社会科共通テストはどの科目が有利?科目ごとの傾向とおすすめ勉強法も紹介
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大学入学共通テストでは、社会科は「世界史B」「日本史B」「地理B」「現代社会」「倫理」「政治・経済」の6科目から1~2科目を選択できます。それぞれの科目によって、出題傾向や範囲、得点のしやすさは違うため、まずは自分にとって効率のいい科目を選ぶことが大切。大学・学部によっても、どの科目が使えるかが異なります。
今回は、志望学部や得意・苦手による社会の科目選択方法や、共通テストの出題傾向・対策について知っていきましょう。
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社会科共通テストの出願時の注意点
最初に、共通テストに出願する際のポイントについて解説します。
社会科は、出願時の科目選択次第で志望校の合格に不利になってしまう場合もあるため注意してください。
志望校の指定科目を確認する
まずは、志望校・志望学部に社会科の指定科目があるかどうかを確認しましょう。指定科目がある大学の場合、その科目を受験していないと合格できないため注意してください。一般的な選択方法は、以下のようになっています。
国公立文系:地理B・日本史B・世界史Bから2科目
国公立理系:地理B・日本史B・世界史B・政治経済・倫理から1科目
私立文系:日本史B・世界史Bから1科目
地理や公民は、共通テスト実施科目ではありますが、出題科目として指定していない大学も多いため、志望できる大学の幅が狭まってしまいます。特定の志望校で地理・公民・倫理・政治経済が使える場合以外は、日本史B・世界史Bを選ぶのが無難でしょう。
第1解答科目指定とは
教科内で2科目受験してそのうち1科目の得点のみを採用する大学では、高得点の科目ではなく、先に解答した科目(第1解答科目)を指定する場合があります。特に、国公立大学や、私大でも難関大学では第1解答科目指定が多いです。
第1解答科目は、大学入学共通テスト当日に決めることができるため、高得点が狙えそうな得意科目を先に解答するようにしましょう。ただし、中には特定の科目を第1解答科目として指定する大学もあるので、志望校の利用方法を事前に確認しておいてください。
社会の共通テストではどの科目を選択すべき?
共通テストの社会メイン科目は、以下の5つ。
・地理B
・日本史B
・世界史B
・政治経済
・倫理
このうち、どれを選べば受験で有利になるのか、パターン別に紹介していきます。
暗記が得意 or 苦手な人
暗記が得意な人には、暗記する情報量が多く、暗記さえすれば高得点が狙える世界史Bか日本史Bがおすすめです。情報量は世界史>日本史ですが、漢字・カタカナどちらが覚えやすいかや、興味の向く分野は人によって違うので、どちらが暗記しやすいとは単純には言い切れません。
世界史・日本史はかなり幅広い大学・学部で使えるので、志望校選択の面でも有利になるでしょう。暗記が苦手な人には、覚える量が少なめで、かつほとんどの問題に暗記で答えられる政治経済や倫理がおすすめ。
地理も暗記量は少なく、理解力・思考力が問われるので、自分で考える問題が好きな方や理系の方にはとっつきやすいです。
社会で高得点が必要な人
勉強次第で高得点を狙えるのは、世界史か日本史。
世界史・日本史はとにかく情報量が多いので、勉強には時間がかかりますが、一度マスターしてしまえば当日のコンディションに左右されにくく、9割~満点も狙うことができます。
逆に、地理は暗記が多くなく、思考力が問われる問題が多いため、対策できていないタイプの問題が出ると得点を落としやすく、安定した高得点は狙いにくいです。倫理や政治経済はしっかり勉強すれば9割程度までは得点を伸ばすことができますが、そこから満点を目指すのはなかなか難しい科目です。
受験まで時間がない人
時間をかけずに8割程度まで得点を伸ばしたいという方は、暗記が少なく得点も伸ばしやすい倫理や政治経済がおすすめ。
世界史・日本史は高得点を狙いやすいですが、暗記する情報量が多いぶん、マスターするまでに時間がかかります。地理は得点が伸ばしにくいので、特に地理に関心がある人や、暗記がかなり苦手という方以外にはあまりおすすめできません。
社会科共通テストの出題傾向と勉強法
それでは、大学入学共通テストの社会科の出題傾向・勉強方法についてお伝えしていきます。
地理・歴史
地理・歴史では、全体的に従来のセンター試験よりも図や表の掲載が多くなる傾向があります。
世界史
大学入学共通テストの世界史では、単なる知識量だけでなく、世界史への理解力や判断力が必要となる問題が多くなります。従来のセンター試験への対策のように暗記偏重ではなく、歴史の流れを理解するという勉強が必要です。
歴史的な出来事を点で覚えるのではなく、背景や、原因・結果、影響などを合わせて線で理解するイメージで取り組みましょう。また、教科書や参考書は、本文はもちろん、資料・地図・図版、コラムなどにも目を通しておくのがおすすめです。
世界史の勉強法については動画でも紹介しているので是非参考にして下さい!
