イラスト大図解世界史の効果的な使い方
更新日: (公開日: ) WORLD-HISTORY
1.イラスト大図解世界史の概要と使用目的
この参考書はオールカラーのイラストレーションとともに、歴史上の構造を楽しく、分かりやすく解説したものです。
複雑な多くの歴史現象を、コンパクトで美しいビジュアルと世界史の知識が浅い人にも分かりやすい解説文で整理してあります。
イラストがふんだんに使われているため、眺めているだけでも記憶に残ります。
そのため、イメージで記憶するにはもってこいの参考書といえます。
その豊富な図版で歴史の流れが一目瞭然ですので、世界史がなかなか覚えられなかったり、世界史の勉強のやる気が起きない人が世界史を知るために使うべき参考書です。
使用する時期としては、インプット期(世界史の流れを理解する)かインプットからアウトプットに移る時期(世界史の要点を覚えていく期間)が最適です。
東進ブックス一問一答完全版 2nd edition のような問題集とはまた違いますので、アウトップト期(理解して覚えた世界史の知識を頭から引き出せるようにしていく時期)には不向きな参考書といえます。
2.イラスト大図解世界史の具体的な内容
このイラスト大図解 世界史の具体的な構成内容を説明すると以下のようになります。
目次 : 第1章 オリエントと地中海世界、インド・イスラームの発展/ 第2章 ヨーロッパ中世/ 第3章 中国とアジア諸地域/ 第4章 近世/ 第5章 近代/ 第6章 帝国主義と諸地域/ 第7章 現代
といった順でテーマが並べられており、前述したとおり絵で歴史、時代の流れが示されています。
絵を見ながら楽しく覚えていけるため、世界史が苦手、分からない、嫌い、面白くないなど感じている人にはオススメの一冊です。
また、
①世界史の転換期に的を絞り、ポイントだけ押さえて説明されてある。
②物語風で勉強というよりも読み物に近い感覚で読むことができる。
③色分けされていて、特に地図を覚える、理解するのに最適。
といった点もこの参考書の大きな特徴といえるでしょう。
著者は代々木ゼミナール気鋭の人気講師・宇山卓栄先生で、宇山先生の要点を押さえた文章と、オールカラーのイラスト大図鑑で誌面が構成されています。
3.イラスト大図解世界史の使い方
まず、この参考書はインプット(暗記していく)というよりも、時代や歴史事象の一連の流れを学んでいくために使用すべき参考書です。
使用方法としては、
①左ページのイラストを眺め、だいたいどんな内容か把握する。
②右ページの説明文を読み、さらに深く理解する。
③もう一度左ページに目を通し、確認。
この①~③の手順を踏んで、イラスト大図解 世界史を使用していくことをすすめます。
または、世界史の学習を一通りこなした人が、理解しにくかった箇所や分からなかった単元を理解して学ぶために使うのも良いでしょう。
4.イラスト大図解世界史の注意点
全体的に見ると、広く浅く世界史の歴史事象を学ぶ感じなので、この本一冊で難関私大レベルまでもっていくのはやや困難です。
ですので、あくまでも世界史の基本事項をイラストを用いて理解して覚えるために使用すべきです。
ナビゲーター世界史や詳説世界史Bといった参考書と比べると、情報量が少ないので、世界史で合格点や高得点を目指す人はこの参考書の内容は完璧にしておいたうえで、また別の参考書を使用していくことをすすめます。