数学が苦手な人必見!!数1Aの面白い話
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こんにちは!マナビズム四条烏丸校の大島です。
僕は度々
「数学なんて役に立たない。」「数学は頭が痛くなるし、つまらない。」
と言うフレーズをよく耳にしてきました。
これらの言葉を聞くと、数学が好きな自分は悲しくなりますが、意外にも数学は日常生活の中で活躍しています。
その中でも高校数学で、日常生活と最も親和性があるのは数学ⅠAであると思います。
したがって今回、数学ⅠAの魅力について話させていただこうと思います。
数学を学習する意義は賢い思考法の習得にあると考えます。僕達は生きていく中で、問題解決の際、賢い選択を強いられることが多々あります。その時に事象を関数としてモデル化し、利益の最大値を吟味したり、確率論の考えを用いて損得勘定をしたりすることで問題を打破することができます。
モンティ・ホール問題
ここで数学ⅠAで習う確率的な考え方から解決できることで有名な「モンティ・ホール問題」を紹介したいと思います。
問題の設定は以下の通りです。
①A、B、Cの3つの箱があり、1つは「あたり」、2つは「はずれ」です。
②回答者は1つの箱を選びます。
③出題者は残り2つの箱のうち1つをオープンします(※必ず「はずれ」をオープンします)
④解答者は最初の箱を残されたオープンされた箱に変更してもよいと言われます。
Q.回答者は(「あたり」を引き当てるために)箱を変更すべきでしょうか?
確率的な考えをしないと、あたりを引く確率は1/3→1/2となって、箱を変更してもしなくても変わらないと考えてしまう人も多いと思います。
解説をすると、それぞれの箱にアタリがある確率をP(A),P(B),P(C)として、司会者が箱Cを開ける事象をXとすると、
P(X)= (A∩X)∪(B∩X)=P(A)P(A|X)+P(B)P(B|X)=1/3×1/2+1/3×1=1/2
つまり、司会者は1/2の確率で箱Cを開けるわけです。
あとはベイズの定理(数Aで習う条件付き確率)で司会者が箱Cを開けた時に箱Aがあたりの確率と箱Bがあたりの確率をそれぞれ求めます。
P(X|A)= P(X∩A)/P(X)=1/6÷1/2=1/3
P(X|B)= P(X∩B)/P(X)=1/3÷1/2=2/3
よって確率は2倍になるので箱は変更するべきです。
日常生活でも様々な事象に適切な確率分布を当てはめれば、多様な確率を求めることが可能になるため、生活の中で数学が大いに活躍できると思います。
数学ⅠAは「関数分野」「幾何学分野」「確率分野」「整数分野」と、関連性からいくつかの分野に分かれていますが、それらは全てつながりをもっています。
確率が幾何の知識を用いて解けたり、整数が関数をツールにして解けたりします。
したがって数学を学習する時は、分野横断的な観察力を鍛え、1つの問題に対するアプローチ法を増やすことが大切になってきます。
その過程でヒラメキで問題が解けたり、異なる解法で解答が一致したりすると、ある種の美しさに気づくことができます。
最後に
長くなりましたが、ズバリ数学の魅力とは、統一性のある論理思考とそれに付随する美しさであり、数ⅠAは特に日常生活において汎用性が高いと僕自身感じています。