【関関同立】卒業が難しいと噂の学部はどこ?留年率データと後悔しない学部選び
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はじめに
関関同立に進むからには、4年間しっかり通って単位を取得し、それなりにいい就職先に行きたい。そう考えている人は多いと思います。でも、「あの学部は卒業が難しいらしい」「留年する人が多いらしい」という噂を聞いて、不安になっている人もいるんじゃないでしょうか。
もちろん、どの学部にも「この授業は難しい」というものはあります。大学のスタッフや在学生の話を聞いていても、それぞれの学部に、それぞれの大変さがあります。ただ、データ上で見ると、留年率が高かったり、4年でストレートに卒業できる人が少なかったりする学部は、たしかに存在します。
結論から言うと、卒業が難しいと言われる学部は、関学の理系学部や経済学部、同志社の文学部哲学科などで、データ上もその傾向が出ています。そして、学部を「とりあえず」で選ぶことが、卒業の難しさにつながっている可能性もあります。
この記事では、マナビズムの講師が大学の公表データを調べてまとめた内容をもとに、卒業が難しいと噂の関関同立の学部と、その理由を紹介します。受験の先にある4年間をイメージしながら、学部選びの参考にしてください。
こんな人におすすめ
・志望学部の卒業のしやすさも含めて、進路を考えたい人
・「とりあえず」で学部を決めてしまいそうで不安な人
・関関同立の大学生活について、リアルな情報を知りたい人
・理系学部や経済学部を志望していて、入学後の大変さが気になる人
参考にしたデータと、注意してほしいこと
今回は、各大学のホームページなどで公表されている、入学者数・定員、そこから4年間でストレートに卒業した人の割合、留年率、退学率といったデータを参考にしています。
大学によって、数値の出し方が違う
ただし、注意点が1つあります。大学によって、数値の出し方が違っていたり、そもそも公表していなかったりすることもあるのです。
たとえば、ある大学は「入学した学年のうち、4年で卒業した人の割合」を出しているのに対して、別の大学は「在学している学生のうち、留年している人の割合」を出している、といった具合です。同じ「留年率」という言葉でも、何を基準にしているかが違うと、単純に比べることはできません。
最新年度とは違う可能性もある
また、年度によっては、最新年度のデータが更新されていないこともあります。今回は、分かる限りの情報で調べたものなので、今年度は数値が違っていたり、最新年度ではカリキュラムなどが変わっていたりする可能性があります。その点に気をつけながら読んでください。志望校を決めるときは、必ず各大学の最新の公式情報も確認しましょう。
そもそも大学の「卒業」はどう決まる?
卒業が難しい学部の話に入る前に、高校生のみんなに、大学の卒業の仕組みを簡単に説明しておきます。高校までとは仕組みが大きく違うので、ここを知っておくと、この先の話がぐっと分かりやすくなります。
大学は「単位」を積み上げて卒業する
大学では、授業ごとに「単位」が決められていて、その授業の試験やレポートで合格すると、単位がもらえます。そして、卒業までに決められた数の単位を積み上げることで、卒業が認められます。卒業に必要な単位数は、大学の制度として124単位以上と定められていて、各大学・学部はこれをもとに、必要な単位数や科目を決めています。
必修科目は、落とすと取り直しになる
授業の中には、必ず単位を取らないと卒業できない「必修科目」があります。必修科目を落としてしまうと、次の年にもう一度取り直さなければいけません。卒業が難しいと言われる学部では、この必修科目が多かったり、難しかったりすることが、一つの原因になっています。
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卒業が難しい学部の3つのパターン
データを見ていくと、「卒業が難しい」と言われる学部は、大きく3つのパターンに分かれます。
パターン1:4年ストレートでの卒業者が少ないタイプ
1つ目は、4年でストレートに卒業する人が少ないタイプです。
