大学受験は独学だときつい?メリットやリスク・勉強法を解説
更新日: (公開日: ) COLUMN
独学で挑む大学受験は、塾・予備校と違い学習計画の作成や受験情報提供などのフォローが受けられませんから、厳しい道のりとなります。
そのため、独学を検討中の人は、注意点や乗り越えるために必要な条件などを理解した上で決めた方がよいでしょう。
この記事では、独学のメリットとリスク、勉強法などを詳しく解説します。
独学と塾・予備校のどちらを選べばいいか悩んでいる人にとって、参考になる情報もまとめていますから参考にしてください。
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大学受験を独学で目指す人の割合
下記2つのデータから、独学で大学受験を目指している人は何割いるのか考えてみましょう。
- ベネッセ教育総合研究所:高3で塾・予備校に通っている人は約30%
- 大学偏差値マップ:大学卒業生で高校時代に塾・予備校に通っていた人は56.9%
高3全体で見ると塾・予備校に通っている人は30%ほどです。
そして、大学へ進学した高校生は半数以上の56.9%が塾・予備校に通っていたというデータがあります。
2つのデータから、さまざまな進路を目指す高校生全体よりも、実際に大学へ進学した人の方が塾や予備校に通っている割合が多いといえます。
実際に大学進学した人のうち独学は半数以下という結果になりますから、「受験は塾や予備校を利用した方がいい」と考える割合が多いといえるでしょう。
そして、独学で大学受験を成功するには、明確な意志や信念のもとで正確な学習計画を立てて実行する必要があるため、ハードルが高いです。
独学での大学受験は不可能ではありませんが、「どうしても進学したい志望校がある」「浪人はしたくない」などの理由から、成功率を上げたい場合は塾や予備校に通うのがおすすめです。
大学受験を独学で目指すメリット
ここで、大学受験を独学で目指すメリットを確認しましょう。
- 好きな時間・場所で勉強できる
- 自分のペースで効率的に勉強できる
- 費用を抑えられる
好きな時間・場所で勉強できる
塾・予備校と違い、独学は好きな時間や場所で勉強できます。
家やカフェ、図書館などあなたが集中できてモチベーションが上がる環境で勉強できる点が大きなメリットです。
「いつもは家で勉強しているけど、気分転換にカフェでコーヒーを飲みながら」という、柔軟な取り組み方も問題ありません。
また、部活や習い事で忙しい人には、「今日は遅くなったから勉強は夜にやろう」という急なスケジュール変更も大丈夫です。
塾・予備校のように決められた時間や場所だと前向きに勉強できないという人は、独学の方が向いているといえます。
自分のペースで効率的に勉強できる
独学は、自分のペースで勉強できます。
塾や予備校では、コースによって予め内容が決まっていますから、自分が得意な科目であっても他の受講生と同様の授業を受けなくてはいけません。
しかし、独学の場合には、短時間で理解できてしまえば他の苦手な問題に多くの時間を充てられますから、効率的に勉強を勧められるでしょう。
一方、個別指導塾を選べば、あなたの得意・不得意な教科に合わせて柔軟な指導が受けられます。
そのため、「苦手な教科を重点的に勉強したいから独学を選ぶ」という理由であれば、個別指導塾も検討してみるとよいでしょう。
費用を抑えられる
独学は、費用を抑えられるのが大きなメリットです。
塾や予備校の場合、集団指導でなるべく費用を抑えても年間50万円ほどかかります。
さらに、入会金や夏期講習・冬期講習などを含めると、その分の費用が発生します。
一方、独学であれば費用は参考書や問題集などを揃えるだけですから、圧倒的に安いです。
費用面は家族の意向もありますから、十分に相談して決めてください。
塾・予備校に通って費用を抑える場合には、科目を絞って受講する、夏期・冬期講習のみ利用するという方法もあります。
独学を選んだ場合にはサポート面に不安が生まれるため、頼れる学校の先生や志望校へ進学した先輩などを探しておくとよいでしょう。
- 独学でやっていける自信がない
- 何から勉強すればよいかわからない
- 塾に通っているけど成績が伸びていない
これらの悩みに1つでも当てはまる受験生は今すぐ無料受験相談にお問い合わせ下さい。
大学受験を独学で目指すリスク
独学で大学受験を目指す際のリスクも確認してください。
- モチベーション維持が難しい
