チャート式 センター試験対策 数学 IA+IIB
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チャート式 センター試験対策 数学IA+IIBの効果的な使い方
1.チャート式 センター試験対策 数学 IA+IIBの概要
大学受験数学の参考書で名声が高いのは何といっても「チャート式」である。
古くから赤・青・黄・白チャートと4色のチャート式があり、これらは「網羅系参考書」として非常に評価が高かった。
そして、2014年についに新しい色のチャート式が出版された。
それがこの「チャート式 センター試験対策数学ⅠA+ⅡB」、通称「緑チャート」である。
このページでは緑チャートについて述べていく。
ここで「チャート式とは何か?」「どんなシリーズなのか?」とまだチャート式について詳しく知らない方は以下をクリックしてほしい。
チャート式の種類、大学別のレベルなど基本的なチャート式の情報を載せているのでぜひ目を通してから、このページを読んで頂きたい。
「チャート式 基礎からの数学Ⅰ+A」
(冒頭にチャート式の情報を記載しています。)
さて、上のページを読んで頂くと、チャート式には様々な色とレベル、さらにⅠA・ⅡB・Ⅲと分かれていることがお分かり頂けただろう。
緑チャートは今までのチャート式と呼ばれる赤・青・黄・白チャートのような網羅系参考書とは一線を画する。
まず、そもそもの問題数からが違う。
チャート式といえば、「分厚い・重い・問題数が多すぎる(一冊1000問以上)」というイメージだが、この緑チャートは問題総数が433問と今までの半分以下であり、当然厚さも変わってくる。
そして、今までのチャート式は良くも悪くも志望対象レベルが幅広く、結果的に例題と演習問題の難易度差が甚だしい。
自分の志望する大学に合わせて、必要な問題と不必要な問題を絞らなければいけなかったことが唯一のチャート式の欠点であろう。
しかし、この緑チャートは違う。
今までとはガラリと構成・レベルが変わった。
構成については後述するが、レベルはセンター試験に特化している。
さらに言うと、センター試験だけが必要な生徒はこれさえすれば十分なのだ。
それほど、この緑チャートは完成度が非常に高い。
唯一つだけ、気になるところがあるとすれば、理系選択者にはオーバーワークと思われる。
やはり、理系の本分は2次試験での数学Ⅲである。センター試験より2次試験の比率が高い大学がほとんどであろう。
なので、理系志望者がこの本を高3から始めていては数学Ⅲが疎かになる不安が出てきてしまう。
しかし、そういった理系志望者が高3までにこの本を終えてしまえば文句なしの実力がつくことは言うまでもない。
2.チャート式 センター試験対策 数学 IA+IIBの具体的な構成
この緑チャートは今までの網羅系と構成が少し違う。
大まかに分けると、各章ごとに「基本例題」「重要例題」「実践問題」で構成され、巻末にはセンター形式のテストである「実践模試」という問題も収録されている。
「基本例題」は基礎知識の確認である。公式・定理をしっかりと使いこなせているか・覚えているかを確認するために必ず解いてほしい。
ここであまりにも間違うようであれば、まだ基礎が定着していない証拠なので、もっと簡単な参考書、「白チャート」「初めから始める数学」等でもう一度基礎事項をインプットし直すべきだ。
つづいて、「重要例題」は「教科書応用~センター試験レベル」程度で、なおかつセンター試験頻出問題で構成されている。重要例題をマスターすればセンター試験も6割は超えてくるであろう。
そして「実践問題」は「センター試験8割突破」ができるような問題で構成されている。
また「基本例題」「重要例題」「実践問題」の随所に速く解ける解法・コツなどが書かれているので、これも疎かにせずにしっかりと使いこなせるようになって欲しい。
3.チャート式 センター試験対策 数学 IA+IIBの使い方
①基本例題⇒重要例題⇒実践問題の順で周回せよ
どの教科にも言えることだが、短期間で一つの単元に特化して勉強するより、「広く・浅く・繰り返し」という3つのことを意識して勉強するほうが遥かに記憶に残る。
つまり、まずは基本例題で数学を全体的に浅く見てみるのだ。
この段階で、あまりにも分からないことがあるなら、「チャート式 基礎と演習数学(白チャート)」か「初めから始める数学」で基礎のインプットをし直してほしい。
そして、大まかな数学の概形がつかめたなら、次は少し掘り下げてみる。
つまり、重要例題に取り組むのだ。
ここを何度も周回すれば、かなり数学というものが理解できてくるはずだ。
最後に、実践問題で、さらに数学を掘り下げる。
といったように周回するごとに徐々に深く掘り下げる。
これが数学に限らず、すべての教科で大事なことだ。と断言できる。
②素早く解くための工夫も熟読せよ
この本は何といっても、随所に「素早く解くための工夫」たるものが書かれている点が特徴的だ。
センター試験レベルは解くこと自体はそれほど難しいものではない。
ではセンター試験では何がカギであるのか?
それは「スピード」である。
60分という短い時間の中で4題を解き切る。
この時間設定はかなり過酷なもので、迷っている時間・計算の見直しをする時間など、ほとんどの受験生にはないであろう。
ここでカギになるのが、「速く解くための工夫」なのだ。
裏ワザチックなものから、計算の工夫まで丁寧に使い方を説明してくれている。
ここをしっかりと押さえ、短縮した時間でほかの問題の見直しをするなどといった有効的な時間の使い方ができ、さらなる点数アップに繋がるはずだ。
4.チャート式 センター試験対策 数学 IA+IIBの注意点
それは「しっかりとⅠAⅡBの教科書レベルの内容を理解・暗記したうえで進むこと」である。
センター試験しか受けないから、最初からこの本だけをやっていればいいわけではない。
地盤が弱くては、いくら優れた知識を積もうが頑丈には積み重ねることは出来ない。
なので、教科書・定期テストレベルはしっかりと押さえたうえでこの本に取り組んで欲しい。