坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本
更新日: (公開日: ) MATHEMATICS-HUMANITIES
坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本
1.坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本の概要
「面白いほど~」シリーズで、一躍有名となり、いまや知らない人はいないだろう「坂田アキラ」先生の著書である。
初学者にやさしいことでも評判であるが、到達点も非常に高いので、数学が得意な人でも使うことを勧める参考書の決定版と呼べるだろう。
この本は数学Ⅱの微積分に焦点を置いてるので、理系の生徒は必要ないだろう。(数学Ⅲの微積分にも「面白いほどわかるシリーズ」があるので)
さて、内容であるが、いつも通り坂田調が全開となっている。
坂田書にはおなじみのキャラクター、口調が終始一貫されていて、読み手に飽きさせないように工夫されている。
この点については、少々紙面がうるさく感じるという人もいるが、慣れるしか無いだろう。
なにより、読み手に微積分を理解させるためにとても丁寧に噛み砕いて噛み砕いて説明してくれている点が、受験生から高評価を得る一番の理由だろう。
かといって、決して簡単な内容ばかりを扱っているのかというと、そうではなく微積分の奥深さ・面白さもしっかりと余すことなく解説してくれている。
また、新課程となって新たに加筆された「4次関数」。
難関校はこれから頻出になることが容易に予想できるので、難関志望の生徒は4次関数についてもしっかりと理解を深めることも出来るだろう。
2.坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本の詳細
対象レベルは、入試基礎~標準だ。
教科書と、学校で配られるような準拠用問題集を終えているならば、スムーズに本書に移行できることだろう。
しかし、0からのスタートは厳しくても、教科書を終えたレベルからのスタートでもしっかりと坂田先生の解説を読めば、取り組むことは可能だ。
カテゴリは、インプットで本書に掲載されている問題をインプットすれば、確実に国公立レベルまで戦える実力はつく。
3.坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本の使い方
苦手な人が使用する場合
- 1.講義部分の熟読
知らないことがたくさんあると思うので、まずは坂田先生の丁寧すぎる解説でしっかりと微積分がどういったものかということを理解してほしい
- 2.例題の周回
問題には難しいものも時には出現するが、現時点ではそれは無視で構わない。
とにかく、本書の例題を反射的に解けるようになるまで繰り返してほしい。
実践問題・演習問題に取り組むのはそれからの話だ。
得意な人が取り組む場合
- 1.問題部分だけに取り組む
得意な人・ある程度出来る人にとっては、坂田先生の丁寧すぎる講義部分は既知であることが多い。(もちろん得られることもあるが)
だから、自分には盲点がないかのチェックとして、問題部分だけを解いてほしいのだ。
そこで正解すればそこまでだが、間違えたときは、存分に坂田アキラ先生の非常に丁寧な解説を読むべきだ。
そこで、あなたの知らなかった坂田アキラ流の斬新な考え方に必ず感銘を受けるだろう!
- 2.出来ない問題を徹底して潰す
1で取り組んだ問題の解説を読んで、納得して終わり。ではない!
「理解した≠出来る」ということを熟知してほしい。
出来なかった問題はもう一度、ノーヒントで自分で解くことが必須だ。
4.坂田アキラの数Ⅱの微分積分が面白いほどわかる本の総評
さすがは、坂田アキラ先生だ。
これほど詳しく、かつ、わかりやすく解説している、さらに到達点まで高い参考書は類を見ない。
ただ、やはり気になるのは、坂田先生のテンションになれることが必要だろう。
このあたりの感性が合わない人は、読んでて苦痛に感じるかもしれないので、一度実際に手をとって判断することを勧める。