- 十分な受験情報を集められない
- スケジュール管理が難しい
- 参考書選びに時間が掛かる
モチベーション維持が難しい
独学は一人でコツコツと勉強するため、モチベーションの維持が難しいです。
一方、塾・予備校は周りで一緒に頑張る仲間がいるため、切磋琢磨できる環境が整っています。
そのため、「誰かと一緒の方が頑張れる」「家で勉強するとついテレビやスマホを見てしまう」という人の場合、独学で大学v受験するリスクは高いといえます。
独学を選ぶ際には、強い意志と自分でモチベーション管理する覚悟を持ちましょう。
十分な受験情報を集められない
独学では、志望校に関する受験情報を十分に集められない可能性があります。
塾・予備校には各大学の最新データが揃っていて、疑問点を質問すればアドバイスが受けられます。
しかし、独学の人は自分で大学情報を収集しなければいけません。
塾・予備校に通っている人と違い効率的な情報収集の場がないため、多くの時間を割く可能性があります。
結果、勉強だけに集中できなくなる場合がありますから、注意してください。
スケジュール管理が難しい
独学では、自身で適切な学習計画の作成と実行する覚悟が必要になるため、スケジュール管理が難しいです。
志望校合格に向けた学習計画は、入試日程や学力などを考慮して逆算しながらスケジュールを作る必要があります。
塾や予備校では講師が作成・アドバイスしてくれますが、独学の場合には全部自分でやらなくてはいけません。
受験勉強スタート時にしっかり計画を立てないと、本番間際になって「必要な範囲を網羅しきれなかった」という可能性もあります。
講師が長年の経験を元に作成した学習計画とサポートによる勉強よりも、不備が生まれやすい点を理解しておきましょう。
参考書選びに時間が掛かる
塾・予備校ではレベルに合うおすすめの参考書を紹介してくれますが、独学の場合には自分で選ぶ必要があります。
参考書は種類が豊富にありますから、一つひとつを確認して自分に合うものを選ぶのは時間が掛かり大変です。
しかし、ネットや誰かの口コミだけを受けて時間を掛けずに参考書を決めると、自分には合わない可能性があります。
安易な参考書選びをすると、スムーズに学習が進まない・別のものを用意する必要があるなどで、時間のロスにつながるので注意してください。
- 自習時間を充実させたい
- 何から勉強すればよいかわからない
- 塾に通っているけど成績が伸びていない
上記に1つでも当てはまる受験生は今すぐ無料受験相談にお問い合わせ下さい。
大学受験を独学で目指すために必要なこと
独学で大学受験を成功させるには、4つの条件が揃っていないと困難です。
- 基礎力がある
- 勉強に集中できる環境がある
- 自己管理できる
- いつでも相談できる相手がいる
基礎力がある
独学で大学受験を目指すためには、自力で参考書や問題集を解かなければいけないため、基礎力が必要です。
そのため、下記に挙げる2つの勉強法ができないと厳しいです。
- 参考書で間違っても解説を読んで理解できる
- 学校の授業を予習・復習して確実に理解する
独学は塾や予備校に通う人よりも質問できる環境が少ないため、自力で解決できる能力が求められます。
基礎力に自信がなく、簡単な問題集でも行き詰る可能性があると感じる人は、塾や予備校を検討した方がよいでしょう。
勉強に集中できる環境がある
独学で十分な学力をつけるためには、勉強に集中できる環境が必要です。
- 家で集中して勉強できるか
- 近くに図書館やカフェなど静かに勉強できる場所はあるか
家はいつでも勉強できる反面、テレビや漫画・ゲームなどの誘惑があります。
そのため、誘惑に負けそうな人は、家の近くに図書館やカフェがないと集中できる環境が整わないでしょう。
独学はどこでも勉強できる点がメリットですが、勉強モードへの切り替えが大変です。
「独学をするならどこで勉強するのがよいか」を事前に検討して、集中できる環境が用意できるかを確認してください。
自己管理できる
独学は自分で学習計画を立てて実行しなくてはいけないため、自己管理能力が大切です。
「今日は部活が忙しかったから、予定より勉強量を減らそう」と計画を変更したら、徐々にスケジュールが先送りになります。
計画が崩れると、あとで予定よりも多くの勉強が必要になり、最悪の場合は「受験範囲が終わらない」となる可能性もあります。
そのため、独学の際には自己管理を徹底して、毎日決められた内容をしっかりこなす覚悟が必要です。
いつでも相談できる相手がいる
