【化学編】中央大学の入試対策・オススメ参考書

更新日: (公開日: CHUO

はじめに

本記事では中央大学の化学の傾向と対策、合格するための勉強法について紹介します。中央大学は関東圏の難関私大と称される「MARCH」の「C」の部分に位置する大学です。東京都内に3つのキャンパスを擁し、8学部26学科で2万人以上の学生が学ぶマンモス大学です。偏差値としては55.0~65.0で、就職・進路決定率は全学部総計で80%以上(2018年度)となっています。

中央大学の入試の中で化学を採用している学部は理工学部の一般入試のみです。参考にできるものは多くは存在しませんが、過去問演習の際は古い年度のものも使用し、演習慣れをすることをオススメします。

入試概要

  • 試験時間:90分
  • 配  点:100点
  • 目標点 :7割
  • 問題数 :29問(空欄数)
  • 形  式:マークシート方式、記述式
  • 構  成:大問4題

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入試傾向と対策 

それではこれから中央大学の化学の傾向と対策について紹介していきます。解答形式については全てマークシート方式と記述式の併用で変わりないものの、出題される分野や範囲が大問ごとに固定されているわけではないため、傾向に沿って具体的な対策を説明していきます。まずは、中央大学化学にみられる大きな3つの特徴は以下のようになっています。

①大問1は必ず小問集合。基本~標準レベルの問題が出題
②化学反応式や構造式を書かせる問題が出題
③芳香族が頻出分野
それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

①大問1は必ず小問集合。基本~標準レベルの問題が出題

中央大学の化学では毎年必ず小問集合から始まります。1つの分野の知識だけでは十分であるとは言えず、幅広い分野の知識を頭の中で整理して基本~標準レベルの問題に取りかかっていくことが求められます。そのため難問に手を出しすぎず、基本レベルの問題を丁寧にこなしていくことで十分合格を狙うことができます。高校化学初学者や化学に苦手意識を持っている人は「橋爪のゼロから劇的に分かる!」シリーズをおすすめします。(無機・有機化学編と理論化学編がある)


<特徴>
この参考書は、学校の教科書レベルの知識の理解をより正確にしていくためのものです。化学をこれから初めて勉強する人や化学に苦手意識をもっている人、試験で点が伸び悩んでいる人に最適のシリーズです。予備校の超人気講師である橋爪健作先生が、まるで授業と同じように、ゼロからていねいに説明しているため無理なく学習でき、基礎力がしっかり身につきます。

2冊共に取り組むことで、理系の受験化学に必要な知識を網羅することができます。しかし、これは問題集ではなくあくまでも解説書・参考書であるため、ある程度基本的な知識・解き方が身についたら別の問題集を使用し、演習に取りかかるようにしましょう。

<使用時期>
化学初学者や化学に苦手意識を持っている人は、受験勉強開始と同時にこの参考書に取り組み始めましょう。具体的な使用時期として、2月に無機・有機化学、3月に理論化学に取り組むことができる状態が望ましいです。

②化学反応式や構造式を書かせる問題が出題
マークシート方式と記述式が併用されていることが大きな特徴ではありますが、さらに記述式解答問題の特徴として、化学反応式や構造式を選択肢なく最初から「書く」ことを求められる問題が出題されます。ここでは、自分で実際に手を動かして式を書く演習が大切になるため、日頃からセンター試験のような選択肢が与えられている問題ではなく自分でイチから式を作成する演習を積むことが重要です。そのためにおすすめの参考書は「全レベル問題集」シリーズです。普段の定期テストのための学習レベルから難関大学入試レベルまで様々な段階を網羅している参考書シリーズになります。


<特徴>
全レベル問題集という名の通り、シリーズ全体で教科書レベルの基礎~難関大学入試レベルまでをカバーした問題集シリーズとなっています。「化学基礎」と「化学」で学習する重要事項・考え方のポイントを,ステップアップしながら無理なく学習できるように作られています。

また、理論・無機・有機化学が1冊の問題集にまとまっていることも大きな特徴の1つです。ここでは、「1.基礎レベル」と「2.共通テストレベル」をおすすめ参考書として提示します。ここまで終えた受験生は、次のレベルに上げていくために、別の参考書を用いてさまざまな出題形式の問題に取り組むことをおすすめします。

<使用時期>
教科書や前出の「ゼロから劇的にわかる!」シリーズを一通り終え、インプットは済んだ状態でこの参考書に取り組み、アウトプットの機会となるようにしましょう。

