【実は危険】正しい親の声かけは?受験にマイナスになる保護者の言葉を紹介【大学受験】
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大学受験を控えたお子さんに対して、どのような声かけをしたら良いのか悩まれる保護者の方は少なくありません。
- もっと勉強しなさい
- そんな勉強では合格できないよ
といった言葉をつい口にしてしまい、その後で「逆効果だったかも」と後悔した方もいるはずです。
子どもは親が考えている以上に、親の発言を重く真剣に受け取るものです。
間違った声かけをしないためにも、この記事では受験にマイナスになる危険な言葉をお伝えします。
また、親として知っておきたい声かけの方法にも触れるため、ぜひ最後までご一読ください。
マナビズムでは高校生だけでなく、親御さんの同席のもと受験相談を受け付けています。
少しでも早く解決したい、焦ってしまって仕方がないという方は、以下からぜひお声がけください。
YouTube動画でもご覧いただけます!
動画では、受験生を支える親御さんが、ついいってしまいやすい「NG言動あるある」をテーマに解説しています。
その言葉が子どもにどう響くのか、なぜ逆効果になってしまうのか。
そしてどう言い換えれば前向きに伝わるのかを、具体例と共に紹介しているのでぜひご覧ください。
以下では、動画を見られない方に向けて、テキストでも解説しています。
【実は危険】受験にマイナスになる保護者の3つの言葉
大学受験を控えた高校生に向けて、マイナスになる保護者の言葉には以下の3つが挙げられます。
- そんなことで本当に合格できるの?
- もっと勉強しなさい
- この子は本番に弱い/現代文ができない
いずれも、ふとした拍子に口から出てしまいやすいのでこの機会にぜひ思い返してください。
そんなことで本当に合格できるの?
「そんなことで本当に合格できるの?」という言葉は、親の不安から口にしてしまいやすいです。
しかし、受験生にとっては強い否定的なメッセージとして伝わります。
お子さんの自己肯定感(自分を大切に思う気持ち)を根底から揺るがしてしまうからです。
たとえ親が心配する気持ちから出た言葉でも、
- 自らのやることはすべて間違っている
- 親から信頼されていない
というメッセージとして届いて、自らの努力や判断が全否定されたと感じ、傷ついてしまうのです。
こうした親御さんの一言が、頑張っている子どもの心を折ってしまうケースは決して珍しくありません。
実際にマナビズムの説明会でも、こうした言葉に悩む受験生・保護者の方からのご相談をしばしば受けます。
もっと勉強しなさい
「もっと勉強しなさい」は、おそらくもっとも保護者の方が使った経験のある声かけでしょう。
しかし、この言葉もあまり強く押し過ぎると逆効果になりやすいです。
例えば、保護者の方が働いている間、お子さんが学校や別の場所にいる間などの細かい状況は見られません。
そうした状況下で、お子さんのちょっとした休息時間を見たらどう思うでしょうか。
お風呂上がりに5分スマホを触っている様子だけを見て「勉強していない」と判断してしまうかもしれません。
この話の問題点は、実際には勉強しているのに「サボっている」と判断しやすいところです。
1日24時間のうち、親御さんが目にするのはほんのわずかな時間です。
その短い時間だけを切り取って「もっと勉強しろ」といわれると、子どもは努力を認めてもらえないと感じます。
結果として、いま持っていたはずのやる気すら失ってしまいます。
この子は本番に弱い/現代文ができない
「この子は昔から本番に弱いんです」、「現代文ができないんです」ー。
こうしたお子さんの能力や性格を決めつける言葉は、よく聞きますが本当に危険です。
「うちの子は本番に弱い」、「集中力がない」といった言葉は、子どもの無意識に刷り込まれます。
そして、自然にその通りの結果を招いてしまうリスクがあるのです。
これらの言葉は「レッテル貼り」と呼ばれ、自らを無意識に制限してしまうきっかけになります。
マナビズムでも、実力は十分にあるのに親からの「本番に弱い」という言葉が自己暗示となり、現役で合格できなかった生徒を見てきました。
過去の1つの出来事を根拠に、未来の可能性まで制限してしまうのはもったいないのではないでしょうか。
では、次からはどういった声かけを受験生にすべきなのかも紹介します。
受験生に対する正しい親の声かけは?
