【世界史編】同志社大学の入試対策・オススメ参考書
更新日: (公開日: ) DOSHISYA
はじめに
同志社大学の世界史はオーソドックスな問題です。語群から適切な語句を選んで答える穴埋め形式の問題、問題文の正誤を問う問題、人物名を記述形式で答える問題が例年ほぼ同じ分量で出題されています。
教科書や問題集のどこにも記述がないような細かな知識を問題が出題されることはなく、時代ごとの必須事項をしっかりとおさえることができていれば手堅く得点することができますが
合格最低点も高くなっており、得点調整も働きますので、満点を目指して学習する必要があるでしょう。
概要
・試験時間 75分
・満点 150点満点
・問題数 大問3問
・配点 1問2点〜3点
・形式 マーク・記述
傾向と対策
時代ごとに問題がまとまって出題されるため、王朝の成立順序や人物名などを正確に記憶しておく必要があります。
また、書き取り形式の問題も出題されるので、難解な人名も書くことができるようになっておきましょう。
例年必ず出題されるといった時代区分や知識問題は存在しないため、まんべんなく学習する必要があります。
文化史も毎年出題されているため、政治史だけでなく著作や美術作品、作者についての知識も確実なものにしておきましょう。
〜同志社大学の世界史を攻略する〜
学校の授業で使った人も多いかもしれませんが、まずは[書きこみ教科書詳説世界史B]で最低限必要な知識を身につけます。
ラインマーカーで語句に線を引き、赤シートで隠して何度も使えるようにするなど工夫しましょう。
いきなり一問一答の問題集に手を出さず、はじめは歴史を流れで覚えることが大切です。同志社では書き取り問題が出題されますので、難解な人名を書く練習をしましょう。
[時代と流れのつかめる用語問題集 世界史B]を使って、歴史の流れについての理解をさらに深めます。
ただ単に空欄に言葉を埋めていくという作業を繰り返すのではなく、人に流れを説明できるようになるくらいまで反復練習をすることが大切です。
歴史的事実は全てなんらかの原因が複雑に重なりあって起きるものです。こうした出来事の連鎖は、筋道を立てて類推していくことである程度予想することができます。
そのために、基準となる大事件や人物に関する年号を覚えておくことがとても役立ちます。特に、王朝の成立順などは狙われやすいので、年号を含めてしっかり覚えるようにしましょう。
基礎内容が十分身につけば、[タテから見る世界史 試験で点がとれる(大学受験V BOOKS)]でさらに詳しく流れを押さえましょう。
関連する出来事や人物がすらすらと出てくるようになっていれば良いのですが、思い出すのに時間がかかってしまう場合は危険信号だと思ってください。実際の試験で焦ってしまうと、まずはでてこないと思ってください。
この参考書は[ヨコから見る世界史 試験で点がとれる(大学受験V BOOKS)]とセットで利用して初めて力を発揮します。
ヨーロッパ史と中国史、イスラム史などは全て違った地域の話のように思えますが、陸続きでつながっている以上、お互いに影響を与え合っているのです。
インドに大帝国を築いたチャンドラグプタは若き日にアレクサンダー大王の勇姿を見て影響を受けた。それゆえ軍隊にマケドニア様式を採り入れ、ナンダ朝を打ち破ることができた。というように歴史的事件はどこかで関連し合っているのです。
こうした流れが理解できている前提で問題も出題されますので、それぞれの文化や王朝の関連も理解する必要があります。
世界史の知識がほぼ確実なものになってきたら、一問一答形式の問題に挑戦です。
大まかな流れだけでなく、年号をみた瞬間に答えることのできる問題を増やすことで、正答率を大幅に上げることができます。自分で語呂合わせを作ることも学習の大きな助けになるでしょう。
オスマン帝国のメフメト二世がビザンツ帝国を滅ぼしたのは1453年(一夜で降参メフメトに)と覚える、といったように最適な覚え方を見つけましょう。
塾や予備校で授業を受けていない、学校での授業を全く聞いていない、でも・・・問題集に語句を埋め込むだけの無味乾燥な学習には耐えられない!という人には講義形式の問題集があります。
[ナビゲーター世界史B]は、細かな知識まで網羅された講義形式の参考書です。詳説世界史と準拠しているわけではありませんので、自分で範囲を合わせて学習する必要はありますが、講義を全く受けていないという受験生がスタートを切るのには良いでしょう。
講義形式の問題集の怖いところは、読んで楽しんでいるだけで勉強をしている気になってしまうところです。読んで終わりにせず、必ず知識が定着しているかどうかを確認問題や問題集で確かめるようにしてください。
こちらの問題集を使って学ぶことに意識してほしいことも、他の問題集と同様流れを理解することです。
流れを理解することは、ともすれば「頭に叩き込む」などの乱雑な言葉が使われがちですが、それは丸覚えに他なりません。
丸覚えのいけないところは、言葉を変えたり角度を変えた質問をされると、自分の覚えている内容とずれるために、まったく答えが類推できなくなってしまうところです。
歴史は解釈の学問です。研究者が実際にその目で見た出来事を書いたわけでも、ビデオに収めたわけでもありません。それはあくまで発掘された遺物や資料から類推されてできあがったものにすぎないのです。
当然、言い回しや表現に多少の幅が生まれます。この差を巧妙に利用して、問題を少し難しくしてあるのが大学入試の問題であると考えてください。
丸覚えでは対処しきれないのはわかっていただけるでしょう?
大切なことは、流れをしっかりと理解し、出来事と出来事の間の因果関係から事件がなぜ起きたのかを類推できることです。
暗記科目と言われがちな世界史ですが、大切なことは年号や王朝の成立順を覚えることだけではないのです。
それらはあくまで答えにたどり着くためのヒントです。流れと因果関係で歴史を捉えられる訓練をしましょう。
流れの理解・出来事の成立年などの事柄が確実なものになったら、過去問題に挑戦です。日程や年度によって実に様々な時代と地域から出題がされますが、どこが出されてもバランスよく得点できるようになることがゴールです。
決して満点が狙えない試験ではありませんので、満点を狙って取り組みましょう。平均点が例年やや高いことを考慮に入れると、満点を狙ってちょうど良いぐらいです。
過去問を解いていく中で、自分があまり覚えることのできていない時代や地域が明らかになっていきます。曖昧なところを発見するたびに、先掲した問題集に戻って知識を確実なものにしましょう。
暗記が苦手な人は特にそうですが、得意な人でも時間が経てば覚えたことが他の単元とごっちゃになっていたり、ぼんやりとは思い出せるのだけれども細部がいい加減なものになっていたりするものです。
これは脳のメカニズム上、どうしても避けることができません。何度も復習して、忘れたことを思い出していくより他ないのです。
一度良い点数が出たからといって慢心せず、試験直前まで復習し続けることが合格の鍵です。