【英語編】慶應義塾大学の入試対策・オススメ参考書

更新日: (公開日: KEIO

はじめに

本記事では慶應義塾大学の英語の傾向と対策、オススメ参考書、勉強計画について紹介しています。
この記事を読み終われば、慶應義塾大学の英語に向けて「何からすればいいか分からない」や「各学部ごとの傾向を知りたい」といった悩みが解決されます。是非参考にして下さい!

・「早慶上」の「慶」が慶應義塾大学
・全10学部
・偏差値62.5〜72.5(最難関は法学部・医学部etc..)

各学部の傾向と対策

それでは、慶應義塾大学の学部ごとの英語の概要と特徴について紹介していきます。

法学部

・試験時間:80分
・配点  :200点満点
・目標点 :160点(8割)
・問題数 :58問
・形式  :マーク式
・構成  :大問4題

  出題形式 問題数 時間
大問1 会話問題
(空所補充、発音問題)
24問 23分
大問2 長文読解(単語問題) 10問 10分
大問3 長文読解(内容問題) 10問 23分
大問4 長文読解
(内容問題、整序問題)
14問 24分
  58問 80分

・会話問題のレベルが高い。また会話文自体が長い!
・直接的に文法問題は出題されることはないが、整序等の問題に対応できる文法知識は必要である。
・単語問題は難単語に関する問題が出題されるため、鉄壁やリンガメタリカなどのハイレベルの単語帳で対策すべき。
・設問数が多いため、時間配分がポイント!

文学部

・試験時間:120分
・配点  :150点満点
・目標点 :120点(8割)
・問題数 :14問
・形式  :記述式
・構成  :大問1題 

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解
(空所、内容、指示語、論述)
14問 120分
  14問 120分

・大問1題だけの構成!
・論述式の問題なため、国公立型のような対策が必要である。
・英文のレベルが非常に高いため、かなり難しめの英文が読めるようにしておくと良い。
・紙辞書の持ち込みが許可されているため、紙辞書を使いこなせるようにすべき。※電子辞書は不可!

経済学部 

・試験時間:100分
・配点  :200点満点
・目標点 :160点(8割)
・問題数 :36問
・形式  :マーク式&記述式
・構成  :大問5題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解
(内容理解、空所、発音)
9問 20分
大問2 長文読解
(内容理解、空所、発音)
11問 20分
大問3 長文読解
(内容理解、空所、発音)
14問 20分
大問4 記述式問題 1問 20分
大問5 記述式問題 1問 20分
  36問 100分

・長文3題+記述問題2題のため時間配分が重要!
・記述式対策が必要になってくる。
・長文問題の出題者パターンは3題とも似たパターンのため、対策を分ける必要はない。
・発音に関する問題が出題されやすい傾向にあるため対策が必要である。

商学部 

・試験時間:90分
・配点  :200点満点
・目標点 :160点(8割)
・問題数 :53問
・形式  :マーク式&記述式
・構成  :大問7題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解
(空所補充、内容理解、正誤)
10問 15分
大問2 長文読解(内容理解、空所) 10問 15分
大問3 長文読解
(正誤、空所、内容理解)
12問 15分
大問4 文法問題(空所補充) 11問 10分
大問5 長文読解(空所補充) 8問 15分
大問6 長文読解(空所補充) 1問 10分
大問7 長文読解(空所補充) 1問 10分
  53問 90分

・大問7題を90分で解く必要があるため、時間配分が重要!
・簡単な記述式の問題が出題されるが、空所補充問題のため、特別対策する必要はない。
・文法問題が出題されるが、標準レベルの問題がほとんどなため、一般的な文法問題集で演習が可能である。
・空所補充に関する問題が出題される傾向にあるため、空所補充対策、解き方について学習しておくとよい。

