2025年度に入試は変わる?制度の変更点・新課程の概要や対策を徹底解説!
更新日: (公開日: ) COLUMN
- 「2025年の入試変更って、どう対策すればいいの?」
- 「新課程って何が変わるの?」
このような不安や疑問を抱えている受験生や保護者の方も多いのではないでしょうか。2025年から始まる新課程入試では、出題教科や科目、さらには国公立大学と私立大学での対応にも違いが出てきます。
そこでこの記事では、新課程入試の背景から具体的な変更点、そして効果的な対策まで、わかりやすく解説します。
———————————
□具体的に何から始めたらいいかわからない
□合格までの計画を立ててほしい
□1人で勉強を進められない
□勉強しているが成績が伸びない
上記に1つでも当てはまる受験生は今すぐ無料受験相談にお問い合わせください。
2025年よりスタートする入試の新課程
【動画でもご覧いただけます!】
まず、2025年から始まる新課程入試について、以下3つに分けて解説します。
- そもそも「新課程」とは
- 新課程入試における背景
- 大学入試の新課程はいつから?
そもそも「新課程」とは
新課程とは、2022年度入学の高校1年生から実施されている新しい学習指導要領に基づく教育課程(カリキュラム)のことを指します。2025年1月から、新課程の内容を基準とした新課程入試の実施となります。
主な目的は、社会の急速な変化に対応し、主体的に問題解決できる人材育成を目指すことです。従来の知識偏重型の教育から脱却し、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」の3つの柱を重視する方向へと舵を切りました。
新課程入試における背景
新課程入試の背景には、急速に変化する現代社会への対応があります。グローバル化やデジタル化が進む中、従来の知識偏重型の教育では十分に対応できないという認識が広がってきました。
そこで重視されたのが「生きる力」の育成です。予測困難な社会において、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力・人間性」という3つの力をバランスよく身につけるために変更があったのです。
また、この背景には18歳成年や選挙権年齢の引き下げなど、若者の社会参画が早まっていることも影響していると考えられます。
このことから、新課程入試が単なる試験制度の変更ではなく、社会の要請に応える人材育成の一環として位置づけられているともいえるでしょう。
大学入試の新課程はいつから?
新課程に基づく大学入試は、先に触れたように2025年1月から実施される大学入学共通テストから本格的にスタートします。つまり、2022年度に高校1年生となった学生が受験する最初の入試です。
高等学校では、2022年度の高1生から年次進行で実施されており、2024年度には全学年が新課程で学ぶことになります。この移行期間を経て、2025年1月18日、19日に実施される大学入学共通テストから、新課程に対応した入試がはじまるのです。
ただし、旧課程で学んだ既卒生に対しては経過措置が設けられ、一部の科目で旧課程の内容での受験が可能となっています。
2025年の入試における変更・改革の内容
2025年の大学入試では、新学習指導要領に基づいて以下の部分で変更が行われます。
カテゴリ |
項目 |
変更内容 |
---|---|---|
教科・科目 | 情報 | ・「情報I」新設、全生徒必修 ・プログラミング、ネットワーク、データ活用の基礎を学ぶ |
地理歴史 | ・「歴史総合」新設、必修化 ・「地理総合」必修化 ・世界史・日本史両方の近現代史を学ぶ |
|
公民 | ・「現代社会」廃止 ・「公共」新設、必修化 ・18歳からの社会参画意識を高める |
|
数学 | ・「数学C」復活 ・「数学B」「数学III」から一部単元を移行 |
|
英語 | ・4技能を5領域に拡大 ・「英語コミュニケーション」「論理・表現」に再編 ・アウトプット重視 |
|
探究学習 | ・「総合的な探究の時間」に発展 ・「理数探究基礎」「理数探究」など選択科目追加 |
|
大学入学共通テスト | 教科・科目 | ・6教科30科目から7教科21科目に再編 ・「情報I」新たに追加 |
試験時間 | ・国語:80分→90分 ・数学①:60分→70分 |
|
英語 | ・語彙数増加(1800語→2500語程度) ・文章量増加 |
|
国公立大学入試 | 必須科目 | ・多くの大学で「情報I」を受験必須科目に |
二次試験 | ・一部大学で「情報I」を追加 | |
選択制限 | ・難関大学で「地理総合/歴史総合/公共」を選択科目として不可の場合あり ・理系学部で「◯◯基礎」科目選択不可の可能性 |
|
私立大学入試 | 共通テスト利用入試 | ・「情報I」を選択可能とする大学・学部あり |
一般選抜 | ・「情報I」を課さない大学・学部が多い傾向 | |
既卒生対応 | 経過措置 | ・2025年度入試で一部教科・科目に経過措置あり ・地理歴史、公民、情報で旧課程内容での受験可能 ・国語、英語、理科は経過措置なし |
ここでは、中でも注目しておきたい以下に挙げた3つの変更点の詳細を紹介します。
- 出題教科・科目の変更
- 地理歴史・公民における変更
- 既卒生を対象とした経過措置
出題教科・科目の変更
2025年1月に実施される共通テストでは、新教科「情報」を加えた7教科21科目へとスリム化・再編されます。従来の6教科30科目から大きく変更されたのです。