親御さんが試したい、受験生に対する声かけは以下の3つです。
- 責任を本人に返す
- ポジティブに切り出す
- 望ましいイメージをそのまま口に出す
責任を本人に返す
親御さんの正しい声かけの基本は「愛情を根底に置きながら、選択と責任を本人に委ねる」ことです。
行動そのものを全否定するのではなく、リスクを伝えたうえで最終判断はお子さんに任せる姿勢を持ってください。
例えば「遊びに行くのが人生の優先順位として上位なら、それでもいい。ただし、結果として返ってくることの責任は自分で取るんだよ」と優しく伝えるといった具合です。
このような声かけができれば、お子さん自身が自らの行動について考える機会を作れます。
大前提として、親の愛情が根底にあると伝えられる言葉を選ぶのがポイントです。
まだ若い高校生の段階であっても、これまで過ごして形成した人格を変えるのは難しいです。
そのため、親が導くように否定よりも「選択の権利と責任」を意識できる言葉を選んでください。
ポジティブに切り出す
保護者の方が「もっと勉強しなさい」という言葉を使いそうになったら、まずは肯定的な声かけに切り替えます。
- 「最近どう?毎日大変そうだけど、頑張れている?」
といった優しい言葉から会話をスタートすると、お子さんも本音を話しやすくなります。
日々の小さな進歩を認めて褒めてもらえるだけでも、やる気を保ちやすくなるはずです。
実際、受験生本人も「もっと勉強しなければならない」と分かっています。
改めて言葉でいわれるよりも、
- 「頑張っているからもっと自信を持ってやりなさい」
という明るい声かけのほうがやる気を引き出せるのです。
望ましいイメージをそのまま口に出す
お子さんにそうなってほしい姿を前提とした声かけは、良い意味での「プラスの暗示」になります。
「本番強いもんな」、「大切なところで決めるタイプだもんな」といった、自信を持たせる言葉は特に有効です。
これは先ほどの「本番に弱い」というマイナスのレッテル貼りとは正反対。
望ましいイメージを、お子さんに伝えて導く方法です。
親から繰り返し「君は本番に強い」、「君は集中力がある」といわれた子どもは、力を発揮しやすくなります。
お子さんの未来の成功をイメージし、ぜひ親御さんからの前向きな声かけを心がけましょう。
頑張っているのに成績が伸びないときはどう声をかけたらいい?
頑張っているお子さんの成績がなかなか伸びないとき、親としてどう声をかけるべきか悩みますよね。
そうしたときは、まず「よく頑張っているね」とお子さんの努力を認めてください。
成果ではなく、努力している姿勢や行動を褒める段階が高校生の力になります。
- 「毎日机に向かっているね」
- 「塾にきちんと通っているね」
といった小さな努力を見逃さずに承認してください。
結果はすぐに出なくても、努力は必ず積み重なっていきます。
より詳しくは関連記事で紹介していますので、ぜひご覧ください。
関連記事:頑張ってるのに伸びない子どもへの接し方
まとめ
親の声かけは、受験生にとって想像以上に影響力を持っています。
何より大切なのは、『親の愛が根底にある』とお子さんに伝えることです。
そのためにも、全否定や決めつけ、レッテル貼りは避けてください。
そして、リスクを伝えつつも選択と責任をお子さんに委ねる姿勢を心がけましょう。
もちろん、これまでの親子関係の積み重ねによって、いえる言葉・いえない言葉は変わります。
表面的な言葉だけでなく、日ごろからの関係性も加味しながらぜひ向き合ってみてください。
マナビズムでは高校生だけでなく、親御さんの同席のもと受験相談を受け付けています。
少しでも早く解決したい、焦ってしまって仕方がないという方は、以下からぜひお声がけください。