浪人生の勉強法で意識することや注意点は?1日のスケジュールも紹介
更新日: (公開日: ) COLUMN
浪人とは、現役で受験に失敗した際に、志望校合格へ向けてもう1年挑戦する状態を指します。
浪人すると周りから1年遅れる形となり、また費用もかかりますから「今度は失敗できない」とプレッシャーに感じる人も多いでしょう。
そのため、浪人生は現役時代よりも一層の緊張感を持って、万全な対策をして勉強したいと思っているはずです。
本記事では、浪人生の勉強法について、注意点や1日のスケジュールなどを紹介します。
浪人生にとって悔いのない受験生活を送るための情報が詰まっていますから、参考にしてください。
時期別|浪人生の勉強で意識するポイント
浪人生の勉強で意識するポイントを時期別に解説します。
- 浪人生活スタート直後にすること
- 塾・予備校生活スタート後の勉強法
- 夏休み時期の勉強法
- 夏休み以降の勉強法
- 入試が近づいてきてからの勉強法
浪人生活スタート直後にすること
浪人生活のスタートは高校生にとって春休みの時期で、予備校で授業を実施しないケースが多いです。
そのため、「予備校が始まるまではゆっくり過ごそう」と思う人も多いかもしれません。
しかし、浪人生にとっては不合格が決まった日から、受験が再スタートすると思ってください。
模試と同様に、試験を見直して不合格になった理由や間違えた問題を分析しましょう。
そして、勉強は改めて基礎力固めから始めます。
特に苦手な科目や単元は、教科書レベルまでさかのぼって勉強し直してください。
予備校が始まるまでは、1日を自由に使えますから、自分の苦手なところを重点的に勉強しましょう。
塾・予備校生活スタート後の勉強法
現役時代に受験範囲を勉強してきた浪人生にとって、塾や予備校がスタートしても新しい単元の勉強はありません。
去年習った内容と同様の授業を受ける形になるため、基礎力がきちんとついているかを確認する作業になります。
授業の理解度が低い場合には、基礎に戻って学習し直し、入試レベルの問題集でアウトプットしながら単元一つひとつの学力を確認してください。
夏休み時期までに基礎力を固め終えているのが理想です。
夏休み時期の勉強法
夏休み時期に入ったら、塾や予備校以外の自習時間には問題演習をメインに勉強してください。
志望校や共通テストの過去問を用意して、3周くらいを目安に反復演習します。
過去問に何回も取り組むと、試験の出題傾向が掴めてくるほか、試験のシミュレーションにもなります。
たとえば数学であれば、問題を読んだら解き方や公式がパッと思いつくくらい演習を重ねられるのが理想的です。
問題がスムーズに解けるように、できる限り多くの問題演習に取り組んでください。
夏休み以降の勉強法
夏休みが終わる頃には、受験シーズンも後半戦に突入します。
過去問演習をメインに勉強して、実際に時間を計りながら本番と同じ環境で取り組む機会も増やしていきましょう。
また、模試の多い時期にもなり、受験生の基礎力や学力が上がってくるため、偏差値や判定が現実味を帯びてきます。
秋からの模試で結果が思わしくない場合には、志望校の変更を検討しなければいけないかもしれません。
そのため、模試を受ける際にはしっかり体調を整えて、実力が発揮できるように試験に臨んでください。
入試が近づいてきてからの勉強法
共通テストの時期が近づいてきたら、勉強のバランスを少し調整します。
共通テストの過去問を多めに勉強して、準備を整えてください。
しかし、志望校対策のブランクを作ってしまうと、積み重ねた知識が薄れるリスクもあるため、すべての時間を共通テストに使うのは避けた方がよいでしょう。
浪人生の勉強時間|1日8時間を目標にする
浪人してからの勉強時間は、1日8時間を目標にしましょう。
現役の高校生は、学校の授業と受験勉強を含めて1日7時間ほど勉強しています。
そのため、現役生に差をつけるために、ライバルより多くの勉強時間を確保してください。
1日8時間を基準に考えて、可能であれば10時間以上勉強できるのが理想的です。
1日で多くの時間を勉強に充てるため、漠然としたスケジュールで過ごしていると、8時間はなかなか達成できません。
安定した勉強時間を確保して着実に学力を向上するために、次の項目でおすすめの勉強法を紹介します。