新たに追加された「情報I」は、デジタル社会に対応するための重要な科目として位置づけられています。また、数学では「数学C」が出題範囲に加わり、試験時間も10分延長されます。
地理歴史・公民における変更
共通テストの「地理歴史」「公民」は新学習指導要領の大幅改定に伴い、出題科目が大きく変更されます。新たな科目構成では、「地理総合」「歴史総合」「公共」といった新設科目が加わり、より幅広い知識と思考力が求められるのです。
6科目から最大2科目を選ぶ形式となりますが、科目の組み合わせには制限があります。例えば、「地理総合/歴史総合/公共」を含む場合、異なる分野から1科目を選ぶなどです。
また、「歴史総合」のような融合科目の登場により、より広い視野で社会を捉える力が試されることになります。
既卒生を対象とした経過措置
現行の教育課程を履修した志願者(2023年度の高校3年生以上)に対しては、現行の共通テスト出題教科・科目が経過措置科目として出題されます。これは、新旧課程の学習内容の違いによる不利益を防ぐための配慮です。
特に注目すべきは、新設された「情報I」に関する対応です。旧課程の学生向けに「旧情報」という別科目が設置され、「社会と情報」「情報の科学」の内容に基づいた問題が出題されます。
また、大学の個別試験でも、数学や地歴について既卒生向けの選択問題が用意されるなど、公平性を保つための措置が取られます。不明点があれば、先生や進路指導の方に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
———————————
□具体的に何から始めたらいいかわからない
□合格までの計画を立ててほしい
□1人で勉強を進められない
□勉強しているが成績が伸びない
上記に1つでも当てはまる受験生は今すぐ無料受験相談にお問い合わせください。
大学の種類別:2025年の入試における変更点
2025年からの新課程入試では、大学の種類によって変更点が異なります。
- 国公立大学入試
- 私立大学入試
それぞれの変更点を詳しく見ていくことで、受験生の皆さんは自分に合った対策を立てましょう!
国公立大学入試
項目 | 詳細 |
---|---|
必須科目 | ・多くの大学で「情報I」を受験必須科目に |
二次試験 | ・一部大学で「情報I」を追加 |
選択制限 | ・難関大学で「地理総合/歴史総合/公共」を選択科目として不可の場合あり ・理系学部で「◯◯基礎」科目選択不可の可能性 |
国公立大学入試では、従来通り第一次試験として大学入学共通テスト、第二次試験として各大学の個別試験を実施します。
特に注目すべきは、国立大学における「情報」科目の扱いです。多くの国立大学では、現行の5教科7科目入試から、新教科「情報」を加えた6教科8科目入試へと移行する方針を発表しています。
つまり、受験科目が1つ増えることになるわけです。
一方、公立大学では「情報」を選択科目としたり、入試科目として利用しない大学も多く見られます。各大学の方針が異なるため、志望校の最新情報を確認しましょう。
私立大学入試
項目 |
詳細 |
---|---|
共通テスト利用入試 | ・「情報I」を選択可能とする大学・学部あり |
一般選抜 | ・「情報I」を課さない大学・学部が多い傾向 |
私立大学の2025年度入試については、現時点で詳細を発表している大学がほとんどない状況です。新教科・新科目がどのように私立大学の入試に組み込まれるかは、各大学の判断に委ねられているからです。
しかし、現行でも多くの私立大学が実施している大学入学共通テスト利用型入試に注目が集まっています。「情報」科目を重視する学部や課さない場合、新設された科目を活用した特色ある入試を行う大学などが現れるでしょう。
関関同立について詳しく知る:2025年に関関同立の入試はどう変わる?変更点を徹底解説!
MARCHについて詳しく知る:2025年にMARCHの入試はどう変わる?変更点を徹底解説!
2025年新課程入試の対策
2025年からスタートする新課程入試に向けて、もっとも大切なのは、高校での学習をしっかりと自分のものにしていくことです。
- 高校教科書レベルの基礎知識習得を重視
- アウトプット学習で思考力・表現力を強化
- 早期からの対策開始(高1または中学生から)
- 最新の入試情報の継続的な収集
特に大学入学共通テストは、大学教育を受けるための必要な学力を測定する試験であり、高校における基礎的な学習の達成度を測るものとして定義されています。
そのため、共通テスト対策としては、高校の授業で基礎学力をしっかりと身に付けることを重視すべきです。日々の授業に真剣に取り組み、理解を深めていくことが、結果的にもっとも効果的な対策となります。
また、新しく追加された「情報」などの科目にも注目し、バランスの取れた学習を心がけましょう。
まとめ
2025年からの大学入試は、新課程への移行に伴い出題教科・科目の変更や、地理歴史・公民における新科目の導入など、受験生にとって重要な変更点が多数あります。
国公立大学と私立大学では、それぞれ異なるアプローチで新課程に対応するため、志望校の入試方式をしっかり確認することが不可欠です。
この変更に備えるためには、早めの情報収集と計画的な学習が鍵となります。新しい科目や出題形式に慣れるため、模擬試験や過去問題を積極的に活用しましょう。
———————————
□具体的に何から始めたらいいかわからない
□合格までの計画を立ててほしい
□1人で勉強を進められない
□勉強しているが成績が伸びない
上記に1つでも当てはまる受験生は今すぐ無料受験相談にお問い合わせください。