【基本】AO入試をわかりやすく解説!推薦入試との違いや求められる学力とは?
更新日: (公開日: ) COLUMN
「総合型選抜(旧AO入試)ってなに?」
「推薦入試など他の方式との違いを知りたい」
と気になりお調べですね。
結論からいうと、総合型選抜(旧AO)入試とは、2020年度からスタートした、多方面から総合的に判断する試験方式です。
出願条件を満たすことで誰でも受験できるため、受験者が多くいます。
そのため、志望大学に入学するためには受験対策のみならず、新しいチャレンジが必要とされるでしょう。
この記事では、総合型選抜(旧AO入試)について意味から受験対策までわかりやすく解説します。
求められる学力から出願条件・時期の目安や明確なアクションまで考え、早期に受験を終えてストレスフリーな毎日を手に入れるための参考にしてみてください!
まずは、以前までAO入試と呼ばれていた大学の総合型選抜とは、どのような方式なのか見ていきましょう。
大学の総合型選抜(旧AO入試)ってなに?意味を知ろう
大学の総合型選抜とは、以前までAO入試と呼ばれていた入試制度の1つです。
学校側が、入学してほしい生徒像(アドミッション・ポリシー)を基準に合否を決めていきます。
ちなみに、アドミッション・ポリシーとは、入学者の受け入れ方針をまとめてわかりやすくした基準です。
つまり、あなたが受験したいと考えている学校が「うちの学校ではこんな人が理想的」と伝えるために用意しているイメージとなるわけです。
では、もう少し詳しく、以下の2つに分けて大学の総合型選抜(旧AO入試)を知ってみましょう。
- AOとはアドミッション・オフィスの略
- 入学試験のAO入試・入学の意味
それぞれ、わかりやすく説明するので確認してみてください。
AOとはアドミッション・オフィスの略
総合型選抜(旧AO入試)のAOとは、アドミッション・オフィス(Admissions Office)を略したものです。
2020年度から日本で採用され、文科省の資料からは平成12年の調査開始年度と平成27年度の調査によって普及が進んでいることがわかっています。
決して、
- 「アホかお前」
- 「アホでもOKな入試」
という意味ではありません!
もう少し詳しく説明すると、総合型選抜(旧AO入試)はアメリカの入学管理局によって行われる入試制度をベースとした日本独自の入試方式です。
アメリカで一般的に行われているAO入試の認識とは全く違うもので、日本では大学独自の基準や求める人物像から総合的に判断されます。
例えば、文科省の同資料から見ると、日本で行われる総合型選抜(旧AO入試)は学力試験に偏ることなく
- 書類審査
- 面接
- 能力
- 適正
- 意欲
- 目的
などを総合的に判断する方法と位置付けられています。
つまり、一般入試で行われていた学力に重きを置いた入試ではなく、もっと多方面から大学が求める人物を見つけようという形が総合型選抜(旧AO入試)というわけです。
総合型選抜は、条件を満たせば誰でも受験できる方式なので、あなたも志望大学の受験に選ぶことができるでしょう。
入学試験のAO入試・入学の意味
では、狙った専門学校や大学に入るために、入学試験のAO入試・入学を行う意味を考えてみましょう。
大学は、総合型選抜(旧AO入試)では、アドミッション・ポリシーという受け入れ方針を提示しています。
もっとわかりやすくすると、志望理由と一緒にどれだけ大学が求める人物に近いかを成績以外の部分で判断しているのです。
あくまで例ですが、関西大学法学部のアドミッション・ポリシーを参考にすると、簡単に以下のようなことが推測できます。
- 社会事情に関心を持つこと
- 自らの意見を発信する言語能力があること
- 協調性やリーダーシップがあること
では、あなたがこれらに対して明確に出せる具体的な答えや回答・意見は何があるでしょうか。
このように、意味を「意図」として捉えることで、あなたが何を大学側に伝えるべきか明確になります。
簡単に入学試験の総合型選抜(旧AO入試)の意味を考えるだけで、入学に対してどのようなアクションをとるべきなのかも見えてくるはずです。
意味を簡単に考えるだけでなく、こうした身近な題材を考える力を付けるために活用してみるのも面白いかもしれません。
とはいえ、こうした背景があったとしても入学には「学力を重視する」という大学もあるでしょう。
次は、総合型選抜(旧AO入試)方式で求められる学力について見ていきます。
総合型選抜(旧AO入試)方式で求められる学力
総合型選抜(旧AO入試)方式で、求められるのは「総合した学力」です。
総合した学力とは、文部科学省によると以下の3つとされています。
