日本史の参考書を選ぶポイントは?弱点補強に使える1冊を紹介

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日本史の勉強は、とにかく暗記をすればいいと思ってしまう人が多いです。しかし、日本史全体の流れを把握しなければ、暗記した語句がどう繋がるのかわからず、混乱してしまいがちになります。

今回は、日本史をより効率よく勉強するために、ステップごとにおすすめの参考書をご紹介いたします。参考書を使った、おすすめの日本史勉強法もご説明します。

大学入試における日本史

大学入試では、受ける大学によって日本史の出題難易度が全く違います。とはいえ、日本史は世界史に比べて情報量自体は少ないため、ハイレベルな大学に挑戦するためには「どれだけ詳しく覚えるか」が重要です。

例えば、センター試験・共通テストで高得点を狙うなら、日本史全体の流れを把握し、基礎語句を完璧にマスターしましょう。東大や早慶レベルでは、重箱の隅をつつくような詳細な知識を問う問題が出題されます。難易度の高い大学ほど、発展レベルの語句までしっかり覚える必要があるので、受験勉強の後期までインプット系の参考書で知識を入れていかなければいけません。

参考書以前?日本史でありがちなNG勉強法

日本史を効率よく勉強をするには、まずは勉強のコツを掴む必要があります。NGな勉強法はどんなところがダメなのか知り、正しい勉強法を身につけましょう。

教科書や用語を丸暗記する

日本史の問題を解くには、知識量は確かに重要です。しかし、教科書や用語を端から丸暗記していくのは、おすすめできません。

インプットに比重を置きすぎると、頭の中に知識があっても、それを取り出す「解く力」が育ちません。知識は蓄えつつ、演習問題でアウトプットも行なって、知識を整理していくようにしましょう。

細かいところを気にし過ぎる

先にもお伝えしたように、日本史はハイレベルな大学になるほど、細かな知識を問われる問題が出題されます。逆にいうと、志望校のレベルによってはそこまで詳細な知識は必要ないということです。

また、一つ一つの出来事の細かな部分にこだわりすぎると、歴史全体の流れという大局が見えにくくなります。全体の流れを理解していれば、推測で解ける問題もありますから、まずは全体の流れを意識し、そこから詳細内容にズームアップしていくようにしましょう。

志望校の出題傾向にあっていない

日本史の問題は、大学ごとに出題されやすい範囲や、出題方法などに傾向があります。ただがむしゃらに勉強しても、志望校の出題と合っていないと点数が稼げません。基礎知識のインプットが終わったら、志望校の過去問をチェックして出題傾向を確かめましょう。人物に焦点を当てた問題が多い、記述式問題が多い、近代史の比重が高い…など、傾向がわかれば対策方法も見えてきます。

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日本史の勉強に使える参考書のおすすめ

それでは、勉強のステップや範囲ごとに、日本史の勉強におすすめの参考書を6冊ご紹介します。

歴史の流れをつかめる参考書:「時代と流れで覚える日本史B用語」

「時代と流れで覚える日本史B用語」は、全体を80章に分け、時代ごとに流れを追いながら大学受験に必要な語句を覚えられるようになっている参考書です。見開きの左側で流れをインプットし、右側で問題を解いてアウトプットできるようになっているのでとても見やすく、日本史が苦手な方でもスムーズに解き進めます。

特に重要な語句は赤字になっているので、赤シートを使って繰り返し覚えられるようになっているのもポイントです。ただし、情報量自体は少なめなので、解いていて疑問を感じたら山川の「日本史用語集B」などでフォローしていくのがおすすめです。
時代と流れで覚える日本史B用語の正しい使い方など、詳しくは「時代と流れで覚える日本史B用語の効果的な使い方」をご覧ください。

文化史を攻略できる参考書:「金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 文化史」

「金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本 文化史」は、全4冊ある同シリーズの中で、各時代の文化史のみピックアップした一冊です。基本的な流れを中心に、出来事の因果関係が丁寧に解説されているため、文化史をストーリーとしてしっかり理解することが可能。文化史については、この一冊の内容を完璧に覚えるだけでほとんどの問題に対応できます。

カラフルなイラストも多いので、日本史に苦手意識がある受験生にもぴったりです。
特徴や勉強法など、金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本シリーズについて詳しくは「【金谷の日本史「なぜ」と「流れ」がわかる本】特徴・使い方・勉強法」をご覧ください。