独学では、塾や予備校の代わりとなる相談相手が必要です。
勉強や進路の悩みで立ち止まると、時間を無駄にするかもしれません。
解説を読んでも理解できない問題があったときや勉強方法に悩んだ際に、すぐ相談に乗ってくれる学校の先生や友達、卒業生がいるかを確認してください。
受験勉強で困ったときにスムーズに解消できれば、効率よく学習を進められますから相談相手は見つけておきましょう。
- 「自習コンサルティング」や「リーズニングゼミ」に興味がある
- 何から勉強すればよいかわからない
- 塾に通っているけど成績が伸びていない
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大学受験を独学で目指す勉強法
独学で大学受験を目指す覚悟が決まったら、これからお話しする4つの勉強法を実践してください。
- 学校の授業をしっかり理解する
- 受験サイト・参考書を活用する
- 志望校の過去問を解く
- 定期的に模試を受ける
学校の授業をしっかり理解する
独学する上で大切な基礎力をつけるため、学校の授業はしっかり理解しましょう。
学校で使用する教科書は、それぞれの教科・単元における基礎的な部分を押さえています。
そのため、「受験勉強があるから」と学校の授業を疎かにせず、予習・復習して内容を確実に理解してください。
基礎力がついてくれば、受験対策の参考書や問題集の内容も理解しやすくなります。
受験サイト・参考書を活用する
独学でも十分な対策ができるように、受験サイトや参考書を活用しましょう。
独学で大学受験を目指す人は、塾や予備校からのアドバイスは受けられませんから、便利なツールを積極的に利用して効率的に勉強してください。
たとえば、大学受験で参考になるサイトは下記のようなものがあります。
- マナビズムチャンネル
- スタディサプリ
- 志望校の公式サイト
マナビズムチャンネルでは、独学の人にも参考になる勉強法や注意点などを無料動画でわかりやすく解説しています。
スタディサプリは、有料のオンライン授業で受験対策できるサイトです。
そして、志望校の公式サイトには、受験科目や傾斜配点・合格最低点など対策に有効な情報が記載されていますから、チェックしておきましょう。
おすすめの参考書
参考書は数え切れないほどあり、おすすめの一冊は学力や志望校によって変わりますから、記事内であなたに合う本を紹介するのは大変難しいです。
そのため、マナビズムではレベルに合わせたおすすめの参考書情報を紹介しています。
下記のリンク先で科目別の参考書ルートをまとめていますから、ぜひ参考にしてください。
【関連記事】参考書ルート・使い方
志望校の過去問を解く
志望校の過去問を解いて、出題傾向を掴みましょう。
第一志望は過去5~10年分を目安に解きます。
共通テストも5~10年、第二志望は3~5年分を目安に対策します。
過去問の重要性や有効な使い方などは、下記の記事で詳しく解説していますから参考にしてください。
【関連記事】【大学受験】過去問対策はいつから?赤本は何年分やるべき?使い方を解説
定期的に模試を受ける
定期的に模試を受けてください。
現状の学力を把握でき、試験の緊張感に慣れるための貴重な機会です。
模試を受けたら、その日のうちに答え合わせをして間違った問題はしっかり復習してください。
日を空けてから答え合わせをすると、間違った問題について「どうしてこのような解答をしたのか」という記憶が鮮明でなくなってしまう可能性があります。
「どうして間違ったのか」に気づくためにも、試験の記憶が鮮明なうちに答え合わせをしましょう。
模試を受けた当日に、わからなかった問題を確実に理解するのが重要です。
- 参考書や過去問を効率的に活用したい
- 何から勉強すればよいかわからない
- 塾に通っているけど成績が伸びていない
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大学受験は独学と塾・予備校どちらが向いているか
独学か塾・予備校に通うかで悩んでいる人は、どちらが向いているかを確認した上で検討するとよいでしょう。
ここでは、それぞれに向いている人の傾向をわかりやすく表でまとめます。
独学が向いている人 | 塾・予備校が向いている人 |
勉強に集中できる環境(自室・図書館など)が確保できる 基礎学力がある 自己管理能力がある 受験に関する相談相手がいる |
