合格る計算Ⅲの効果的な使い方

更新日: (公開日: MATHEMATICS-SCIENCE

合格る計算Ⅲ

 
合格る計算3

1.合格る計算Ⅲの概要

 
「数学Ⅲは計算力で大きく決まる」
いきなりであるが、これを念頭に置いて読み進めて頂きたい。
 
この参考書は一言で言えば、「ひたすら計算問題の練習が出来る参考書」である。
「計算力」と言えば、やはり数学とは切っても切れない関係で「数学の土台」たる存在であろう。
そして、この「計算力」ばかりは数をこなさないと鍛えようがない。
 
この計算力を鍛える参考書が「合格る計算シリーズ」だ。
本書と「合格る計算Ⅰ・A・Ⅱ・B」の2冊がある。
 
ここで数学Ⅲの傾向・勉強法について話したいと思う。
まず、数学Ⅲは中堅私大~難関国立まで一貫してパターン問題の学習で通用する。
つまり、「暗記」で合格点には十分達することが出来るのだ。
にもかかわらず、受験生(特に現役生)は数Ⅲは難しいという先入観を持ち、触れることすら恐れる者が多い。非常に多い。
もちろんやっている内容は難しい。これは否定できないが、一度理解して暗記まで済ませれば、数学ⅠAⅡBより点数が取りやすい単元なのだ!
ⅠAⅡBは難しくしようとすれば、上限なく出来てしまう。
しかし、数学Ⅲは難しくしすぎれば高校ではなく、大学の内容になってしまう恐れがあるので問題作成者側も「難しくすることが難しい」のだ。
そういう訳もあり、数学Ⅲはほとんどの大学で長い間パターン問題しか出されていない。
つまり、数学Ⅲは「点の稼ぎどころ」と意識を変えてほしい。
 
そして、勉強法についてだが、これはインプットに始まりインプットに終わるだろう。
まずはⅠAⅡBと同じく、「チャート式シリーズ」やマセマ出版の「はじめから始める」等の基本インプット系をいち早く終えてほしい。理想は高3夏休み終わりまでだ。
その後は、パターン問題のインプットだ。
先ほどのインプットとは少し種類が違う。
最初のインプットは「公式・定理の有名な使い方」が主な用途であるが、次は第1段階で覚えたインプット事項を入試問題に使うということだ。
つまりは第1段階の土台をしっかりと終えたうえで、第2段階のインプットでパターン問題を覚えてほしい。
(ⅠAⅡBならこの段階はアウトプットと紹介しても良いのかもしれないが、とにかく数学Ⅲは暗記のみで合格できることを強調したいのでインプットとする。)
 
ここで挙げられる参考書としては「1対1対応の演習」・「理系数学 入試の核心」等が挙げられるが、「1対1対応の演習」を勧める。
ここでしっかりとパターン問題を完全コピーしてほしい。
 
そこまで終えると、もう数学Ⅲについては心配いらない。
周りの受験生とハッキリと差がついているはずだ(特に現役生は)。
ただ暗記をしただけにも関わらず。
しかし、旧帝大や早慶を志望する生徒は一抹の不安を抱えているはずだ。
「暗記だけで大丈夫かなぁ」と。
結論を言うと、旧帝大や早慶志望の生徒の平均には達せているので心配はない。
どうしても不安ならば、「微積分 基礎の極意」、「大学への数学 新スタンダード演習」、「やさしい理系数学」等でさらに詰めて、数学Ⅲ得意分野にしても構わない。
数学Ⅲは理系入試では必ず出るのだから。
 
さて、ここで話を戻すが、数学Ⅲには暗記が必要とはしつこく言った。
実はその中には「計算」の暗記を必要とされているのである!
ここがⅠAⅡBとは大きく異なる点であろう。
今までは計算の暗記など意識したことが無いのではないだろうか。
実際、計算の暗記など必要とせず、ここまで来れたはずである。
 
しかし、数学Ⅲではそうはいかない。
計算一つにしても、知っているか知らないかで「解ける・解けない」が分かれてしまう。
計算の工夫の仕方を一つの公式と考えてもいいだろう。
つまり、数学Ⅲでは計算にもしっかりと取りくんで欲しい
この数学Ⅲの計算が土台となり、さまざまなパターン問題の暗記につながる。
前置きがずいぶん長くなってしまったが、言いたいことは一つ。
理系なら、まず数学Ⅲの計算演習から始めよ。と
本書で基礎的な計算問題を掴んでから、様々な問題に取り組んでほしい。
ただし、無知のスタートからは厳しい。
最低でも教科書レベルの知識・理解を終えてから取り組むこと。
 
 

2.合格る計算Ⅲの詳細

 
対象者は関関同立・MARCHといった難関私大以上を志望とする生徒だ。
 
カテゴリは計算方法をインプットする本なので、「インプット」と分類する。
 
使用時期は著者も述べている通り、受験生や受験を意識し始めた高校2年生だ。
だが、いわゆる「進学校」と呼ばれる高校に通っている生徒は、普段の準拠用問題集と並行して使うと恐ろしいほどの効果が得られるだろう。
 
長所としては、やはり計算のアイデアだろう。
生徒が非常にやりがちな計算方法(遠回り)を的確に挙げ、上手い計算方法(といっても難しいものではない)を丁寧に解説している。
これは計算のみならず、数学的思考力の発達にも一翼を担うだろう。
 

3.合格る計算Ⅲの使い方

 

短期間で終えよ

薄くて問題量もそこそこで計算のみなので、1週間もあれば1週できるだろう。
こういった基礎の部分はじっくり考え込むのではなく、反射的に解けるように繰り返すのだ。
そのためには、1週間1週ペースで完璧になるまで、ひたすらスピードを上げて何度も取り組んで欲しい。
 
 

4.合格る計算Ⅲの総評

 
「例題を通して計算の着眼点を解説して、類題(練習問題)で実践する」という構成になっている。
普通の問題集と違う所は、
・正しい計算・間違った計算だけでなく”間違ってはないが無駄が多い計算”も載せている
・暗算すべきところを明示している
・実際の試験で計算がどのように使われるのかを解説している
というところであろう。
単に問題を並べているだけでなく、受験に役立つような計算力を身につけられるようになっているので、それなりに計算が出来る人でもやってみて損はない。
 
難関私大・国公立を目指す理系生徒は出来るだけ早めに取り組んで欲しい1冊だ。

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