【高校生】数学が全くわからない?異常にできない理由や実施すべき対策を紹介
更新日: (公開日: ) COLUMN
- 数学の授業についていけない
- 問題を見ても何から手をつけていいかわからない
- 成績が上がらない
このような悩みを抱えている高校生は決して少なくありません。実際、「もう私は数学が全くできない人間なんだ」と諦めてしまっていませんか?
しかし、数学ができないことは、単なる一時的な状況に過ぎません。なぜなら、数学が「できない」状態には必ず原因があり、その原因を特定して適切な対策を取れば、だれでも確実に成績を伸ばせるからです。
本記事では、数学が「全くわからない」状態に陥る原因を徹底的に分析し、確実に成績を伸ばすための対策方法を8つに分けて紹介します。数学の成績に悩む高校生の方はもちろん、お困りの保護者の方もぜひ最後までご一読ください。
人生終わり?数学が全くわからない状態は問題?
「数学が全くわからない」状態は、以下の2つの重要な場面で大きなハンデを背負うことになります。
- 受験において不利になる
- 就職でも不利になる
受験において不利になる
数学の苦手意識から「仕方なく文系選択」をする高校生は珍しくありません。しかし、この選択が受験での選択肢を著しく狭めてしまう可能性があります。
例えば、早稲田大学商学部では、数学選択型の入試の方が、地歴・公民型と比べて倍率が半分程度になることもあります。つまり、数学を得点源にできれば、他の受験生と比べて大きなアドバンテージを得られることもあるわけです。
特に私立大学では、数学の配点が高く設定されていることも多く、1科目の得点が合否をわけることになります。国公立大学においても、文系学部でも数学が必須となるケースは増えており、避けて通れない科目です。
就職でも不利になる
現代の企業では、データ分析やAI活用の重要性が急速に高まっています。そのため、数学的な思考力や理解力は、文系・理系を問わず重要なスキルとして認識されています。
特に注目すべきは、数学学習で培われる以下の5つの能力です。
- 論理的思考力:筋道を立てて物事を考える力
- 表現力:数式やグラフを用いて的確に表現する力
- 抽象化:本質を見抜き一般化する力
- 分解・整理:複雑な問題を整理する力
- 具体化:抽象的な概念を実務に落とし込む力
いずれも、データアナリストやデータサイエンティストといった職種だけでなく、一般的なビジネスシーンでも必須のスキルとなっています。
では、数学ができない状態に陥りやすい人はだれなのか。次で見てみましょう。
数学が異常にできない人に当てはまる特徴6選
数学が「全くわからない」と悩んでいるキミは、以下の特徴に心当たりはありませんか?
- 「数学は苦手だから」と、最初から諦めている
- 基本的な計算や公式が身についていない
- 予習はせず、復習も後回しにしている
- 問題を見て、すぐに解答を確認してしまう
- 計算過程を書くのが面倒で、頭の中で済ませようとする
- 「なぜこの勉強が必要か」を理解していない
この特徴に共通するのは、「数学への向き合い方」の問題です。数学は積み重ねの教科であり、一度つまずくと自力での挽回が難しくなります。
特に「苦手意識」が先行してしまうと、必要な学習行動が取れなくなってしまうのです。また、こうした数学ができない人の多くは、勉強方法自体が課題になっていることも少なくありません。
では、具体的にどのような勉強法が失敗につながりやすいのでしょうか?次は、避けるべき学習方法について詳しく見ていきましょう。
注意!数学の成績が伸びない3つの勉強法
以下の3つは、数学の本質的な理解を妨げ、結果的に「全くわからない」状態を生み出してしまう危険な学習方法です。
- 教科書・模範解答をただ暗記している
- 解答を丸写ししている
- 一問解くのに時間をかけすぎている
教科書・模範解答をただ暗記している