環境情報学部

・試験時間:120分
・配点  :200点満点
・目標点 :160点(8割)
・問題数 :60問
・形式  :マーク式
・構成  :大問3題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解(空所、内容理解) 15問 30分
大問2 長文読解(空所、内容理解) 15問 30分
大問3 長文読解(空所、内容理解) 30問 60分
  60問 120分

・長文読解3題が出題されるので時間との勝負にもなる。
・空所補充問題の出題が多いため、精読力・論理的読解力の2つの英語力が求められる。
・出題される英語長文は専門性のある文が出題されやすいため、背景知識を学習する必要がある。

総合政策学部

・試験時間:120分
・配点  :200点満点
・目標点 :160点(8割)
・問題数 :60問
・形式  :マーク式
・構成  :大問3題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解(空所、内容理解) 15問 30分
大問2 長文読解(空所、内容理解) 15問 30分
大問3 長文読解(空所、内容理解) 30問 60分
  60問 120分

・長文1題辺りの分量が多いので速読力が必要!
・長文が3題出題されるため、時間配分がポイント!

看護医療学部

・試験時間:90分
・配点  :300点満点
・目標点 :240点(8割)
・問題数 :58問
・形式  :マーク式&記述式
・構成  :大問7題

  出題形式 問題数 時間
大問1 文法問題(空所補充) 20問 10分
大問2 長文読解(空所補充) 10問 10分
大問3 長文読解(文挿入) 1問 10分
大問4 長文読解(文挿入整序) 1問 10分
大問5 単語問題 20問 15分
大問6 長文読解(空所、和訳、内容) 5問 20分
大問7 記述式問題 1問 15分
  58問 90分

 ・出題形式のレパートリーが多いので総合力が必要!
・記述対策が必要!
・単語と英文法問題のレベルは標準!
・設問数が多いため時間配分が重要!

薬学部

・試験時間:80分
・配点  :100点満点
・目標点 :70点(7割)
・問題数 :35問
・形式  :マーク式
・構成  :大問4題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解(内容理解、パラグラフ問題、同意表現、発音問題) 13問 30分
大問2 長文読解(空所補充、内容理解) 11問 25分
大問3 長文読解
(正誤、空所補充、内容理解)
10問 20分
大問4 要約問題 1問 5分
  35問 80分

・長文3題に対して時間80分のため速読力が必要!
・空所補充や同意表現など様々な問題が出題される。

理工学部

・試験時間:90分
・配点  :150点満点
・目標点 :105点(7割)
・問題数 :13問
・形式  :マーク式&記述式
・構成  :大問4題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解
(整序、空所、文挿入、記述)
5問 25分
大問2 長文読解
(空所、同意表現、内容理解、発音)
4問 25分
大問3 会話問題
(同意表現、内容理解、記述)
3問 20分
大問4 長文読解(記述問題) 1問 20分
  13問 90分

・記述式問題が出題されるが標準レベル!
・空所補充や同意表現・発音問題が頻出される!
・様々な問題が出題されるため対策に時間がかかる!

医学部

・試験時間:90分
・配点  :150点満点
・目標点 :7割
・問題数 :25問
・形式  :記述式
・構成  :大問4題

  出題形式 問題数 時間
大問1 長文読解(整序、内容理解、英訳) 8問 20分
大問2 長文読解(指示語、内容理解、同意表現、空所補充、和訳、論述) 7問 20分
大問3 長文読解(空所補充、内容理解、和訳) 9問 30分
大問4 記述問題 1問 20分
  25問 90分

・難易度が高い!
・和訳・英訳・論述など記述対策が必要!
・整序や同意表現、空所補充など様々な問題が問われる。
・試験時間90分の中で難易度が高く・出題形式が豊富なので過去問慣れが必要!

