【大学受験】社会の勉強で暗記できない理由4選|すぐ実践できる対策や項目別勉強法を紹介
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- 大量の年号や用語が目に入ってきて頭が真っ白になる
- 何度も暗記しているのに、テストになると全然思い出せない
- 歴史の流れは理解できているのに、細かい出来事が覚えられない
このような悩みを抱えている高校生は少なくありません。
主に、能力や努力が足りないからではなく、暗記方法を知らないことが原因です。間違った暗記方法を続けていると、膨大な時間を費やしているのに成績が上がらず、さらに社会科目への苦手意識が強まってしまう危険性もあります。
そこで本記事では、社会が暗記できない根本的な原因を明らかにし、暗記方法と具体的な学習戦略を解説します。「社会の成績を短期間で上げたい」「暗記の方法を身につけたい」という方は、ぜひ最後までご一読ください。
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□具体的に何から始めたらいいかわからない
□合格までの計画を立ててほしい
□1人で勉強を進められない
□勉強しているが成績が伸びない
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社会の勉強が重要な理由
社会の勉強は「暗記科目」というイメージが強く、なぜ学ぶ必要があるのか疑問に感じている高校生は少なくありません。
しかし、以下に挙げた3つの理由から、将来の進路選択や社会人としての活動にも直結するスキルとして重要性が高いです。
- 歴史を学べる
- 現代社会への興味が深まる
- 理解力・判断力が養われる
歴史を学べる
歴史学習の本質は、現代を正しく理解し、将来の判断力を養うことにあります。
例えば、世界史で各国の歴史的背景を学ぶことで、その国の国民性や文化的特徴を深く理解できます。外国語学部や国際学部の入試で世界史が必修とされる理由の1つです。
また、歴史上の出来事から因果関係を学ぶことで、現代の問題解決にも活かせる思考力が身につきます。
財政政策や外交問題、さらには社会の対立構造など、過去の事例から学べる教訓は数多くあります。こうした学びは、将来あなたが社会で決断を下す際の判断材料となるでしょう。
現代社会への興味が深まる
地理や公民の学習は、現代社会を多角的に理解するためのツールともなるものです。
地理では、自然環境と人間活動の関係性から、現代の産業構造や文化の形成過程まで幅広く学べます。特に2022年から必修となった「地理総合」では、少子化などの現代的な課題も扱い、より実践的な知識が得られるでしょう。
一方で公民分野では、法律・政治・経済の仕組みを体系的に学ぶことで、社会の構造を理解できます。18歳から選挙権を持つ現代において、政治制度の理解は意思決定に役立ちます。
また、経済分野で学ぶ企業の仕組みや金融の基礎知識は、将来の進路選択や資産形成にも一役買うのです。
理解力・判断力が養われる
社会科の学習を通じて養われる能力が、物事を多角的に分析し、適切な判断を下す力です。歴史的事象の因果関係を理解し、地理的な視点から環境と社会の関係を考察し、現代社会の仕組みを学ぶ過程で、総合的な思考力が培われていきます。
この能力は、大学入試の論述問題や小論文で必要とされるだけでなく、将来の職業生活でも武器となります。例えば、ビジネスでの意思決定や社会問題への対応など、さまざまな場面で活きてくるのです。
では本題に戻って、なぜ社会の暗記がうまくいかないのか、その原因を見ていきましょう。
社会が暗記できない4つの原因
社会の勉強で成績が伸び悩む原因には、以下の4つが挙げられます。
- 国語力が不足している
- 暗記したい内容をまとめるだけになっている
- 一気に暗記しようとしている
- 暗記しただけで終わっている
国語力が不足している
社会の教科書には、日常会話では使わないような表現や専門用語が数多く登場します。例えば「所属する」「組織する」といった言葉の正確な意味を理解していないと、文章の本質的な理解が難しくなります。
このような国語力の不足は、単に暗記ができないという以前の問題です。教科書の内容を正確に理解できていないため、何を暗記すれば良いのかさえ把握できない状態に陥ってしまいます。
また、理解があいまいなまま暗記しようとしても、断片的な知識の寄せ集めになってしまい、テストで応用問題にも対応できなくなります。
