世界史は1つの単語に対して1つの情報では足りません。過去問演習で出題された単語は用語集などで他にどんな情報があるのか確認して、珍しい問い方をされても正答できるようにしましょう。
<使用時期>
勉強中にわからないところや知識を深めたい単元があれば参照する。
アウトプット参考書
「世界史B一問一答完全版」の使い方!
<特徴>
この参考書は大学受験に必要な世界史の語句が網羅されています。慶應大学の世界史は語句の空欄補充問題の出題比率がどの学部でも高くなっています。
一問一答を繰り返し使用し、世界史の語彙力を高めましょう。慶應大学を志望する人は★マークの語句まで暗記しましょう。
<使用時期>
「ナビゲーター世界史」と並行しながら進めていく。その日読んだ範囲の知識をこの一問一答で確認する。
※「山川世界史」が1周目のタイミングでは使用しないでください。どうしても一問一答を使用すると、語句暗記が中心となり覚えやすい反面、流れ等は理解できず、問題に対応できるインプットができません。
「はじめる世界史」
<特徴>
標準レベルの語句中心の世界史問題集です。慶應大学の難易度の高い世界史の問題を解くにもまずは基本からです。この問題集で基本語句を完璧にしましょう。
<使用時期>
入試初期から使用する。
「世界史問題集完全版」の使い方!
<特徴>
「はじめる世界史」よりも難易度の高い問題集です。
細かいテーマ・分野ごとに問題が収録されているので、自分の苦手なテーマを見つけることもできます。
<使用時期>
「はじめる世界史」終了後に使用する。
「実力をつける世界史100題」
<特徴>
この参考書もなかなか難易度の高い参考書となっていて、慶應大学志望の人はやっておきたい問題集です。解説も詳しくなっているので、アウトプットした後の解説でさらに新しい知識をみにつけることもできます。
<使用時期>
「世界史問題集完全版」終了後に使用する。
「世界史標準問題精講」の使い方
<特徴>
前の参考書よりも数段階発展的なレベルの世界史問題集です。問題のレベルも高いですが、過去問前の仕上げとしてぜひ使用してみてください。
<使用時期>
「実力をつける世界史100題」終了後に使用する。
「判る!解ける!書ける!世界史論述」
<特徴>
論述対策の参考書です。最初は入門編から徐々に難易度が上がっていく構成で、論述のコツを掴んだらどんどん実践して実力をつけることができます。自分の志望学部に論述が出題される人はぜひ使用してみてください。
<使用時期>
受験後期
まとめ
※2月から開始した場合!
紹介したオススメ参考書を使用した際の世界史の年間学習スケジュールはこの様になります。
各学部の概要で紹介したとおり、学部によって出題形式や出題分野が異なります。入試勉強を始める際は自分の志望学部の傾向にあった勉強を行いましょう。ぜひ参考にして慶應大学の世界史の目標点を取れるようにしましょう。