【2022年度】大学入試共通テスト 現代社会の難易度を徹底分析!
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2022年1月に大学入試共通テストが実施されました。
共通テストが導入されて2回目の試験だったため、問題内容や難易度はどう変わったか知りたい方も多いでしょう。
そこで今回は、現代社会の科目に関してのセンター試験と異なる点やどのような対策をしていけばいいのかについてお伝えします。
※共通テスト全体の概要に関して【2022年度】大学入試共通テスト 全科目の難易度を徹底分析!をご覧ください。
全体概要
共通テスト | |
試験時間/配点 | 60分/100点 |
大問数/解答数 | 設問数は2021年度と同様であり、大問数が5問・解答数も30個。 |
出題形式 | 設問全体の半分が知識が身に付いているかどうかを問う問題で、もう半分が知識を身につけていることが前提とされ思考力と応用力が問われました。 |
出題分野 | 昨年度に引き続き、現代社会の幅広い範囲からバランスよく出題されており「調べ学習」の手法が復活したのも大きな特徴です。 |
問題量 | 全体的に文章量が多くなっており、設問そのものを読み解く力が求められる問題が多く出題されていました。また、問題の出され方が多様であったため、出題形式における対策が甘かった人にとっては難しさを感じる問題が多く目立ったでしょう。 |
難易度 | 易化 | やや易化 | 昨年並み | やや難化 | 難化 |
共通テストの現代社会は、設問の文章表現が長くなったため、基礎的な知識を携えながら読解力も試されるテストであった。2021年度と同様に解答数が減少してはいるものの、設問文の多さや複数の資料を読解するのに時間がかかり、結果的に一つひとつの問題に時間を費やしてしまったという受験生も少なくなかったでしょう。ただし、難易度そのものは上がっていなかったため、問題さえ読み込めてしまえばさほど難易度を感じない試験でした。
大問別分析
第1問
地方自治代(市役所)での就業体験をベースに知識問題が5問、考察問題が3問出題されました。うち4つは正文・誤文判定の4択形式で残りの4つが思考力と判断力を問うといった問題形式。ポイントは問4の選挙方式にまつわる問題。一票の格差を是正するための対応策を選ぶ問題で正確な用語の暗記と、格差そのもののメカニズムを理解できているかが問われるものとなった。
第2問
校長先生の講話からの出題で、知識問題が4つ・考察問題が1つ出題されました。問2ではエリクソンのアイデンティティにおける概念を発展させた問題で、設問文は多数決のルールを説明し、【危機】と【関与】の観点からそれぞれの事例がどう分類されるかを考える問題でした。問3は成年年齢引き下げにまつわる問題であり、対策が難しいとされる時事問題が出題されました。
第3問
市場経済と政府の役割について解説した大学の講義をもとにしており、知識問題が2問に対し考察問題が4問出題されました。知識問題はバブル経済の時系列問題で、発展から崩壊の流れが問題に。考察問題は債権にまつわる設問で、預金準備率を計算する問題も出題されました。
第4問
知識問題が5問、考察問題が1問出題されました。テーマは「共同体」でダイバーシティ(多様性)に関連した出題でそれに関連する企業や自治体の取り組みが問われました。とくに問4では社会学者の文章からポイントを読み取る必要があり、さまざまな出題形式に対応して答えなければならなかった。
第5問
テーマは持続可能な社会の形成。設問数が2021年は3問であったのに対し2022年は5問に増えています。5問すべてが考察問題であり、会話文と資料から読み解いて答えを導く必要があったため落ち着いて文章を読み込なければなりません。
2023年度へ向けての受験対策
2022年度の現代社会は、設問文が長く複数の資料を読み解く問題が増えたことで、読解力や思考力はこれまで以上に必要となりました。しかし、一般常識で対応できる問題は少なく、やはり政治・経済の分野を中心とした勉強は必要不可欠です。教科書などで基本的な知識を押さえる際は、用語だけを覚えるのではなく、その制度が存在している理由など具体的な背景とセットで覚えていきましょう。そして、多様な出題形式に慣れるためにも、知識を定着させるための問題演習と、本番を想定した過去問演習を通じて、資料の活用な論理的に考えるポイントなどを押さえましょう。
おすすめの参考書
共通テストの現代社会で得点を稼ぎたい方に向けてのおすすめの参考書を紹介します。
「蔭山の共通テスト 現代社会」
<特徴>
本書は現代社会を1から勉強する人にも分かりやすく理解できるような講義形式の参考書です。現代社会の用語や出来事に関する説明も丁寧で、単なる暗記ではなく出来事の因果関係を理解することができます。ページ全体がカラーでイラストが豊富なことも本書の特徴です。
購入ページ:「蔭山の共通テスト現代社会」
「共通テスト 現代社会 集中講義」
<特徴>
共通テストの現代社会対策を1冊で効率よく進められる参考書です。暗記ページと問題ページが2つで1セットになっているため、暗記と演習を同時に行えるのが特徴的です。暗記ページは要点を絞った解説がなされているので、流れを詳しく理解したい方は講義系の参考書を読んでから本書に取り組むのが良いでしょう。
購入ページ:「共通テスト現代社会 集中講義」
「完全MASTER共通テスト現社問題集」
<特徴>
前半7割は一問一答形式の問題で、後半3割が共通テストのような形式になっている参考書です。問題量が多いのが特徴的で、より語句を暗記していきたいという方におすすめです。
購入ページ:「完全MASTER共通テスト現社問題集」