【物理編】立命館大学の入試対策・オススメ参考書
更新日: (公開日: ) RITSUMEIKAN
はじめに
立命館大学の物理は全学部日程・学部個別日程、後期日程いずれにおいても同じ出題形式を取っているため、過去問演習の際にはどちらを使用しても構わない。ただし、理系は文系と比較すると過去問が少ないので、過去問演習をする際には注意が必要である。
概要
・試験時間 80分
・満点
全学統一方式 100点
学部個別配点方式
理工学部数理科学科、情報理工学部、映像学部、
スポーツ健康科学部 100点
理工学部電子システム系・機械システム系・環境都市系、
生命科学部、薬学部 150点
理工学部物理科学科 200点
・問題数
大問3問、回答数は年度によって異なるが、25問から30問程度であることが多い。
・形式
マークセンス方式と記述方式が混ざっている。記述式で解答するものは、計算結果を記入するものがほとんどである。マーク式で答えるものは、語句名や力の働く方向などを答えさせることが多い。
・構成
例年、大問3問で構成されている。毎年必ず力学と電磁気の問題が出題されている。
残りの1問は熱力学か波動の問題が出題される。身近な現象を取り上げて、それをモデル化した問題が出題されているため、数値計算をする問題よりも文字式の計算をすることがほとんどである。
過去に出題された内容は、
[力学]
鉛直面内の同一円周上を移動する振り子の衝突、クレーンでの剛体のつり下げと移動、一様な円形細線が物体におよぼす万有引力
単振動の周期、摩擦のある斜面上でばねにつながれた物体の持つ力学的エネルギー、液体に浮かぶ円筒型木片の単振動、地球・月・宇宙船の等速円運動
傾向と対策
全学部日程・学部個別日程どちらにおいても力学と電磁気の問題が出題され、残りの1問は波動・熱力学のどちらかから出題される。
分野をまたがった融合問題は出題されない。
いずれの分野においても、出題されるほとんどの問題が計算問題なので、普段から計算問題に慣れておく必要がある。
また、実際の数値を入れて計算する問題は少なく、現象をモデル化した問題がほとんどになるので、実際の数値計算というよりも文字式での計算を正確に行えるようにしておきたい。
身近な現象を取り上げ、モデル化された問題が出題されるため、突飛な発想が必要なのかと思うかもしれないが、実際はそんなことはなく、教科書や参考書に載っている基本法則や現象を身につけておけば解ける問題になっている。
公式は丸暗記するのではなく、なぜその公式が成り立つのかを理解しておく必要がある。
難易度的にはそれほど難しい問題は出題されていないが、基本的にほとんどの問題が計算問題なので、80分間ですべてを終わらすには日ごろから手際よく計算するようにしておきたい。
参考)
・漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本(力学・熱力学編)
力学・熱力学のインプットはこの1冊で十分です。
この分野は公式がたくさんあって、全部丸暗記しようとしてしまいがちですが、この参考書で公式の意味を理解してしまえば丸暗記する必要はありません。
しっかりと公式の意味を理解してしまいましょう。立命館大学の物理の問題では、計算問題がほとんどになります。力学の計算問題は図をしっかりと描ければ必ず解くことができます。
逆に、図を描くことができなければ解くことができないので、図は正確に描けるようになっておきましょう。
参考)
・漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本(電磁気編)
電磁気は目に見えない現象を扱っていることや複雑な回路問題が出題されることもあり苦手としている人が多いので、この参考書で重要事項をしっかりインプットしてその後のアウトプットにつなげるようにしてください。
参考)
・漆原晃の物理基礎・物理が面白いほどわかる本(波動・原子編)
波動は目に見えない現象しか扱わないので、電磁気よりもさらに苦手としている人が多い。この参考書は目に見えない現象をイメージしやすく説明してくれているので、波動に関してはこの1冊でインプットが完成します。
原子については、あまり入試に出題されない分野なので、さらっと読む程度にとどめておいてもいいでしょう。立命館大学の入試問題では出題頻度は低い分野になります。
ただし、過去に波動が出題された年度はあり、そのときにはグラフを描くという問題が出題されている。グラフを描く問題では本質的な理解がなければ解くことができないので、出題頻度が低いからといっておざなりにするのではなく、必ず手をつけるようにしてください。
参考)
・漆原の物理 明快解法講座
上記の3冊でインプットを済ましたら、この参考書でアウトプットに取りかかりましょう。上記の3冊と著者が同じなので、解法パターンを確認しながら進めるようにしてください。
立命館大学の入試問題は、この参考書に載っている問題と同じぐらいの難易度の問題が出題されています。そのため、この参考書は必ずすべてを理解できるようにしておいてください。
『漆原の物理 明快解法講座』をしっかり理解できるようになってからこの参考書に取り組むようにしましょう。難易度は『明快解法講座』よりも上です。
難しい問題が多く含まれていると思うので、根気よく続けてください。立命館大学の入試問題よりも難易度は高めですが、目標よりも少し高めの問題。
必ずしもすべての問題を解くことができるようになる必要はないですが、最重要問題までは必ず解けるようにしておきたいところです。