浪人生にも大切な学習計画|手順やスケジュール例・成功するコツを解説
更新日: (公開日: ) COLUMN
浪人が決まったら、現役中の勉強を振り返って新たな一年の学習計画を立ててください。
今年こそ志望校合格を実現するための効率的な学習計画は、浪人生活の大切な指針になります。
本記事では、浪人生が学習計画を立てる際の手順から、具体的なスケジュール例や計画通りに勉強を進めるコツまで解説します。
「受験は二度目だから計画を立てなくてもなんとなくわかる」と甘く考えず、浪人したからこそ抜け漏れのないスケジュールで臨みましょう。
浪人生が学習計画を立てる手順
浪人生が学習計画を立てる際は、下記の手順を参考にしてください。
- 現状を分析する
- 志望校を再検討する
- 一年間のスケジュールを決める
- 月間・週間スケジュールを決める
- 一日のスケジュールを決める
現状を分析する
学習計画を立てる前に、まずは現状を分析してください。
現時点の学力や、なぜ現役中に失敗してしまったのかなど、これまでの受験シーズンを振り返ります。
- 英語の点数が思ったよりもとれなかった
- 数学の苦手分野が克服できていなかった
- 計画が甘くて入試範囲の勉強が終わらなかった
現役中の反省を踏まえて、浪人生活で改善するための学習計画に活かします。
現状を分析せずに計画を立てると、現役時代と同じミスを繰り返す恐れがあるため注意してください。
志望校を再検討する
浪人が決まったら、志望校を再検討してください。
- 第一志望を変えない
- 二浪はできないから確実に合格できそうな滑り止めも受験する
- 第一志望を変更する
特に、今年で確実に受験を終わらせたいという人は、第一志望のレベルを落とすか滑り止めの受験も考えましょう。
一年間のスケジュールを決める
現状の分析や志望校の再検討が終わったら、スケジュールを決めます。
順序として、まずは一年間の大まかな計画を立てましょう。
- 夏までに基礎力固めの参考書を終わらせる
- 夏から秋にかけて標準大学レベルの参考書を理解する
計画は科目ごとに設定してください。
受験期間全体の大まかなスケジュールが決まると、月間・週間といった短期の予定を立てやすくなります。
月間・週間スケジュールを決める
年間計画が決まったら、月間・週間の予定を決めます。
たとえば、4月に英語の参考書を1周する予定にしたら、1週間でどこまで進めればいいかがわかるはずです。
年間から週間まで、徐々に短期間の予定を決めていくと、いつに何をすればいいかが具体的にわかります。
スケジュールは定期的に見直しながら調整していくため、あまり難しく考えずに決めましょう。
一日のスケジュールを決める
最終的に1日のスケジュールを決定します。
毎日同じ勉強時間を確保する場合には、単純に1週間の予定を7等分すれば問題ないでしょう。
平日に重点を置いて、土日は勉強の負担を軽くしたいという場合には、設定した時間に合わせて学習量を調整します。
予定している学習量を確実に消化するため、1日の勉強サイクルも決めておいてください。
起床や就寝、何時から何時まで勉強するかなどを24時間でスケジューリングします。
学習時間をルーティン化できると、適宜予定を考える必要がなくなり、勉強に集中できる環境が整います。
浪人生の学習計画で確保したい勉強時間
浪人生に必要な勉強時間は学力や志望校によって異なりますが、1日8時間以上を目安に取り組んでください。
現役生は授業や自習などで毎日7時間ほど勉強しているため、ライバルより多くの時間確保を心がけましょう。
また、難関大学以上を目指す際には、一般的に下記の勉強時間が必要であるといわれています。
- 東大・京大・早慶などの最難関大学:4,000時間
- MARCH(マーチ)を含む難関大学:2,000時間
たとえば、最難関大学の場合、4,000時間を365日で割ると、毎日11時間ほど勉強しなくてはいけません。
特に自分にとって難易度の高い大学を目指す場合には、何時間机に向かっても安心できないと思いますから、浪人中はできる限りの時間を勉強に使う覚悟でいてください。
【関連記事】
浪人生の勉強時間はどれくらい必要?スケジュール例や注意点も解説
浪人生が実践したい学習計画
浪人生が実践したい学習計画の一例を紹介します。
- 一年間のスケジュール例
- 一日のスケジュール例
一年間のスケジュール例
