【厳選5選】志望校別に選ぶ!おすすめ古文単語帳
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はじめに
この記事では塾講師が世の古文単語帳を見た上で厳選した単語帳5選を紹介します。
今では様々な出版社からたくさんの古文単語帳が出版され、似たよう単語帳も多く「どれを使えばいいか」や「どの単語帳が自分のレベルにあっているのか」がわからない受験生もいると思います。
本記事では、そんな受験生のために厳選した古文単語帳5つを紹介し、単語帳ごとのレベルや特徴についても解説していきます。
大学受験における古文単語
大学受験の古文において、一番重要と言っても過言ではない古文単語。
古文単語を覚えているかどうかで、古文単語の意味問題や長文問題などの正答率が変わってきます。
ここでは、古文単語の重要性やいつから勉強を始めるべきかなどを紹介していきます。
古文単語の重要性
古文単語は「解釈問題」「長文問題」「意味問題」など様々な問題において、解答する際にとても重要になる知識になります。
一見、古文を読むときに、必要になるだけだと考える人もいますが、単語の意味を問う問題なども多く出題されるため、古文単語の意味はしっかりと覚えておく必要があります。
また、古文単語を知っていないと古文自体読解するのが難しいため、必ず古文単語はマスターして下さい。
いつから勉強し始めるべき?
古文単語の勉強は、古典文法とセットで勉強し始めてください。
目標として、夏休みに入るまでには古文単語がある程度頭に入っている状態を目指して下さい。
しかし、優先度としては英語のほうが重要なため、8月末までに完成していれば問題ありません。
8月末までに覚えておくことで、9月以降に古文読解などの実践的な演習や古文常識などの細かい部分に時間を割くことができるため、インプット知識である古典文法や古文単語は、夏を目処に完成を目指しましょう。
おすすめ古文単語帳5選
本記事で紹介する古文単語帳は
の5つです。
以下では上記の単語帳のレベル、特徴、使い方についてそれぞれ解説していきます。
単語帳 | 高校基礎 | センター | 私大標準 | 私大難関 | 私大最難関 | ||||||
マドンナ | |||||||||||
古文単語315 | |||||||||||
フォーミュラ | |||||||||||
グループ古文単語600 | |||||||||||
ゴロゴ |
マドンナ古文単語230
- 収録語数・・・230語
- 使用時期・・・入試初期〜入試中期
- 対応レベル・・・高校基礎〜私大標準
- おすすめ度・・・★★★★★
マドンナ古文単語230の特徴は、古文の基本的な単語から掲載されていたり、見出し単語に解説や語源なども記載されているため、単純暗記ではなく、理解して覚えることができ、古文単語を学ぶ1冊目にとてもおすすめな単語帳になります。
イラストも豊かで、色もカラフルに使用されており、いい意味で単語帳ぽくなく、古文が苦手な人でも使いやすい参考書です。
さらに、単語カードも付属しているため、単語帳で語源や解説を理解し、アウトプットに単語カードを使用して勉強することもできます。また、単語帳を開くことなく勉強できるため、隙間時間を有効的に活用できます。
また、収録語数は230単語となっていますが、派生語・関連語を含めると300単語をこえています。
ただし基本的な古文単語が多く、この1冊だけで入試レベルに対応しようとすると無理なことはないですが、少し不安が残ります。
したがって、この単語帳で基本的な古文単語を学び、その後、応用レベルの古文単語帳を1冊追加し、学習することをおすすめします。
理想としては、6月までにマドンナ古文単語を完成させ、残りの7月、8月で、もう1冊レベルの高い古文単語帳を学習することをオススメします。
メリット
- 基本的な単語から暗記できる
- 解説や語源などのおかげで理解して暗記できる
- イラスト豊か、綺麗なレイアウトで使いやすい
- 古文苦手な人、初学者におすすめ
デメリット
- 少し単語量が少ない
「マドンナ古文単語230」の使い方!