大学受験に成功するための浪人生におすすめの勉強法
大学受験を成功させるための勉強法を紹介します。
- 効率的な勉強をする
- 規則正しい生活を送る
- 年間スケジュールを立てる
- 細かい目標を立てる
- 塾・予備校に通う
効率的な勉強をする
着実に学力を向上させるには、効率的な勉強が大変重要です。
共通テストや志望校の試験には、それぞれ出題傾向があります。
そのため、大学受験に成功するためには、漠然と学力向上を目指すのではなく、試験に合格するための知識を身に付ける必要があります。
まずは、自分の受験に必要な科目を把握して、夏休み前を目安に基礎力を固めましょう。
夏休み以降は、各試験の過去問演習を始めて、出題傾向を掴んでいきます。
「効率的な勉強を自分だけで決めるのは不安」という人は、塾や予備校の先生に相談して適切なアドバイスを受けてください。
ほかにも下記の動画で効率的な勉強法について解説しています。
参考にしてください。
【関連記事】
多くの受験生ができていな超効率的な勉強法3選〈マナビズムYouTube校〉
規則正しい生活を送る
目標として設定した勉強時間を確保するためには、規則正しい生活を送るのが大切なポイントです。
「昨日は早めに寝た」「今日は夜更かしした」など、バラバラな予定で過ごしていると、生活が不規則になり勉強時間も不安定になります。
「今日は遅く起きたから、思ったより勉強時間を確保できなかった」となる日も生まれてしまうでしょう。
また、寝不足になると勉強に身が入らず、十分な理解につながりません。
そのため、1日のタイムスケジュールを決めて、毎日同じ時間に勉強してください。
規則正しい生活は、勉強時間を安定させるとともに体調が整うため、本番に向けての大切な準備にもなります。
年間スケジュールを立てる
受験勉強をスタートする前に、大まかな年間スケジュールを立てます。
計画も立てずに、ただ目の前の参考書や問題集に取り組んでいたら、本番までに必要な学習が終わらないかもしれません。
年間スケジュールを立てると、いつまでに何を終わらせなければいけないのかがわかりますから、逆算して1ヶ月、1週間といった短期の勉強内容を判断できるはずです。
年間スケジュールの一例を紹介します。
時期 | 勉強内容 |
---|---|
4~8月(夏休み前まで) | 基礎固め |
9~10月 | 問題演習 |
10月~11月 | 過去問演習 |
12~1月 | 共通テストに重点を置いた対策 |
1~2月 | 志望校の対策 |
※この表は横にスクロールできます。
表を参考に、自分に合うスケジュールを計画してください。
細かい目標を立てる
年間スケジュールを作ると、細かい目標を立てやすくなります。
たとえば、夏休み前までに入試科目の基礎固めを終わらせるためには、逆算すると1教科にかけられる期間はどれくらいかを判断できます。
1教科ごとに与えられた期間がわかると、1週間で参考書を何ページ勉強する必要があるのかも判断できるはずです。
このように、スケジュールを逆算して細かい目標を立てて、確実に勉強を積み重ねていきましょう。
塾・予備校に通う
「浪人したからには失敗したくない」と考えている人は、塾や予備校に通うのがおすすめです。
塾・予備校では、独学よりも志望校や共通テスト対策に向けた効率的な勉強ができます。
また、講師やアドバイザーが適切な学習計画を立ててくれるところもありますから、受験に対する悩みを極力減らして勉強だけに集中できる環境が整いやすいです。
映像授業×参考書学習で浪人生をサポートするマナビズム
マナビズムでは、浪人生コースを用意して映像授業と参考書学習でサポートしています。
これまでの豊富な経験をもとに、浪人生が成功できるための効率的なスケジュールを作り、志望校に特化した指導を実施しています。
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浪人生の1日の勉強スケジュール
浪人生が勉強習慣を定着させ、着実に学力を向上させる場合には、規則正しい生活を送るのが大切です。
そのため、1日のスケジュールを決めて勉強をルーティン化させましょう。
具体的に、1日の勉強スケジュールの一例を紹介します。
時間 | 活動内容 |
---|---|
7:00~8:00 | 起床 |
8:00~9:00 | 朝食 |