- 基本的な知識と技能
- 知識と技能を活用した判断力と表現力
- 学習に取り組む意欲
つまり、もっと簡単にすると総合型選抜(旧AO入試)は「ゆとり」や「詰め込み」という話ではなく
- バランスよく伸ばす
ということが意識されているわけです。
まだ少しわかりにくいかもしれませんので、例を見てみましょう。
以下のような図面にすると、わかりやすくなるはずです。
例えば、画像の三角形で下層に位置するこれまでの学びは、模試などのテストで推し量ることができますよね。
しかし、入試で行われているテストや面接では、中層の考えて表現する技術までなんとか垣間見ることができても、実際に行動しているかはわかりません。
つまり、今後の社会形成に参画する態度や公共の精神、生命や自然の尊重・環境の保全に関する意識まではわからないわけです。
そのため、総合型選抜(旧AO入試)では
- 行動する
- 考える
- これまでの学び
という多方面から、あなたのことを総合的に判断していきます。
ですので、総合型選抜(旧AO入試)に求められるのは「単純な学力」ではなく「総合した学力」と考えられるわけです。
ちなみに、学力という1つの基準に縛られないことで、一般入試よりも多くの人を対象としてしまいます。
しっかりとあなた自身をアピールし、個性を全面に出して伝えていくアクションが必要とされるでしょう。
高大接続改革によって入試の改革は適宜行われている
余談となりますが、AO入試から総合型選抜に変更となってから、多種多様な変化が大学入試に起きています。
文部科学省では、学校は社会と切り離された存在ではなく、これから生きていくための資質や能力を身につける場所という考え方があるためです。
日本社会のグローバル化や国内の生産年齢人口の急減などが起きる昨今、新たな価値を創造していく力を育てることを重視しています。
例えば、大学入試改革として以下のような周知が定期的に行われています。
- 運用ガイドラインの改訂
- 検討会議の結果
- 必要に応じた調査結果報告
参考:文部科学省|高大接続改革
大学入試の最新情報を探しているなら、令和元年12月27日から文部科学省が提供している大学入試の情報提供サイトを利用しましょう。
2020年度から本格化した総合型選抜に限らず、今後も新しい実施内容が取り入れられていくでしょう。
ですので、AO入試が総合型選抜に変わったことで
「どうして自分の世代だけ変更ばっかり…」
と考えるのではなく、あなたを見てもらえるチャンスが広がったと前向きに捉えてみてくださいね。
次は、もっと身近にイメージするためにも、具体的に総合型選抜(旧AO入試)は推薦入試と何が違うのかを一緒に見ていきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試の違い
結論からいうと、総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試は以下3つの違いがあります。
- 志望校の自由度
- 評価基準
- 面接などの対面回数
総合型選抜(旧AO入試)と推薦入試の違いをわかりやすくするため、表にまとめてみました。
総合型選抜(旧AO入試) | 推薦入試 | |
志望校の自由度 | 自分で選べる | 特定大学への推薦 |
評価基準 | 基本的な知識と技能 知識と技能を活用した判断力と表現力 学習に取り組む意欲 |
高校の成績(評定基準) 内申点 スポーツなどの実績 |
面接などの対面回数 | 多い | 少ない |
推薦入試と比べると、自由度が高くて多方面から評価してもらえるのが総合型選抜だとわかります。
推薦入試では、学園長の推薦がなければ受験できません。
また、志望大学に推薦してもらえるとは限らず、高校での成績や内申点など「どれだけ頑張ってきたか」という観点から条件を満たしているか判断されます。
一方で、総合型選抜(旧AO入試)は出願条件を満たしてさえいれば、どの大学でも選べます。
そして、大学側が用意したアドミッション・ポリシーに基づいて合否の判断を受けるわけです。
面接などの対面回数は、総合型選抜(旧AO入試)が多いため、やや煩雑に感じることはあるでしょう。
しかし、大学にあなたの人物像をアピールする機会と考えれば、面接も合格のために大切な要素であることがわかるはずです。
こうした違いを考え、あなたが志望する学校で求める勉強ができる環境を揃えられるように動くようにすると良いでしょう。
推薦入試の仕組み
補足として、推薦入試についても詳しくみておきましょう。
推薦入試とは、高校時代での活動を通してあなたが推薦基準を満たしているときに、学校長が大学へ推薦する入試方法です。