また、少しでも分からないところ、理解が不十分だと感じるところがある場合は教科書や参考書に戻り、理解の穴をそのままにしないことが重要です。具体的な使用時期としては、4月に1,基礎レベル、5月に2.共通テストレベルまでを終えておくことが理想的です。

これらの参考書を終えた後は、「化学頻出!スタンダード問題230選」に取り組み、入試基礎レベルから標準レベルへのステップアップをはかりましょう。


<特徴>
頻出かつ重要なテーマのみが厳選され、17章にまとめて掲載されている問題集です。各設問には小問題ごとに☆の数で難易度が表記されているため、解き終わった後に自分がどこまで理解できているのかといった理解度チェックを簡単にすることができます。解説が丁寧であることも大きな特徴の1つです。

<使用時期>
学校の教科書レベルの知識習得と演習をある程度終えた6月から、入試基礎レベルを標準レベルに引き上げるために取り組みましょう。2カ月程度で1冊を完璧に仕上げることが理想的です。問題数が多いため、学校の授業と並行して日常的に取り組むことをおすすめします。

③芳香族が頻出分野

中央大学の化学では近年、芳香族に関する出題が多くなっています。この問題の難易度自体はさほど高くないものの、芳香族以外の分野も含んださまざまな知識を組み合わせる力が身についているかどうかが合格のカギを握ることになります。その力を養成するためにおすすめの問題集が「重要問題集」です。


<特徴>
標準レベル~最難関レベルで構成された問題集です。A問題は入試で頻出で落としてはいけない問題、B問題には思考力が必要とされる問題が多くなっています。化学の教科書の知識を土台としており、化学基礎と化学を無理に分けることなく一貫して総合的に学習できるように構成されていることも大きな特徴の1つです。

各項目は、「要項」「問題」の2つから構成され、さらに問題はレベルごとに「A」「B」の2段階に分類されています。解答編は、左段の解答・解説、右段の傍注(解答・解説の補足)で構成されているため簡潔で非常に分かりやすくなっていることも大きな特徴の1つです。

<使用時期>
中央大学の入試問題に対応するためには、焦って無理に最後まで完璧に解けるようにしようとせず、まずはA問題を確実に正解できるようにしておくことで十分であるといえます。そのため8月~10月の3カ月をかけて最低限A問題だけは完璧にするようにしましょう。

ここまで取り組んだ受験生は、「中央大学理工学部の赤本」に取り組み、入試本番を意識した実戦演習を通して今までの知識や理解に漏れや抜けはないかを確認するようにしましょう。


<特徴>
過去に実際に中央大学理工学部の一般入試で出題された問題が3年分掲載されています。合格者の最低点などの入試情報が詳しく掲載されていることも大きな特徴の一つです。また中央大学一般入試の赤本の場合、ほとんど学部ごとに分かれて出版されているため、より志望学部に合ったより細かい情報を手に入れることができます。

<使用時期>
今までに紹介した参考書や問題集などで十分な演習を積み、11月ころから入試本番に向けて取り組みはじめるのが理想的ですが、まだ解法のパターンが身についていない・問題を見たときに即座に解法が浮かばない受験生は学校の教科書や今までに使った参考書などに戻って、基本事項の理解に穴がないかを今一度確認するようにしましょう。

まとめ


※2月から受験勉強を始めた際の年間スケジュール
大問ごとの傾向と対策について紹介してきましたが、1年間の勉強の流れとしては上記の流れになります。

まず始めるべきは無機・有機・理論化学の基本的な知識や公式などのインプットです。いずれも1度で終わらせず、何度も復習することが大切です。その後、それぞれのレベルの問題集を用いて何度も繰り返し演習をすることで入試基礎学力および中央大学理工学部の入試に対応できる応用力を養いましょう。そして、11月以降は赤本の演習に取り組める状態を作れることが望ましいです。

また、先の参考書で疑問点などが生じた場合は解説を読んで「分かった気」になるのではなく、前の講義系の参考書や教科書などに戻って基本知識の再理解をすることが大切です。難しい問題ばかりにチャレンジするよりも、焦らず基礎を固めることで揺るがない入試基礎学力の土台を築くことができます。

そして、冬にかけて本番前まで中央大学理工学部の赤本を用いて時間配分を意識し、より実践的な演習を積むようにしましょう。

ぜひ参考にして中央大学理工学部の化学の目標点である7割以上を取れるようにしましょう。

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