9:00~12:00 | 勉強 |
12:00~13:00 | 昼食 |
13:00~18:00 | 勉強 |
18:00~20:00 | 夕飯&お風呂 |
20:00~22:00 | 勉強 |
22:00~24:00 | 自由時間 |
24:00 | 就寝 |
※この表は横にスクロールできます。
表のスケジュールで勉強が1日10時間できます。
午前中は脳が働きやすいため、英語や現代文の長文問題をはじめ、じっくり考える勉強がおすすめです。
夕方以降になると疲れが出てきて集中力も途切れやすくなるため、暗記系の簡単な勉強が向いています。
スケジュールで何時間も勉強に取り組む際には、1時間やったら5〜10分の休憩をはさんで適度に疲れを取るとよいでしょう。
浪人生が勉強法で気をつけたい注意点
浪人生が受験勉強で気をつけたい注意点についてお話します。- スタートに遅れない
- 新しい教材に手を出し過ぎない
- 計画は適宜修正する
- 途中でモチベーションを落とさない
- オンとオフをしっかり切り替える
スタートに遅れない
浪人生活がスタートするとまた1年の期間ができるため、時間に余裕があるからと油断してしまう人がいます。
しかし、くれぐれもスタートが遅れないように注意してください。
新たに予備校が始まるのも4月からというケースも多いですから、「3月中はゆっくり過ごそう」「しばらくは焦らずに勉強しよう」と考える人もいるかもしれません。
しかし、浪人生は現役の受験が終わった瞬間から再挑戦は始まっています。
休憩も必要ですが、3月のうちから現役時代の反省点を振り返ったり、年間スケジュールを計画したり、準備を進めてください。
新しい教材に手を出し過ぎない
浪人したら、まずは手持ちの参考書や問題集に取り組み、新しい教材に手を出し過ぎないようにしてください。
最初は現役時代を振り返りながら、勉強してきた参考書・問題集の理解が十分であったかを確認します。
複数の教材を勉強するよりも、同じ参考書や問題集に複数回取り組むと理解が深まります。
そのため、最初は新しい教材への取り組みを控えましょう。
手元にある参考書や問題集の内容をしっかり理解してから、新しい教材を検討してください。
計画は適宜修正する
学習計画は状況に合わせて修正するのが大切です。
下記のように、受験勉強を続けるなかで想像と違う状況が発生するかもしれません。
- 体調不良で数日勉強できない期間ができた
- 苦手な単元が思った以上に理解できていない
- 模試の結果が想像以上に悪かった
たとえば、予定よりも少ない勉強時間になってしまった場合には、どこかでカバーできるように修正する必要があります。
そして、模試の結果が悪かった、思うように学力が向上しなかったなどの場合には、勉強方法から見直さなくてはいけないかもしれません。
計画通りにやるという点にこだわりすぎず、状況に合わせた柔軟な修正を意識してください。
途中でモチベーションを落とさない
受験期間は長期に渡りますから、途中でモチベーションを落とさないように注意が必要です。
最後まで走り切って志望校に合格するためにも、途中で失速するわけにはいきません。
そのため、モチベーションを向上・維持できる方法を見つけておきましょう。
- 塾の自習室で勉強する
- 塾の講師や友達に話を聞いてもらう
- 数ヶ月に1回完全にオフの日を作ってリフレッシュする
人によってやる気が出る方法は異なりますから、自分に合う方法を見つけてください。
オンとオフをしっかり切り替える
頭のなかがずっと勉強ばかりだと疲れてしまうため、オンとオフをしっかり切り替えましょう。
1日のスケジュールで自由時間を設定したら、勉強を忘れて遊びや趣味を楽しんでください。
思いっきりリフレッシュできれば、また勉強を頑張るためのやる気につながります。
「浪人中は勉強が命」と真面目になりすぎず、頭を休ませる時間も大切にしましょう。
【関連記事】
浪人生が絶対にやってはいけないこと5選〈マナビズムYouTube校〉
浪人がつらいと感じたときの対処法
受験に失敗して浪人生活が始まり、また1年を頑張るなかでつらいと感じる瞬間もあるかもしれません。
つらいと感じると、勉強に対して前向きになれず集中できない状態が続く可能性もあります。
そのため、つらいときは下記のような対処法を試してみてください。