推薦には以下のような種類があり、それぞれ条件に違いがあります。
推薦の種類 | 推薦入試の条件 |
指定校推薦 | 大学に指定された高校の生徒だけを対象として推薦する |
公募制推薦(一般推薦) | 大学側が提示している出願条件を満たして学校長が大学へ推薦する |
公募制推薦(特別推薦・スポーツ推薦) | スポーツ・文化活動・資格取得などの出願条件を満たして推薦する |
自己推薦 | 自己推薦書の提出によって大学にPRすることで推薦する |
推薦入試の判定基準は大学、または高校によって違うため明確な審査項目を出すことはできません。
ですが、一般的に知られている推薦入試に関連する項目としては以下のような種類があります。
- 積み重ねてきた成績
- 授業の内申点などを踏まえた評定
- スポーツを通して勝ち得た名誉・成績
- 文化活動によって得た名誉・成績
- 課外活動の実績
- 資格の取得
こうした基準は、短大・学部・学科など種類が豊富なことから判定基準もさまざまです。
「推薦入試だったら楽なのに…」
と考える人もいるかとは思いますが、意外に条件が厳しいことがあるので簡単にはうまくいかない可能性もあるでしょう。
ですが、自己推薦であれば総合型選抜(旧AO入試)に近い形でチャレンジできます。
もし、自らをPRできる大きな強みや実績があるなら、積極的に検討してみましょう。
次は、これから総合型選抜(旧AO入試)を目指そうと考えた人に知っておいてもらいたいチェックポイント紹介します。
意外に見落としがちな部分なので、ぜひ確認してみてください。
総合型選抜(旧AO入試)の出願条件で確認すべき3つのポイント
総合型選抜(旧AO入試)を目指している人が、出願条件で確認しておきたいのが以下のような3つのポイントです。
- 評定平均値(通知表)・学習成績の状況
- 高校での履修科目指定
- オープンキャンパスへの参加
このポイントを満たしていないと、志望校の総合型選抜を受けられない可能性があるため確認してみてください。
評定平均値(通知表)・学習成績の状況
確認すべき1つ目のポイントが、評定平均値(通知表)・学習成績の状況です。
志望する大学によって求められる評定平均値・学習成績の条件に基準が定められている可能性があります。
例えば、高校での評定平均値が一定以上であること、状況が良好であることなどです。
つまり、スポーツや文化活動であまり実績や結果を残せなかった人でも、評定平均値・成績状況が高いと志望校の総合型選抜(旧AO入試)にチャレンジできます。
評定平均値・学習成績の状況は、総合型選抜の基準になっているというポイントは見逃しやすいので確認しておきましょう。
ちなみに、評定平均値とは以前まで通知表と言われていたもの。
現在では、文部科学省によると評定平均値は平成32年度から「学習成績の状況」という名称に変更されています。
いずれも同じものですから、「あなたの評価を定められた基準で示した通知」と考えましょう。
高校での履修科目指定
2つ目のポイントが、高校での履修科目指定です。
志望する大学の学部などで、高校で履修している科目の条件が設定されているケースがあります。
例えば、一般入試であれば自発的に学ぶことで未履修科目があったとしても受験できます。
しかし、総合型選抜(旧AO入試)では、条件を満たしていないことで出願できないということが起きるわけです。
学力や定評平均の条件を満たせていても、履修科目指定を満たせていないなら一般入試を選ぶようにしてみましょう。
不利になるというような評価ではなく、しっかりと学び培ってきた知識と技術を入試で見せることができれば十分に合格の可能性があります。
総合型選抜(旧AO入試)を検討しているなら志望校の履修科目指定は確認しておくようにしましょう。
オープンキャンパスへの参加
3つ目のポイントが、オープンキャンパスへの参加が出願条件に指定されている可能性があることです。
評定平均や履修科目を満たしていても、オープンキャンパスに参加した人だけが対象なら出願できないことがあります。
コロナウイルス感染症の拡大により、オープンキャンパスを延期または中止する大学もあったことから、「出願条件に含まれないのでは?」と考える人もいるでしょう。
しかし、2021年4月現在では
- オンラインによる開催
- 現地による定員を定めたうえでの実施
- 感染症予防・対策を講じて広報しての開催
などの、工夫を凝らしたオープンキャンパスが行われるようになりました。
なので、総合型選抜(旧AO入試)の出願条件に、オンラインによるオープンキャンパスへの参加が含まれている可能性があるわけです。
