【厳選15選】英検2級対策のおすすめ参考書・問題集
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大学入学共通テストに英語の民間検定の導入が検討されるなど、大学受験において「英語力」が注目されています。すでに大学独自の制度で、英語力の高い学生を受け入れるための入試方法を取っている大学も多数。
その中で一つの基準となるのが、もっともポピュラーな英語資格である英検です。今回は、大学受験に活かせる「英検2級」のレベルや対策、おすすめの参考書を15種類ご紹介します。
英検2級があると大学受験に有利!
グローバル化する社会の中で、高い英語力を持つ受験生はとても有利です。
英語力の証明となる英検で、大学受験に活かせるのは2級以上。
まずは、英検2級とは具体的にどのくらいのレベルなのかと、受験に英検2級が利用できる大学について解説していきます。
関連記事:英検はいきなり2級に合格できる?飛び級は?向いている人や勉強方法を解説
英検2級は「高校卒業レベル」
英検には、1~5級(+準1級、準2級)の7段階があります。
その具体的な英語力は、5級が中学1年生程度、1級は大学卒業程度という風に、学校の学年で示されます。
英検2級の英語力は「高校卒業レベル」。高校教育までで習う単語約3,800~5,100語や、高校レベルの文法が出題されます。
配点は一次試験が「リーディング」「ライティング」「リスニング」の3分野各650点で、合計1950点。合格ラインは総得点1520点なので、約78%となります。
二次試験は面接試験で、質問への解答内容や発音、態度など、全体の配点の約60%が合格ラインとなっています。英検2級合格のための対策は、まず高校卒業レベルの内容をしっかり把握し、英検独自の出題方法に慣れておくこと。
高校卒業レベルの教育をすでに受けている場合は、英検合格に必要な勉強時間は約15時間。高校卒業レベルの教育を受けていない場合には、約800時間の勉強が必要と言われています。
英検2級が利用できる大学
英検2級を持っていると、大学によっては試験の得点が加算されたり、資格所持者向けの推薦入試にエントリーできたりします。
ただし、こういった制度を設けている大学でも、全学部で利用できることは少なく、国際系の学部や、学生のポテンシャルを重視する入試方法で英検が使えることが多いです。
例として、英検2級を持っていると入試で有利になる大学を一部ご紹介します。
- 早稲田大学
- 慶應義塾大学
- 上智大学
- 関西大学
- 関西学院大学
- 同志社大学
- 立命館大学
- 明治大学
- 青山学院大学
- 立教大学
- 中央大学
- 法政大学
- 京都産業大学
- 近畿大学
- 甲南大学
- 龍谷大学
- 日本大学
- 東洋大学
- 駒澤大学
- 専修大学
関連記事:【英検2級】利用できる大学まとめてみた
英検2級で高得点を狙うための戦略と学習計画
英検2級の一次試験は「リーディング・ライティング・リスニング」の3技能から構成され、それぞれ650点満点のCSEスコアで評価されます。
合格基準は一次試験が1520点、二次試験が400点、合計で1980点となっており、これは全体の約78%に相当します。
しかし、大学受験で英検2級を有利に活用するには「合格すればOK」ではありません。特に産近甲龍などの私立大学では、CSEスコア2150点以上で「見なし得点」による大幅な得点換算の恩恵を受けられる場合があります。
合格点だけを目指すのではなく、最初から2150点取得をゴールに設定することが重要です。
一次試験の時間配分と得点戦略
英検2級の一次試験は合計85分です。
各パートにどの程度の時間をかけるかがスコアアップのポイントになります。
リーディング | 空欄補充問題(大問1):10分
長文の空欄補充(大問2):20分 内容一致問題(大問3):30分 |
ライティング | 25分 |
リスニング | 25分 |
リーディングで全体の流れを意識して読む練習をしつつ、ライティングに確実に25分確保できるようにすることがポイントです。ライティングでは減点を避け、高得点を狙うことがスコア全体を押し上げます。
ライティングとリスニングで差がつく理由
英検2級のリーディングは、共通テストで7割程度の得点が取れる受験生であれば、ある程度安定したスコアが期待できます。
一方でライティングとリスニングは、明確に差が出やすいパートです。
ライティングは、論理構成と英語の型(テンプレート)を習得すれば高得点が可能です。リスニングは一度しか放送されないため、集中力とパターン認識が重要になります。
スピーキング(二次試験)は一次合格後に集中対策
二次試験は面接形式で行われ、5つのタスクをこなします。
- パッセージ音読
- 内容に関する質問
- イラストに関する質問
- トピックに対する意見述べ
- フリートーク的な意見述べ
英検2級のスピーキングは、一次試験に合格してから約1か月間の集中対策で間に合います。面接の流れや答え方の例を、YouTubeや英検公式サイトのサンプル動画で確認し、模擬練習を重ねることが効果的です。
英検2級用参考書の選び方
それでは、英検2級対策には、どんな参考書を選べばいいのかを解説していきます。
関連記事:英検2級の勉強法は?初心者の状態からスタートできる具体的な手順や参考書を紹介
技能ごとの対策がしっかりできるか
