大東亜帝国とはどんな大学?併願するなら?偏差値&就職事情を解説
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大東亜帝国は、「大東文化大学」「東海大学」「亜細亜大学」「帝京大学」「国士舘大学」の5校を指す略称です。
東京の私立大学の中では「中の上~下」くらいの大学群で、日東駒専志望の受験生が併願することが多いです。
今回は、そんな大東亜帝国それぞれの大学の特徴や偏差値、他の大学群との比較などをご紹介していきます。
大東亜帝国とは?
大東亜帝国は、以下の5大学、または6大学の略称です。
- 大東文化大学
- 東海大学
- 亜細亜大学
- 帝京大学
- 国士舘大学
- (國學院大學)
このうち、國學院大學は「成成明学獨國武」として別の大学群にくくられることもあるので、今回は国学院大学を除いた5大学について解説します。
大東亜帝国は、東京都内の私大の中では「中の上~中の下」というイメージです。
東海大学・帝京大学の医学部は飛び抜けて偏差値が高いですが、その他の学部の偏差値は35.0~55.0ほど。「Fラン」とまではいいませんが、一般的なイメージではレベルがやや低めで、滑り止めとして活用されることも多い大学群です。
大東亜帝国それぞれの特色
それでは、大東亜帝国それぞれの大学の特色や、評判について解説していきます。
レアな書道学科のある「大東文化大学」
大東文化大学は、中国学・日本文学・書道の分野で長い歴史を持つ大学です。
中でも、書道学科を設置している大学は珍しく、書道の先生や書家を目指している学生にとってはおすすめの大学です。
また、学生数に対する教員の割合が高いことも特徴の一つ。例えば書道学科では、学生約60人に対して12人の教員が指導に当たります。一人一人に対して、目の行き届いた教育ができることも大東文化大学の魅力なのです。
学部の豊富なマンモス校「東海大学」
東海大学は20の学部を持つ、日本最大規模の大学です。全国各地に7つのキャンパスがあり、合わせて約3万人の学生が学んでいます。
また、全国でも数少ない航空操縦学専攻や航海専攻が設置されていることも東海大学の特徴。これらの専攻で学ぶと、パイロットや航海士といった専門的な職業を目指すことができます。学びたい分野を問わず幅広い学生が志望するので、大東亜帝国の中でもっとも人気の高い大学です。
国際教育が盛ん「亜細亜大学」
亜細亜大学は国際教育に力を入れていることが特徴の大学です。留学制度が充実していて、留学生・帰国生の受け入れも積極的に行なっています。
語学系の授業の選択肢が多く、アジア圏の言葉を中心に14ヶ国語を学ぶことが可能。語学系の授業は全学部共通で受講できるので、分野を問わずグローバルな活躍を目指す学生におすすめです。
医療系が充実「帝京大学」
帝京大学には、医学部・薬学部・医療技術学部と医療関係の学部が3つあります。他の学部と協力しあい、現場に不可欠なチーム医療を学生のうちから経験できるのが帝京大学の強み。
大東亜帝国の中だと東海大学にも医学部はありますが、他分野と連携しながら実践的に医療を学びたい方には帝京大学がおすすめです。医療系以外の学部でも就職支援に力を入れていて、様々な専門資格が取得できます。
スポーツが強い「国士舘大学」
国士舘大学は体育学部を看板学部とする大学。柔道・剣道・空手といった武道を学ぶ武道学科が設けられているのが特徴で、これらの種目の選手や指導者・警察官のなどを目指したい方は注目の大学です。
学部学科以外でも、サークル・部活動もスポーツ系が充実していて、好成績を誇っています。スポーツに本気で打ち込みたい方に、ぴったりの大学です。
大東亜帝国の偏差値ランキング
それでは、大東亜帝国それぞれの大学の偏差値を比較していきます。文系学部・理系学部それぞれで、2020年度の偏差値ランキングを調査しました。
文系学部
- 大東文化大学:42.5~55.0
- 東海大学:42.5~55.0
- 亜細亜大学:47.5~52.5
- 帝京大学:45.0~50.0
- 国士舘大学:BF~57.5
大東亜帝国の文系学部は、それぞれの大学で学部ごとの差が大きく、ランキングをつけるのが難しいです。この中では、大東文化大学が文系学部のレベルがやや高めと言えます。
また、国士舘大学はボーダーフリーの体育学部を除くと50.0~57.5となり、大東亜帝国の中では頭一つ抜けてレベルが高いです。
理系学部
- 大東文化大学:42.5~50.0
- 東海大学:37.5~55.0
- 亜細亜大学:なし
- 帝京大学:37.5~50.0
- 国士舘大学:50.0
大東亜帝国の中では、東海大学がもっとも理系学部の数が多く、全体的なレベルも高いです。ちなみに上記のデータでは、東海大学・帝京大学の医学部は除外しています。東海大学・帝京大学の医学部の偏差値はそれぞれ65.0です。
大東亜帝国のレベルは?