意外に見落としやすい部分ですので、オープンキャンパスの参加が出願条件になっているなら検討してみると良いでしょう。
次は、総合型選抜(旧AO入試)の出願時期を知り、今からでも間に合うのか確認しておきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)の出願時期目安
総合型選抜(旧AO入試)の出願時期は、2021年4月現在で文部科学省によって8月以降と決められています。
この基準は、専門学校・私立大学・国立大学のいずれでも同じです。
2018年以前までは9月以降とされていましたが、現行では8月となっていますので注意してください。
ただし、文部科学省が提示しているのはあくまでも目安です。
そのため、8月ではなく9月から出願の受付を開始する大学もあります。
こうした背景から、総合型選抜(旧AO入試)の出願時期目安は、8月から9月として考えておきましょう。
そのほか、総合型選抜の出願時期と合わせて知っておきたいのが以下のような2つの項目です。
- 出願時期より前のエントリーに注意
- 合格発表の目安は11月頃
それぞれみていきましょう。
出願時期より前のエントリーに注意
総合型選抜(旧AO入試)の出願時期は8月から9月ということはお伝えしました。
ここで気をつけたいのが、出願の前にある大切な手続きのエントリーです。
エントリーを簡単にいうと、事前に登録や面談、説明会に参加することです。
通常、総合型選抜では大体6月あたりから募集要項の配布を開始します。
詳しい配布時期は大学によって異なりますが、アドミッション・ポリシーを早い段階で確認することで、志望する大学を絞り込む目安にもできるわけです。
そして、公開される募集要項にはエントリーが出願条件に含まれているケースがあります。
出願時期目安までの期間に、配布を受けた願書をみて気が付いたということにならないよう「エントリーが必要か」という点をチェックしておきましょう。
合格発表の目安は11月頃
ちなみに、総合型選抜(旧AO入試)の合格発表時期は11月以降です。
ただし、文部科学省の情報からみると11月以降という基準が、2021年4月の現行では設定なしとなっています。
そのため、専門学校や私立大学、国立大学など志望する大学によって違いがあるわけです。
基本的な時期目安として覚えておき、本格的にいつ合格発表となるのかはそれぞれの大学ホームページやお知らせを確認してみてください。
次は、総合型選抜(旧AO入試)の気になる合格率や合格基準はどのような水準になっているのかをチェックしておきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)の合格率・基準
総合型選抜(旧AO入試)の合格率・合格基準は、誰もが気になる部分ではないでしょうか。
文部科学省(令和3年3月31日調べ)より抜粋したデータに基づいて国立・公立・私立大学の合格率を計算すると、以下のような表になります。
全体でみると、10人に1人が合格する計算ですが、国立と公立はかなり厳しいことがわかりますね。
国立・公立・私立大学の総合型選抜(旧AO入試)合格率 | ||||
実施年度 | 国立 | 公立 | 私立 | 合計(全体) |
平成30年度 | 3.7% | 2.8% | 11.4% | 9.4% |
平成31年度 | 4.1% | 2.8% | 11.6% | 9.9% |
令和2年度 | 4.2% | 3.3% | 12.1% | 10.4% |
参照:文部科学省|令和2年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
次は、短期大学の総合型選抜(旧AO入試)でも、同様のデータを使って計算した合格率・合格基準をみてみましょう。
全体でみると、4人に1人が合格することになりますが、公立はやや厳しめの数値が出ています。
短期大学の総合型選抜(旧AO入試)合格率 | |||
実施年度 | 公立 | 私立 | 合計(全体) |
平成30年度 | 5.1% | 26.5% | 25.4% |
平成31年度 | 5.2% | 28.9% | 27.6% |
令和2年度 | 5.9% | 30.4% | 29.1% |
参照:文部科学省|令和2年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要
あくまで総合型選抜(旧AO入試)だけをみた合格率ですので、合格基準としてみると厳しくみえるかもしれません。
ですが、受験対策をすることで合格率を高めることは可能です。
気がついたときからでも良いので、受かる人と落ちる人の特徴をみて「あなた自身」を見直してみましょう!