大学では、学年が進むにしたがって、「この時期にこの授業を取っておかないといけない」という必修の授業が配置されていることがあります。その授業が難しくて単位が取れず、なかなかストレートで進めない。これが1つ目のタイプです。
パターン2:特定の単位を落とすと、卒業研究まで連鎖するタイプ
2つ目は、特定の単位を落とすと、卒業研究などまで連鎖して取れなくなるタイプです。
高校生のみんなには、あまりなじみがないかもしれませんが、大学では多くの学部で、卒業論文や研究といった成果を出した上で、卒業を認定するというパターンが多いんです。
こうしたものは、3年次や4年次あたりから「ゼミ」と呼ばれる、担当の先生の研究室などに配属されて、そこで研究を進め、最終的な成果を出すという流れになっています。
ところが、中には、「この授業を取っていないと、3年次で研究室に入れません」「この単位がないと、4年次でこれを登録できません」というような条件があることもあります。
そうなると、3年次・4年次の段階で「授業が取れていないから、この先に進めない」という状態になり、4年目を待たずに、その時点で留年が確定してしまうタイプがあるのです。1つの単位を落としたことが、ドミノ倒しのように、その先の研究や卒業にまで影響してしまう。これが2つ目のタイプです。
パターン3:単位を取ること自体が難しいタイプ
3つ目は、単純に、専門性の高さなども含めて、各授業の単位を取るのが難しいと言われているタイプです。ここは、在学生の声や噂なども含んだ話になります。
卒業が難しい学部は、「ストレート卒業が少ない」「単位を落とすと連鎖する」「単位取得そのものが難しい」の3つのパターンに分かれます。
| パターン | 特徴 |
|---|---|
| 1. ストレート卒業が少ない | 学年ごとに必修が配置され、授業が難しく、4年で卒業できる人が少ない |
| 2. 単位を落とすと連鎖する | 特定の単位がないとゼミ・研究室に入れず、3〜4年次で留年が確定する |
| 3. 単位取得そのものが難しい | 専門性が高く、各授業の単位を取るのが難しいと言われる |
ここからは、このパターンをふまえて、大学ごとに具体的に見ていきましょう。
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【関西学院大学】理系学部と経済学部は、ストレート卒業率が低め
まず、パターン1の「4年ストレートでの卒業が難しい」と言えるのが、関西学院大学(関学)の理系学部と、文系では経済学部です。データ上でも、留年率や退学率が高めに出ています。
関学全体のストレート卒業率は88%
比較の基準として、関学全体の4年ストレートでの卒業率は、平均すると88%ほどです。つまり、関学に入学した人のうち、およそ9割近くが4年で卒業している、ということになります。これに対して、理系学部と経済学部のデータは次のとおりです。
| 学部 | ストレート卒業率 | 留年率 | 退学率 |
|---|---|---|---|
| 理学部 | 70.4% | 14.0% | 15.6% |
| 工学部 | 75.9% | 17.9% | 6.2% |
| 生命環境学部 | 75.4% | 14.9% | 9.6% |
| 経済学部 | 80.1% | 16.2% | 3.8% |
| (参考)関学全体 | 約88% | ― | ― |
※各大学の公表データをもとにしています。年度によって数値は変わるため、最新の情報は大学の公式サイトでご確認ください。
理学部は、平均より18ポイントも低い
理学部のストレート卒業率70.4%は、関学全体の平均88%より、18ポイントも低い数字です。入学した人のうち、およそ3割が4年で卒業できていないということになり、多くの学生が卒業に苦労していることが分かります。
工学部の75.9%、生命環境学部の75.4%も、平均を大きく下回っています。どの理系学部も7割台で推移しているので、卒業が難しいと言えるでしょう。
理系は「単位取得の難しさ」と「連鎖」の両方
理系の場合は、先ほどの3つのパターンのうち、パターン3の「純粋に単位を取るのが難しい」ということに加えて、パターン2の「単位を落とすと連鎖的に先に進めなくなる」ということの、両方に当てはまると考えられます。