大東亜帝国は、先にもお伝えしましたが、東京都内の私大の中では「中の上~中の下」です。
ネット上などで「Fラン」と言われることもありますが、偏差値50を超える学部もあり、難関大学ではありませんが決して最底辺というわけでもありません。大東亜帝国と他の大学を比べた場合のランク順や、大東亜帝国内の序列について見ていきましょう。
他大学と比べると
大東亜帝国とランクが近い大学、比較されがちな大学には、以下のものがあります。
日東駒専
日東駒専は、「日本大学」「東洋大学」「駒澤大学」「専修大学」の略。日東駒専の偏差値は、37.5~67.5です。偏差値が飛び抜けて高い日本大学の医学部を除くと、トップの学部の偏差値は62.5となっています。
日東駒専の下位学部は大東亜帝国と同レベルですが、大学群全体のランクでいうと「日東駒専>大東亜帝国」となります。
産近甲龍
産近甲龍は関西の私立大学である、「京都産業大学」「近畿大学」「甲南大学」「龍谷大学」の略称です。産近甲龍の偏差値は、42.5~67.5。ただし近畿大学の医学部を除くと、実質的なトップ偏差値は57.5です。
大東亜帝国と同じく、産近甲龍もFラン大学と呼ばれがちですが、実は難関と言われる日東駒専と近いレベルの学部もあるのです。大学群同士のランクを比べると「産近甲龍>大東亜帝国」となります。
拓殖大学
拓殖大学は東京都文京区にキャンパスを置く大学で、日本の将来を担うビジネスマンの育成を目指す「スーパー拓大生養成講座」など就職支援の手厚さが特徴です。そんな拓殖大学の偏差値は、40.0~47.5。学部にもよりますが、大東亜帝国よりややレベルが低めの大学です。
関東学院大学
関東学院大学は、神奈川県横浜市に本部を置く大学。プロテスタント系ミッション大学で、キリスト教の教えを学びの核に置いているのが特徴です。
そんな関東学院大学の偏差値は、37.5~50.0。ちょうど大東亜帝国と同じくらいのランクの大学となっています。
大東亜帝国内の序列
大東亜帝国内の序列は、「東海大学>亜細亜大学>大東文化大学>国士舘大学>帝京大学」となっています。
この序列は、偏差値や受験生からの人気、世間的なイメージなどを元にしています。
東海大学には医学部があり、その他の学部の学力も平均的に高いこと、また学部数が多く、様々な分野の学生が受験することから、大東亜帝国の中でもっとも序列が高いと言えます。
亜細亜大学・大東文化大学は、知名度や人気はそこまででもありませんが、入学の難易度に比べて学部ごとの実力や教育カリキュラムが優れています。国士舘大学・帝京大学は、スポーツに力を入れているイメージが強く、学力という意味ではあまり序列は高くありません。
大東亜帝国の就活事情
最後に、大東亜帝国の就活事情について解説していきます。
就職率はほぼ100%
正直言って、大東亜帝国はあまり学力の高い大学とは言えません。そのため、大手企業は大東亜帝国レベルの大学だと、学力フィルターで足切りしてしまうこともあります。しかし、大東亜帝国は就職率が悪いというわけではありません。どの大学も、ほぼ100%の就職率を誇っています。学歴が大東亜帝国だから、正社員になれないということはまずないでしょう。
ただし、やはり就職先を見ると、上位ランクの大学よりは中小企業や平均賃金の低めな職種の割合が多いです。
就活成功のポイント
大東亜帝国の学生は、就活で学歴を武器にすることはあまりできません。学歴で下駄を履けないということは、それだけ自分自身の力が重視されるということです。
大東亜帝国出身の方が就活を成功させるには、資格を身につけるなど専門分野を極めることがポイントになります。在学中から就職活動を見据え、専門技術や資格の取得に力を入れると、就活は成功しやすいでしょう。
まとめ
大東亜帝国は、「日東駒専」と「Fラン」の間くらいに位置する大学群です。難関大学とは言えませんが、底辺というわけでもない中くらいの大学と言えるでしょう。
就活では学歴フィルターで足切りされてしまう可能性もありますが、専門分野を極めて替えの効かないスキルを身につけることで、良い企業に就職することも十分に可能です。今回ご紹介した情報を、ぜひ志望校選びに役立ててみてくださいね。