英検2級の一次試験には、「リーディング」「ライティング」「リスニング」の3分野があります。それぞれの分野で合格点に達する必要があるため、どれか一つの技能に偏らず、満遍なく対策をしておくことが大切です。
まずは、過去問を解いてみて自分の得意分野と苦手分野を把握し、どの分野の対策に重点をおくべきか確認しましょう。
過去問や予想問題があるか
英検の出題方法は、センター試験や大学入試とは違うので、英検2級に特化した参考書を選びましょう。過去問や予想問題が掲載されていて、より本番に近い対策ができるものがベストです。
英検公式HPでも最新の3回分の過去問を確認することができますが、こちらには解説がついていないので、回答の正誤しかわかりません。間違えてしまった問題も、どこが違うのかを解説してくれる参考書を選びましょう。
英検2級対策におすすめの参考書・問題集15選
それでは、英検2級対策におすすめの参考書を、分野ごとに合計15冊ご紹介していきます。
単語帳
英検2級に合格するためには、まずは高校レベルの単語の意味と使い方をしっかり覚えるのが大切です。
でる順パス単 英検2級
「でる順パス単 英検2級」は、その名の通り英検2級レベルの単語を「でる順」に学習していける参考書です。全ての見出し語に用例がついていて、対義語・同義語も収録されているため、重要単語の用法と関連語句をまとめて覚えることができます。
巻末には、自分が苦手な単語を書いてまとめられる「MY WORD BOOK」も付いているので、単語を覚えるのが苦手な方におすすめです。
英単語Stock3000
「英単語Stock3000」は、難易度順や頻出順ではなく、「文法」「読解」「4技能」のジャンルに分けて単語を掲載しているのが特徴です。英検2級に絞った内容ではありませんが、その分TOEIC・TEAP・大学受験にも幅広く活用できます。
「とにかく英検2級に合格できればいい」という方より、「全体的に英語力を上げて、その中で英検2級に合格したい」という方におすすめです。
リーディング編
英検2級のリーディング対策には、英検の出題方法に則った例題が多い参考書がおすすめです。
わからないをわかるにかえる英検
「わからないをわかるにかえる 英検® 2級」は、2024年度の新形式(Eメール問題)にも完全対応した、初級〜中級者向けの総合対策書です。特にリーディング問題で加わった新形式の対策ができる数少ない教材で、これから受験する方にピッタリです。
本書は文法、読解、リスニング、ライティングまでをバランスよく網羅しており、左ページで解説、右ページで問題演習という2ページ構成で非常に学習が進めやすい作りになっています。文法は使う場面ごとにわかりやすく整理されており、リーディング力の基礎固めにも最適です。
また、英作文の「虎の巻」やミニ暗記BOOK、マークシート付きの模擬試験など、直前期の確認にも活用できる豊富な特典が付属しています。
全ページオールカラーで、小中学生や英語初級者でもとっつきやすいのもポイントです。
DAILY20日間 英検2級 集中ゼミ 新試験対応版
「DAILY20日間 英検2級 集中ゼミ 新試験対応版」は、1日30分、20日間で英検2級の一次試験対策をするというコンセプトの参考書です。最初の10日間で英検の問題形式をひととおり学び、応用編の10日間で得点力を養うという構成になっています。
先に基本的な単語や文法の知識を身につけておく必要がありますので、試験前の仕上げとして使うのがおすすめです。
英検2級 長文読解問題150
「英検2級 長文読解問題150」は、英検2級の一次試験3分野の中で、リーディングに特化した参考書です。ウォーミングアップ→練習問題→模擬テストという構成で、短めの文から本番仕様の長文まで、無理なくステップアップしていけます。
リーディングに苦手意識がある方、リーディングの得点力を強化したい方におすすめです。
リスニング編
リスニングは、英検の他の分野と比較すると難易度が低く、初心者でも得点しやすいです。そのため、専用の参考書を購入しなくても、他の参考書・問題集に付いているCDなどでも対策は可能。
ここでは、特にリスニングが苦手な方・強化したい方におすすめの2冊をご紹介します。
英検2級をひとつひとつわかりやすく。
「英検2級をひとつひとつわかりやすく。」は、「いちばんやさしい英検対策書を!」をコンセプトとして作られた参考書。そのコンセプト通り、イラストが多めで、フォントなども優しげな親しみやすい紙面になっています。
リスニングに特化した参考書ではありませんが、リスニング用CD付きで、英語のリズムや文の作りを耳から覚えることができます。英語に苦手意識がある方におすすめの一冊です。
英検2級リスニング問題120
「英検2級リスニング問題120」は、リスニングのみに的を絞った数少ない参考書の一つです。様々なシチュエーションの例題が網羅されているので、本番でどんな問題が出てもしっかり得点できます。
解説も丁寧で、英語を聞き取るためのコツも紹介されているので、理論的に英検のリスニング対策をしたい方におすすめです。
ライティング編
英検2級のライティング対策には、英作文の作り方のプロセスを丁寧に解説してくれる参考書がおすすめです。
英検分野別ターゲット英検2級ライティング問題 改訂版