購入ページ:マドンナ古文単語230 パワーアップ版
読んでみて覚える重要古文単語315
- 収録語数・・・315語
- 使用時期・・・入試初期〜入試本番
- 対応レベル・・・高校基礎〜私大難関
- おすすめ度・・・★★★★☆
読んで見て覚える重要古文単語315の特徴は、見出し単語の語源やイラストによる解説で分かりやすく古文単語を覚えることができる単語帳になります。
さらに、和歌の修辞法についての解説や慣用句なども収録されており、この1冊で単語だけでなく、古文の知識も学ぶことができます。
また、入試に必須な古文単語315語に加えて、関連語もしっかり収録されているため、計518語が収録されており、収録語彙数も申し分ないです。
この単語帳を使用する際は、自分の志望校のレベルによって覚える単語を調整しましょう。
また、私大難関を目指す人はぜひ関連語や慣用句なども含めて覚えるようにしてください。
メリット
- 和歌の修辞法や慣用句についてもまとめられている
- 名前の通りイラスト豊かで”みて”覚えることができる
- 見やすいレイアウト
デメリット
- 慣用句など解説が薄いものもある
購入ページ:「読んで見て覚える重要古文単語315」
古文単語FORMULA600
- 収録語数・・・600
- 使用時期・・・入試初期〜入試本番
- 対応レベル・・・センター〜私大最難関
- おすすめ度・・・★★★★☆
古文単語FORMULA600の特徴は、過去の入試問題から厳選した頻出の古文単語600が収録されており、見開き左ページに見出し単語、現代語訳、イラストが掲載されていて右ページには例文が掲載されています。
古文単語帳としては、シンプルなレイアウトなため、少し覚えにくい点もありますが、音声CDが付属しているため、音声による学習も可能となっています。
また、ただの音声ではなく、音声CDにも特徴があり、音声の読み手の人がその古文単語の意味に合わせて読み方を変えてくれるため、特徴的なイメージを残しながら、覚えることができます。
例えば、「ひなぶ」という「田舎めく、田舎っぽい」と言う意味の古文単語を田舎の人っぽい発音で読んでくれます。
他にも、ポジティブな意味の単語は明るく読み、ネガティブな意味の単語は暗い雰囲気で感情を込めて読んでくれます。
そのため、音声によるイメージを上手く活用しながら、古文単語を覚えることをオススメします。
また、この単語帳は難単語ばかりが収録されているわけではなく、基本的な単語も掲載されているので古文単語を学ぶ単語帳としての1冊目として使用しても問題はありません。
しかし、いきなり600語は多すぎると思う人や初学者の人などは「マドンナ古文単語230」から使用し始め、基礎的な単語を学んだ後に「古文単語FORMULA600」を追加すると良いでしょう。
メリット
- 古文単語帳の中でもトップレベルの単語量
- シンプルなレイアウト
- 単純暗記を補う音声CD
デメリット
- レイアウトがシンプルな分単純暗記になりやすい
「古文単語FORMULA600」の使い方!
購入ページ:「古文単語FORMULA600」
GROUP(グループ)30で覚える古文単語600
- 収録語数・・・600
- 使用時期・・・受験初期〜入試本番
- 対応レベル・・・高校基礎〜私大最難関
- おすすめ度・・・★★★★★
この単語帳の特徴は、圧倒的収録語彙数と分かりやすい解説になります。600語が全30グループに細かく分類され、語源解説や語呂など、読者が暗記しやすいように様々な工夫がされています。
また、収録語数は600単語で関連語・派生語まで含めると900単語と単語帳の中でもトップレベルの単語量です。
そのため、「古文単語FORMULA600」の圧倒的収録語彙数と「マドンナ古文単語230」のような分かりやすさを兼ね揃えたハイブリッド型古文単語帳になります。
しかし、この単語帳の使用に関して、収録語彙数が多いため、覚えにくいといった意見もあります。ですが、単語の重要度によってマークがついているため、重要度の高い単語から暗記していけば単語が多すぎて覚えられないという問題を解決できます。
メリット
- グループ分けや語呂など読者が暗記しやすい工夫
- 豊富な単語量
- 志望校によって覚える単語を見分けることができる
デメリット
- 例文が少ない
「グループ30で覚える古文単語600」の使い方!
