微積分 基礎の極意の効果的な使い方

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微積分 基礎の極意の効果的な使い方

【微積分 基礎の極意 の概要】

 
「大学への数学」(通称:大数)で有名な東京出版から出された名著中の名著だ。
(個人的に、大数シリーズで一番の名著と思っている。)
私自身も受験生時代にお世話になった本なので、少々熱が入る紹介となるがご了承願いたい。
 
まず注意しておかなくてはいけないのが、タイトルにだまされて、「基礎」レベルからのスタートだとは思ってはいけない
扱っている難易度レベルは「入試標準~やや応用」なので、網羅系参考書を終え、なにかアウトプット系の参考書を挟んでから取り組むべきだろう。
むしろ、その手順を踏まないと本書の素晴らしさが伝わらないので、取り組む意味がほぼないと思われる。
 
対象大学は難関私大~東大・京大レベルにまで通ずる。
だからといって、扱っている問題が東大・京大レベルなどというわけではない。
むしろ、問題の難易度は先述したように、標準~やや応用レベルなので、難関私大~国公立レベルで固められている。
それでも東大・京大受験生に支持を受けるのはなぜか?
それは、本書は「微積分のイメージ・背景」に焦点を当てている唯一の参考書だからである。
 
具体例を上げれば、
「式を見ただけでグラフの概形が分かる」
「問題の背景にある大学数学」
「無限の世界のイメージ」
等々…
 
他の参考書では何十ページと量を割かれている計算問題は、たったの10ページほどで完結させ(その質もまた素晴らしい)、残る100ページほどで徹底的に数学Ⅲの「感覚・センスを磨く」という構成だ。
 

【微積分 基礎の極意 の詳細】

 
3章構成。
1章はひたすら基本問題の計算練習で、制限時間を設けてできるだけすぐに解けるようにするものだ。
何といっても、微積分の土台は「計算力」である。
ここを疎かにするなど理系受験者にとってあるまじき、恥ずべき行為だ。
 
2章は盲点、裏技的要素、知っておくと得な知識などを約200のポイントに絞って解説がなされており、この章は問題が全くありません。
暇なときにパラパラと読み、「お!使えそうだ!」「おもしろい!」と思ったものはぜひマークしておくべきだろう。
(私自身も、お風呂で読み漁ったおかげで本がしわしわになったが、強力な武器をたくさん得た。)
 
3章は実際の入試問題をひたすら解くというようなものだ。
これは初見では難しい問題がずらりと並んでいる。
 
カテゴリはインプットだろう。
あくまで「感覚をつかめるようになる」インプットなので、基礎事項をインプットしていることは前提だ。
 
時期は早ければ早いほど好ましいが、必ず網羅系のインプット⇒アウトプット1冊⇒本書の流れを守ってほしい。
 
対象者は、難関私大~トップ国公立だろう。
関関同立・MARCH志望には少しオーバーワーク気味だが、決して無駄にはならず、むしろ他の受験生と差をつけれるようになることは間違いない。
余裕のある難関私大理系志望生徒は取り組もう。
 

【微積分 基礎の極意の使い方】

 
➀1章を制限時間内に終えよ
 
先述したように数学Ⅲ(特に微積分)は計算力だ。
計算力が、今後の解説の理解力にも関わってくる。
なので、まずは1章の計算問題を本書に記載されている制限時間内に終えることが第1のステップだ。
(私は制限時間に達するまでに6周(2週間)を費やしたが、おそらくもっと早く終われるはずだ…)
 
②2章は暇なときに読んでおくこと!
2章には盲点、裏技的要素、知っておくと得な知識などを約200のポイント収録している章になっている。
問題は一切ないので、スキマ時間にパラパラと何度も読もう。
(私は風呂、食事、電車などなどスキマがあるたびに読んでいた。)
 
③3章の難しさに立ち向かえ
基本的には1章⇒3章という流れで構わない。暇なときに2章を読む程度でいい。
3章に収録されている問題は、まあそれはそれは「簡単」とは言えないレベルだ。
初っ端から、何を言っているのかよくわからない問題が並んでいるので、かなり苦しいはずだ。不安にもなるはずだ。
 
「まったく解けないけど、大丈夫なのか?」と。
 
大丈夫だ。本書の問題を初見で解ける人はそうそういない。(だからといって、最初から諦めて答えを見るようではいけないが)
問題に悩むことももちろん大事だが、本書の解説を理解することに全神経を使ってほしい。
目から鱗の「感覚的」解法に驚かずにはいられない。
その感覚を読者であるあなたにも身に付けてもらおう、というのが本書の狙いなのだから、あなたはその解説を全力で理解⇒インプットしなければならない。
 
この3章のたった64問をマスターすれば、入試の微積分で困ることは絶対にない。
もし、本番であなたが出来ない問題に出くわせば、それは受験生ほぼ全員が出来ていない問題だ。とまで断言できる。
それほどこの64問には濃密なエッセンスが入っている。
1つ1つを丁寧に、かみしめて繰り返してほしい。
(私は7周で64問すべて解き切ることができたが、皆はもっと早く終えれるはずだ。)
 
➀~③を通して、➀を2週間徹底的に、③を1か月みっちり繰り返す。
これで旧帝大レベルの微積分までは対応できるようになっているはずだ。
あとは受験直前にもう一度、全問といて確認しておこう。
 

【微積分 基礎の極意の総評】

 
微積分での最高の1冊だ。
取り組むにはかなりの根気が必要とされるが、これ1冊やり終えたら微積分に関しては怖いものなしになれる。
これをやったのに解けない微積分の問題が出たらおそらく他の受験生も解けてないから安心してもいい、とさえ言える。
多種多様な問題があるので、これだけやれば微積分に関して大きな自信を得られるのではないかと思われる。
難関大学の理系では、2次試験で数Ⅲからの出題がかなりのウエイトを占める大学もある。
そういう大学ではいかに数Ⅲができるかが合否に関わってくるのは明らかなことなので、初めからそれが分かっているなら、なによりもまず数Ⅲに重点を置くことが自然だろう。
そうすれば必然的に微積分を究めることが合格への鍵になるということになってくるだろう。
あなたにも、合格の一助となる1冊となることを願う。
 

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