佐々木隆宏の整数問題が面白いほどとける本
更新日: (公開日: ) MATHEMATICS-HUMANITIES
整数問題が面白いほどとける本
1.整数問題が面白いほどとける本
タイトル通り、受験生が苦手とする「整数」分野に焦点をあてて丁寧に解説している。
整数分野は新課程となり、正式に教科書にも加わったせいで、難関私大・国公立を目指すうえでは避けられない分野になってしまった。
さらに難関校を目指す生徒でも「整数分野は苦手」「整数なんて勉強の仕方すら分からない」という人が多いだろう。
そういった受験生を救う一冊になるのが、この「佐々木隆宏の整数問題が面白いほどとける本」である。
スタート地点は教科書レベルの基礎から始まっているので、誰でも取り組み始めることが出来るだろう。
そして、到達点は高く、(京大・東大までは厳しいが、)難関校まで対応可能なレベルにまでこの1冊で引き上げてくれる。
整数分野で頻出なテーマを各章で、例題から始まり、解説、公式の紹介、類題を解いてみる、といった流れ。
一般的な参考書と流れは同じだが、やはり、代ゼミの本格派講師の書かれた本だ。
イメージ・理解しにくい整数分野を図などを積極的に用い、読み手に理解しやすい形で落とし込んでくれている。
また、整数のいろはから教えてくれるのもいい点だ。
今まで「整数」というわかった気になってしまいがちな分野を根本から理解を固めてくれるので盤石な整数問題対策が可能となる。
2.整数問題が面白いほどとける本 の詳細
難関校志望の生徒は文系理系問わず取り組んでいいだろう。
難しい大学になればなるほど頻出になる整数分野の導入書としては十分すぎる1冊である。
東大・京大・一ツ橋以外であれば大体の難関校も本書で乗り切れる。
カテゴリはインプットだ。
整数分野のパターン問題をインプットしてほしい。
上記に挙げた以外の難関校では整数問題が出ても、パターン整数問題がほとんどなので本書のパターンのインプットで対応できる。
時期は問わないが短期間に3周ほどしてほしい。
夏休み、2次試験直前など一気に取り組むべきだ。
3.整数問題が面白いほどとける本 の使い方
まずは講義も読んで例題も解きながら1周して、内容を理解する。
次に本書の最後に問題がまとめてあるので、何も見ずに2周目を解いてみる。
そこで解けなかった問題について一周目と同様に3周目として学習する。
これで、平均以上の整数の力はついてくるはずだ。
より完璧を求める人は、また巻末の問題だけを何も見ずに四周目をするのもよし。
しかし、一橋など整数問題が出ると決まっているような入試を考えている場合は、三周などで終わらず、五周でも七周でもしてほしい。
4.整数問題が面白いほどとける本 の総評
難関大になるほど頻出な整数問題。
しかし対策本は少なく、東京出版の「マスターオブ整数」は初心者には取っつきにくい。
しかしこの本は初心者にも分かりやすく、合同式など整数問題によく使える公式なども載せていて非常に使える。
この本を一通りマスターして、志望大学の整数問題を解いたり、(東大・京大・一ツ橋志望の生徒は)「マスターオブ整数」などで演習すれば整数問題対策は万全だ。