購入ページ:「グループ30で覚える古文単語600」
古文単語ゴロゴ
- 収録語数・・・565
- 使用時期・・・受験初期〜入試本番
- 対応レベル・・・センター〜私大最難関
- おすすめ度・・・★★★★☆
この単語帳の特徴はやはり語呂で古文単語を覚える点になります。
全部で565単語が掲載されており、全て語呂で覚えやすく、中には面白いギャグっぽいものも多くあるので、楽しみながら覚えることができます。
また、語呂以外にも、565単語の中でも特に重要な最頻出168語には、例文や文法の解説が記載されており、基礎的な知識にも焦点を当てている単語帳になります。
さらに、後半部分には古典文法、古典常識の解説もついているため、本書を読んでいて文法で気になったところなども確認することができます。
古典を勉強していく中で気になったことはこの単語帳にどんどん書き込んでいき、文法や古典常識などの知識もこの1冊に一元化していきましょう。
この単語帳は単語量が多いだけでなく、基礎的な知識の確認もしてくれているため、古典単語を学ぶ1冊目の参考書としてオススメです。
しかし、欠点もあります。
それは、この単語帳はほとんどが単語1つに対して意味が1つです。古文は単語一つに対して多くの意味を持つ単語も多く、その意味の識別も入試でのポイントになってきます。
したがって、この単語帳を使用する場合は古文を勉強していく中で、知っている単語でも違う意味で出てきた際は、その意味をこの単語帳に書き足してデメリットを補いましょう。
メリット
- 語呂で覚えるので頭に残りやすい
- 単語帳には珍しい古典文法や古典常識の解説も収録されている
- 豊富な単語量
デメリット
- 一語一義な点
この単語帳はほとんどが単語一つに対して意味が一つです。古文は単語一つに対して多くの意味を持つ単語も多く、その意味の識別も入試でのポイントになってきます。したがって、この単語帳を使用する場合は古文を勉強していく中で、知っている単語でも違う意味で出てきた時などはその意味をこの単語帳に書き足していきデメリットを補いましょう。
「古文単語ゴロゴ」の使い方!
購入ページ:「古文単語ゴロゴ」
古文単語の勉強法
大学受験に必要な古文単語は300〜600語程度です。2000語程度必要な英単語に比べると古文単語を暗記するのはそこまで苦ではないでしょう。
大学受験成功の鍵は古文単語の勉強にはあまり時間をかけずに、空いた時間は他の教科の勉強に当てることです。したがって古文単語の勉強は効率よく行い、時間をかけないようにしましょう。
具体的な勉強法としては、毎日範囲を決めて進めていきましょう。
【範囲を決めて勉強する例】
- 月曜日1〜50
- 火曜日51〜100
- 水曜日1〜100
- 木曜日101〜150
- 金曜日150〜200
- 土曜日101〜200
- 日曜日1〜200
上記が一例です。進める日と復習の日を分けて読み進めていきましょう。
300単語レベルの単語帳であれば2週間で1周できますし、600単語レベルでも1ヶ月で1周することができます。
古文単語帳を進めていく上での注意点として、毎日の範囲の単語を完璧に覚えることができていないからといって次の日も同じ範囲を行うのはやめましょう。
単語帳は入試本番まで何周もするので1周目で暗記できなくて焦るのではなく、何周もするものだと割り切って進めていき、高速周回を心がけましょう。目標は古文単語帳をボロボロにすることです。
入試本番、ボロボロな古文単語帳があなたにきっと勇気を与えてくれます!
参考書で終わりじゃない!古文単語のゴールとは
古文単語の本当の実力とは、単語帳の古文単語を見て、即座に意味がでることではありません。本当の実力とは、古文を読んでいる際に、躓くことなく、まるで日本語の文を読んでいるかのように読み進めれるかが本当の目指すべきゴールになります。
古文単語は、意味が多かったり、文脈によっても意味が異なったりと英単語より面倒な単語になります。
そのため、この文脈ならどのような訳し方になるのか・どのような文章になるのかを瞬時に理解できるような状態を目指して下さい。
そのために、日頃から0.1秒で意味がでる状態を意識し、受験勉強に取り組んでください!
まとめ
ここまでおすすめの古文単語帳を紹介してきましたが、人によって好きな参考書や使いやすい参考書は変わってきます。
したがって、参考書を購入する際は実際に書店で手にとって中身を見て自分に合うかどうかを確認してから購入しましょう。
上記でも述べましたが大学受験に必要な古文単語は300〜600語程度です。難関私大であれば600単語は欲しいところです。
自分の志望校のレベルにあった単語帳を選びましょう。自分に合った参考書を選び、正しい勉強方法で勉強すれば独学でも志望校に合格することは十分可能です。
関連:【合格者は知っている!】失敗しない参考書の選び方・使い方
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