まずは教科書を読んで分からない言葉があれば、その場で調べる習慣をつけてください。語彙力を増やすことで、キミが思っているよりも、自然に社会の学習効率は向上します。
暗記したい内容をまとめるだけになっている
ノートやまとめプリントを作成だけで満足してしまう人が多いのも現状です。良いことではありますが、まとめることはあくまでも暗記するための準備段階に過ぎません。
特に問題なのは、キミが
- なにを知っていて
- なにを知らないのか
を把握できていない点です。ただ機械的にまとめるだけでは、既に覚えている内容と新しく覚えるべき内容の区別がつかなくなってしまいます。
暗記のためには、まとめた後で自分の理解度をチェックする必要があります。白紙の紙に書き出してみる、声に出して説明してみるなど、アウトプットを通じて自分の弱点を明確にしましょう。
一気に暗記しようとしている
テスト前に一夜漬けで大量の内容を詰め込もうとする方法は、長期的な成績向上には結びつきません。人間の脳は1日に処理できる情報量に限界があり、超えて詰め込もうとしても効果は薄いです。
詰め込み学習は、一時的に記憶できたように感じても、すぐに忘れてしまう危険性が高くなります。また、大量の情報を一度に処理しようとすることで疲労も蓄積してしまいます。
代わりに、1日の暗記する範囲を適切に設定し、計画的に学習を進めてください。例えば「今日は明治時代の前半まで」というように、具体的な目標を立てて取り組みましょう。
暗記しただけで終わっている
一度暗記したからといって、その知識が永久に定着するわけではありません。人間の脳は、使用しない情報を徐々に忘れていく仕組み、いわゆるエビングハウスの忘却曲線をなぞります。
暗記した内容を定着させるためには、暗記直後、1日後、1週間後、1か月後というように、間隔を空けて復習することで記憶の定着率を高めてください。単に同じ内容を繰り返し見直すだけでなく、実際にアウトプットする機会を作ることが大切です。
では、具体的にどのような方法で社会の成績を向上させていけば良いのでしょうか。次は、勉強法について詳しく見ていきましょう。
社会の成績が伸びない場合の勉強法
社会の成績を伸ばすには、闇雲な暗記ではなく、以下の3つのステップで勉強を進めていきましょう。
- ストーリー・全体像を把握する
- 用語の背景を理解する
- インプット・アウトプットを繰り返す
ストーリー・全体像を把握する
社会の勉強でつまずく原因は、細かい事実から覚えようとすることです。例えば日本史なら、まず時代区分と各時代の特徴を大まかに理解することからはじめましょう。
- 教科書の目次を見て、区分けを確認する
- 各章の最初と最後のページを読み、その時代で何が起こったのかを把握する
- 図や年表を使って、出来事の順序を整理する
このように全体像を先に掴むことで、後から個別の出来事を学ぶときも「あぁ、この時代のあの出来事か」と位置づけしやすくなります。
用語の背景を理解する
社会科目の用語は、単純な暗記ではなく、その背景まで理解することで記憶に定着しやすくなります。「鎖国政策」という用語を覚える場合、なぜその政策が必要だったのか、どのような影響があったのかまで理解しましょう。
- 用語集から重要語句をピックアップする
- その用語が登場した背景や理由を調べる
- 前後の出来事との関連性を確認する
- 自分の言葉で説明できるようにまとめる
上記のような段階的なアプローチを採用し、用語を点ではなく線で理解することで、より深い理解と記憶の定着が期待できます。
インプット・アウトプットを繰り返す
知識の定着には、30分のインプットごとに10分だけアウトプット時間を設けるなどのバランスが求められます。多くの生徒は教科書を読んだり暗記したりするインプットに時間を使いやすいですが、それだけでは十分ではありません。
- 白紙に重要項目を書き出す
- 友人や家族に説明する
- 問題集で知識を確認する
などでも、知識が確実に定着します。ここまでの基本的な勉強法を押さえたら、次は各分野に特化した具体的な学習方法を見ていきましょう。
【項目別】社会が全然できない場合の勉強法
社会の成績を上げるには、科目ごとの特性を理解し、それぞれに合わせた勉強法を実践することが重要です。ここでは、以下の3つの項目別に具体的な勉強法を解説します。
- 歴史:時代の流れを理解し、出来事のつながりを把握する
- 地理:地図を活用し、理論的な思考で解く
- 公民:現代社会との結びつきを意識して学ぶ
歴史
