数学は暗記だ!の効果的な使い方

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数学は暗記だ!の効果的な使い方

 
数学は暗記だ!の効果的な使い方
 

【数学は暗記だ!の概要】

 
出版当初は、かなりの批判を浴びて、(ある意味)有名になった本、それがこの「数学は暗記だ!」である。
 
しかし、近年は支持する(or本書を認めざるを得ない)先生・教育者が非常に増えてきている。
それもそのはず、「数学は暗記だ」という本が出て20年以上経つが、この間に受験数学の参考書と問題集の難易度は明らかに下がり、20年前に比べ基本問題集と名のつくものはむしろ種類が増えている。
つまりは、「数学なんて暗記でどうにかなる」ということだ
 
一昔前の受験数学では、しばしば「見たことのない問題」や、後に「伝説の問題」と言われるような問題がたくさん出題された。(1990年代が特に顕著だろう。)
 
それに比べて今はどうであろうか…。
 
現在の入試問題は「自分の知っている解法パターンに持っていけるか?」ということに、重きを置かれている!
昔は「伝説の良問揃い」であった東大・京大でも、近年はいわゆる「パターン問題」という受験数学の枠組みに収まっている傾向が見られてしまっている。(非常に悲しいことだ…)
 
ゆえに近年の受験数学の問題は、解法パターンを知り尽くしている私たちのような数学教師・講師陣からすれば、見た瞬間に「あ、この問題はあの解法だな」と思い浮かんでしまうような問題ばかりなのだ。
 
では、受験生が数学を得点源(苦手からの脱却)にするにはどうすればいいか?
答えは明白だろう。
 
…そう。解法パターンの定着だ。
 
極論を言えば、私たちのように数学の解法パターンを知り尽くしてしまえば、どの大学でも優に合格点を取ることが出来るという事だ。
私たちからすれば、非常につまらない受験数学の時代になってしまったと捉えているが。
 
だが、しかし!
受験生にとっては「対策が極めて容易になった時代」なのだ。
 
先述したとおり、「あらゆる解法パターンの中から頻出なものを優先的に覚えればいい」のだから
 
ここまで言えば、「数学が暗記」というのはきわめて合理的かつ現実的なことがお分かり頂けただろう。
受験数学は、問題と解法を覚えているから解ける。
その経験がないと解けない。
つまりは経験的に数学の問題を解いているわけなのだ。
ごくまれに受験生のほとんどが未見で手が止まる問題も出題されるが、そういった問題は合否に影響しない。
その結果、今ではどの塾でも「数学は未見問題よりも、解ける問題(覚えている問題)から解いていけ」と言われる時代だ。
なんと単純なことか。
「経験的にその問題を知っていれば解ける。知らなければ解けない。」
たったそれだけなのである。
 
さて、横道にも逸れたが、この本は今私が述べてきたような内容をさらに強調して、なおかつ勉強法まで詳しく紹介してくれている本だ。
 
昔は批判されてしまうことにも納得だが、今の時代では、むしろ名著と呼べるべき存在になってもおかしくない本なのだ。
数学講師陣なら誰しもが、うすうす感じていた「数学は暗記だ」というセリフを、啖呵を切って世間に広めた和田先生にあっぱれだ。
 

【数学は暗記だ!の使い方】

 
この本は参考書ではなく、普通の読み物なので、使い方は特にないだろう。
読書の一環として、いつも通り読んでもらえたら構わない。
ただ、特に気になる点があれば、自分でノート等にメモして残しておくべきだろう。
もしくは付箋等を本にはさみ、いつでも振り返ることが出来るようにしておくべきだ。
 

【数学は暗記だ!の総評】

 
受験数学に関しては、まさに名言だ。よくぞ言い切ったものだろう。
和田式を否定する人は、東大の入試問題を、初めて見て解けるのだろうか?
まず解けないだろう。
受験生は、数学者ではないのである。
数学者はもちろん、暗記などではなく、すべてを自らの力で切り開いていくセンス・ひらめき・発想力が必要だが、(今の時代の)受験数学に関していえば、そんな力はほとんど必要としない。
それよりも、冒頭から言っている「解法パターンの暗記」だ。
 
やはり、数学講師たちは、そういった数学者のことも詳しく知っていて、「この公式はこの人がこんな考え方・こんな苦労をして導き出したんだよ」ということまで知っているので、ついつい受験生にも「数学は暗記ではなく、先人たちの偉業をたどるように根本の考え方から学ぼう」と教えがちな人が非常に多い。
 
しかし、それは今の受験数学では必要とされていない力だ。
受験生は「フェルマーの最終定理」を証明した数学者「ワイルズ」ではないのだ。

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