競争意識が高い 一緒に勉強する仲間がいると頑張れる 授業に合わせたスケジュールが確保できる 自分で学習計画を立てるのが苦手 |
特に、独学はあなたの強い覚悟と行動力、受験に集中できる環境が大変重要です。
そのため、表を確認して「独学が向いている人」に当てはまらない場合には、塾や予備校を選んだ方がよいといえます。
塾・予備校であれば、大学の最新情報提供や最適な学習計画などのサポートが受けられますから、勉強だけに集中できます。
十分に検討した上で、あなたにとって後悔のない選択をしてください。
大学受験で独学に自信がない人は塾・予備校へ行こう
記事を読み進めて「独学では難しいかも」と感じたら、塾や予備校を検討してください。
塾・予備校の主なメリットを確認しましょう。
- 専門知識のある講師が最適な学習計画を作成してくれる
- 大学受験に必要な情報を集めやすい
- ライバルや仲間がいるなかで切磋琢磨して学力向上できる
- 勉強方法や学習計画についてすぐに相談できる環境がある
- 自習室が使える
独学では難しい「志望校合格に向けた効率的な学習計画」は、経験と知識豊富な講師が作成してくれます。
また、教室や自習室に行けば厳しい受験を共に頑張る仲間がいますから、モチベーションを維持しやすいです。
そして、少しでも受験に不安や疑問を感じたら、講師・スタッフにすぐ相談できます。
独学で起こりやすい「どうすればいいのかわからない」と行き詰まる瞬間も、塾・予備校では解消しやすいため、安心して大学受験に臨めます。
独学に対して強いこだわりや覚悟がなく、大学受験の成功率を上げたい場合には、塾や予備校に通うとよいでしょう。
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大学受験で独学する際のスケジュール
独学で大学受験を目指す際には、スケジュール管理が大変重要です。
自分の学力と志望校の差を確認して、どれくらい勉強しなければいけないのかを判断した上で、入試日程から逆算して学習計画を立ててください。
下記の時期・勉強法をひとつの目安として、スケジュール管理するとよいでしょう。
- 高3の夏までに基礎学力を固める
- 11月頃から志望校の過去問・模擬試験に取り組む
- 冬休みから本番のスケジュールを意識して過去問を解く
学習計画を立てる際の逆算方法は下記の記事で詳しく解説していますから、参考にしてください。
【関連記事】大学受験の勉強計画はまず逆算!スケジュール作りのポイントまとめ
大学受験の独学に関するQ&A
最後に、独学で大学受験を目指す人が感じる疑問をまとめました。
- 受験勉強は何から始めればいい?
- 参考書は何冊やればいい?
- 塾なしで国公立に合格できる?
受験勉強は何から始めればいい?
大学受験を決めたら、まず下記の4つから準備を始めましょう。
- 志望校・学部・学科を決める
- 自分の学力を把握する
- 入試日程を確認する
- 学習計画を立てる
詳しい解説は下記の記事にまとめていますから、ご一読ください。
【関連記事】大学受験は何から始める?準備や勉強方法を解説
参考書は何冊やればいい?
参考書は、まず1冊をやりきるところから始めましょう。
最初から何冊も用意すると色々と手を付けた結果、どれも中途半端に終わってしまう可能性があります。
また、「何冊以上やればいい」というものではありませんし、多くの参考書に取り組むだけで満足してはいけません。
急いで何冊も終わらせるより、1冊を確実に理解する方が大切です。
1冊ずつ終わらせてから、次の参考書を用意しましょう。
塾なしで国公立に合格できる?
塾や予備校に通わないで国公立の合格を目指すのは、不可能ではありません。
しかし、私大よりも受験科目が多いため、その分リスクも大きいです。
そのため、「どうしても国公立に合格したい」と思っていて成功率を上げたい場合には、塾や予備校を検討した方がよいでしょう。
まとめ
「大学進学した人の半数以上が塾・予備校に通っていた」というデータがあるように、受験の成功率を上げたい場合には、独学よりも講師からの指導を受けた方がよいといえます。
しかし、あなたの覚悟や環境によって独学のメリットが大きい場合もありますから、よく検討した上で決断しましょう。
記事を最後まで読んで、独学と塾・予備校のどちらを選べばいいのか決めかねている場合には、マナビズムの無料受験相談に申し込んでみてください。
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