年代・重要項目の暗記に役立つ参考書:「書き込み教科書 詳説日本史」

「書き込み教科書 詳説日本史」は、多くの高校で教科書として使われている山川の「詳説日本史」と同じシリーズです。詳説日本史の中の重要用語のみが書き込み式となっているため、年代・用語といった重要項目を正確に覚えられるのがポイントです。
山川の詳説日本史は教科書として使われることが多いので、ほとんどの大学の入試問題はこの内容をベースとして出題されます。そのため、センターレベルから難関私大まで、この一冊でカバーできます。

書き込み教科書 詳説日本史について詳しくは、「書きこみ教科書 詳説日本史の効果的な使い方」をご覧ください。

史料対策ができる参考書:「日本史 史料問題 一問一答」

「日本史 史料問題 一問一答」は、タイトル通り史料問題に特化した参考書です。基礎用語からマニアレベルの用語まで内容は幅広いため、MARCH・関関同立はもちろん、早慶上智を目指す受験生にも役立ちます。

問題は志望校のレベルと、出題頻度の高さによって3段階に分けられているため、自分の受ける大学に合わせてピンポイントな対策ができるのもポイント。センター試験では、そこまで難易度の高い史料問題は出ないので、一般入試で日本史を使う受験生向けです。

日本史 史料問題 一問一答の使い方のポイントなど詳しくは、「日本史 史料問題 一問一答の効果的な使い方」をご覧ください。

実践問題集:「日本史問題集完全版」

「日本史問題集完全版」は、日本史の全範囲、全分野を網羅することを目指した問題集。そのコンセプト通り、幅広い範囲から131題の問題が掲載されているのが特徴です。

さらに、解答や解説が非常に詳しいのも日本史問題集完全版のポイントです。解答編だけで245ページもあり、一つ一つの問題がしっかり解説されているので、答え合わせをしながらなぜ間違ってしまったのかしっかり理解できます。

問題レベルはセンター〜難関私大まで網羅されているため、特別ハイレベルな大学を志望する受験生以外は幅広く使えます。
日本史問題集完全版の効果的な使い方など、詳しくは「日本史問題集完全版の効果的な使い方」をご覧ください。

難関校突破のための1冊:「“考える”日本史論述」

「“考える”日本史論述」は、日本史で論述問題が出題される国立大学志望の受験生向けの参考書です。問題の難易度が高く、資料や指定語句を使う論述など出題方法も様々なので、東大・京大クラスの最難関大学までカバーできます。
高難易度の問題も丁寧に解説されていて、学生向けに難しい語句などは使われていないため、問題の答えだけではなく解き方までしっかりわかるのがポイントです。

また、日本史の論述問題は解答に偏りが出がちですが、「“考える”日本史論述」は4人の著者により作成されているため、解答が洗練されていることも魅力です。
“考える”日本史論述の具体的な使い方など詳しくは、「“考える”日本史論述の効果的な使い方」をご覧ください。

参考書を活用しよう!おすすめ日本史勉強法

日本史の受験勉強は、「語句」と「流れ」を繋げて覚えるのがおすすめです。日本史は暗記科目と思われがちですが、例えば「応仁の乱」「足利義政」「足利義視」「足利義尚」…と語句だけ暗記していっても混乱してしまいます。そこで、「流れ(ストーリー)」を意識すると、以下のように覚えられます。

「『応仁の乱』は、室町幕府8代将軍『足利義政』の後継ぎ争いがきっかけ。義政の弟『足利義視』派と、義政の子『足利義尚』派に分かれて争いが始まり、戦国時代の幕開けとなった」
このように、歴史上の出来事の因果関係をストーリーとして捉えると、スムーズに頭に入りやすくなります。

メインとして選ぶ日本史の参考書は「流れ」重視のものにし、その補足として用語について詳しく解説してくれる参考書を利用しましょう。また、知識を頭に詰め込むだけではなく、適宜演習問題も取り入れてアウトプットをするのも大切です。

まとめ

日本史の勉強は、まず「語句」と「流れ」を繋げて覚えること、覚えながらアウトプットをして解く力を身につけることが大切です。ハイレベルな大学になるにつれ、より詳細な知識が問われるため、志望校のレベルに合わせて参考書や解く問題を取捨選択しましょう。
今回ご紹介したおすすめ参考書から、ぜひ自分にぴったりの一冊を見つけてみてくださいね。

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