年間スケジュールの一例を紹介します。
時期 | 勉強内容 |
4~8月 | 基礎固め |
9~10月 | 基礎~標準レベルの問題演習 |
10~11月 | 過去問演習 |
12~1月 | 共通テスト対策 |
1~2月 | 志望校対策 |
※この表は横にスクロールできます。
入試日から逆算して考えた場合、共通テストや志望校対策を万全にして、必要な範囲を網羅するためには、夏ごろまでに基礎固めを終わらせる必要があります。
そのため、表の例が大まかなスケジュールとして一般的です。
例を参考にしながら、苦手科目は余裕をもったスケジュールに調整しましょう。
一日のスケジュール例
続いて、1日のスケジュール例を紹介します。
今回は1日8時間の勉強を確保する予定で作成しました。
時間 | 詳細 |
7:00 | 起床 |
7:00~9:00 | 朝食・勉強の準備(塾・予備校の移動時間) |
9:00~12:00 | 勉強もしくは講義 |
12:00~13:00 | 昼食・休憩 |
13:00~18:00 | 勉強もしくは講義 |
18:00~20:00 | 夕飯・お風呂 |
20:00~22:00 | 勉強 |
22:00~24:00 | 自由時間 |
24:00 | 就寝 |
※この表は横にスクロールできます。
表のように、勉強以外の予定も決めると生活リズムが整うためおすすめです。
平日と土日でスケジュールを変えたい場合には、それぞれの計画を作りましょう。
予備校に通わない場合、勉強時間は自由になりますが、夜型のスケジュールは避けてください。
入試は午前中から実施されるのが一般的であるため、試験中にしっかり頭が働くコンディションを整えておくのが大変重要です。
【関連記事】
大学受験の勉強計画はまず逆算!スケジュール作りのポイントまとめ
浪人生の学習計画を成功させるコツ
学習計画を立てたら、ただ実行すればいいだけではありません。
コンディションやモチベーション維持、効率的な学力向上のために、心がけたいコツがあります。
- 効率的な勉強をする
- 規則正しい生活を送る
- 睡眠時間を削らない
- 計画は軌道修正する
- 勉強しない日も作る
- 塾や予備校に相談する
効率的な勉強をする
効率的な勉強法で、学習計画を進めてください。
たとえば、基礎力が十分についていない状態で難しい問題演習に進むと、1問に時間がかかったり、そもそも問題が解けなかったりと、大変非効率になります。
また、睡眠不足や体調不良は集中力低下の原因となり、勉強が捗りません。
基礎力がついていない場合には、学習計画や勉強法の見直しをしてください。
そして、体調面はしっかり管理して、勉強や本番に支障が出ないように細心の注意を払いましょう。
計画通りに進むよう、効率的な勉強を心がけてください。
規則正しい生活を送る
規則正しい生活は、大学受験において大変重要です。
起床・就寝時間を含め、毎日同じリズムで過ごすと安定した勉強時間を確保できます。
また、基本的に入試は午前中から始まるため、規則正しい生活を送っていれば、日中に頭が働くコンディションを整えられます。
かえって、不規則な生活は体調不良の原因になりますから、注意してください。
睡眠時間を削らない
計画に必要な勉強時間を確保するために、睡眠を削るのは避けてください。
睡眠不足は、勉強効率低下やストレスの原因につながる可能性があります。
また、睡眠は日中の記憶を定着させる働きもあるため、受験生にとって大変重要であるといえます。
そして、最適な睡眠時間は、一般的に6時間から7時間半です。
そのため、毎日6時間は睡眠を取れる生活リズムで過ごしてください。
計画は軌道修正する
学習計画は定期的に見直して、必要であれば軌道修正してください。
- 想定した学力に達していない
- 計画に無理がある
- 対策したい科目が変わった
- 体調を崩して計画通りに進まなかった
たとえば、1週間ごとに実施内容を見直して年間計画通りに進んでいるかを確認します。
また、模試を受けたら想定学力に達しているか把握して、このままのスケジュールで目標達成できるのかを検討してください。
計画通りに進まないからといって不安になる必要はありません。
計画にとらわれすぎず、柔軟に軌道修正するのが受験を成功させる上で大切です。
勉強しない日も作る
学習計画のなかに、勉強しない日も作ってください。
