英文解釈教室の効果的な使い方
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【英文解釈教室の概要と使用目的】
著者が現役だった時代はこれさえやればどこでも受かるぐらいの名書でした。
昔の入試傾向は、短い文章でどれだけ複雑かつ難解で抽象的な英文を理解できるかといった解釈力・思考力を評価していました。
しかし、現在ではTOEICやセンター試験のように、いかに速く正確に必要な情報を読み取りできるかといった情報処理能力が重視されています。
そのため、今の東大はもちろん、京大でさえも不要ではないかと言われているほど非常に難しい英文解釈の問題集です。
この問題集は大学受験用というよりもむしろ、教師の方がよく使われます。
受験生が使う場合、高1・高2から受験勉強を始めていて、時間に余裕がある人、または英語を得点源にする(京大・阪大で8割以上とるレベル)人が対象者です。
【英文解釈教室 改訂版の具体的内容】
内容は、主語・動詞、目的/補語、that・what節、倒置、同格構文、強調構文、意味上の主語、関係詞、修飾語、比較の一般/特殊問題、共通関係、挿入などといった各文法ごとに分けています。
同じ著者が書いた「ビジュアル英文解釈part1・part2」と違って、短い例文で、文構造のポイントをテーマ別で整理して解説されているのがいいところです。
上記の通り、京大受験生でもやらなくてもいいレベルなので、この問題集を仕上げれば、入試本番の英文解釈で恐れるものはないでしょう。
【英文解釈教室 改訂版の使い方】
①英文を訳す。
→ます構文をちゃんと理解できているかを訳に反映させることが大事。
まず直訳して、日本語がおかしかったらその部分を直す。
②答え合わせをする。
→自分の考え方と筆者の英文解釈に対する考え方を見比べて、その違いを直して
いくこと。訳は別冊の訳の工夫を参考にしてください。
③解説のように考えて構文がわかるかの再確認をする。
→まず音読して、間違えたところだけを訳す。
【英文解釈教室 改訂版の注意点】
この問題集は「英文読解の透視図」よりも難しいので、もちろん関関同立受験生は不必要です。
同志社や関学・立命の国際学部でも要りません。
こういった問題集をもしやろうとしている人がいたなら、応用よりも基本が本当にちゃんと出来ているのかを確認してほしいです。
たとえば、普通に読んでいったらわかるところなのに、「ここは省略だ」「ここは倒置だ」と思い込んで読み間違っている受験生もちらほらいます。
当たり前ですが、基本あっての応用です。
それをはき違えて応用問題ばっかりやった結果、基本知識が中途半端になって素直な問題が解けない。
このケースは偏差値60~75の人によく起こります。
せっかく他の受験生に差をつけるためにや応用問題をやっているのに、基本問題で足をすくわれては本末転倒です。
自分がやったことのある参考書をもう一度復習しなおして、基本に忠実になってほしいです。