英語が苦手なのはなぜ?原因を分解し基礎から解ける状態へ変える

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英語が苦手なのは、基礎の穴を放置したまま、目的意識を持たずに単語や文法を覚え、進捗度だけを追う勉強を続けてきた結果です。

単語を覚えても長文になると読めない、文法を暗記しても英作文で使えない、そもそも何のために勉強しているのか分からなくなっている——こうした状態に心当たりがある受験生は珍しくありません。

今回は、英語が苦手になる原因を3つに分解したうえで、苦手を放置した場合に受験でどのような差がつくのか、そして基礎から解ける状態に変えていく具体的な勉強法までお伝えします。

この記事でわかること

  • 英語が苦手になる原因は、基礎放置・目的意識のなさ・進捗度重視の3つに整理できること
  • 苦手を放置すると受験本番でどれくらいの差がつくか(文部科学省の調査データを含む)
  • 3つの原因それぞれに対応した、基礎から解ける状態に変える勉強法
  • 苦手を克服した先で、受験やそのあとにどのような変化が起きるか
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英語が苦手な原因は基礎放置・目的意識のなさ・進捗度重視

英語が苦手になる3つの原因(基礎放置・目的意識のなさ・進捗度重視)を示す図解

英語の苦手は、基礎の穴・目的の不在・進捗度への偏りという3つのズレが重なって生まれます。 単語や文法を量として覚えるだけで、なぜ覚えるのかを考えないまま勉強を進めると、覚えたはずの知識は長文や英作文の場面で使えなくなります。

実は、この記事を書いている私自身も、受験生の頃は英語がとことん苦手でした。文法も長文も単語を覚えることも、どれもうまくいかないと感じていましたが、勉強を重ねるうちに文法問題は解けるようになった一方で、長文だけが最後まで足を引っ張り続けました。

ただし、苦手の崩れ方は受験生によって違って見えます。長文は読めても細かい文法を聞かれると答えられない受験生もいれば、単語だけがどうしても定着しない受験生もいます。その違いをたどっていくと、根っこにあるのは先ほどの3つの原因に集約されます。

英語が苦手になる3つのメカニズム

英語の苦手は、日々の勉強のやり方そのものに潜むクセによって少しずつ作られていきます。以下の3つの場面にわけて見ていきます。

積み上げ科目なのに基礎の穴を放置している

英語は、中学までに習った単語や文法の理解を土台にして、次の単元を積み上げていく科目です(用語:積み上げ科目=前の内容の理解が次の内容の土台になる科目)。基礎の段階でつまずいた箇所を放置したまま先に進むと、あとから加わる知識ほど土台がないまま積まれていきます。

高校の授業は中学英語の理解を前提に進むため、中学レベルの文法・単語があいまいなまま高校の内容に入ると、わからない箇所が積み重なっていきます。基礎の穴は、放置した期間が長いほど埋め直す範囲も広がります。

目的意識がないまま単語・文法を覚えている

単語や文法を覚える目的を言語化できていないと、覚える基準そのものが下がってしまいます。例えば単語を覚えるのは、長文を読むときに一瞬で意味が浮かぶ状態を作るためです。「とりあえず大事だから覚える」という意識のままでは、覚えたつもりで終わってしまい、実際の文章のなかで意味が出てこなくなります。

文法も同様です。文法を覚える目的は形を暗記するのではなく、その形を使って正確に意味を組み立てられるようになることです。ここを意識せずに文法問題だけを解いていると、問題は解けても、自分で英文を書いたり話したりする場面では使えない知識のままになります。

進捗度だけを追い解ける状態を確認していない

参考書を何ページ進めたかという「進捗度」だけを追いかけていると、実際に問題が解けるかという「習熟度」を見落としてしまいます(用語:進捗度=勉強量のこなし具合、習熟度=実際に解けるか・人に説明できるかの度合い)。

参考書を1冊終えても、初見の問題で同じ文法事項を間違えるなら、その単元はまだ終わっていません。進捗度と習熟度がずれたまま勉強を進めると、模試の点数が伸びず、頑張っている感覚だけが残ります。

原因 見分け方(心当たりがあるか)
基礎放置 中学レベルの単語・文法があいまいなまま高校の内容に進んでいる
目的意識のなさ なぜ覚えるのかを説明できないまま単語・文法を覚えている
進捗度重視 参考書のページを進めることを優先し、解ける状態を確認していない

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英語の苦手を放置すると受験でどのような差がつくか

英語を苦手なまま放置すると、受験本番に近づくほど、ほかの受験生との差が広がっていきます。差の広がり方は、次の2つの観点から見えてきます。

高校3年生の36.4%が英語をもっとも苦手な科目に挙げる

高校3年生の36.4%が、英語を「もっとも苦手な教科」に挙げています※1。この割合は、英語以外のどの教科よりも高くなっています。

学年 英語をもっとも苦手とする生徒の割合
高1 29.2%
高2 29.5%
高3 36.4%

同じ調査では、高校1年・3年は英語をもっとも苦手とする生徒の割合が全教科中でもっとも高く、高2だけは数学が31.8%で英語の29.5%をわずかに上回っています※1。それでも英語を苦手とする生徒の割合そのものは高1・高2の約29〜30%から高3では36.4%まで増えており、苦手を放置したまま学年が上がるほど差は広がっていきます。