歴史は「暗記科目」だと考えずに、「ストーリー科目」だと思ってください。年号や出来事を闇雲に暗記するのではなく、以下の3ステップで学習を進めましょう。
- 時代区分を把握する:古代→中世→近世→近代→現代という流れをつかむ
- 各時代の出来事を3つに絞る:時代を代表する出来事だけを最初は覚える
- 出来事同士のつながりを意識する:なぜその出来事が起きたのか、その結果何が変わったのかを考える
例えば、「明治維新」を学ぶ際は、単に「1868年」という年号を覚えるのではなく、「幕末の混乱→開国→近代化」というストーリーで理解すると記憶に定着しやすくなります。
地理
地理は「地図を見て考える科目」です。暗記に頼るのではなく、系統地理の基本法則である『気候→地形→産業』という順序で理解を深めましょう。
地名や産業、気候などを自分で書き込んで地図を作成したり、「なぜそこに?」という疑問を持ってその場が選ばれた理由を知ったりするのも有効です。
また、気候の学習では、「赤道に近いほど暑い」「標高が高いほど寒い」といった基本法則を押さえることで、世界中のどの地域の気候も推測できます。
公民
公民は「今」を理解するための科目です。教科書の内容を現代社会と結びつけて考えることで、理解が深まります。
毎日10分でもニュースを見て、学習内容との接点を探しましょう。身近な例、例えば「需要と供給」は人気商品の価格変動で理解したり、複雑な制度や仕組みは図や矢印を使って整理したりするのがおすすめです。
ただし、この方法を実践しても、すぐには結果が出ないかもしれません。しかし、社会の勉強で「すぐ覚えられる超簡単で誰でもできる裏ワザ」はありません。
1日で社会を覚える裏ワザは存在しない
社会の暗記でもっとも大切なのは、「覚えよう」という意識ではなく「忘れないようにする」という視点です。
人間の脳は必ず忘れるようにできているため、いくら必死に暗記しても、定着させる仕組みがなければ無意味です。「一夜漬け」のような短期的な暗記は、すぐに忘れてしまう上に、本質的な理解も妨げてしまいます。
基本の方法を試す
暗記のスタートは、シンプルな「見て覚える」方法からはじめましょう。脳への負担が少なく、長時間の学習でも集中力を保ちやすい特徴があります。
すべての内容を書いて覚えようとする必要はありません。どうしても頭に入らない部分だけを書き出し、その他は視覚的に記憶するようにします。
ただし、一度に多くの内容を詰め込もうとすると、脳が疲労して逆効果になってしまいます。30分程度の学習時間を目安に、適度な休憩を取りながら進めてください。
自分らしい方法を見つける
自分に合った暗記方法を見つけることが、継続的な学習の鍵となります。
例えば、ゴロ合わせを自作する方法があります。「鎌倉幕府1192」を「いい国作ろう」と覚えるような一般的なものではなく、自分なりの言葉で作ることで記憶に残りやすくなります。また、既に知っている情報と関連付けて覚えるのも良いです。
大切なのは、単なる暗記ではなく、1つひとつの出来事や用語の意味をしっかりと理解することです。理解を伴った暗記は、長期的な記憶として定着しやすくなります。
2つの行動を避ける
社会の学習で避けるべき行動は以下の2つです。
- 考えずに機械的に暗記する
- 意味を理解せずに音読だけを繰り返す
共通するのは、「理解なき暗記」という点です。ただ繰り返すだけの学習は、一時的に記憶できても定着しにくく、応用力も身につきません。
暗記と理解は常にセットで行い、「なぜそうなったのか」という因果関係を意識しながら学習を進めてください。
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まとめ
社会科目の暗記は、正しい方法と継続的な取り組みで必ず克服できます。大切なのは、単なる暗記ではなく、歴史のストーリーや地理の法則性、現代社会との結びつきを意識した学習アプローチです。
これから学び直すなら、以下の3つからはじめましょう。
- 今週中に教科書の目次を見直し、学ぶ範囲の全体像を把握する
- 毎日30分、1つのテーマに絞って学習し、必ず10分のアウトプット時間を設ける
- 週末に学んだ内容を図や年表にまとめ、知識の関連性を整理する
一夜漬けや暗記術に頼らず、基本に忠実な学習を積み重ねることで、社会科目への苦手意識は必ず克服できます。今日から、自分に合った学習方法を見つけ、確実な一歩を踏み出しましょう。
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