【英語編】日本女子大学の入試対策・オススメ参考書
更新日: (公開日: ) JWU
はじめに
本記事では日本女子大学の英語の傾向と対策、合格するための勉強法について紹介します。日本女子大学は関東圏の有名女子大学です。東京都と神奈川県に2キャンパスを擁し、4学部で約6千人の学生が学ぶ大学となります。
偏差値としては55前後で、就職率はで約99%となっています。
日本女子大学の英語は人間社会学部以外の問題は大問5題。人間社会学部の問題は、大問3題の出題となっています。従って、英語の対策を学部別に分ける必要があり、日程・学部を確認して過去問演習を行う必要があります。
出題形式については大きな変動もなく、過去問演習の際は古い年度のものも使用し演習慣れをすることをオススメします。
概要
- 試験時間:90分
- 配 点:100点満点(英文学科150点満点)
- 目標点 :8割
- 形 式:マーク形式、記述式
- 構 成:大問5題または大問3題
文学部・理学部・家政学部
大問[Ⅰ] 読解(空所補充・パラグラフ問題・同意表現・タイトル問題)
大問[Ⅱ] 読解(和訳問題・発音問題・空所補充)
大問[Ⅲ]文法問題(整序)
大問[Ⅳ]文法問題(空所補充)
大問[Ⅴ]英訳問題
人間社会学部
大問[Ⅰ] 読解(空所補充・同意表現・和訳問題・内容問題)
大問[Ⅱ] 読解(空所補充・同意表現・和訳問題・内容問題)
大問[Ⅲ]英訳問題
傾向と対策
それでは今から日本女子大学の英語の大問毎の傾向と対策について紹介していきます。
大問[Ⅰ][Ⅱ]読解問題について
大問[Ⅰ][Ⅱ]は読解問題となっています。設問形式としては空所補充・同意表現・パラグラフ問題・タイトル問題・和訳問題・発音問題に分かれています。
日本女子大学の英語の目標点は8割以上となっているため、一番英語力が問われる大問[Ⅰ][Ⅱ]に関しては7.5割以上の正答率を目指すようにしましょう。
それでは、7.5割以上を目指すための具体的な傾向と対策について紹介していきます。
空所補充の傾向と対策
長文中に空所があり、その空所に適するものを4択から選ぶ形式を指します。
問題パターンとしては
(a)前後関係から解ける問題
(b)文法知識から解ける問題
(c)文構造から解ける問題の3パターンが主流となっています。
(a)前後関係から解ける問題
前後関係から解ける問題で求められる力としては「論理的な読解力」が挙げられます。「論理的な読解力」とは逆説マーカー(however,butなど)や対比マーカー(while,whereas)、順接マーカー(so,thus)などを駆使して長文読解を進める力を指します。
「論理的な読解力」をつけるためにオススメしたい参考書・問題集は「パラグラフリーディングのストラテジー①読み方・解き方編」です。
「パラリ①読み方・解き方編」の使い方!
<特徴>
本書は長文を論理的に読むための読解法のイロハが体系的に掲載されています。順接、対比、逆説、付加、結論などのディスコースマーカーを活用して英語の読解のサポートをしていく読解法を記載している。
<使用時期>
この1冊を夏から秋にかけて1~2ヶ月程で完成させましょう。その後の長文演習でも意識的に行うことで、論理的読解力が身につきます。
(b)文法知識から解ける問題
文法知識から解ける問題で求められる力としては文法を長文読解に応用することが挙げられます。日本女子大学の空所補充問題でよく出題される文法項目としては「動詞」「前置詞」「形容詞」などが挙げられます。
動詞は英文法で一番ボリュームのある項目で試験本番までの勉強量が問われます。そのため、夏までに仕上げておくようにしましょう。また形容詞などはターゲットなどで覚え、英文法問題集などでアウトプットを行いましょう。
文法知識から解ける問題を攻略するのにオススメの参考書としては「ネクステージ」が挙げられます。
「Next Stage ネクステ」の使い方!
