ヨコから見る世界史の効果的な使い方
更新日: (公開日: ) WORLD-HISTORY
ヨコから見る世界史の効果的な使い方
ヨコから見る世界史の概要と使用目的
世界史の学習において必要とされる基本事項はもちろん、論述を書くに当たって必須の、同時代の他の地域の状況を把握することが可能な参考書です。
各時代から次の時代へのつながりを本書で理解することは難しいですが、同時期には何が起きていたのか、どこに関連があるのかといった横のつながりをつかむには最適の参考書です。
同シリーズに「タテから見る世界史」という参考書があり、世界史の移りゆく流れをざっくりとつかむことができるといった本書と対照的な構成となっています。
本書は、世界史の学習を一通り進めて、時代の流れを分かってきた人が、なぜそのような事象が生じたのかといった理由を他の地域と関連付けてより深く理解するために使用していきましょう。
ヨコから見る世界史の具体的な内容
世界史の歴史事象についての概要や生じた原因が深く書かれている一冊となっていて、同時期、あるいは他の時代の異国から焦点を当てた際に浮かび上がってくる共通点や原因となる出来事を知ることが可能な点が特徴の参考書です。
特に古代から中世といった1500年以前の解説は具体的で、横のつながりがつかみやすいです。
そして、別冊の地図を本書と併用していくことで、イメージや視覚で理解することができ、より深い記憶になっていきます。
この参考書を使用して深く世界史の横のつながりを理解できれば、同時代の出来事を選ぶ正誤問題が出題されるセンター試験などでは、間違いに気づくことが容易となるでしょう。
ヨコから見る世界史の使い方
この参考書は世界史の流れをつかんでいくには不向きの参考書であるため、まずはナビゲーター世界史や詳説世界史B、あるいは本書と同シリーズの「タテから見る世界史」を使用して世界史の全体的な流れを把握しておきましょう。
そこから本書に取り組めばそれまで全く気づけなかった各歴史事象の横のつながりに気づくことができます。
また、学習してきた知識整理のために使ってもよいでしょう。他の地域と絡めて知識の理解を深めることができ、より強固な記憶へと変わるはずです。
ヨコから見る世界史の注意点
どういうわけか近代にいくにつれて解説量が減っていってしまいます。
近年の入試問題では現代以降の歴史事象についてよく問われますが、この参考書にはその重要とされる点が少し疎かにされてしまっています。
ですので、他の参考書を使用して近代以降の情報をきちんと補充していく必要がある点に注意しておきましょう。
また、難易度も比較的高くないのでレベルの高い大学を目指す人には多少物足りなく感じられるかもしれません。
あくまで理解を深め、知識をより確かなものにしていくための参考書といえるでしょう。