【ネクステージ(Next Stage)】特徴・使い方・勉強法
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この記事では「ネクステージ(Next Stage)」の特徴と正しい使い方について解説していきます。ネクステージ(Next Stage)は「英文法」「語法」「イディオム」「会話表現」「発音・アクセント」の大学入試で頻出される暗記項目を体系的に身につけることが出来る参考書となっています。
ネクステージの概要
分類 | 英文法問題集 | |||||||||||
問題数 | 1474題 | |||||||||||
使用時期 | 入試初期~入試本番 | |||||||||||
オススメ度 | ★★★☆☆ | |||||||||||
対象レベル | 高校基礎 | センター | 私大標準 | 私大難関 | 私大最難関 | |||||||
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ネクステージ(Next Stage)は英文法の演習用教材となっています。
問題数は標準的な英文法の参考書が約1000題であることが多いのに対し、ネクステージは1474題も掲載されています。
目標習熟期間としては入試初期から入試本番までと記載していますが、7月末までに英文法の知識はインプットが済んでいる状態が望ましいです。
8月末までにセンターレベルの初見の英文法の問題は9割以上とれるようにしておきましょう。7月末までにこの状態にしておくことで、夏に長文演習や選択科目に時間を割くことが可能になります。その結果、夏明けの模試や過去問で結果が改善されることでしょう。
受験の天王山といわれる夏に演習量をどれだけ確保できるかがカギとなるので、夏までに英文法のインプットは終えておくようにしましょう。
オススメ度としては★3つとなっています。この理由としては後でも説明しますが、ネクステージは不正解の選択肢が切れる理由が書かれておらず英文法を1から学ぶ受験生にとっては解説が物足りないといった状態に陥りやすいためです。
対象レベルは高校基礎から私大難関レベルまでとなっています。
※私大難関レベルとは関関同立やMARCHなどを指します。
ネクステージの特徴
特徴としては5点あげることが出来ます。
①大学受験に必要な情報が全て網羅されている。
センター試験や産近甲龍・日東駒専などの中堅私大では「他の受験生と差をつける」レベルまで関関同立やMARCHなどの難関大学では「合格ラインに到達できる」レベルまでの情報が記載されています。
②必要知識が全218のPointといった形で体系的にまとめられている。
時制や仮定法、比較など各分野の途中にその単元で必要な知識が表にきれいにまとめられています。そのため、一度立ち止まることで知識の整理をすることが可能です。
③見開き1ページで問題と解説が構成されている。
問題文の和訳や解答も見開き1ページに記載されています。そのため、ページを行ったり来たりするといった無駄な時間を省くことが出来ます。
④必要知識を赤シートでチェックすることが出来る!
受験で頻出されるイディオムなどの表現技法は赤字で記載されています。
付属の赤シートを被せることで知識の確認などに大いに役立てることが出来ます。ネクステ1冊で中堅私大レベルで求められる熟語などの表現技法は必要最低限カバーすることが出来ます。
⑤「会話表現」と「発音・アクセント」対策が可能!
他の文法書では扱っていないことが多い「会話表現」や「発音・アクセント」問題に対してネクステージは十分に取り扱ってくれています。また、これらの部分には付属のCDがついています。CDを活用し、効果的な学習を進めるようにしましょう。
ネクステージ使用の目的としては受験に必要な英文法力を付けることです。
受験に必要な英文法力とは同じ問題を解ける力ではありません。
初見の問題に出くわした際に出題者の意図を汲み取り1問あたり10~15秒程で解くことが出来る力を指します。ネクステージを使用することでこの力を付ける事が出来ますがメリット・デメリットを意識した上で勉強を進めていく必要があります。
ネクステージのメリット
- 問題ごとに「基本」「標準」「発展」とレベル分けがされている。
- 受験で頻出な知識が「Point」としてまとめられている。
- 「会話表現」と「発音・アクセント」対策が可能
- この1冊で難関大学合格への必要最低限の知識が網羅されている
ネクステージのデメリット
- 解説が簡易的なため暗記に偏りがちになる
- 他の選択肢が不正解な理由が記載されていない
- 暗記に偏るため初見の問題に対応しきれない受験生が多い
ネクステージのメリット・デメリットはこのようになっています。
解説が簡易的なため、学校や塾・予備校の授業で行った範囲の復習に使用するのはおすすめです。しかし、いきなり解説授業を受けずにネクステージで勉強するのは適さない受験生も多いでしょう。
ネクステージの使い方・勉強法
まず、英文法を勉強する際に重要なことは「なぜその解答になるのか?」を自分で解説できるようにすることだと言えます。
この目的意識がなければ初見の問題に出くわした際に出題者の意図に気づくことができません。
またその結果、1問辺りに時間を要したあげく、不正解の選択肢を選ぶといった悪循環を生み出してしまいます。これらの悪循環を断ち切るための具体的なネクステージの使い方・勉強法を紹介します。