日本史
日本史も世界史と同様、暗記偏重ではなく、歴史の流れを「理解する」勉強が必要となります。
試行調査では、用語を答えるだけの問題はほとんど出題されず、出来事の因果関係や意味を理解しているかを問う問題が多く出題されました。
史料・図版・グラフ・表などの資料もたくさん用いられるため、問題文を読んで理解するのにセンター試験よりも時間がかかります。とはいえ、求められる学力のレベルはセンター試験と変わらないので、センター試験の過去問と並行して、共通テストの試行調査や予想問題も解いて出題形式に慣れておきましょう。
日本史の勉強法については動画でも紹介しているので是非参考にして下さい!
地理
地理については、出題範囲や傾向はあまりセンター試験から変更はありません。「自然環境と自然災害」「資源と産業」「村落・都市と生活文化」「地誌」「地域調査」の5分野が出題されると考えられます。
従来、マーク数は35でしたが、リード文や会話文、資料、模式図などが増え、解答に時間がかかるようになったため、問題数は30~32に減少しています。
また、分布図や統計図表の読み取り問題が増えると予想されます。文字の情報だけでなく、分布・統計なども学習し、背景を理解することが重要となるでしょう。
公民
公民の出題範囲は、大学入学共通テストとセンター試験ではあまり大きな変更がないため、センター試験の過去問でしっかり対策することが役立ちます。
倫理
倫理では、これまでのセンター試験と同様、各分野から均一に出題されることが予想されます。全分野の基本事項を確実に抑え、未学習の分野や苦手分野を放置することがないようにしましょう。
基本的に、問われる内容は学校の教科書に記載されている知識事項に関わるものなので、教科書レベルの内容を地道に学習していくのが重要です。
大学入学共通テストでは読解力や思考力を試す設問が多くなり、解答時間を取られがちになるので、制限時間を決めて試行調査を解くなど、時間の使い方についても対策しておきましょう。
政治・経済
政治・経済の試行調査では、多くの情報を提示してそこから解答を導き出すような、思考力や判断力を重視する問題が多く出題されました。しかし、レベル自体はセンター試験と変わらないので、教科書の基本事項をまずはしっかりと覚えておくことが大切です。
丸暗記ではなく、用語の意味や関連性を理解して、包括的な学習ができるようにしましょう。
従来のセンター試験の問題形式と、新しい問題形式が混在して出題されるため、センター試験の過去問・試行調査や予想問題を両方解いて出題形式に慣れておくのがおすすめです。
政治経済の勉強法については動画で紹介しているので是非参考にして下さい!
現代社会
現代社会でも、まずは教科書レベルの知識を正確に習得しておくのが第一です。
さらに、憲法や主要な法律の条文、経済データなどの周辺的な知識や、物事が起こった歴史的な順序についても、「線で覚える」イメージで学習していきます。
時事問題も出題されるため、日頃から新聞やインターネットなどでニュースをチェックする習慣をつけておきましょう。
まとめ
社会科は科目数が多いため、正しい科目選択が第一の関門となります。
地理・公民選択だと志望校の幅が狭まる可能性もあるため、誰にでもおすすめできるのは世界史か日本史。
ただし、暗記が得意かどうかや自分が興味を持てる分野、社会の勉強に時間を割けるかどうかでも、選択すべき科目は変わってきます。安易に科目選択をすると、あとで後悔しかねないため、じっくり検討して社会科の科目を選びましょう。
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