総合型選抜(旧AO入試)に受かる人・落ちる人の特徴
総合型選抜(旧AO入試)は、出願条件さえ満たすことで誰でもチャレンジできます。
そのため、多くの受験者のなかから合格するためにも特徴をしっかりと把握し、あなたのアピールを考える必要があるわけです。
- 受かる人のよくある特徴
- 落ちる人のよくある特徴
どちらもチェックして、あなたのアピールポイントを増やして合格率アップを狙ってみましょう。
注意点として、こちらでお伝えする特徴は必ずしも受かる・落ちると断定するものではありません。
あくまでも目安や参考にしてみてください。
受かる人のよくある特徴
総合型選抜(旧AO入試)に受かる人には、以下のような特徴がよくみられます。
- 何事も恐れずチャレンジできる
- 周囲を巻き込んで行動できる
- 課題を見つけ自ら取り組める
- 計画性や創造力に長けている
- 発信力があり影響力を持っている
- 傾聴力に優れ課題発見へつなげられる
- 柔軟性があり物事への対応力が高い
総合型選抜では、テストや模試などの学力を判断する試験がないので、広い知見や素晴らしい技術を持っていたとしても点数としてアピールする機会がありません。
そのため、主体的に動いて失敗していても行動力があり、周りに働きかける力が高い人は大学からみても優秀な生徒像に当てはまりやすいでしょう。
総合型選抜(旧AO入試)は、あなたという人物を総合的に判断してもらえる機会です。
ですので、優れた技術を持っているなら、実行した実績を話しましょう。
計画性や発信力、人を巻き込み大きな物事を成し遂げたなら、その経緯や結果も1つの選考基準になり得ます。
今からでも、こうした特徴に当てはまるように意識を変えてチャレンジ精神を持って行動することが、他の受験生との差を広げるチャンスと考えてみてください。
落ちる人のよくある特徴
では、総合型選抜(旧AO入試)に落ちる人のよくある特徴をみてみましょう。
- 新しいことにチャレンジしていない
- 単独で行動して結果を求めている
- 与えられた課題のみをこなしている
- 計画性がなくいつもギリギリで課題の提出をしている
- 情報発信が少なく影響力があまりないと感じる
- 話を聴くことから何かの疑問・課題を出していない
- 1つのことに集中すると周りが見えなくなることがある
あくまでも特徴として列挙したものであり、当てはまったからと言って必ずしも落ちるとは限りません。
しかし、チャレンジして失敗することは悪いことではなく、そして課題や疑問を見つけることはあなたが育つチャンスとも捉えられます。
つまり、現状維持よりも上を目指す向上心が、さらにあなたの魅力・個性を引き出すきっかけとなるわけです。
少しでも落ちる人の特徴に当てはまったなら、今からでもたくさんのチャレンジをして、その経験や結果を発信していきましょう。
何か目標を決めて、複数人で挑戦してみるのも悪くありません。
大切なのは
- これから何をするのか
- 何を伝えてあなたをみてもらうのか
ということです。
次は、お話した新たなマインドと一緒に、行っておきたい3つの受験対策を紹介します。
総合型選抜(旧AO入試)に合格するためにも、しっかりと押さえておきましょう!
総合型選抜(旧AO入試)で押さえておきたい3つの受験対策
総合型選抜(旧AO入試)で、合格するために押さえておきたい受験対策は以下の3つです。
- 自信を持って向かうための面接対策
- 出題形式に合わせた小論文対策
- 何を書くべきか悩む志望理由書対策
それぞれ、参考にしてみてくださいね。
自信を持って向かうための面接対策
総合型選抜(旧AO入試)の面接では、事前に公開されているアドミッション・ポリシーに合う人物であるかを判断する大切な要素です。
「面接は苦手…」
「緊張してうまく話せない…」
という人もいるでしょう。
しかし、面接対策を繰り返していくことで、あなたの素晴らしさを大学に伝えられるようにすることが合格するためにも必要不可欠になってきます。
例えば、以下のような質問へ明確に答えられる「あなたらしい回答」を持っているでしょうか。
- アドミッション・ポリシーに当てはまっていると感じますか?
- 将来の夢や目標はありますか?
- 志望した理由は何ですか?
- 大学で意欲的に学びたいことは何がありますか?
- あなたの長所と短所は何がありますか?
- 高校での実績は何がありますか?