理系の授業は、基礎的な科目の上に、より専門的な科目が積み重なっていく構造になっていることが多いです。そのため、最初の方の科目でつまずくと、その先の授業や研究にまで影響が出やすい。理系学部を目指す人は、この点を知っておいてください。
関学の理系学部は、ストレート卒業率が7割台と、大学平均の88%を大きく下回っています。
意外なのは、関学の経済学部
意外なのが、関学の経済学部です。文系の学部ですが、ストレートでの卒業率は80.1%で、平均の88%に比べると、やや低めになっています。留年率は16.2%、退学率は3.8%です。
経済学部は、文系でも数学的な要素が多い
これは経済学部全般に言われることですが、経済学部には、数学的な要素が結構あります。
特に必修科目の中に、ミクロ経済学やマクロ経済学のように、微分積分などの数学的な考え方を使うものがあります。また、関数の知識を使ってしっかり計算しないと単位が取れない科目を、必修として配置している経済学部が多いのです。
関学の経済学部も、そうした科目の単位認定が厳しいのではないか、と数値から予想できます。
経済学部は、文系でありながら、数学的な要素の多い必修科目があることが、卒業の難しさにつながっていると考えられます。
経済学部を志望する人へ
経済学部は、文系の受験生に人気の学部です。私立文系の入試では数学を使わずに受験できることも多いので、「経済学部=数学はいらない」と思っている人もいるかもしれません。でも、入学後は、数学的な考え方を使う授業が待っています。
経済学部を志望する人は、こうした学びがあることを知った上で、学部を選んでください。数学に苦手意識がある人も、入学前からそれを知っておくだけで、授業への向き合い方は変わってきます。
総合政策学部も、留年率がやや高め
また、関学の文系学部では、総合政策学部も留年率が比較的高くなっています。総合政策学部は、基本的に神戸三田キャンパスに通う学部です。
関学は、理系だけでなく、文系の学部もそこそこ留年率が高いと言えます。関学を志望する人は、学部ごとの特徴をよく調べておきましょう。
【同志社大学】文学部の哲学科は、4年次で苦労する人が多い
同志社大学で名前が挙がるのは、文学部の哲学科です。
在籍者の留年率は、近年1割前後
同志社大学は、関学のように、こうしたデータをしっかりと公開しているわけではありません。ただ、在籍者の中での留年率を見ると、哲学科は近年、10%前後で推移しています。
同志社は、4年次まではストレートで進める仕組み
同志社の場合、関学などとは仕組みが違います。基本的に、4年次までは、単位をどれだけ取っていなくてもストレートで進めてしまうのです。
ただ、最終的に4年次の卒業のときに、必修の授業を全部取れているか、指定された単位を取れているかで、卒業できるかどうかが決まります。
そのため、4年次の段階になって初めて「うわ、やばい、単位が足りない」という状況になる人がいて、10%前後が留年している、というのが哲学科の状況です。
「進級できる」は「順調」とは限らない
この仕組みで気をつけたいのは、学年が上がっているからといって、卒業に向けて順調に進んでいるとは限らない、ということです。途中で単位を落としていても進級はできてしまうので、自分で単位の状況を管理していないと、4年次に気づいたときには手遅れになりかねません。
同志社を志望する人は、入学後、自分がどの単位を取れていて、どの単位が足りないのかを、毎学期しっかり確認する習慣をつけておきましょう。
哲学の授業は、要求されるレベルが高い
この内容をまとめたマナビズムの講師は、同志社の文学部英文学科の出身です。同じ文学部として授業がかぶっていたこともあり、研究の関係で、現代哲学の授業を取ったことがあるそうです。
実際に受けてみると、先生は分かりやすく噛み砕いて説明してくれるものの、哲学者の言葉の引用が多く、「ここはこうで……」という話が続いていくので、90分間授業を受けると頭が痛くなってくるような内容だったといいます。
しかも、最終的なレポート試験では、分厚い本を1冊読んだ上で取り組む、といった形式です。