<特徴>
英文法問題集の中でも王道と呼ばれる参考書として出版されています。特徴としては、豊富な問題数です。またPointやcheckなどの知識のまとめが掲載されています。
<使用時期>
入試初期~入試本番まで使用するようにしましょう。
目標ペースとしては英文解釈の勉強が終わった後または同時並行で1日で1単元を目安に進めていくようにしましょう。
(c)文構造から解ける問題
文構造から解ける問題で求められる力としては英文解釈力(SVOC)です。SVOCを理解することで単語を知っていれば文構造を容易に把握でき速読力も向上します。
オススメの参考書としては「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」、「入門英文解釈の技術70」が挙げられます。
「肘井の英文法」の使い方!
<特徴>
「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」の特徴としては中学レベルの英文~大学受験標準レベルの英文まで掲載されています。そのため英文解釈のイロハから学びたい受験生にはオススメな参考書です。
<使用時期>
入試勉強初期から英単語の勉強と並行して行うようにしましょう。目標ペースとしては1日1テーマのペースで復習も含めて1ヶ月で終わらせるようにしましょう。
使用方法としては、例題にSVOCをふり、和訳を考える。そして例題の見直しを行う。次に練習問題に取り組み、見直しを行い、最後にSVOCを意識しながら音読を行いましょう。
「入門英文解釈の技術70」の使い方!
<特徴>
「入門英文解釈の技術70」の特徴としては高校基礎~大学受験標準レベルの英文までが掲載されています。この参考書の目的は「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」では賄いきれない演習量を確保するために使用します。
訳に関しては少しひねった訳し方がされている部分もありますが、文法項目別に分けて説明がなされていたり、英文法と英文解釈の2つの観点から英語力を向上することができます。
<使用時期>
「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」を修了後、使用するようにしましょう。
目標ペースとしては1日4題ずつ行い総復習も含め2ヶ月ほどで完成させるようにしましょう。自分が作った訳と記載してある訳とでは少しズレを感じるかもしれませんが、基本的な部分が合っていたら問題はありません。
内容説明問題の傾向と対策
日本女子大学の内容説明問題は内容一致系の問題が出題される傾向にあります。基本的には本文が読めていれば、これといった対策をする必要はありません。しかし、最低限の語彙力は必要となるため2000語レベルの単語帳と1000語レベルの熟語帳は完成させておくようにしましょう。
2000語レベルの単語帳でオススメの参考書としては「ターゲット1900」が挙げられます。
「ターゲット1900」の使い方!
<特徴>
「ターゲット1900」の特徴としては頻出度順に単語が並んでいることです。Part1では常に試験に出る英単語800、Part2では常に試験に出る重要単語700、Part3ではここで差がつく難単語400という構成になっています。
<使用時期>
入試勉強初期~入試本番まで使用します。
目標ペースとしては1週間に250語以上を始点固定方式で進め、2ヶ月で英単語1900語をマスターするようにしましょう。7~8月末までに完璧に英単語が定着しているのが望ましい。
始点固定方式とは1~200、1~400、1~600と必ず始点は1~に固定して進めていく勉強法を指します。
2周目以降は、別の意味や派生語などを覚えていくようにしましょう。また日本女子大学は英訳問題が出題される傾向にあるため、日本語から英語も覚えるようにしましょう。
1000語レベルの熟語帳でオススメの参考書としては「英熟語ターゲット1000」が挙げられます。
「英熟語ターゲット1000」の使い方!