答えをはっきりと伝えることで、他の受験生よりもあなたの印象は強く残ります。
もし、上記の質問に対する答えを考えこんでしまったなら、以下のように項目を作って上から順番に回答できるようにするとよりスムーズです。
- 質問の答えを伝える
- 理由を伝える
- 具体例を伝える
では、志望した理由を例に回答を考えてみましょう。
あくまで回答例ですので、あなたが本当に経験した実体験を具体例として伝えられるように考えてみてください。
志望した理由は何ですか? | |
質問の答え | 高校で得た経験を活かし、〇〇で知見や見聞を広め、 視野に入れている〇〇という分野で 社会に貢献できればと思い志望しました。 |
理由 | 僕・私は高校で〇〇という経験を積み、 知識や技術を行動に移すことの大切さを 学んだからです。 |
具体例 | 経験談ですが、〇〇をしているときに〇〇では?という課題があるのではと考えました その課題を解決する策を講じ、〇〇を改善することで〇〇という結果を出すことができたのです。 現在は、〇〇のために〇〇という分野に力を注いでいます。 〇〇を実現するためにも、大学で今後も成長していきたいと思っています。 |
ここで大切なのは、具体例から結論である質問の答えにたどり着くようにすることです。
質問の答えと具体例に関連性がなく、違和感や不信感を抱かせてしまうようでは、せっかくの実体験も活きてきません。
総合型選抜(旧AO入試)では多くの受験生がいますので、あなたらしさをしっかりと伝えるようにしてみましょう。
出題形式に合わせた小論文対策
総合型選抜(旧AO入試)では学力試験の代わりに、小論文の提出を求められるケースも多いです。
そのため、あなたの考えを大学に伝えるために出題形式に合わせた対策が必要となるでしょう。
例えば、代表的な小論文の出題形式とポイントは以下のような5つがあります。
出題形式 | 内容 | ポイント |
テーマ | テーマに対して自分の意見を述べる | 出題者の意図や知りたいことを考察する テーマにある言葉を使って述べる 出題学部も考慮して論述する |
課題文 | 課題に示された文章に対して論述する | 出題者の意図を考察する 論点・主張・根拠・具体例を意識して課題文を読む 内容に言及する |
データ | 統計資料やグラフに基づいて論述する | 論点と着眼点を明確にする 与えられたデータを必ず使う データとの関連性を意識する |
複合 | 課題文と一緒にグラフやテーマなど複合的に論述する | 資料を全て1つの情報としてみる 結論や理由は明確にする |
教科 | 数学や理科論述などに合わせて記述する | 知識をそのまま伝えない 応用して論述する 公式や数値は確実に記載しておく |
小論文に答えはないという言葉を、耳にしたことがあるかもしれませんね。
ですが、小論文は総合型選抜(旧AO入試)で多方面で判断するための1つの題材であるため、答えがなければ採点することはできません。
そのため、まずは題材や出題形式から「何を意図して、どのような答えを求められているか」を明確にしましょう。
こうした判断軸ができてから、高い文章力を意識して綺麗な構造で小論文を書いていくのです。
小論文の書き方で正しく構成するなら5つの要素を意識
小論文に限らず、文章の書き方にはたくさんの方法があります。
例えば、PREP法・DESC法・SDS法などです。
他にも、ホールパート法やエッセイに近い書き方などで構成に困ることがあるでしょう。
そこで、あなたにおすすめしたい構成の作り方が、以下5つの要素を意識して書くことです。
- 結果・結論
- 理由
- 具体例
- 反駁(はんばく)
- 結果・結論(1と同じ)
上から順番に文章を構成していくことで、読みやすく伝わりやすい構成で論述できます。
読みやすくするために短文にしていますが、以下の例をみてみましょう。
- 私は〇〇には〇〇が適切と感じた。
- なぜなら、〇〇には〇〇が不可欠だからだ。
- 例えば、〇〇において〇〇がなければ意味がないだろう。
- 〇〇という意見もあるが、〇〇がなければ成立しない。
- したがって、〇〇には〇〇が適切である。
読みやすさを少しでも感じてもらえたら、あなたもこれから実践してみてください。
このように、小論文対策として正しい構成で論述できる書き方を普段から意識してみると良いでしょう。
何を書くべきか悩む志望理由書対策
総合型選抜(旧AO入試)で悩みやすいのが、志望理由書です。
志望理由書とは、出願のときに提出する書類の1つで、面談や面接のベースとして使われます。
いざ書いてみようと挑戦しても、何を書いたら良いのか悩んでしまって進まないという事態に陥ることがありますよね。
そこで志望理由書対策として試してみたいのが、以下の3つの要素を考えてみることです。
- 大学での目的
- 目的の根拠
- 志望する大学にこだわる理由
大学で学ぶ意欲や、将来の展望をアピールをアピールできる機会が志望理由書となります。
アドミッション・ポリシーをどれだけ理解し、あなたが大学に合う人であることを伝える根拠とこだわる理由を書くことも大切です。
- 何を学びたいか明確にする
- 大学に入って卒業までに何を達成したいか明記する
- 卒業後のビジョンは何があるのか伝える
- アドミッション・ポリシーとの合致点を論述する
こうしたポイントを押さえることで、総合型選抜(旧AO入試)の志望理由書はあなたを後押しする書類として役立つはずです。
次は、総合型選抜(旧AO入試)に関する疑問を解消していきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)の気になる疑問を解消しよう
総合型選抜(旧AO入試)を検討したとき、どうしても疑問や不安が出てくるはずです。
よくある疑問のなかから、以下の3つの疑問に回答していきます。
- 関関同立の総合型選抜(旧AO入試)は難しい?