「数学は暗記科目ではない」とよく言われますが、多くの高校生が暗記に頼った学習を続けています。
本来、数学では「なぜその解き方になるのか」という過程の理解がポイントです。しかし、定期テスト前になると、問題と解答のセットを丸暗記しやすい傾向にあります。
しかし、この方法には致命的な欠陥があるのにお気づきでしょうか。解答例をそのまま覚えても、数値が変わった途端に対応できなくなり、応用問題では暗記した解法が全く通用しないケースもほとんどです。
結果として、暗記に頼る学習法は表面的な理解に留まり、数学的思考力の育成を妨げてしまいます。
解答を丸写ししている
問題が解けないとき、多くの生徒が選ぶの勉強法で危険なのが解答の丸写しです。
確かに、解答を写すことで「一応勉強した」という安心感は得られるでしょう。しかし「自分がどこでつまずいたのか」「なぜその解き方になるのか」という本質的な理解が得られません。
数学で大切なのは、写したとしても「理解のプロセス」があるかどうかです。自分の間違いを分析し、解法の手順を理解し、類題で練習できて初めて実力となる教科だと考えてください。
一問解くのに時間をかけすぎている
「とにかく粘り強く考える」という姿勢は大切ですが、1つの問題に必要以上に時間をかけることは、効率的な学習の大きな妨げとなります。特に受験生に多いのが、難問に固執して基本問題の演習時間が確保できなくなるケースです。
例えば、2時間の学習時間のうち、1問に1時間以上かけてしまうと、他の重要な問題に取り組む時間が失われます。また、長時間考え続けることで思考が硬直化し、かえって解法が見えにくくなることもあるでしょう。
このような非効率な学習法を続けていると、基本的な計算力や問題解決能力が身につかず、結果として「数学が全くわからない」という状態に陥りやすくなります。
では、なぜこのような勉強法を選んでしまうのでしょうか?その原因を次に詳しく見ていきましょう。
数学が「全くわからない」状態になる6つの理由
数学が「全くわからない」状態に陥る原因は、以下の8つに分類できます。
- 解答がイメージしづらい
- 挽回が難しい
- 学習量が多い
- 難しい言い回しが多くなる
- 暗記・公式への理解が追いつかない
- 不明点を放置しがち
解答がイメージしづらい
数学が「全くわからない」理由は、問題文から具体的なイメージを描けないことにあります。高校数学では、二次関数や三角関数など、日常生活では実感しづらい概念が多く登場します。
例えば「cos²θ + sin²θ = 1」という三角関数の公式。これを見ても、なぜそうなるのか直感的に理解するのは難しいでしょう。また、数列や微分積分などの単元でも、具体的な状況をイメージできないためにつまづく生徒が多くいます。
挽回が難しい
数学が「積み上げ型」の教科であることも、多くの生徒を悩ませる要因となります。
方程式の基礎が理解できていないと、関数を学ぶことはほぼ不可能です。関数の理解が不十分でも、微分・積分の学習に大きな支障をきたします。
特に高校数学では、数学における積み上げの度合いがより顕著になります。
1年生で学ぶ二次関数は、2年生の微分、3年生の積分へと直接つながっています。どこか1つでも理解が不完全だと、その後の学習全体に影響をおよぼすのは明白です。
学習量が多い
高校数学の学習量の多さで、予習・復習の時間が確保できず、理解が追いつかないまま次の単元に進まざるを得ないケースも少なくありません。
中学校では1年間に1冊の教科書でした。しかし、高校では数学I・A、II・B、III・C(最大で6冊もの教科書)、つまり約3倍の学習量です。
1日の授業で新しい定理や公式を3つも4つも覚えなければならない状況は珍しくありません。それぞれの内容に対して、十分な演習時間の確保も困難になるでしょう。
難しい言い回しが多くなる
証明問題や論述問題が理解できないということはありませんか?
