解法の探求確率の効果的な使い方
更新日: (公開日: ) MATHEMATICS-HUMANITIES
解法の探求確率の効果的な使い方
1.解法の探求確率の概要
この参考書は「荻野の天空への理系数学」などと同様、いわゆる「単元重点特化型」の参考書である。
受験数学界では、おなじみの「大学への数学シリーズ」であり、もちろん毎度ながら評価も素晴らしいの一言に尽きる。
またタイトル通り、本書は「確率」に特化した参考書であり、対象レベルは最高峰で旧帝大以上の難関国立大を志望とする生徒が手に取るべき参考書であるだろう。
また、「解法の探求 微積分」も同シリーズであるので、受験数学で頻出の微積分・確率を得点源にしたい生徒はぜひこちらも手に取ってほしい。
先にも述べたように、難易度は初めから非常に高く、青チャートを終え、1対1対応の演習などを1冊終えた後に、最後の詰めとして取り組むべき重点特化型参考書であろう。
そして、この本を終えれば確率に関しては、「何が来てもへっちゃらだ!」と言えるくらいの自信と実力が身に付く。
2.解法の探求確率の詳細
原則編・実践編・体系編の3部構成になっているが、正直スタートからハイレベルなので先述したように青チャートなどの参考書を終えてからでないと全くついていけないであろう。
実践編からはさらに難易度が上がるので、原則編までは何とかついていけたという人はその原則編を何周もして、実力をじっくりと蓄えよう。これだけでも確率の実力は十分すぎるほどついてくる。
3.解法の探求確率の使い方
-
1.原則編の周回
先述したとおり、実践編からは難易度が跳ね上がるので、まずは原則編をマスターしてほしい。
原則編のマスターだけでも、確率に対する実力は見違えるほどついてくる。
-
2.実践編・体系編へのチャレンジ
ここからは難易度が高いので、取り組まなくていい!とは言えないのが、旧帝大以上を志望とする生徒の宿命だ。
実際に原則編で学んだことを活かす練習を高難度の問題で練習する。
ここからは、1問1問にじっくり時間をかけて取り組んで欲しい。
4.解法の探求確率の総評
微積分の重点特化型参考書は山ほどあるが、確率に特化した参考書はかなり少ない。(それほど紙媒体では教えにくい分野なのだが)
ゆえにこうした確率特化の参考書は非常に人気が高く、旧帝大以上を目指す理系生徒ならほぼほぼ間違いなく難しい確率が出るので、これで実力を養うべきだろう。
しかし、本書はスタートからレベルが高いという事は先述したが、もちろん旧帝大以上を目標とする生徒にも確率が苦手という生徒はたくさんいるはずだ。
確率というのは、数学の中でもとりわけ特殊な単元であり、「数学が得意だけど確率だけは苦手」という生徒や、「数学は苦手だけど確率だけなぜか分かる」という生徒もいる。
つまり、確率は数学で最も「センス」が問われる単元と言えるのかもしれない。
しかり、だからといってあきらめる必要はなく、そのセンスが鍛えることのできる参考書もある。
それが「ハッと目覚める確率」だ。
同じく「大学への数学シリーズ」から出された名著中の名著で、私としては私立志望~東大志望までの全員がこの参考書に取り組めばいいとすら思っている。
もちろん、もともと確率に苦手意識がない、旧帝大以上を志望とする生徒は本書「解法の探求 確率」から取り組んで構わないが、
「旧帝大志望だけど確率が不安」「難関私大~中堅国公立を志望」といった生徒には、私は「ハッと目覚める確率」をおススメしたい。
この「ハッと目覚める確率」で確率に必要なセンスを養うだけで、ほとんどの大学の確率問題にも対応しうる実力がつくことだろう。