「英検分野別ターゲット 英検2級ライティング問題 改訂版」は、2024年度から新たに導入された英文要約+英作文の2本立て形式に完全対応したライティング専門書です。
最初にライティングの基本や採点の観点を踏まえた解答の見直し方を学び、その後に練習問題→模擬テストと段階的にスキルアップできる構成となっています。
ヒントやチェックリスト、NG解答例を活用して、自然で正確な英文を書く練習ができるのが大きな魅力です。
また、模範解答の音声付きで、リズムや言い回しも耳から学べるのが特徴です。さらに、アプリ「学びの友」に対応しており、CBT形式のタイピング練習もできます。
英文要約や新形式に不安のある方や、実戦的な演習を通じて高得点を狙いたい方に特におすすめの一冊です。
英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
「英作文ハイパートレーニング 自由英作文編」は、英検ではなく大学入試の自由英作文対策をメインとした参考書。出題パターンに合わせ、英作文の構成方法から詳しく解説しています。
この一冊をこなせば論旨や起承転結がはっきりした、わかりやすい英語の文章が書けるようになるでしょう。英検合格が最終目的ではなく、大学受験に自由英作文を使う方や、ライティング力を根本的に向上したい方におすすめです。
「英作文ハイパートレーニング 自由英作文編」を使うメリットや勉強法などについて詳しく方は、「【英作文ハイパートレーニング自由英作文編】特徴・使い方・勉強法」をご覧ください。
最短合格! 英検®2級 英作文&面接完全制覇
「最短合格! 英検®2級 英作文&面接完全制覇」は、一次試験のライティングと、二次試験のスピーキングの2分野の対策ができる参考書です。
ライティングもスピーキングも、まず頭の中で英文を組み立てるという作業は同じなので、同時に対策すると効率が良いです。
試験に頻出する内容が凝縮されているため、短期間で英検対策をしたい方におすすめです。
スピーキング(面接)編
スピーキング(面接)は、その場で英文を考え出す瞬発力に加え、発音や態度も採点対象となるため、しっかりと対策する必要があります。
英検2級 面接大特訓
「英検2級 面接大特訓」は、英検2級の二次試験にのみ内容を絞り込んでいることが特徴です。全4章構成で、「面接の準備」「音読練習」「短文練習」「模擬テストとQ&Aトレーニング」とステップごとに準備を進めていきます。
発音練習用のCDも付属しているため、ネイティブの発音・速度を真似することでスピーキング力が向上できます。レビューでも「これを使って一発合格できた」という声が多い人気の参考書です。
10日でできる!英検2級二次試験・面接完全予想問題
「10日でできる!英検2級二次試験・面接完全予想問題」は、CDに加えてDVDも付属していることが特徴。DVDで、英検2級の面接の流れを会場到着から面接終了まで確認できるので、本番であがったり戸惑ってしまったりすることがありません。
また、面接の練習問題を1日1セット×10題掲載しているので、毎日着実に面接の予行練習ができます。緊張しがちな方や、面接に不安感を持っている方におすすめです。
過去問・問題集編
最後に、英検2級の過去問が充実している問題集を2冊ご紹介します。
1カ月で攻略! 英検2級[音声DL付]
「1カ月で攻略! 英検2級[音声DL付]」は、英検2級の一次・二次試験をわずか1か月で効率よく対策できる総合型問題集です。
本書の最大の特長は、森田鉄也先生らが提唱する「型」を用いた攻略法。英検の各セクションにおいて、出題傾向に合わせた解答の型を学び、それをもとに徹底演習していきます。
リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングそれぞれに対応しており、オリジナル模試は英検3回分以上の分量。さらに、別冊で一次・二次試験用の模擬試験が収録されており、直前期の総仕上げにも使えます。
講師陣による解説動画も付属しており、初めて英検を受ける方でも「何をどう解けばよいか」が感覚的に理解できる構成になっています。
スコア重視派・時短学習派の両方におすすめできる、演習中心・戦略重視の一冊です。
英検2級 過去6回全問題集
「英検2級 過去6回全問題集」は、6回分の過去問を解くことで、英検2級の出題傾向をしっかり把握できることが特徴。解答が別冊になっていて丁寧なので、不明点が残らず、確実に解答ができるようになります。
一次試験だけではなく、二次試験の問題カード・解答例・解説も掲載されているため、この「英検2級 過去6回全問題集」一冊で英検2級の包括的な対策ができるのがポイントです。
英検2級過去問集
「英検2級過去問集」には、9回分の過去問が掲載されています。
英検の過去問集は数多くありますが、最大のボリュームなのがこちらの参考書。とにかく練習量をこなして、しっかり対策したい方におすすめです。
解答・解説もしっかり掲載されている他、リスニング・面接の音声を無料配信しているため、スマホ・PC・タブレットでいつでもリスニング・スピーキング対策ができます。
まとめ
英検2級は、高校卒業レベルの英語力を証明する検定試験。
英検2級を持っていると、入試の得点が加算されたり、資格所持者向けの入試方法を利用できたりと、大学受験が有利になります。
もちろん、高校までの英語の確認や基礎英語力の向上にも繋がりますので、受験生に限らずぜひチャレンジしてみましょう。