【英語編】成蹊大学の入試対策・オススメ参考書

更新日: (公開日: SEIKEI

はじめに

本記事では成蹊大学の英語の傾向と対策、合格するための勉強法について紹介します。成蹊大学は関東圏の中堅私大と称される「成成明学」の「成」の部分に位置します。東京都に1キャンパスを擁し、5学部で約7千人の学生が学ぶ大学となります。偏差値としては55前後で、就職率は約99%となっています。

成蹊大学の英語は経済学部が大問2題、理工学部が大問3題、経営学部・文学部が大問5題、法学部・全学部が大問6題の出題となっています。従って、英語の対策を学部別に分ける必要があり、日程・学部を確認して過去問演習を行う必要があります。

概要

各学部の方式ごとの出題形式や制限時間などの概要について紹介していきます。

経済学部A方式

  • 試験時間:60分
  • 配  点:150点満点
  • 目標点 :120点
  • 形  式:マーク式
  • 構  成:大問2題

大問[Ⅰ] 読解問題(空所補充・同意表現・内容問題)
大問[Ⅱ] 読解問題(内容問題・同意表現・空所補充・正誤問題)

経営学部A方式

  • 試験時間:60分
  • 配  点:150点満点
  • 目標点 :120点
  • 形  式:マーク式
  • 構  成:大問5題

大問[Ⅰ] 会話問題
大問[Ⅱ] 読解問題(内容問題・同意表現)
大問[Ⅲ] 読解問題(内容問題・同意表現・正誤問題)
大問[Ⅳ]文章整序問題
大問[Ⅴ]文法問題(正誤)

法学部A方式

  • 試験時間:60分
  • 配  点:120点満点
  • 目標点 :96点
  • 形  式:マーク式
  • 構  成:大問6題

大問[Ⅰ] 発音・アクセント問題
大問[Ⅱ] 単語問題
大問[Ⅲ] 文法問題(空所補充)
大問[Ⅳ] 文法問題(整序問題)
大問[Ⅴ] 読解問題(内容一致)
大問[Ⅵ] 読解問題(内容一致・内容問題・空所補充)

文学部A方式

  • 試験時間:60分
  • 配  点:学科によって異なる
  • 目標点 :8割
  • 形  式:マーク式、記述式
  • 構  成:大問5題

大問[Ⅰ] 文法問題(整序問題)
大問[Ⅱ] 会話問題
大問[Ⅲ] 読解問題(空所補充・内容問題・正誤問題)
大問[Ⅳ] 読解問題(空所補充・和訳問題・内容問題)
大問[Ⅴ] 読解問題(内容一致)

理工学部A方式

  • 試験時間:60分
  • 配  点:120点満点
  • 目標点 :96点
  • 形  式:マーク式、記述式
  • 構  成:大問3題

大問[Ⅰ] 読解問題(単語問題・空所補充・整序問題・同意表現・内容問題・記述問題・和訳問題)
大問[Ⅱ] 読解問題(文章整序・同意表現・空所補充・整序問題・内容問題)
大問[Ⅲ] 単語問題(記述式)

全学部E方式

  • 試験時間:90分
  • 配  点:学部によって異なる
  • 目標点 :8割
  • 形  式:マーク式
  • 構  成:大問6題

大問[Ⅰ] 読解問題(空所補充)
大問[Ⅱ] 読解問題(短文補充)
大問[Ⅲ] 会話問題
大問[Ⅳ] 読解問題(空所補充・内容問題・正誤問題)
大問[Ⅴ] 読解問題(空所補充・同意表現・内容問題・正誤問題)
大問[Ⅵ] 読解問題(内容一致・内容問題・空所補充)

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傾向と対策

それでは今から成蹊大学の英語を読解、会話、文法に分けて傾向と対策について紹介していきます。

読解問題の傾向と対策

成蹊大学の読解問題の設問形式としては空所補充・内容説明・内容一致・正誤問題・同意表現などが主に出題される傾向にあります。成蹊大学の英語の目標点は8割以上となっているため、一番英語力が問われる読解問題に関しては7.5割以上の正答率を目指すようにしましょう。それでは、7.5割以上を目指すための具体的な傾向と対策について紹介していきます。