①赤ペン・黄色マーカーで答えを書き込む。
知識がない状態でいきなり文法問題を解くのは時間の無駄です。まずは今後、何周もするネクステージの効率化を図りましょう。
解答の選択肢とに対して赤シートで消せるペンでチェックをするようにしましょう。
この際は選択肢の番号のみをチェックするようにしましょう。整序問題や正誤問題に関しては赤のボールペンで記載するようにしましょう。
②右ページに書かれた正解になる理由の重要部分に線を引く。
右ページの太字になっている箇所や赤字になっている箇所が解答根拠になることが多いです。従ってそれらの箇所に対してマーカーを引くようにしましょう。
③左ページと右ページを見ながら「なぜその解答になるか?」を理解する。
先ほどチェックした左ページと右ページの箇所を自分で熟読し、解答根拠をどのように問題で使用するかを理解します。これら3段階を経て、始めてアウトプットする状態が完成します。
④赤シートで解答を隠しながら自分で解いてみる。
演習する際の基準としては「正解の選択肢を選べた」ではなく「なぜその解答になるのか?」を自分で解説できたかどうかを基準に行うようにしましょう。
最終目標としては1問辺り10秒で解けるレベルです。
⑤週の最後に今週解いた問題を総復習する。
1日1単元(1章)のペースで行いましょう。
翌日は次の範囲を行うのはもちろんですが、前日に行った範囲で間違えた問題に対しても再度、解きなおすようにしましょう。
また、1週間のラスト2日でその週に進んだ範囲に対して総復習を行うようにしましょう。
「会話表現」や「アクセント・発音」問題に関しては自分の志望校で問われない際は行う必要はありません。ちなみに関関同立の問題では「アクセント・発音」問題が出題されることはありません。
ぜひ、自分の志望校で求められるかどうかを分析しておくようにしましょう。
「会話表現」や「アクセント・発音」問題が出題される大学を志望する受験生はぜひ、付属のCDを使用して行うようにしましょう。
ネクステージの内容を固めておくだけで充分だと言えます。しかし、優先順位としては低いのでその他の英文法の単元が終わってから取り組むようにしましょう。
それまでに行いたい参考書
ネクステージをいきなり使用するのが厳しい受験生にオススメの参考書は「深めて解ける!英文法INPUT」です。
この参考書は脱・丸暗記!英文法の「根っこ」がわかる解説!をテーマに入試に必要な英文法を解説しています。演習形式の参考書と異なり講義形式の参考書となっています。そのため、英文法を1からやり直すにはもっていこいの参考書です。
ネクステージの簡素的な解説だけでいきなり演習量を確保しても「よくわからない」「解答を丸暗記することになっている」などの受験生はこの参考書を使用して丸暗記の勉強から抜け出しましょう。
似ているレベルの参考書
似ているレベルの参考書としては「Vintage」が挙げられます。
Vintageはネクステージと同様に英文法の網羅型の参考書となっています。ネクステージと同様に「会話表現」や「発音・アクセント」に関しても取り扱っています。
違いとしてはVintageの方が、正解への着眼点つまり、筆者がどのようなプロセスで正解へアプローチしているのかが解説で書かれています。しかし、他の選択肢が不正解になる理由までは詳しく解説されていません。従って、どちらの参考書を使用しても目的や結果の面では大差はないと言えます。
次に使用すべき参考書
前述したようにネクステージ(Next Stage)は関関同立・MARCHなどの難関私大レベルの英文法には必要最低限の知識しかカバーしていません。MARCH、関西学院大学や立命館大学などの英文法が独立問題として出題される大学を志望する受験生は次の2冊をオススメします。
それは「全解説入試頻出英語標準問題1100」と「全解説実力判定英文法ファイナル問題集」とです。
<英語標準問題1100>
ネクステージよりも1問辺りの解説が詳しいのが特徴です。ネクステージでは扱われることが少ない「他の選択肢が不正解になる理由」についても解説されています。
また、知識量としてもネクステージよりもレベルの高い問題を単元別で扱っています。
この参考書をマスターすれば、私大標準といわれる産近甲龍・日東駒専はもちろん、難関私大の英文法でも9割以上をとれるようになります。
「ネクステージの解答を説明できるまで覚えてしまい勉強が作業化している」「1段レベルが上の参考書で演習したい」といった受験生にはオススメの参考書となります。1日1単元以上のペースで行うようにしましょう。
<英文法ファイナル問題集1100>
ネクステージなどの単元別で問題が掲載されている参考書とは異なり、ランダム形式で問題が出題される参考書となっています。
また、解説も詳しく「他の選択肢が切れる理由についても記載されています」「単元別では取れるけど、模試などのランダム形式になると得点が安定しない」といった受験生にオススメの参考書となります。
1週間に1~2回のペースで行うようにしましょう。
演習をした翌日からは得点不足の分野に戻りネクステージで復習をするようにしましょう。
関関同立やMARCHなどの難関私大を志望している受験生でもこのレベルの参考書を学習したら次の参考書をやる必要はありません。後は過去問演習で志望大学の形式に沿った演習をするようにしましょう。
Next Stageの使い方動画はコチラ!