興味がないと、モチベーションが続かない
このように、哲学は単純に要求される水準が高い学問です。それに加えて、もし興味がないまま入学してしまうと、モチベーションが続かず、単位を取り切れなくなってしまうことがあるのではないか、と講師は感じているそうです。
哲学は、要求される水準が高い上に、興味がないまま入るとモチベーションが続かず、単位を取り切れなくなることがある学科です。
入試で受かりやすい学科、というわけではない
ちなみに、だからといって、同志社の文学部哲学科が、入試で極めて受かりやすい学科というわけではありません。入るのにも、それなりにしっかりとした勉強が必要です。入るのにも努力が必要で、入ってからも努力が必要な学科だと考えておきましょう。
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【関西大学】関関同立の中では卒業しやすい方。挙げるならシステム理工学部
関西大学(関大)は、関学や同志社に比べると、留年率や退学率がそれほど高くありません。関関同立の中では、比較的卒業しやすい大学だと言えます。
システム理工学部の留年率は5.4%
その中で、あえて挙げるとすれば、やはり理系です。システム理工学部の留年率は5.4%です。先ほど挙げた関学の学部よりは低めですが、関大の中では一番高い数値になっています。
理系の授業は、そもそも要求水準が高い
ここも関学と同じで、理系の授業は、そもそも要求される水準が高いのです。
文系の授業であれば、レジュメ(授業の資料)を覚えたり、レポート試験でしっかり本を読んでまとめたりすれば、単位が取れることも多いです。それに対して、理系の授業は、筆記試験がメインだったりします。
また、システム理工学部の学生に聞くと、「実験が多すぎる」という声もあり、実験に加えてレポートもあるようです。単純に要求される水準が高いので、注意しておいてほしい学部です。
関大の経済学部も、関大の中では高め
また、関学と同じく、関大の経済学部も、在学生の留年率が約5.6%となっていて、関大の中では高い方に入ります。経済学部の数学的な要素は、関学でも関大でも共通していると言えそうです。
関学と比べると、関大はかなり卒業しやすい数字
とはいえ、関学の工学部の留年率が17.9%、文系の経済学部でも16%台が出ていることを考えると、関大の5%台という数字はかなり低く、「関大はめっちゃ卒業しやすい」と思える数字かもしれません。
| 大学・学部 | 留年率 | ポイント |
|---|---|---|
| 関西大学・システム理工学部 | 5.4% | 関大の中で一番高い。筆記試験中心、実験・レポートが多い |
| 関西大学・経済学部 | 約5.6%(在学生) | 関大の中では高い方 |
| (参考)関西学院大学・工学部 | 17.9% | 関学の理系学部は留年率が高め |
※大学によって数値の出し方が違うため、単純な比較はできない点に注意してください。
関大は関関同立の中では卒業しやすい方ですが、理系や経済学部は、関大の中では比較的留年率が高めです。
大学ごとの傾向を整理すると
ここまでの内容を、大学ごとにまとめておきます。
・関西学院大学:理学部・工学部・生命環境学部のストレート卒業率が7割台で、平均の88%を大きく下回る。文系でも経済学部(80.1%)や総合政策学部は留年率が高め
・同志社大学:データの公開は限られるが、文学部哲学科は在籍者の留年率が10%前後。4年次まで進級できる仕組みのため、4年次に単位不足に気づくケースがある
・関西大学:関関同立の中では比較的卒業しやすい。その中では、システム理工学部(5.4%)や経済学部(約5.6%)が高め
共通して言えるのは、理系学部と経済学部は、どの大学でも比較的卒業に苦労しやすいということです。理系は単位取得の難しさと連鎖、経済は数学的な要素の多さが、その理由として考えられます。
卒業率・留年率のデータの読み方
今回の記事では、いくつかの数字を紹介してきました。こうしたデータを自分で調べるときのために、読み方のポイントを整理しておきます。
「ストレート卒業率」と「留年率」は意味が違う