<特徴>
「英単語ターゲット1000」の特徴としては英単語ターゲット1900同様に頻出度順に構成されている点です。Part1では絶対覚えておきたい160、Part2ではグルーピングで覚える250、Part3では形で覚える250、Part4では文法・構文で覚える180、Part5ではここで差がつく難熟語160という構成になっています。この熟語帳の良さは、ターゲット1900と似た構成なので、ターゲット1900と同じような使い方で使用できる点です。
熟語数も1000語あり、日本女子大学の英語をカバーできるといえます。
<使用時期>
英単語修了後~入試本番まで使用します。
目標ペースとしては英単語をマスターしてから、1週間に200語を目安に進め1ヶ月半~2ヶ月で完璧にするようにしましょう。8月末~9月末までに完成されているのが理想的だと言えます。
使用方法に関してはターゲット1900とほとんど同じ使い方で問題ありません。
同意表現問題の傾向と対策
日本女子大学の同意表現問題は、下線部に近い意味や内容のものを選択する問題が出題される傾向にあります。
対策方法としては、英単語や英熟語などを完璧にしておくことです。問題レベルとしてはシステム英単語やターゲット1900、速読英熟語、ターゲット1000を覚えていれば対応できる問題がほとんどなため、必ず単語帳、熟語帳は完璧にしておきましょう。
パラグラフ問題、タイトル問題の傾向と対策
パラグラフ問題は英文を読んでその英文にあっているものを選択する問題が出題される傾向にあります。タイトル問題は全体を読んで適切なタイトルを選択する問題の出題となっています。
対策方法としては各文ごとに要約していくことです。長文演習を始める時に設問の問題を解く以外にも、パラグラフ毎に要約し、各段落でどのような内容かをまとめるようにしましょう。またパラグラフの要約以外にも全体の要約を行い、英文にタイトルをつけるようにしましょう。そうすることによって、要約力が身につき、対応できるようになっていきます。
また、空所補充の傾向と対策で紹介した「パラグラフリーディングのストラテジー①」で学ぶディスコースマーカーをもとに筆者の主張や内容を捉える事ができるため、「in short,thus」などの論理マーカーに注目して英文を読み進めることも重要です。
和訳問題の傾向と対策
和訳問題の傾向としては下線部の英文を日本語に直す問題となっています。
対策方法としては空所補充の傾向と対策で紹介した「入門英文解釈の技術70」を使用することで対応できます。和訳問題集で対策する方法もありますが、問われる問題レベルがそこまで高くなく、基礎から標準レベルなため、「肘井学の読解のための英文法」や「入門英文解釈の技術70」の問題がしっかり解くことができれば十分対応できます。
大問[Ⅰ][Ⅱ]オススメ参考書
英文の難易度は標準的であり、特別難しい表現技法はあまり使用されません。そのため、2000語レベルの単語帳と1000語レベルの英熟語帳を仕上げておけば知らない単語・表現が出てくると言ったことは滅多に見受けられません。
先述したように、日本女子大学の英語の目標点8割以上を取るためには、大問[Ⅰ]、[Ⅱ]の正答率が鍵を握ります。
これから大問[ Ⅰ ]、[Ⅱ]の対策で目標点を取るためにオススメの参考書を段階別で紹介する。
オススメの参考書としては「ハイパー1 超基礎編」「ハイパー2 センターレベル編」「やっておきたい300」「やっておきたい500」「赤本」の5つが挙げられます。
「ハイパー1 超基礎編」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴としては読解力を身につけるのに最適な長文12題に対して丁寧に解説が施されている点が挙げられます。また、本文に対してSVOCが振られているので「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」や「入門英文解釈の技術70」で得た英文解釈力をさらに向上させるために活用することができます。
<使用時期>
英文解釈修了後に使用します。12題構成なので復習も含めて2日に1題のペースで1ヶ月で完成するようにしましょう。復習方法としてはSVOCを全文に対して振りましょう。
目的としては英文解釈のスピードを向上させることです。さらに文構造(SVOC)を意識して音読するようにしましょう。また英文解釈を間違えたり、分からなかったら、「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」や「入門英文解釈の技術70」に立ち戻り確認するようにしましょう。
「ハイパー2センターレベル編」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴は姉妹書である「ハイパートレーニング1 超基礎編」と同じになります。扱う文章のレベルが上がっていますが、英単語が1500語以上入っていれば高得点が狙える様になっています。
<使用時期>
「ハイパートレーニング1 超基礎編」修了後に行うようにしましょう。
復習方法に関しては「ハイパートレーニング1 超基礎編」と変わりません。よって2日に1題のペースで1ヶ月で完成するようにしましょう。しかし問題レベルはハイパートレーニング1比べていっきに上がるので、間違えも増えますが丁寧に復習すれば正答率も上がるので時間をかけて英文解釈や見直しを行いましょう。
「やっておきたい英語長文300・500」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴は豊富な演習量です。問題数も多く、アウトプットに適した参考書となっています。また解説もシンプルで分かりやすいため、演習量を多くこなしたい受験生にオススメの一冊です。
<使用時期>
「ハイパートレーニング2 センターレベル編」修了後に行うようにしましょう。
使用方法に関しては問題を解くこと以外に、タイトルを考える、段落ごとの要約などを加えて演習を行いましょう。日本女子大学の英語は、タイトル問題やパラグラフ問題などが出題される傾向にあるため、ここで対策しておきましょう。また分からなかった単語や熟語は必ず覚え直しましょう。そして、音読を必ず行うようにしましょう。
「日本女子大学の赤本」
<特徴>
この参考書は日本女子大学の過去問が掲載されています。
<使用時期>
11月~入試本番にかけて行うようにしましょう。また和訳問題や英訳問題はどのような解答がされているのか、どのようなレベルまで要求されるのかなど確認しましょう。
ただ、実際には赤本をどの時期にどれぐらいやるべきかは受験生の現在の実力等によって異なります。
自分は「いつから・何年分すべきか?」を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
過去問・赤本に関する合格者の使い方・何年分すべきか?
