実戦物理重要問題集の効果的な使い方
更新日: (公開日: ) PHYSICS
実戦物理重要問題集の効果的な使い方
難関国公立物理のバイブル「重要問題集」
概要と使用法
理系の方はご存知、「重要問題集」の物理だ。
昔から、理科科目での支持が高く「化学・物理・生物」で受験する者は学校で配布される人も非常に多いのではないだろうか。
特に見出しにも書いてはいるが、国公立向けの演習書となっているので、配られる学校も主に進学校と呼ばれる高校で配られることになるだろう。
よって、購入しようと考えている方は、まず学校に配布予定かどうかだけ聞いてから購入を考えてほしい。
では実際の内容に移っていこう。
「重要問題集」の難易度・レベル・使用対象者
重要問題集は、名前の通り問題集である。
掲載されている問題の難易度は標準レベルで、主に国公立以上の問題で固められている。
かといって京大・東大で出されるような難問は一切なく、一冊通してレベルの変動をせずに標準レベルの問題だけで構成されているので、非常に的を絞りやすい1冊となっているだろう。
化学の重要問題集は、逆に定期テストレベル~入試の標準レベルへとつないでくれる構成になっているので、科目間で問題集の趣旨が違うことと伺える。
ゆえに、物理の重要問題集は初学者には向かない。
受験後期~直前期などに最後の詰めとして取り組む演習書として使うべきだろう。
問題の質に関しては申し分なく、タイトル通り入試でも頻出の重要な問題だけで構成されている。
なるほど、たしかにこの問題集をマスターすれば、国公立で出題される標準レベルの問題は間違いなく解くことができる実力がつくことだろう。
重要問題集の弱点
先ほども述べたが、本書は問題集であり、その問題の質も非常に優れている。
しかし、唯一世間でもたたかれている特徴がある。
それは「解説の質」だ。
たしかに、物理の重要問題集を見ると解説は無機質に解答を書いている。
解説を読むと、確かに理解は出来るのだが、解法に一貫性がなく類題でも通用するような「考え方・思考のプロセス」などの記述が一切ない。
化学の重要問題集などは割と解説も丁寧だっただけに、物理での解説の質のダウンが叩かれているのだろう。
なので、本書は他の参考書「物理のエッセンス」、「良問の風」、「名門の森」などの他の参考書でしっかりと自分の解法を確率したあとにアウトプットをするための参考書だろう。
アウトプットとしての参考書の中では群を抜いて素晴らしい参考書なので、順番を間違えない、使用目的を間違えなければ、申し分ない実力がつくこと間違いなしだ。
重要問題集の効果的な使い方は?
これは一般的な参考書・問題集と同じ使い方だ。
1周目はまず全問解こう。
2周目も、1周目の正誤に関わらず全問解こう。
3周目は2周目で間違えた問題だけに絞って解こう。
このあとも3周目で間違えた問題を4周目で取り組む…と周回し続ける。
周回するごとに取り組む問題数が減っていくので達成感があるだろう。
これが重要問題集の使い方であるが、特に変わった使い方ではなく、どの問題集でも基本的にはこのやり方が正しい。
「合格」から見た重要問題集を使用する際の流れ
まず、最初に断っておくと、関関同立・MARCHを志望とする受験生に本書は必要ない。
なので今後は国公立大を志望とする生徒だけで話を進めていく。
まず王道の流れが学校準拠用問題集→重要問題集→過去問という流れだろう。
学校準拠用問題集とは、有名なもので「リードα」、「セミナー物理」などの学校の補助として配布(もしくは購入)される問題集である。
これを1~3年夏までにコツコツ真面目に取り組み、夏以降に重要問題集でひたすら周回をしてさらに演習力をつけるといった流れだろう。
国公立を目指す生徒の多くが、この流れかと思われる。
続いて、参考書一本で進みたい人もいる。
そういった人は物
理のエッセンス→(良問の風)→名門の森→重要問題集→過去問という流れがいいだろう。
「物理のエッセンス」で、考え方・解き方を学び、それを活かして「良問の風」・「名門の森」で解法を確率する。
そこから過去問にいっても構わないが、いかんせん取り組んだ問題数が少ないので、重要問題集で演習を積むことが理想の形だろう。