その理由は、高校数学で「一意的」「与える」「従う」「特徴づける」など、日常生活ではあまり使用しない専門的な言い回しも急増するからです。「任意の実数xに対して」という表現や、「必要十分条件」のような論理的な概念を含む表現などは、多くの生徒にとって理解の壁となります。
問題で何を求められているのかが理解できず、たとえ解き方を知っていても正しい答えにたどり着けないという状況に陥りやすいのです。
暗記・公式への理解が追いつかない
表面的な暗記に頼りすぎると、応用問題や少し形を変えた問題に対応できず、結果として「数学が全くわからない」という感覚に陥ってしまうこともあります。
二次方程式の解の公式を暗記しても、なぜその公式を使うのか、どのような場面で適用すべきかが理解できていなければ問題は解けません。
特に問題となるのは、公式の「使い所」がわからないこと。三角関数の加法定理を覚えていても、どの場面で活用すべきか判断できない生徒は多くいます。テスト前に公式を必死に暗記する高校生は、特に起きやすいでしょう。
不明点を放置しがち
わからない部分をそのまま放置してしまう傾向も、数学の理解をより困難にする大きな要因です。
授業中に理解できなかった内容をそのままにしておくと、次の授業でさらに理解できません。最終的には「何がわからないのかさえわからない」状態に陥ってしまいますよね。
質問に抵抗がある生徒や、「後で自分で調べよう」と先送りにする習慣のある生徒に多く見られます。一時的な不明点が、時間の経過とともに大きな理解の壁になると考えましょう。
「じゃあどうしたらいいの?」
と気になるキミのために、実際に対策として試してほしい方法を10個ご紹介しましょう。
数学が理解できないときの対策8選
数学が理解できないときの対策は、以下の8個です。一度にすべてを始めようとすると挫折してしまうことが多いため、まずは取り組みやすい対策から始めることをおすすめします。
- 中学の復習をする
- 途中式・解答の過程を残しておく
- 苦手な問題を繰り返し解答する
- 勉強時間をしっかり確保する
- 正しい勉強法を確立する
- 「解答」だけでなく「解説」への理解度も深める
- 教科書・問題集を使いわける
- 10冊から自らに合う参考書を使う
中学の復習をする
高校数学は中学数学の延長線上にあるため、中学で習う内容が理解できていないと高校の内容も定着しません。
具体的な復習方法としては、以下の手順がおすすめです。
- 中学1年生の教科書から見直し、不明点をリストアップする
- 特に「方程式」「関数」「図形」の単元を重点的に復習する
- 基本問題を繰り返し解き、確実に理解を深める
- 応用問題にチャレンジし、実践力を養う
復習を繰り返すことで、高校数学の土台となる知識を確実に身につけられます。また、中学数学の復習を通じて、数学的な考え方や解法のパターンも自然と身についていきます。
途中式・解答の過程を残しておく
途中式や解く過程を書き出すと、情報が整理され、見直しや採点がしやすくなります。解く過程を書き残し、使う公式が違う、解き方が理解できていないなど、自分が間違えた理由を明確にできます。
- ノートの左側に問題文と解答の過程を書く
- 右側に使用した公式や重要なポイントをメモする
- 間違えた箇所には赤ペンで印をつけ、正しい解法を併記する
- 定期的に見直して、よく間違える箇所のパターンを把握する
このように丁寧に記録を残すことで、後からの復習が効率的になり、同じ間違いを繰り返すことを防げます。テスト前の見直しにも役立ち、効果的な学習サイクルも確立できるでしょう。
苦手な問題を繰り返し解答する
英語で単語の意味を覚えたり、日本史で用語を覚えたりするのと同じように、数学でも解法パターンの暗記も大切です。ただし、単純な暗記ではなく、理解を伴った反復練習です。
- 同じ問題を3日連続で解く
- 1週間後に再度同じ問題に挑戦する
- 1か月後にもう一度解いてみる