①空所補充の傾向と対策

長文中に空所があり、その空所に適するものを選ぶ形式を指します。

問題パターンとしては(a)前後関係から解ける問題(b)文法知識から解ける問題(c)文構造から解ける問題の3パターンが主流となっています。

(a)前後関係から解ける問題
前後関係から解ける問題で求められる力としては「論理的な読解力」が挙げられます。「論理的な読解力」とは逆説マーカー(however,butなど)や対比マーカー(while,whereas)、順接マーカー(so,thus)などを駆使して長文読解を進める力を指します。「論理的な読解力」をつけるためにオススメしたい参考書・問題集は「パラグラフリーディングのストラテジー①読み方・解き方編」です。


「パラリ①読み方・解き方編」の使い方!
<特徴>
本書は長文を論理的に読むための読解法のイロハが体系的に掲載されています。特に、ディスコースマーカーに着目し、順接、対比、逆説、付加、結論などのディスコースマーカーを活用して英語の読解のサポートをしていく読解法を記載している。

<使用時期>
この1冊を夏から秋にかけて1~2ヶ月程で完成させましょう。その後の長文演習でも意識的に行うことで成蹊大学の(a)前後関係から解ける問題は得点源にすることができます。しかしあくまで解き方の一つなので、文を正確に読むという本質だけは疎かにしてはいけません。

(b)文法知識から解ける問題
文法知識から解ける問題で求められる力としては文法を長文読解に応用することが挙げられます。文法知識から解ける問題を攻略するのにオススメの参考書としては「頻出英文法・語法問題1000」が挙げられます。


頻出英文法語法問題1000」の使い方!
<特徴>
本書の特徴は解説の詳しさです。一問一問詳しい解説があるため、なぜこの選択肢になるのかなどがよりわかりやすく理解できるようになっています。また正誤問題や整序問題が約200問収録されているため、この一冊でほとんどの英文法問題の学習が可能となっています。

<使用時期>
入試初期~入試本番まで使用する。使用方法としては問題を解き、答え合わせの流れで基本的に問題ありません。ですが、英文法問題集を何周も演習していると、答えを覚えてしまうことがありますが、その際必ず暗記で解くのではなく、解答根拠をしっかり考えたうえで演習していくことを忘れないようにしてください。

(c)文構造から解ける問題 

文構造から解ける問題で求められる力としては英文解釈力(SVOC)です。SVOCを理解することで単語を知っていれば文構造を容易に把握でき速読力も向上します。
オススメの参考書としては「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」、「入門英文解釈の技術70」が挙げられます。 


肘井の英文法」の使い方!
<特徴>
「肘井学の英文法」の特徴としては中学レベルの英文~大学受験標準レベルの英文まで掲載されています。解説もとてもわかりやすく、英文解釈を一から学びたい受験生にオススメの一冊です。

<使用時期>
入試勉強初期から英単語の勉強と並行して行うようにしましょう。目標ペースとしては1日1テーマのペースで復習も含めて1ヶ月で終わらせるようにしましょう。
使用方法としては、例題にSVOCをふり、和訳を考える。そして例題の見直しを行う。次に練習問題に取り組み、見直しを行い、最後にSVOCを意識しながら音読を行いましょう。


入門英文解釈の技術70」の使い方!
<特徴>
「入門英文解釈の技術70」の特徴としては高校基礎~大学受験標準レベルの英文までが掲載されています。この参考書の目的は「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」では賄いきれない演習量を確保するために使用します。訳に関して少しひねった訳し方がされている部分もありますが、文法項目別に分けて説明がなされていたり、英文法と英文解釈の2つの観点から英語力を向上することができます。

<使用時期>
「肘井学の英文法」を修了後、使用するようにしましょう。
目標ペースとしては1日4題ずつ行い総復習も含め2ヶ月ほどで完成させるようにしましょう。自分が作った訳と記載してある訳とでは少しズレを感じるかもしれませんが、基本的な部分が合っていたら問題はありません。また、文学部の問題では、和訳問題が出題される傾向にあります。そのためここでの英文解釈の学習が重要になります。

②内容説明問題の傾向と対策

内容説明問題はきっちり本文を読めていれば、これといった対策を行う必要はありません。しかし、理工学部では記述式の内容問題が問われる傾向があるため、問題集などで記述式でも答えられるようにしておく必要があります。また読解するにも最低限の語彙力は必要となるため2000語レベルの単語帳と1000語レベルの熟語帳は完成させておくようにしましょう。2000語レベルの単語帳でオススメの参考書としては「Stock4500」が挙げられます。


