英検2級は難しくなった?リスニングは?変更点から難易度を言及
更新日: (公開日: ) COLUMN
「英検2級、難しくなった?」——受験を控えた高校生や保護者から、毎年のように聞かれる問いです。
2024年に問題形式がリニューアルされ、2025年には「準2級プラス」という新しい級まで登場しました。ネット上には「難化した」「いや変わっていない」と相反する声が飛び交っていますが、どれが本当なのか。
この記事では、英検2級は本当に難しくなったのかをお伝えします。
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英検2級は難しくなった?

英検2級の難易度は、体感的に難化していると考えられます。
ライティングが1題→2題になり、満点650点は変わらないまま1問あたりの配点比率が変化しました。つまりライティングが苦手な受験者にとっては、同じ合格ラインでも到達がより難しいということです。
なかでも要約は慣れも必要ですし、結果としては『難しくなっていないか?』と疑義を生じるのも確かに納得できます。
過去問を振り返るとまれに難問がある
2025年の英検2級における過去問で、第1回と第3回を見る限り、語彙レベルに差はなかった印象です(あくまでも個人の意見として)。
| 問 | 2025年度 第1回(6月) | 2025年度 第3回(1月) |
|---|---|---|
| (1) | civilization やや高め | upper 基本 |
| (2) | uncomfortable 基本 | cliff 中級 |
| (3) | severely 中級 | react 基本 |
| (4) | drag 基本 | philosopher やや高め |
| (5) | devoted 中級 | panic 中級 |
| (6) | indicated 中級 | review 基本 |
| (7) | apologize 基本 | tie 基本 |
| (8) | anxiety 中級 | loyalty やや高め |
| (9) | welfare やや高め | ignorance やや高め |
| (10) | characteristics 中級 | thankfully 基本 |
しかし、第3回の大問2Bに登場するZajonc実験の長文は「親しみやすさが好感度に影響する」という心理学的・抽象的なテーマでした。より読み解く際に、やや背景知識があったほうが解きやすかったかもしれません。
【2025年度 第1回(6月1日実施)】
| 大問 | 形式 | テーマ |
|---|---|---|
| 2A | 長文の語句空所補充 | ゾウのコミュニケーション(動物・自然科学) |
| 2B | 長文の語句空所補充 | フィリピン・イフガオ族の棚田(文化・環境) |
| 3A | 長文の内容一致選択 | 図書館活動についてのEメール(学校・日常) |
| 3B | 長文の内容一致選択 | ティーバッグの歴史(生活文化・歴史) |
【2025年度 第3回(1月25日実施)】
| 大問 | 形式 | テーマ |
|---|---|---|
| 2A | 長文の語句空所補充 | 修理できるケトルのデザイン(環境・テクノロジー) |
| 2B | 長文の語句空所補充 | 親しみの心理効果・Zajonc実験(心理学・抽象概念) |
| 3A | 長文の内容一致選択 | 退職パーティーのEメール(職場・ビジネス) |
| 3B | 長文の内容一致選択 | 広告の歴史と広告ブロック(メディア・社会) |
実際の問題はこちらから => 2級の過去問・試験内容
英検公式は合格率を発表しなくなっている
2016年度第1回(2016年6月実施)以降、英検公式は英検2級を含めて合格率を一切発表していません。
「[速報]高校生 1級・準1級・2級の受験者数、および合格率 昨年度同回次より大幅アップ!!」が唯一かつ最後の合格率公表です。
CSEスコア制に移行したタイミングと重なっており、スコア制では従来の「正答率で合否が決まる」方式と異なります。結果、シンプルな合格率を提示できなくなった点が背景にあると考えられます。
CSEスコアから英検2級の難易度は読み解けるのか