- 親・友達・塾の先生など相談相手を見つける
- リフレッシュできる息抜きを見つける(散歩・運動・ゲームなど)
- 規則正しい生活で十分な睡眠をとる
1日のなかの自由時間には、自分が一番楽しめることをして勉強から離れる時間を作るのもよいでしょう。
自分に合った対処法を探して、前向きな気持ちを維持できるようにしてください。
補足|浪人生のアルバイトについて
浪人中は勉強と並行してアルバイトを検討する人もいるでしょう。
塾代や生活費のためにアルバイトしなければいけないという人もいますから、勉強に支障が出ない範囲なら問題ありません。
浪人生のアルバイトは、メリットとデメリットがあるため、確認してください。
メリット | デメリット |
---|---|
お金を稼げる メリハリのある生活ができる 気分転換になる |
勉強との両立で疲れる 大学生と同じ職場の場合につらくなる |
※この表は横にスクロールできます。
浪人中のアルバイトは、なるべくデメリットを抑えてメリットが増える仕事を選ぶとよいでしょう。
たとえば、規則正しい生活を心がけたい場合には、朝のシフトに入れるアルバイトがおすすめです。
アルバイトをした結果、デメリットが多すぎて勉強に身が入らないのは浪人した意味もなくなってしまいます。
メリットとデメリットを考えて、勉強が疎かにならないように注意してください。
浪人生の勉強法で知っておきたいこと
浪人生の勉強法で知っておきたいことをまとめました。
- 浪人生は一日何時間勉強すればいい?
- 浪人生の平均勉強時間は?
- 浪人は何が辛い?
- 浪人生の起床時間は?
- 浪人生は何時間寝る?
- 早慶の偏差値はどのくらい?
浪人生は一日何時間勉強すればいい?
1日8時間を目安として、可能であれば10時間は勉強しましょう。ライバルである現役高校生は、学校と自宅や塾での学習を含めて7時間程度は勉強していると考えられます。ライバルよりも多くの勉強時間を確保して、差をつけるのが大切です。できる限りの時間を勉強に充てて、学力向上を目指してください。
浪人生の平均勉強時間は?
浪人生の平均勉強時間は、平日が4〜6時間、休日は10〜12時間程度です。そのため、ほかの浪人生や現役生に差をつけるためには、平均勉強時間以上を確保して学習するのをおすすめします。勉強時間がすべてではありませんが、ライバルより少しでも有利な条件になるように努力しましょう。
浪人は何が辛い?
浪人生活は、「次は失敗できない」というプレッシャーを辛く感じる人が多いです。また、毎日多くの時間を勉強に使わなくてはいけないため、遊びや趣味を楽しめないという辛さもあるでしょう。浪人中は孤独に感じる人も多く、悩みや不安を抱えるとやる気の低下につながるため、気軽に話せる仲間を見つけておくのをおすすめします。
浪人生の起床時間は?
朝は7時を目安に起床する習慣をつけましょう。人間の脳は起きてから3時間後くらいがよく働くといわれています。そのため、入試時間に多い10時から集中力が高められるように、朝7時に起きるクセをつけるとよいです。入試時間に合わせて勉強する習慣をつけると、より受験に有利な生活リズムが掴めるでしょう。
浪人生は何時間寝る?
受験生は6〜8時間程度の睡眠時間を確保しましょう。睡眠は、集中力の向上や勉強した知識を定着させるために大変重要です。より多くの勉強時間を確保するために、睡眠を疎かにしてしまう受験生もいますが、避けてください。睡眠時間をしっかりとって、生活リズムを整えるのも受験生には大切です。
早慶の偏差値はどのくらい?
2022年度の河合塾のデータを参考にすると、早稲田大学の偏差値は「約62.5〜70」、慶應義塾大学の偏差値は「約60〜72.5」です。私大の中ではトップクラスの偏差値といえます。ただし、同じ大学の中でも学部によって偏差値は大きく差がありますから、詳しくは調べて確認しましょう。
まとめ
浪人生は、受験を経験している、学校に通わないなど、現役生とは違った状況で勉強に臨みます。
そのため、勉強方法や心構えにも多少の違いが出てきます。
改めて1年という時間と塾や予備校の費用をかけて再挑戦するため、「もう失敗できない」とプレッシャーを感じている人もいるでしょう。
後悔しない浪人生活を送るために、記事を参考にして、志望校に合格できる勉強法を見つけてください。