- 総合型選抜(旧AO入試に内申点は関係ある?
- 総合型選抜(旧AO入試)で落ちたらどうしたら良い?
それぞれ確認しておきましょう。
関関同立の総合型選抜(旧AO入試)は難しい?
関関同立の総合型選抜(旧AO入試)は、他と比べて難しいということはありません。
正確にいうと、倍率の低い学部や学科はあります。
関関同立だから難しそうなイメージがあり、避けている人がいるとしたらもったいないです。
もし、何か目的が明確にあって志望するなら、しっかりと受験対策をして総合型選抜(旧AO入試)でも狙っていきましょう。
総合型選抜(旧AO入試)に内申点は関係ある?
結論からいうと、総合型選抜(旧AO入試)に、内申点が関係することはあります。
なぜなら、記事内でお話した文部科学省が定めた教育改革では総合的に判断するという目的に基づいて、総合型選抜が行われることになるためです。
学校での取り組みや、どのような実績を残してきたかなどは内申点(内申表)に反映されます。
大学によって基準が異なりますが、内申点も評価されるとして動いた方が良いでしょう。
総合型選抜(旧AO入試)で落ちたらどうしたら良い?
総合型選抜(旧AO入試)は、一般入試との併願が可能です。
そのため、どうしても通いたい志望大学には落ちる前に併願して対策しましょう。
しかし、公募推薦は大学によっては併願できないケースがあります。
そして、総合型選抜は専願による出願となるため、複数の大学で受験することはできません。(※)
こうした背景や条件から考えると、一般入試で同じ大学を目指すか、他の大学を狙うことになるでしょう。
もし、総合型選抜(旧AO入試)に不安を感じるなら、専門としている塾で対策するのがおすすめです。
※専願とは合格したら必ず入学するという条件で出願する方法です。複数の大学に出願する併願とは違いますので注意しましょう。
最後に、総合型選抜(旧AO入試)に失敗したくないと感じる人のために、専門的に受験対策ができる塾を3つ紹介します。
総合型選抜(旧AO入試)対策におすすめの塾3選
総合型選抜(旧AO入試)対策におすすめの塾は、以下の3つです。
- 総合型選抜専門塾AOI (AO入試・推薦入試専門)
- 武田塾
- Loohcs志塾(旧AO義塾)
それぞれ参考にしてみてください。
1位:総合型選抜専門塾AOI (AO入試・推薦入試専門)
引用:総合型選抜専門塾AOI
総合型選抜専門塾AOI (AO入試・推薦入試専門) は、自立・自走・合格を目指すAOI独自のカリキュラムで、合格までとその先をお手伝いしてもらえる塾です。
- クラス分けなし
- 無理な併願なし
- 能力値で見放さない
- 志望校を制限しない
と4つの理由から、多くの受験生を合格に導いた実績があります。
その合格率は2021年度の入試全体で93.3%となっており、難関として知られる関関同立の累計合格者は400名を超えているほどです。
総合型選抜(旧AO入試)に精通し、うちの塾で受からないなら他の塾でも無理という力強い自信と教える技術によって志望大学への後押しをしてもらえます。
YouTubeのチャンネル「総合型選抜専門塾AOI (AO入試・推薦入試専門)」を運営しており、役立つ情報が無料で公開されているのでチェックしてみましょう。
ちなみに、気になるコースと料金ですが公式サイトで公開されていません。
なぜなら、価格を最適化するために無料カウンセリングで完全オーダーメイドのプランを提供してもらえるためです。
営業トークも一切ありませんので、まずは無料のお問い合わせからお話を聞いてみましょう。
[プロカウンセラーが行う無料合格カウンセリングはこちら]目的 | 難関私大合格 総合型選抜(旧AO選抜)合格 |
対象の学年 | 高校1年生~3年生、浪人生 |
力を入れている学年 | 高校2年生~3年生、浪人生 |
授業形式 | 通塾・オンライン |
合格実績 | 早慶上智・MAECH|89.2% 関関同立 累積合格者400名以上 |
自習室 | あり |
コースと費用 | 無料カウンセリングで適切なプランと料金を提示してもらえますので、まずはお問い合わせください。 |
