大学の先にあるもの 【大学院】って何ですか?part1
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こんにちは!マナビズムで理系科目担当の講師です。
今回は、大学院について簡単に紹介したいと思います
(※私の主観や経験が多く混ざった記事になります。大学院進学を検討している方は、自分なりに調べてみましょう)
ちなみに、中の人は現在学部四年で、最近大学院入試(後述)に合格しました!
- はじめに
この記事を見ている皆さんは、ほぼ例外なく大学受験を意識しているかと思います。
そして、どのような大学生活が待っているのだろうとわくわくもしているでしょう。
では、大学を卒業した後のことはどうでしょうか?
当然就職でしょ!という答えが返ってきそうですが、大学院進学という選択肢があるのはご存じでしょうか?
「大学院」、聞きなれない単語ですよね。それもそのはずです。
大学卒業後、大学院に進学するのは18歳人口のうち5.5%程度である(文科省)というデータもあるくらいです。
割合だけ見れば、大学院進学はメジャーな選択肢とは言えません。
ですが、理系であったり、レベルが高めの大学に進学したりすると、大学院進学はかなり身近なものになるでしょう(4.データで見る大学院参照)
大学院に進学することで得られるメリットは複数あります。
特に理系の場合、研究力や語学力、論理力や分析力が高く評価され、メーカーや企業の開発職等で活躍しやすくなります(もちろん専攻や実績、在籍年数によるとは思います)。
(文系は専攻にもよりますが、メリットばかりという訳ではないようです。)
- 大学院って何をするところ?
大学院は大きく修士課程と博士課程に分かれます。
学部を出た後に修士課程に入り、修士課程の後に博士課程に入るのが一般的です。
(博士課程進学者は修士課程のそれに比べてかなり少ないです。また、法科大学院等、いわゆる専門職大学院というものも存在します。)
ストレートに進学できれば、修士課程は二年、博士課程は三年間で卒業できます。
(二つ合わせると学部の四年間よりも長いというのは驚きですよね)
基本的には、学部で学んだことを活かして研究をする場であるといえます。
学生は研究室に配属され、指導教員の下で研究に当たります。
成果を上げられれば、論文掲載や学会発表もすることになると思います。
- 大学院にも入試がある?大学受験との違いは?
大学院に入るにあたって、学部の時と同じように入試をパスする必要があります。
ただし、その入試形態はさまざまです。
私は筆記試験合格後、面接を経て最終合格者となりましたが、大学院や専攻によっては、面接だけのパターンや、口頭試問(面接官がいるその場で問題を解いたり質問や発表を課されたりする)があるパターン、学部の成績が良ければ試験が免除されるパターンなどいろいろな形態が存在します。
大学受験との違いをさらに述べるとすれば、入試の情報の少なさでしょうか。
大学院受験のための予備校や塾はあまり一般的ではありません(存在はしますが…)。
模試も基本的には無いので、偏差値も存在しませんし、自分の実力を直接測る機会もありません。
参考書や問題集等も存在はしますが大学受験のそれと比べると充実しているとは言えないと思います。
なお、大学院入試においては、必ず今自分が所属している大学の院を受験しなくてはいけないというわけではありません。
興味に応じて、自由に受験する院を選ぶことが出来ます。
さらに、学部の専攻とは異なる分野を選択しても構いません。
(ここから先は私の意見です)
インターネット上には、大学院入試は大学受験より簡単であるという意見が散見されますが、少なくとも私的にはこれは間違いだと思います。
一応、簡単であるという意見にも一理あります。
大学受験では、複数の科目(共通テストを含む)に対する理解が必要です。
そのため苦手な科目を作らないことが何よりも重要な戦術となるでしょう。
対して、大学院入試で問われる科目は専攻に直接関係する分野(加えて英語、理系の場合は基礎的な数学も)のみであることがほとんどです。
問われる科目の少なさという意味では確かに大学院入試は簡単であると言えなくはないかもしれません。
加えて、倍率も学部受験より低いことが多いので、落ちにくい試験でもあります。
しかし、専攻に対する深い理解が無ければあっさり落とされます。
範囲が狭くなった代わりに深みが増したと考えてくだされば結構です。