文法問題について
文学部・理学部・家政学部の大問[Ⅲ]、[Ⅳ]は文法問題問題となっています。出題形式としては、整序問題と空所補充問題が出題される傾向にあります。
対策方法としては空所補充の傾向と対策で紹介した「ネクステージ」などの文法問題集で対応できます。出題レベルも基礎から標準レベルの問題がほとんどなため、一般的な英文法問題集をしっかりやっていれば対応できると言えます。
また、整序問題の対策にオススメな参考書として「英語整序問題200」が挙げられます。
「英語整序問題200」
<特徴>
この参考書の特徴としては短期間で整序問題を解けるようにするためのルールが収録された参考書となっています。また整序のコツや着眼点など解く上でのポイントもまとめられています。
<使用時期>
入試中期~入試本番まで使用するようにしましょう。目標ペースとしては1日1単元を目安に行うようにしましょう。また解く際に、フィーリングや感覚で解くのではなく、根拠や理由をもって問題を解くようにしましょう。そして復習する際は、間違えた単元などはネクステージなどの文法問題集でも復習し直すようにしましょう。
英訳問題について
英訳問題の傾向としては基礎から標準レベルの問題が出題される傾向にあります。
対策としては①空所補充の傾向と対策で(b)(c)のオススメの参考書で紹介した「肘井学の読解のための英文法」や「入門英文解釈の技術70」を使用することで文法や文構造を理解し応用すれば対応することができます。
そして「英作文ハイパートレーニング和文英訳編」を使用して対策していきます。
「英作文ハイパー和文英訳編」の使い方!
<特徴>
「英作文ハイパートレーニング和文英訳問題編」の特徴としては、英作文を基礎から学ぶことができる参考書となっています。そのため、英作文が全く書けない受験生にオススメの一冊です。
<使用時期>
入試中期〜入試後期まで使用します。
目標ペースとしては1ヶ月〜2ヶ月をめどに完成させるようにしましょう。また時期に関しては9月(遅くても11月)から演習を行うようにしましょう。
まとめ
※2月から受験勉強を始めた際の年間スケジュール
大問ごとの傾向と対策について紹介してきましたが、1年間の勉強の流れとしては上記の流れになります。
まず始めるべきは英単語と英文解釈です。英単語を週200語ペースで4月までに終えるようにしましょう。英単語と並行して基本的な英文解釈の勉強も行い4月には終えるようにしましょう。
その後、英熟語と英文法、英語長文を並行して進めるようにしましょう。この際も、身に付けた英文解釈をアウトプットしていくようにしましょう。英文法に関しては9月末にセンターレベルの問題に対しては9割以上正解できるように仕上げていきましょう。英文法、英語長文が固まり次第、英訳問題の対策を行うようにしましょう。
そして、冬にかけて日本女子大学の赤本を用いてより実践的な演習を積むようにしましょう。ぜひ参考にして日本女子大学の英語の目標点である8割以上を取るようにしましょう。