ストレート卒業率は、入学した人のうち、4年で卒業した人の割合です。一方、留年率は、何を基準にするかによって意味が変わります。入学した学年の中で留年した人の割合なのか、今在籍している学生の中で留年している人の割合なのか。同じ「留年率」でも、基準が違えば数字の意味も変わります。
今回の記事でも、関学は学年ごとのストレート卒業率・留年率・退学率で、同志社や関大は在籍者・在学生の中での留年率で見ています。大学ごとに数値の出し方が違うので、単純に比べることはできない、という点に注意してください。
「退学率」も見ておく
4年で卒業できなかった人の中には、留年した人だけでなく、退学した人もいます。関学の理学部のように、退学率が高めに出ている学部もあります。退学の理由はさまざまで、別の大学に入り直す人や、進路を変える人も含まれるので、数字だけで判断はできません。ただ、ストレート卒業率と合わせて見ることで、その学部の状況をより立体的に知ることができます。
1年分ではなく、傾向で見る
データは、年度によって上下します。1年分の数字だけを見て判断するのではなく、複数年の傾向で見ることが大切です。また、カリキュラムが変わると、数字の傾向も変わることがあります。最新の情報を確認する習慣をつけておきましょう。
データは「何を基準にした数字か」を確かめてから比べる。これが、数字に振り回されないためのコツです。
大学ごとの「卒業までの仕組み」の違い
今回の内容から分かるのは、大学によって、卒業までの仕組みそのものが違うということです。
途中で引っかかるタイプと、最後に判定されるタイプ
関学の理系学部のように、特定の単位がないと次に進めない仕組みがある場合は、3年次・4年次の途中で引っかかって、その時点で留年が決まることがあります。一方、同志社のように、4年次までは進級できて、最後の卒業判定で必修や指定単位が取れているかが決まる仕組みもあります。
仕組みによって、気をつけるポイントが変わる
途中で引っかかる仕組みなら、どの単位が次に進むための条件になっているかを、早めに知っておく必要があります。最後に判定される仕組みなら、進級できていても安心せず、自分で単位の状況を確認し続けることが大切です。
志望校を調べるときは、学部の授業内容だけでなく、こうした卒業までの仕組みも確認しておくと、入学後に慌てずに済みます。
「とりあえず」の学部選びが、卒業の難しさにつながる
最後に、学部選びについて、講師陣が感じていることをお伝えします。
やりたいことが決まっていると、学問に向き合いやすい
今回の内容を話しているマナビズムの講師2人は、一人は英文学を、もう一人は商学・経営系を勉強したいと、学部を優先して、やりたいことが決まった状態で大学に入っています。
もちろん、大学の授業の中には、あまり興味を持てないものもあったそうです。それでも、学びたいことがはっきりしていたので、学問に対して、比較的興味を持って臨むことができたといいます。
「とりあえず」で選ぶと、熱が入らない
一方で、最近の生徒の進路指導をしていると、「これがやりたいから、この学部に行く」というものがあまりなく、とりあえずという感じで進学先を選ぶ人も多いです。
とりあえずで学部を選んだ結果、あまりにも興味がなくて熱が入らず、やりたくなくて、モチベーションがなくなってしまう。そうしたことが、留年率などの数字に顕著に表れているのかもしれません。
哲学科のように、要求される水準が高い学問であればなおさらです。興味がないまま、分厚い本を読んで、レポートを書いて、という授業を4年間続けるのは、とても大変なことです。
大学の4年間は、社会で生き抜く力を育てる時間
マナビズムは、関関同立合格を通じて、「社会で強く生き抜ける人財」を育てることを目指しています。受験勉強で、自分で計画を立て、実行し、うまくいかなければ修正する。この経験は、大学に入ってからも、そして社会に出てからも、キミを支える力になります。
大学の4年間は、その力をさらに伸ばしていく時間です。だからこそ、偏差値や「とりあえず」で学部を決めるのではなく、自分が興味を持って学べる学部を選んでほしいのです。興味を持って学べる学部なら、多少授業が難しくても、受験で身につけた力で乗り越えていけます。