- 完全に理解できるまでこのサイクルを続ける
段階的な復習により、短期記憶から長期記憶への転換が促進され、本当の意味での理解が深まります。似たような問題に出会ったときの対応力も身につく方法です。
勉強時間をしっかり確保する
「そもそも数学に時間を割けていない」という人は、まずは勉強時間を確保してください。
- 毎日最低30分は数学の学習時間を設ける
- 朝型の人は朝一番に、夜型の人は夜に集中して取り組む
- スマホなどの誘惑を排除した環境を整える
- 週末は平日の2倍の時間を確保する
苦手分野から逃げたくなる気持ちもわかります。ただ、少しずつではありますが確実に理解度を高めるには勉強しなくてはなりません。定期的な学習は、数学に対する苦手意識を減らす手段ともなるのです。
正しい勉強法を確立する
自分で解けないなら、基礎の理解度向上や応用問題の解き方など、後述する塾通いや家庭教師への依頼なども駆使して自らに合う正しい勉強法を確立しましょう。
まず、自分の理解度を正確に把握し、弱点を克服するための計画を立ててください。解けない問題があったり、模範解答を見てもピンとこなかったりした場合は、すぐに講師に質問しましょう。
数学は特に、ずっと一人で悩んでいても解決しづらく、また「なぜそうなるのか」が模範解答だけでは理解できない場合が多い科目です。体系的なアプローチを取ることで、効率的な学習が可能になり、モチベーションの維持もしやすくなります。
「解答」だけでなく「解説」への理解度も深める
答えが合っていても、プロセスが間違っていたり、足りない部分があったりするかもしれません。答えを見るだけでなく、解説を通じて考え方を学びましょう。
- 解説を読む前に自分なりの解法を考える
- 解説と自分の解法を比較する
- より効率的な解き方があれば、学ぶ
- なぜその解法が最適なのかを理解する
似たような問題に対する応用力を身につけ、自分の思考過程の改善にもにつながります。解説なき勉強は、暗記と同じだと考えて避けてください。
教科書・問題集を使いわける
まずはいつものように、テスト範囲となっている教科書のページを読み進めましょう。教科書理解が終われば、学校準拠の問題集を解きます。
最低でも以下のようなサイクルでテスト本番までに3周して、どの問題が出ても解ける状態を目指してください。
- 教科書で基本概念を理解する
- 問題集で基礎力を養成する
- 応用問題集で実践力を磨く
- 過去問で本番への対応力を高める
段階的に教材を使いわけることで、体系的な学習が可能になり、確実な実力向上につながります。
10冊から自らに合う参考書を使う
自分のレベルと目的に合った参考書を選ぶことは、学習の第一歩です。以下におすすめの参考書をリストアップしました。
- チャート式基礎と演習
- 数学入門問題精講
- 初めから始める数学
- 基礎問題精講
- 標準問題精講
- 青チャート
- 黄色チャート
- やさしい高校数学シリーズ
- ベイシック数学
- 高校これでわかる問題集
いずれも、高校数学を学ぶ際には役立つ参考書だけを厳選したものです。もっと詳しい選び方や活用法については、以下の記事もみてください!
関連記事:高校数学の参考書おすすめ10選!大学受験に向けて自分にあった一冊を選ぶ
まとめ:数学の苦手を仕組みで解決できるマナビズム
数学が「全くわからない」状態は、決して個人の能力の問題ではありません。むしろ、学習方法や理解に課題を残すケースがほとんどです。
この状況を改善するには、「自分に合った正しい学習方法」を見つけ出し、継続的に実践しなければなりません。マナビズムでは、生徒1人ひとりに合わせた独自の学習支援システムと、以下の特徴で本気のキミを後押しします。
- 専属の自習コンサルタントによる個別指導
- 大学別に特化した授業システム
- リーズニングゼミによる確実な理解
数学の成績を確実に向上させたい方は、まず無料カウンセリングで相談してください!