Stock4500」の使い方!
<特徴>
Stock4500の特徴としては最新の入試トレンドにあった英単語の収録、入試に問われるポイントに合わせた構成、大学入試以外に英検やTOEICなどの外部試験からも英単語を厳選している単語帳となっています。そのため、この単語帳1冊を仕上げるだけで最新のテーマの英単語力を身に付けることができ、成蹊大学の英語をカバーできると言えます。

<使用時期>
入試勉強初期~入試本番まで使用!
目標ペースとしては1週間に250語以上を始点固定方式で進め、2ヶ月で英単語2000語をマスターするようにしましょう。7~8月末までに完璧に英単語が定着しているのが望ましい。始点固定方式とは1~200、1~400、1~600と必ず始点は1~に固定して進めていく勉強法を指します。この方法を実践するだけで他の受験生と差がつけられるのでぜひ参考にして下さい。

1000語レベルの熟語帳でオススメの参考書としては「速読英熟語」が挙げられます。


「速読英熟語」の使い方!
<特徴>
速読英熟語の特徴としては英語長文の中で英熟語を覚えていくことができる参考書です。熟語を覚える以外にも、速読の演習で使用できる参考書なため、速読トレーニングを行いたい受験生にもオススメな参考書です。

<使用時期>
英単語修了後~入試本番まで使用します。目標ペースとしては英単語をマスターしてから、1週間に200語を目安に進め1ヶ月半~2ヶ月で完璧にするようにしましょう。8月末~9月末までに完成されているのが理想的だと言えます。また、成蹊大学の英語では読解問題の空所補充問題で熟語に関する問題が出題されることもあるため熟語の意味や使い方などをしっかり学習しておく必要があります。

③内容一致問題・正誤問題の傾向と対策

内容一致問題や正誤問題の傾向としては選択肢が主に四択のものから選ぶ形式となる。対策としては本文を読み始める前に先に問題文をチェックしておくことが重要である。あらかじめ問題に目を通して、何が問われているかを意識しながら本文を読むことで、時間短縮にも繋がり内容一致で得点を落とすリスクを軽減することができる。しかし、選択肢まで目を通してしまうと逆に分からなくなってしまうので、チェックするのは問題だけに留めましょう。

また、本文全体の内容が問われる問題は、「筆者の主張」を問われることが多いので、論理マーカーに注目して読み進めるようにしましょう。内容一致問題は「英文解釈力」「語彙力」「論理的な読解力」が求められる問題となっている。これらの対策は①②で指定した参考書を行うことで身につけることができます。しかし、演習量を確保しなければ読解力は向上しません。そこで演習量を確保するための教材を次のセクションで紹介します。

 読解問題の演習教材

先述したように、成蹊大学の英語の目標点8割以上を取るためには、読解問題が鍵を握ります。これから読解問題対策で目標点を取るためにオススメの参考書を段階別で紹介します。オススメの参考書としては「英語長文ハイパートレーニング1 超基礎編」「イチから鍛える英語長文300、500」「英語長文ポラリス1・2」「赤本」の5つが挙げられます。


「ハイパー1 超基礎編」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴としては読解力を身につけるのに最適な長文12題に対して丁寧に解説が施されている点が挙げられます。また、本文に対してSVOCが振られているので「肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本」や「入門英文解釈の技術70」で得た英文解釈力をさらに向上させるために活用することができます。

<使用時期>
英文解釈修了後に使用します。12題構成なので復習も含めて2日に1題のペースで1ヶ月で完成するようにしましょう。復習方法としてはSVOCを全文に対して振りましょう。目的としては英文解釈のスピードを向上させることです。また文構造(SVOC)を意識して音読することも重要です。


「やっておきたい英語長文300」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴は出題形式別のポイント解説や構文解説などがあり、解説がわかりやすい参考書となっています。それ以外にも音読学習や語句暗記ができる別冊が付属しています。

<使用時期>
「ハイパートレーニング1 超基礎編」修了後に行うようにしましょう。復習方法は問題を解き、答え合わせ、解説、復習の流れで行い構文を理解した後音読を行うようにしましょう。使用ペースとしては2日に1題のペースで1ヶ月で完成するようにしましょう。しかし問題レベルはハイパートレーニング1に比べて上がるので間違えも増えますが丁寧に復習し読解力を身に付けていきましょう。