学部を選ぶときに確認しておきたいこと
この記事の内容をふまえて、学部を選ぶときには、次のことを確認しておくのがおすすめです。
・その学部で学ぶ内容に、本当に興味が持てるか
・必修科目にどんなものがあるか(経済学部の数学的な科目、理系の実験など)
・ゼミや研究室に入るための条件はあるか
・卒業までの仕組みはどうなっているか(同志社のように4年次で卒業判定が決まる、など)
大学のホームページやオープンキャンパスで、これらを確認しておくと、入学後のギャップを減らすことができます。
理系学部を志望する人へ
今回のデータでは、関学でも関大でも、理系学部の留年率が比較的高いという結果が出ています。理系学部を志望している人は、少し不安になったかもしれません。でも、大変さを知っておくことは、決してマイナスではありません。
理系の授業の特徴を知っておく
講師陣の話をまとめると、理系学部の授業には、次のような特徴があります。
・そもそも、授業で要求される水準が高い
・文系のようにレジュメやレポートで単位が取れることは少なく、筆記試験がメインのことが多い
・実験が多く、それに加えてレポートもある
・基礎の科目の単位を落とすと、その先の授業や研究室の配属にまで影響が出やすい
こうした特徴を知った上で入学すれば、「思っていたのと違う」というギャップは小さくなります。
受験勉強の力が、そのまま生きる
理系の授業で求められるのは、毎週の課題をため込まずにこなし、分からないところをその都度つぶしていく力です。これは、受験勉強で毎週計画を立て、インプットとアウトプットを回してきた力と、まったく同じです。
受験勉強で身につけた「計画を立てて、実行して、確認する」力は、理系学部の4年間を乗り切る大きな武器になります。
文系学部なら安心、とは限らない
「理系は大変そうだから、文系にしておけば安心」と考える人もいるかもしれません。でも、今回のデータを見ると、文系学部でも卒業に苦労しやすいところがあることが分かります。
経済学部・総合政策学部・哲学科
関学の経済学部は、ストレート卒業率が80.1%で、平均の88%を下回っています。関学の総合政策学部も、留年率が比較的高めです。同志社の文学部哲学科も、在籍者の留年率が10%前後です。関大の経済学部も、関大の中では留年率が高い方に入ります。
経済学部は数学的な要素の多い必修科目、哲学科は要求される水準の高さと、それぞれに理由があります。文系だからといって、楽に卒業できるわけではないのです。
大切なのは「文系か理系か」より「興味があるか」
結局のところ、卒業のしやすさを左右するのは、文系か理系かよりも、その学部で学ぶ内容に興味を持てるかどうかです。興味があれば、難しい授業にも向き合えます。興味がなければ、文系の学部でも、モチベーションが続かずに苦労することになります。
入学後に留年しないために、今から知っておきたいこと
受験生のキミにとっては、まだ先の話かもしれません。でも、今回の内容から、入学後に留年しないためのヒントが見えてきます。
自分の単位は、自分で管理する
同志社の哲学科の例のように、4年次まで進級できる仕組みの大学では、単位が足りていないことに気づかないまま、4年次を迎えてしまうことがあります。どの大学でも、自分がどの単位を取れていて、何が足りないのかを、自分で確認しておくことが大切です。
必修科目と、その先の条件を早めに確認する
パターン2のように、特定の単位がないとゼミや研究室に入れない学部もあります。入学したら早めに、必修科目と、3年次・4年次に進むための条件を確認しておきましょう。条件を知っていれば、どの授業を優先すべきかが分かります。
受験と同じように、計画を立てて進める
大学の4年間も、受験と同じです。卒業という目標から逆算して、毎学期の計画を立て、実行して、うまくいかなければ修正する。受験勉強でこのサイクルを身につけた人は、大学に入ってからも、自分の力で卒業までの道を進んでいけます。
受験勉強で身につけた自学自習の力は、合格のためだけでなく、大学の4年間を乗り切る力にもなります。
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入試の難しさと、卒業の難しさは別もの