長い受験期間ですから、ずっと勉強ばかりではモチベーションが維持しづらいです。
どんなに万全な学習計画を立てていても、モチベーションが続かなければスケジュール通りに勉強しない可能性もあります。
また、予定通りの勉強に取り組めたとしても、やる気のない状態だと非効率になる場合も多いです。
そのため、無理なスケジュールは作らず適度にオフの日を作って、前向きに勉強できる環境を整えてください。
塾や予備校に相談する
塾や予備校に相談するのもおすすめです。
塾や予備校には、オーダーメイドで学習計画を設計してくれるサービスもあります。
多くの受験生を見てきた経験豊富な講師やアドバイザーが、あなたの学力や志望校に合わせて最適な計画を提案してくれます。
「現役中は上手に学習計画を立てられなかった」という浪人生は、塾や予備校を検討するとよいでしょう。
浪人生に最適な学習計画を提案するマナビズム
「適切な学習計画を立てる自信がない」という人は、マナビズムにお任せください。
マナビズムは浪人生コースを設けて、映像授業と個別指導によって全力でサポートします。
週に1度、専属の自習コンサルタントによる学習計画や勉強法の指導も実施します。
今年こそ志望校に合格したいという浪人生は、説明会でお話を聞かせてください。
浪人生が学習計画を立てる際に知りたいこと
最後に、浪人生が学習計画を立てる際に知りたいことをまとめました。
- 浪人生は1日何時間勉強するの?
- 浪人はどのくらい勉強しているの?
- 浪人生の起床時間は?
- 何浪まで許される?
- 何浪が最高?
- 浪人は何が辛い?
浪人生は1日何時間勉強するの?
浪人生は1日8時間以上を目安に勉強してください。浪人生が受験に成功するためには、ライバルより多くの勉強時間を確保して効率的な方法で学習するのが大切です。一般的に現役高校生は、授業と自習などを含めて7時間ほど勉強していると考えられますから、8時間以上がひとつの目安となります。
浪人はどのくらい勉強しているの?
明確なデータはありませんが、浪人生の平均勉強時間について、平日は4〜6時間で、休日は10〜12時間といわれています。しかし、志望校合格を目指すためには、平日4~6時間では足りません。授業や自習で1日7時間ほど勉強している現役高校生より少ないため、少しずつ学力に差をつけられる可能性があります。
浪人生の起床時間は?
浪人生の起床時間は7時頃がよいとされています。一般的に大学入試は10時ごろから始まるため、本番の時間帯で頭が働く生活リズムに整えておいてください。特に予備校や塾に通わない浪人生は、生活リズムが不規則になったり夜型になったりする人もいますから、気をつけましょう。
何浪まで許される?
新卒採用という点で考えると、二浪までです。一般的な日本の企業は、二浪までを新卒として採用しているところが多いためです。そのため、新卒にこだわる場合は二浪までと考えておきましょう。三浪だからといって、大きく就職不利になるわけではありません。浪人中の成長や大学在籍中の経験などをアピールできると、面接官に好印象を与えられます。
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何浪が最高?
「最高で何浪の人がいるか」というのは、正式なデータがありません。さまざまな情報を確認すると、10浪以上している人もいるようです。また、一般的に、難関大学や理系学部は浪人が多い傾向にあります。三浪以上になると、新卒での就職活動が難しくなるため、注意してください。
浪人は何が辛い?
浪人は、もう1年受験勉強を頑張らなくてはいけないのが辛いです。先に現役で合格した友人が、大学生活を謳歌しているのを見るとうらやましく感じる瞬間もあるでしょう。受験は長期間に渡るため、ずっと根を詰めていると最後までモチベーションが維持できないかもしれません。適度にリフレッシュする日を作って、前向きに勉強できる環境を整えましょう。
まとめ
浪人してからも、現役時代と同様に学習計画が大切です。
計画を立てて、定期的な軌道修正を実施しながら、志望校合格に必要な学力向上を目指しましょう。
計画通りに進めるためには、1日のスケジュールも作成すると、勉強をルーティン化しやすく安定した時間が確保できます。
「自分で適切な学習計画を立てる自信がない」という人は、経験豊富な予備校・塾に相談して効率的なスケジュールを提案してもらうのがおすすめです。