公式のCSEスコアの観点から整理しても、答えは「制度上は難化していない」です。CSEの合格基準スコアである1520点は、2016年の導入から一切変更されておらず、公式も明記しています。
加えて、IRT(項目応答理論)という統計処理で問題の難しさを補正するため、「問題が難しかった=受かりにくくなった」とは単純にいえない設計になっています。
難易度とは異なるIRTの仕組み
IRT(Item Response Theory)=項目応答理論、要は「問題の難しさを自動調整して公平にスコアを出す仕組み」です。
全受験者の答えのパターンを分析して、各問題の「難易度」を測ります。
- 「この問題、みんな解けてるな → 簡単な問題」
- 「この問題、だれも解けてないな → 難しい問題」
そのうえで「難しい問題を正解した人」には高いスコアを、「簡単な問題しか解けなかった人」には低いスコアを割り当てます。
英検2級の難易度とは無関係
ある回の2級が特別に難しい問題だらけだったとして、受験者全体の正解率が下がったとします。IRTはそれを「問題が難しかったから」と判断し、スコアを上方に補正します。
つまり同じ英語力なら、問題が難しい回でも簡単な回でも、だいたい同じスコアが出るように設計されているわけです。IRTが補正するのは「読解問題が難しかった」「単語問題が難しかった」という問題レベルの話。
一方で、補正されないのは、冒頭で伝えた「ライティングという技能自体が1題→2題に増えた」こと。これは問題の難易度ではなく、試験の構造変化なので、IRTの対象外です。
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英検2級のリスニングは難しくなった?
英検2級のリスニングもよく聞かれますが、制度上では変わっていません。
2016年リニューアルでも、2024年リニューアルでも、英検2級のリスニングは「変更なし」と公式に明記されています。問題数(30問)も形式(会話15問+文の内容15問、放送1回)も、合格基準スコアもすべて据え置きです。
2級の一次試験でリニューアルされたのはライティング(要約追加)とリーディング(問題数削減)だけです。
英検2級が「難しくなった」と感じる人がいる理由
英検2級が「難しくなった」と感じる人がいる理由には、おそらく以下の2つがあります。
- 時間の使い方が変わった
- IRTによって体感が変わった
時間の使い方が変わった
1つ目は、使える時間が変わったからこそのプレッシャーです。
ライティングが1問増え、筆記85分の配分も変わりました。リスニングに集中して臨む余裕が削られ、直前の疲労感も異なります。
IRTによって体感が変わった
2つ目は、英検2級のスコアに関するIRTによる補正です。
リスニングの問題レベルが回次によってばらつく感覚があっても、それはIRTでスコアに吸収される仕組みです。「難しい回だった」という体感が必ずしも合否に直結しません。
ここでお話しする「体感」というのは「この回のリスニング、やけに難しかった…」という受験者の感覚のことです。具体的にこういう状況を想像してください。
| 回 | 体感 | 状況 | 正解数 | スコア |
|---|---|---|---|---|
| A回 | ふつうの回 | リスニングの英語がいつも通りのスピードで、内容も標準的。 | 30問中20問正解 | 500点 |
| B回 | 体感が難しい回 | ナレーターが少し早口で、話題も複雑。 | 30問中16問しか正解できなかった | 500点 |
B回で正解数が少ない結果であっても、同じスコアが出るのがIRTです。「みんな難しいと感じていた=全体的に正解率が低い=難しい問題だった」とIRTが判断して、スコアを上方修正するからです。
つまり「あの回のリスニング難しかった…落ちたかも」という体感が世の中に増えたとしても、スコアに乗っからないので難しいとは言い切れなくなるのです。
【補足】英検公式による英検2級の変更の履歴
英検2級では、2016年と2024年の2回、形式の変更がありました。
とはいえ、合格基準スコア自体は「変更なし」と明記しており、難易度の公式な引き上げ宣言はありません。一方で「準2級→2級に2年かかる」という壁の存在は公式自身が認めています。
英検2級 問題形式の変遷(公式発表のみ)
「難しくなった」という観点では、2016年のリニューアルがむしろ変化で、ライティングがゼロから1題に導入され、試験時間も10分延びました。
2024年はライティングがさらに1題(要約)増えましたが、問題数はむしろ7問も削減されています。
| 項目 | 〜2015年度 | 2016年度〜(第1回リニューアル) | 2024年度〜(第2回リニューアル) |
|---|---|---|---|
| 筆記試験時間 | 75分 | 85分+10分 | 85分(変更なし) |
| ライティング | なし | 1題(意見論述)導入+観点別採点を導入 | 2題に増加意見論述+要約問題を追加新設 |
| 語彙・短文問題(大問1) | — | — | 20問→17問-3問(文法問題など削除) |
| 長文読解(大問3B) | — | 長文空所補充が1語選択→複数語句選択に変更問題数:8問→6問に削減 | 設問No.30〜33を削除(4問削減)-4問 |
| 一次試験総問題数 | — | 38問 | 31問-7問 |
| 合格基準スコア | CSEスコア制(2016〜) | 変更なし | |
| 二次試験(スピーキング) | — | 変更なし | 変更なし |
参考:英検公式「2016年度リニューアルのご案内」「2024年度問題形式リニューアル」(eiken.or.jp)
現行(2024年度〜)の2級一次試験 問題構成
| 技能 | 形式・課題 | 問題数 | 解答形式 |
|---|---|---|---|
| リーディング | 短文の語句空所補充 | 17問 | 4肢選択 |
| 長文の語句空所補充 | 6問 | 4肢選択 | |
| 長文の内容一致選択 | 8問 | 4肢選択 | |
| ライティング(2024年〜2題) | 英文要約(45〜55語)2024年新設 | 1問 | 記述式 |
| 意見論述(80〜100語) | 1問 | 記述式 | |
| リスニング | 会話の内容一致選択(放送1回) | 15問 | 4肢選択 |
| 文の内容一致選択(放送1回) | 15問 | 4肢選択 |
参考:英検公式「2級の試験内容」(eiken.or.jp/eiken/exam/grade_2/solutions.html)
まとめ:英検2級は受験生によって難しいと感じる

英検2級が「難しくなった」と断言できる公式の根拠はなく、「体感が変わった」というのがマッチする表現ではないでしょうか。
2024年度から、英検2級のライティングが1題から2題に増えました。同じ85分のなかで要約問題と意見論述の両方をこなす必要があり、これは制度として確認できる唯一の「難化」です。
一方でリスニングは、2016年のリニューアルでも2024年のリニューアルでも「変更なし」。問題数も形式も変わっていません。
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