今回の内容から分かる大切なことの一つが、「入試の難しさ」と「卒業の難しさ」は別ものだということです。
入るのが難しくても、卒業しやすい学部もある
偏差値が高く、入試が難しい学部だからといって、卒業も難しいとは限りません。逆に、入試の難しさとは関係なく、授業の内容や卒業までの仕組みによって、卒業に苦労しやすい学部もあります。
哲学科は、入るのも入ってからも努力が必要
同志社の文学部哲学科は、入試で極めて受かりやすい学科というわけではありません。それでも、入学後は要求される水準が高く、留年率は10%前後です。入試を突破したあとにも、しっかりとした努力が必要な学科だと言えます。
偏差値だけで学部を選ばない
だからこそ、偏差値だけで学部を選ぶのは危険です。「この学部なら受かりそう」という理由だけで選ぶと、入学後に授業の難しさや内容とのギャップに苦しむことがあります。合格の可能性を考えることは大切ですが、それと同じくらい、入学後の4年間を考えることも大切なのです。
学部選びは、「受かるかどうか」だけでなく、「4年間学び続けられるかどうか」も合わせて考えましょう。
大学1年生の過ごし方が、4年間を左右する
今回紹介したパターンを見ると、卒業が難しくなる原因の多くは、早い段階での単位の取りこぼしにあります。だからこそ、大学1年生の過ごし方が、とても大切になります。
最初に、卒業までのルールを知る
入学したら、まずは履修の手引きなどで、卒業に必要な単位数、必修科目、ゼミや研究室に入るための条件を確認しましょう。卒業までのルールを最初に知っておけば、どの授業を優先すべきかが分かります。
必修科目と、つまずきやすい科目を優先する
1年生のうちは、必修科目を確実に取ることを最優先にしてください。理系学部の基礎科目や、経済学部の数学的な科目など、つまずきやすい科目は、分からないところをため込まず、早めに先生や先輩に質問しましょう。
毎学期、自分の単位を確認する
学期が終わるたびに、取れた単位と、まだ足りない単位を確認する習慣をつけておきましょう。受験勉強で毎週計画を見直してきたのと同じように、大学でも定期的に自分の状況を確認することが、留年を防ぐ一番の方法です。
後悔しない学部選びの進め方
最後に、この記事の内容をふまえて、学部選びをどう進めればいいかを整理しておきます。
ステップ1:学びたいことを考える
まずは、自分が大学で何を学びたいのかを考えてみてください。今回の講師2人のように、「英文学を学びたい」「商学・経営を学びたい」と、はっきり決まっている必要はありません。「なんとなくこの分野が気になる」というところからで大丈夫です。
ステップ2:学部の授業内容と卒業までの仕組みを調べる
気になる学部が見つかったら、大学のホームページなどで、どんな授業があるのかを調べましょう。必修科目の内容、ゼミや研究室の条件、卒業までの仕組みも確認しておくと、入学後のイメージがはっきりします。
ステップ3:オープンキャンパスで、実際に話を聞く
オープンキャンパスに参加できる人は、模擬授業を受けたり、在学生に話を聞いたりしてみてください。授業の雰囲気や、学生生活のリアルな話を聞くことで、「この学部で4年間学びたいか」を判断しやすくなります。
ステップ4:「4年間興味を持てるか」で決める
最後に、偏差値や「とりあえず」ではなく、「この学部で4年間、興味を持って学べるか」を基準に決めましょう。そこで決めた学部なら、受験勉強のモチベーションにもつながります。
保護者の方へ
お子さんの学部選びについて、「就職のことを考えて、この学部の方がいいのでは」とアドバイスしたくなることもあると思います。
ただ、今回の内容でお伝えしたように、卒業までの4年間を乗り切るためには、お子さん自身がその学部の学びに興味を持てるかどうかが、とても大切です。「とりあえず」で選んだ学部では、授業に熱が入らず、モチベーションが続かないこともあります。
保護者の方の意見を伝えることも大切ですが、最終的にはお子さん自身が納得して学部を選べるように、話を聞いてあげてください。お子さんが自分で考えて選んだ学部なら、受験勉強のモチベーションにもつながります。