塾独自のポイント | ・全生徒がフラットに学べる ・志望校指定なしで無理な併願はしない ・生徒の能力で見放さない |
公式サイト | https://aoaoi.jp/ |
2位:武田塾
武田塾は、自主学習を重要視して「独学」の方法を徹底的に教えてもらえる一風変わった塾です。
- 授業をしない
- 完璧と判断できるまで先に進まない
- 参考書で復習が楽になる
- 自学自習を徹底管理する
という4つの強みを持ち、自ら学習して力をつける習慣を身につけるサポートをしてもらえます。
近くに武田塾校舎がなくても、オンライン授業で完結できる「サイバー校」を用意しているので遠方でも安心です。
偏差値をあげるために「わかる・やってみる・できる」という3ステップを駆使した授業は今までとは違った感覚で学ぶ楽しさを教えてもらえます。
無料受験相談も行っているため、気になった人は気軽に確認してみましょう。
目的 | 効率的な学習、志望校合格 |
対象の学年 | 高校生 浪人 |
力を入れている学年 | 高校 |
授業形式 | 通塾、オンライン |
合格実績 | 関大・関学・立命館・近大・龍谷など |
自習室 | あり |
コースと費用 | 【個別管理特訓コース】 1科目:41,800円 2科目:49,800円 【独学支援特訓コース】 4科目まで:44,800円 科目制限なし:54,800円 【自宅受講コース】 要問合せ ※その他コースあり |
塾独自のポイント | 授業をせず自習メインで進める |
公式サイト | https://www.takeda.tv/ |
3位:Loohcs志塾(旧AO義塾)
Loohcs志塾(旧AO義塾)は、難関大AO・推薦入試に対応した受験プランで志望大学への後押しをしてもらえる塾です。
- 才能を最大限に引き出し志望校へ導く
- 総合型選抜(旧AO入試)合格者の講師陣がコミット
- 創業10年の合格実績がある
という強みを持った塾で、東京大学合格者を5年間で50名排出しています。
志を持つ高校生の合格をゴールからスタートへという、塾長の想いが反映された授業は、専門性の高いカリキュラムが揃っています。
少数精鋭型のディスカッションから、合格データベースなどの自由閲覧などの自信を持って挑めるように凝らされた工夫で満足できる勉強法を見つけられるでしょう。
無料体験相談を受け付けているので、気になることを聞いてみるところからスタートしても良いかもしれません。
目的 | AO入試合格、専門性の高い分野の志望校合格 |
対象の学年 | 高校生 浪人 |
力を入れている学年 | 高校 |
授業形式 | 通塾、オンライン |
合格実績 | 東京大学、慶應大学、難関校進学など |
自習室 | あり |
コースと費用 | 【コマ単位での受講コース】 入塾料 ¥33,000(税込) 在籍基本料 ¥11,000(税込) 授業1コマ ¥16,500(税込) 【月極パック】 入塾料 ¥33,000(税込) 在籍基本料 ¥0 授業は下記のコースから選択 月4コマコース : ¥54,780(税込) 月6コマコース : ¥76,780(税込) 月8コマコース : ¥87,780(税込) 月10コマコース : ¥98,780(税込) ※その他コースあり |
塾独自のポイント | 総合型選抜(旧AO入試)合格者の講師陣からレッスンを受けられる |
公式サイト | https://aogijuku.com/ |
まとめ
総合型選抜(旧AO入試)は、推薦入試とは明確な違いがあります。
あなたを成績や評定平均だけで判断しないで「総合的に評価」してもらえる方式ですので、志望校の出願条件をしっかりと確認しておきましょう。
- 決められた評定平均や成績の状況
- 高校の履修科目の条件
- オープンキャンパスへの参加有無
こうした3つのポイントが、見落としやすい大学の出願条件です。
そして、総合型選抜(旧AO入試)の受験対策には、
- 面接
- 小論文
- 志望理由書
の3つを忘れず含めるようにしましょう。
あなたの新しいキャンパスライフのために、この記事を参考にチャレンジを始めてみてください。