「英語長文ポラリス1 」の使い方!
<特徴>
この参考書の特徴はSVOCのふられた解説、最近の入試問題から厳選されたテーマからの出題、ネイティブによるリスニングトレーニングができるなどがあります。扱う文章のレベルは、ポラリス1では中堅私大やセンターレベルの問題が、ポラリス2では国公立や関関同立の問題が収録されています。

<使用時期>
「ハイパートレーニング1 超基礎編」修了後に行うようにしましょう。復習方法に関しては読めなかった英文、読みにくかった英文は必ず英文解釈を行いましょう。また、分からなかった単語や熟語は必ず覚え直しましょう。そして、音読を必ず行うようにしましょう。使用ペースとしては2日に1題のペースで1ヶ月で完成するようにしましょう。


「成蹊大学の赤本」
<特徴>
この参考書の特徴としては成蹊大学の過去問が掲載されています。

<使用時期>
11月~入試本番にかけて行うようにしましょう。記述式問題やその解答の分析などを行い、得点に繋げていきましょう。

 会話問題について

一部の学部では会話問題が出題される傾向にあります。出題形式としては、内容問題や空所補充問題となっています。会話問題を解く上で重要なのは①指示語②省略③代名詞の3つと会話表現が重要になってきます。この3つと会話表現を理解できれば成蹊大学の会話問題に対応することができます。
会話問題のオススメの参考書としては「英会話問題のトレーニング」が挙げられます。


「英会話問題のトレーニング」
<特徴>
この参考書の特徴としては豊富な問題数と詳しい解説です。センター試験会話問題や長文型の会話問題など様々な会話問題が収録されているため、豊富な演習量をこなすことができる参考書となっています。

<使用時期>
10月~11月頃に使用しましょう。使用方法としては前日に解いた問題を翌日に会話表現や指示語・省略・代名詞を意識して自分で解説するようにしましょう。また会話表現もできるだけ覚えるようにしてください。

 文法問題について

成蹊大学の文法問題は空所補充や整序問題、熟語系の問題が問われる傾向にあります。基本的には基礎・標準レベルの文法の知識を問う出題と言えます。ですが、熟語の空所補充や記述式の空所補充などの問題が問われる学部もあるため、単語や熟語の意味、使い方などを覚えておく必要があります。

目標点としては満点~1ミスです。
満点を狙うためにオススメの参考書としては「頻出英文法・語法問題1000」、「頻出英語整序問題850」が挙げられます。


頻出英文法語法問題1000」の使い方!
<特徴>
本書の特徴は解説の詳しさです。一問一問詳しい解説があるため、なぜこの選択肢になるのかなどがよりわかりやすく理解できるようになっています。また正誤問題や整序問題が約200問収録されているため、この一冊でほとんどの英文法問題の学習が可能となっています。

<使用時期>
入試初期~入試本番まで使用!
使用方法としては問題を解き、答え合わせの流れで基本的に問題ありません。ですが、英文法問題集を何周も演習していると、答えを覚えてしまうことがありますが、その際必ず暗記で解くのではなく、解答根拠をしっかり考えたうえで演習していくことを忘れないようにしてください。


「頻出英語整序問題850 全解説」
<特徴>
この参考書の特徴としては整序問題だけを厳選し、整序問題でよくある間違えなどをわかりやすく解説している問題集です。

<使用時期>
頻出英文法・語法問題1000修了後~入試本番まで使用するようにしましょう。目標ペースとしては1日1単元を目安に行うようにしましょう。また解く際に、フィーリングや感覚で解くのではなく、根拠や理由をもって問題を解くようにしましょう。

まとめ


※2月から受験勉強を始めた際の年間スケジュール

大問ごとの傾向と対策について紹介してきましたが、1年間の勉強の流れとしては上記の流れになります。
まず始めるべきは英単語と英文解釈です。英単語を週200語ペースで4月までに終えるようにしましょう。英単語と並行して基本的な英文解釈の勉強も行い4月には終えるようにしましょう。

その後、英熟語と英文法、英語長文を並行して進めるようにしましょう。この際も、身に付けた英文解釈をアウトプットしていくようにしましょう。英文法に関しては9月末にセンターレベルの問題に対しては9割以上正解できるように仕上げていきましょう。英文法が固まり次第、会話問題の対策を行いましょう。

そして、冬にかけて成蹊大学の赤本を用いてより実践的な演習を積むようにしましょう。ぜひ参考にして成蹊大学の英語の目標点である8割以上を取るようにしましょう。

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