卒業が難しい学部についてよくある質問
Q. 卒業が難しい学部は、避けた方がいいですか?
避ける必要はありません。大切なのは、学部の特徴を知った上で、自分が興味を持って学べるかどうかで選ぶことです。理系学部や経済学部、哲学科などで学びたいことがあるなら、大変さを知った上で、ぜひ挑戦してください。興味があれば、難しさも乗り越えやすくなります。
Q. 数学が苦手でも、経済学部に進んで大丈夫ですか?
経済学部には、ミクロ経済学やマクロ経済学など、数学的な考え方を使う必修科目があります。数学が苦手でも進むことはできますが、入学後にそうした授業があることを知っておくことが大切です。知った上で選ぶのと、知らずに選ぶのとでは、授業への向き合い方が変わってきます。
Q. データの数字は、どこまで信じていいですか?
今回紹介したデータは、各大学が公表している情報をもとに調べたものです。ただ、大学によって数値の出し方が違ったり、最新年度のデータが更新されていなかったりすることもあります。傾向をつかむための参考として使い、志望校を決めるときは、必ず各大学の最新の公式情報も確認してください。
Q. 関大を選べば、卒業は安心ですか?
今回のデータでは、関大は関関同立の中で比較的卒業しやすい大学という結果でした。ただ、関大の中でも、システム理工学部や経済学部は留年率が高めです。また、大学によって数値の出し方が違うので、単純な比較はできません。大学名だけで安心せず、学部の特徴と、自分が興味を持てるかを確認して選びましょう。
Q. 学びたいことが特に決まっていません。どう選べばいいですか?
最初から、はっきり決まっている必要はありません。「なんとなく気になる」分野からで大丈夫です。気になる学部の授業内容を調べたり、オープンキャンパスで模擬授業を受けたりする中で、興味が持てるかどうかを確かめていきましょう。「とりあえず」ではなく、少しでも自分で考えて選ぶことが、4年間を乗り切る力になります。
まとめ:データを知った上で、興味を持てる学部を選ぼう
最後に、この記事のポイントを整理します。
・卒業が難しい学部は、「ストレート卒業が少ない」「単位を落とすと連鎖する」「単位取得そのものが難しい」の3パターン
・関学は、理系学部(理学部・工学部・生命環境学部)のストレート卒業率が7割台で、平均の88%より低い
・関学の経済学部は、数学的要素の多い必修科目があり、ストレート卒業率は80.1%。総合政策学部も留年率が高め
・同志社の文学部哲学科は、4年次の卒業判定で苦労する人が多く、留年率は10%前後
・関大は比較的卒業しやすいが、システム理工学部(5.4%)や経済学部(約5.6%)は関大の中では高め
・「とりあえず」の学部選びが、モチベーションの低下につながっている可能性がある
なお、この記事のデータは、公表されている範囲で調べたものです。卒業率・留年率やカリキュラムは年度によって変わるため、必ず各大学の最新の公式情報でご確認ください。
受験はゴールではなく、4年間の学びのスタートです。データを知った上で、自分が興味を持って学べる学部を選びましょう。
「自分に合った学部が分からない」「志望校・学部選びに迷っている」と思ったら、ぜひ一度マナビズム豊中校舎にご相談ください。学部選びから合格までの勉強まで、一緒に伴走します。
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