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入試傾向と対策(大問別)

長文読解について

長文読解問題は全ての学部において出題されるため、慶應義塾大学の英語に対応できる読解力を身に付けておく必要があります。

また長文読解がメインの学部もあれば、長文読解の割合があまり多くない学部もあるため、志望する学部がどのような割合の出題なのか理解しておく必要があります。また文学部では辞書の持ち込みが可能になっていたり、総合政策学部や環境情報学部などではかなりの文章量の英文が出題される学部なためレベルの高い読解力が必要になります。

出題される問題としては空所補充やパラグラフ系の問題、和訳問題、英作文問題、記述問題、内容問題など様々な問題が出題される傾向にあるため対策が必要です。
出題される英文は理系的な英文や話題のテーマなど、様々なテーマの英文が出題されるため、テーマ学習も行っておくと良いでしょう。

難易度は非常に高く、一般的な2000語レベルの単語帳+「リンガメタリカ」や「速読英単語上級編」などの単語帳に収録されている単語、解体英熟語などに収録されている難しいレベルの熟語、1000語を超える英文の読解ができれば対応できる。

そのため上記で説明したレベルが完璧になっていないと読解は難しく、しっかり単語、熟語、英文解釈等を完璧にしておくことが必須である。また出題される問題は様々なため精読力、読解力、類推力、記述力を身につけておく必要がある。

そこでまず英文を読むために重要な精読力(英文解釈力)の勉強法について説明していきます。
英語長文を読むには1文、1文読めていないと長文全体を読解することはできないです。

出題される英文に対して、S・V・O・Cの英文解釈ができるかが重要になるため、はじめのうちはゆっくり正確に1文を訳せる力を身につけていくことが重要である。特に慶應義塾大学の英文はレベルが高いため、ハイレベルな英文解釈力が要求される。

会話問題について

一部の学部では会話問題が出題される傾向にあります。そのため会話表現のインプット、そして会話問題の解き方など身につけましょう。

また、会話問題を解く上で重要なのは①指示語②省略③代名詞の3つが重要になってきます。そのためこの三つのキーワードを意識して会話問題を解くようにしましょう。

文法問題について

文法問題も一部の学部で出題される傾向にあります。出題されるレベルですが、そこまで難しい問題が出題されることはないため、標準〜やや応用レベルくらいが完璧になっていれば対応できます。

オススメ参考書・問題集

それでは、今から英単語・英文解釈・英文法・英語長文・英作文の5つのジャンルに分けて、慶應の英語対策にオススメの参考書について紹介します。

英単語


「システム英単語」の使い方!
<特徴>
2000語レベルの英単語帳!2019年11月に改訂されたので最新の入試傾向にあった単語が収録。

<使用時期>
入試初期(2~3ヶ月)


解体英熟語」の使い方!
<特徴>
早慶上智といった最難関私大の対策にオススメの英熟語帳。他の英熟語帳よりも収録語数が多く、熟語の成り立ちや前置詞のイメージなども書かれているので暗記を効率化できる、

<使用時期>
入試中期(英単語終了後)
約1~2ヶ月


リンガメタリカ」の使い方!
<特徴>
シスタンよりもハイレベルの単語帳。AIや環境問題といった頻出テーマごとに単語が収録されており、背景知識も学習できるので2冊めの英単語帳としてオススメ。

<使用時期>
入試中期~入試本番
→英熟語終了後から開始

英文解釈


入門英文解釈の技術70」の使い方!
<特徴>
和訳対策として英文解釈(SVOC)を学ぶ入門参考書としてオススメの1冊。簡単すぎる際は「基礎英文解釈の技術100からのスタートで構わない。

<使用時期>
入試初期(英単語と並行)
約1ヶ月


「基礎英文解釈の技術100」の使い方!
<特徴>
入門英文解釈の技術70よりも取り扱う英文のレベルが上がったもの。対象レベルとしてはセンター英語ほど。この1冊を仕上げる段階で標準レベルのSVOCは完成させたい。

<使用時期>
入試初期(技術70終了後)
約1~2ヶ月


「ポレポレ英文読解プロセス50」の使い方!
<特徴>
難関私大の入試問題で実際に出題された英文を取り扱う参考書!この1冊を自力で解釈できるようになれば、和訳においては対策が完了する。

英文法


頻出英文法語法問題1000」の使い方!
<特徴>
問題レベルが3つに分けられおり、問題の網羅性・解説量をとっても慶應義塾大学の英文法対策にもってこいの1冊。不正解の選択肢にも解説が書かれているので独学が可能!