苦手を後回しにするほど長文・英作文の負荷に追いつけなくなる

英語の苦手を後回しにするほど、入試本番で配点の大きい長文・英作文の負荷に追いつけなくなります。基礎の単語・文法そのものは覚える量が限られていますが、長文はその基礎を使って初見の文章を素早く処理する力が必要で、英作文は文法知識を組み立てて自らの言葉にする力が必要です。

直前期になるほど過去問演習や志望校対策に時間を割かなければならず、基礎の穴を埋め直す時間は取りにくくなります。苦手を早い段階で分解して手を打てば、その分だけ長文・英作文に使える時間を確保できます。

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3つの原因を潰す英語の勉強法

逆算スケジュール・目的意識・習熟度確認という3つの対策の流れを示す図解

3つの原因は、それぞれに対応する勉強のやり方を変えることで潰せます。ここでは3つの対応策にわけて説明します。

逆算スケジュールで基礎の穴を期限付きで潰す

基礎の穴は、合格から逆算した期限を決めてから埋めると、あいまいなまま放置されずに済みます(用語:逆算スケジュール=ゴールの期日から逆算して今やるべきことを決める計画の立て方)。

例えば、中学文法の総復習を1週間に2単元のペースで進めると、主要12単元をひと通り終えるまでに6週間かかる計算になります。この計算をせずに「手が空いたときにやる」ペースで基礎固めをはじめると、夏の演習期に基礎が終わらないまま過去問演習に入ることになります。

基礎の穴も同じように、いつまでに埋め終えるかを先に決めてから取りかかることが有効です。期限を区切らずに「できるところまで」と勉強を進めると、基礎に戻る作業はいつまでも後回しにされます。

単語・文法を目的から学び直し使える形にする

単語・文法は、覚える目的を先に押さえてから学び直すと、暗記した知識がそのまま使える形に変わります。

単語であれば、長文のなかで一瞬で意味が浮かぶようにするという目的を意識して覚え直すと、覚え方そのものが変わります。文法であれば、正しい形を暗記するだけでなく、その形を使って意味を組み立てる練習とセットで進めると、英作文でも使える知識になります。

進捗度でなく習熟度を毎日のテストで確認する

成績が伸びる受験生は、進捗度でなく習熟度を毎日確認しています。

指標 意味
進捗度 参考書を何ページ進めたかという量の指標
習熟度 初見の問題で実際に解けるか、他人に説明できるかという状態の指標

参考書を1冊終えたとしても、初見のテストで同じ文法事項を間違えるなら、その単元はまだ終わっていません。毎日のミニテストで習熟度を確認しながら勉強を進めると、進捗度だけを追っていたときには見えなかった穴に早く気づけます。

英語の苦手を克服した先に何が変わるか

英語の苦手を克服すると、受験の選択肢そのものが変わっていきます。ここでは3つの変化にわけて説明します。

大学の選択肢が広がる

英語が得点源になると、これまで候補にしていなかった大学・学部まで出願先の選択肢に入ってきます。

私立大学の一般選抜には、英語の配点をほかの科目より高く設定する入試方式(英語重視型)を採用している大学もあります※2。こうした大学では、ほかの科目でカバーしきれない差を英語で作れるようになるほど、志望校を英語力だけで狭める必要がなくなります。

英語力は受験後も評価される武器になる

英語力は、大学入学後や将来の進路でも、評価される武器であり続けます。

大学の授業で英語文献を読む場面に加え、受験を終えた後も次のような場面で英語力を使う機会が続きます。

  • 留学
  • 資格試験
  • 就職活動

受験のために身につけた基礎力は、そのまま次の場面でも土台になります。

わかるようになった経験が学習全体の自信になる

英語がわかるようになった経験は、英語だけでなく学習全体への自信につながります。苦手だった教科が解ける状態に変わる経験は、ほかの科目の勉強にも同じやり方で取り組めばいいという実感を生むからです。

逆算して期限を決め、目的を意識し、習熟度で確認するというやり方は、英語に限らずどの科目にも応用できます。例えば、英語で立てた逆算スケジュールと習熟度チェックの手順を、模試前に伸び悩んでいる数学や古文にもそのまま当てはめると、同じように基礎の抜けが見つかり、解ける単元が増えていくのです。

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相談では、今の英語の状態が基礎放置・目的意識のなさ・進捗度重視のどの原因に当てはまるのかを、一緒に整理します。相談に来たからといって入塾を決める必要はなく、今の勉強のやり方が合っているかを確かめる場として利用できます。

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参考・出典情報

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