<使用時期>
入試初期~入試中期
技術70終了後


ファイナル問題集標準編の使い方!
<特徴>
単元別ではなく、ランダム形式で構成された英文法の参考書。そのため、より実践的な演習が詰める。問題のレベルに関しては慶應義塾大学の英語に対応可能!

<使用時期>
入試中期~入試本番

英語長文


「やっておきたい英語長文300」の使い方!
<特徴>
300語レベルの英語長文問題集。選択問題だけでなく和訳問題・論述問題なども出題されるので総合力が求められる慶應義塾大学の英語対策にオススメの1冊。

<使用時期>
入試初期(技術70終了後)


「佐藤ヒロシの英語長文」
<特徴>
空所補充や内容一致などマーク式の問題を解く際のプロセスなどが詳しく解説された参考書。この1冊で出題形式別の解法を定着させたい。

<使用時期>
入試初期(300終了後)


やっておきたい英語長文500の使い方!
<特徴>
500語レベルの英語長文問題集。特徴は300と変わらないが、300が簡単すぎると思う受験生は500からでも良い。

<使用時期>
入試中期(佐藤ヒロシ終了後)


「英語長文ポラリス2」
<特徴>
産近甲龍・日東駒専などの標準レベルの英語長文を扱った参考書。このレベルで多読を行い速読力を向上させる!

<使用時期>
入試中期(500終了後)


やっておきたい英語長文700の使い方!
<特徴>
700語レベルの英語長文問題集。やっておきたいシリーズの総仕上げとする!

<使用時期>
入試中期(ポラリス2終了後)


英語長文ポラリス3」の使い方!
<特徴>
GMARCH・関関同立の難関私大から早慶上智レベルまでの英文を使用している。

<使用時期>
入試後期(700終了後)


「慶應義塾大学の赤本」
<特徴>
各学部の最近5年間の問題を収録!

<使用時期>
入試後期(ポラリス3終了後)
ただ、実際には赤本をどの時期にどれぐらいやるべきかは受験生の現在の実力等によって異なります。自分は「いつから・何年分すべきか?」を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
関連:過去問・赤本に関する合格者の使い方・何年分すべきか?

英作文


「作文のための英文法」
<特徴>
基本的な英文法をどのように英作に活用するかが分かる。また、英作をする際の細かい注意点も記載されている。

<使用時期>
入試後期(11月)
約1ヶ月


英作文ハイパー-自由英作文編」の使い方!
<特徴>
短文に対する英作文ではなく、自由英作文の対策にオススメの1冊!どのような構成で書くべきかなどの基礎から解説されている。

<使用時期>
入試後期(12月)
約1~2ヶ月

以上が慶應義塾大学の入試傾向を考えた際の英語のオススメ参考書である。先述したように慶應義塾大学はどの学部も出題形式が様々であるため、使用参考書も様々な形式の問題を扱ったものを行う必要がある。

これらの参考書を使用し是非、慶應義塾大学の英語を得点源にして欲しい。最後にこれら参考書を元にした1年間の学習スケジュールを紹介する。

まとめ


・1年間の学習スケジュール
※2月から開始した場合!

紹介したオススメ参考書を使用した際の英語の年間学習スケジュールはこの様になります。各学部の概要で紹介したとおり、学部によって出題形式や出題分野が異なります。

入試勉強を始める際は自分の志望学部の傾向にあった勉強を行いましょう。是非参考にして英語を得点源にして下さい。

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