受験生の親のストレスは、不安をそのまま子どもにぶつけず、言葉を選んで行動で支えながら、相談できる場所を家庭の外に持つことでうまく付き合っていけます。
「子どものためを思っていっているのに、うざいと返される」「志望校のことで意見がぶつかり、家の空気が重い」——そんな悩みを抱える保護者の方は少なくありません。
今回は、受験生の親がストレスを感じやすい原因と、子どもを傷つけずに気持ちを伝える心得を、塾講師の視点から解説します。
この記事でわかること
- 受験生の親のストレスとの上手な付き合い方
- 親がストレスを感じやすい4つの原因
- 子どもが親の言葉に傷つく理由
- 今日から実践できる4つの心得
受験生の親のストレスは不安を預けると軽くなる
受験生の親御さんが抱える不安は、一人で抱え込むほど重くなり、だれかに預けるほど軽くなっていきます。厚生労働省の調査では、日ごろ「悩みやストレスがある」と答えた人は女性で50.6%、男性で41.2%にのぼり※1、人が何らかの形でストレスと向き合っています。
受験生の親御さんの場合、その中心にあるのは「志望校に合格できるだろうか」「このままの成績で間に合うだろうか」という、お子様の将来への不安です。不安そのものをなくすことは難しくても、抱え方は変えられます。
家庭の中だけで処理しようとせず、塾の講師など家庭の外に相談できる相手を持つことで、気持ちの負担は軽くなります。まずは、受験生の親御さんがストレスを感じやすい原因から見ていきましょう。

受験生の親がストレスを感じる4つの原因
受験生の親御さんのストレスは、志望校選びや成績の伸び悩みなど、お子様との間に生まれるすれ違いから生まれます。主な原因は、以下の4つに分けられます。
志望校や併願校選びで意見がぶつかる
志望校や併願校を決める場面では、親子の考え方の違いが表面化しやすくなります。決めるべきことは1つではなく、代表的なものだけでも以下のとおりです。
- 浪人するかしないか
- 模試の結果からどこを併願先にするか
- 滑り止めを受けるか
高校生にもなると、お子様は受験が親の負担になっていることを知っています。滑り止めを増やせばそれだけ費用がかさむと考え、受験先を絞りたがるお子様もいます。
一方、親御さんは「ここまで頑張ったのだから、少しでも上を目指してほしい」と考えるものです。双方に悪気はなくても、譲れないポイントが異なるため、意見がぶつかりやすくなります。
子どもの勉強の進み具合が見えずもどかしい
マナビズムが保護者の方に行ったアンケートでは、「子どもが今使っている参考書が、今やるべきレベルのものか分からない」「勉強しているはずなのに、成績がどのくらい伸びているか見当がつかない」という声が多く寄せられました。
お子様の勉強の進み具合を、正しく判断できる保護者の方は多くありません。何を、どう声かけすれば良いか分からないまま、もどかしさだけが募ってしまうのです。
良かれの一言が子どもにうざいと伝わる
心配して声をかけたつもりでも、タイミングや言い方によっては、お子様には「口出しされた」「信用されていない」と受け取られることがあります。特に、勉強の進め方や生活習慣について具体的に指摘する言葉は、本人なりに考えて行動している最中だと、うざいと感じさせやすい言葉になります。
受験生本人も、親御さんに悪意がないことは分かっています。それでも、繊細になっている時期だからこそ、普段なら気にならない一言が重く響いてしまいます。
些細なすれ違いから親子で喧嘩になる
受験期は本人も神経が張りつめているため、普段なら気にならない一言や態度が、思わぬ形で衝突のきっかけになります。勉強のことだけでなく、食事の時間や生活リズムといった日常のちょっとしたやりとりが引き金になることも珍しくありません。
一度こじれると、お互いに素直な気持ちを伝えづらくなり、家庭の雰囲気そのものが重くなってしまいます。

受験生が親の不安な言葉に傷つく理由
受験生が親の言葉に傷つきやすいのは、追い込まれている状況のなかで、もっとも不安を感じているのが本人だからです。その背景には、次の2つの事情があります。
一番不安なのは受験生本人という前提
一番不安なのは、努力しているのに結果が出ず、もがき苦しんでいる受験生本人です。マナビズムの講師は、直前期の保護者の方に向けて、繰り返しこう伝えています。過去問の点数が伸び悩んでいる時期ほど、親御さんも心配になりますが、本人はその何倍も焦りや不安を感じているという前提を忘れないことが大切です。
不安から出た一言が自信を奪う
焦りや不安が募ると、「本当にこのままで大丈夫なの」「志望校のレベルを下げたほうがいいのでは」といった言葉が、つい口をついて出てしまうことがあります。
悪気があっていっているわけではなく、心配だからこそ出てしまう言葉です。ただ、受験生本人にとっては、頑張りを認めてもらえていない、信じてもらえていないと感じてしまう一言になりかねません。
マナビズムの講師自身にも、受験生時代に志望校の選び方をめぐって、本音では別の選択肢を望んでいた親から、成果が出ないと「その選び方が良くなかったのでは」というニュアンスの言葉をかけられ、傷ついた経験があります。
良かれと考え、あるいは不安のあまり出てしまった一言が、結果的に子どもの自信を奪ってしまうことがあり得るのです。
受験生の親ができる4つの心得
受験生の親御さんがストレスとうまく付き合うには、言葉より先に行動でお子様を支える視点を持つことが助けになります。実践できる心得は、次の4つです。
言いたい言葉は一度飲み込んで見守る
言いたい言葉が浮かんでも、口に出す前に一度飲み込んでみてください。
特に、成績や過去問の点数を見て不安になったときほど、「本当にこのままで大丈夫なの」という言葉は、ぐっと飲み込むことをおすすめします。代わりに「今日もよく頑張ってるね」「最後まで一緒に頑張ろう」など、見守っていることが伝わる言葉に置き換えるだけで、お子様の受け取り方は変わります。
マナビズムでは、入塾の面談で保護者の方に、こうしたネガティブな言葉がけを控えていただくよう繰り返しお伝えしています。
成績には口を出さずサポートに徹する
マナビズムでは、入塾相談に来られる保護者の方に「あとは本人の頑張りなので、サポートに徹してください」とお伝えしています。
心配だからこそ、あれこれ口を出したくなる気持ちは自然なものです。ただ、成績には口を出さない方が、お子様の頑張りが伸びやすくなる傾向にあります。
塾に通いはじめれば、生活スタイルはこれまでと変わります。口をはさみたくなる気持ちをぐっとこらえて寄り添えば、何もいわずともお子様が自発的に変わっていきます。
行動や態度で気持ちを伝える
気持ちは、言葉だけでなく行動でも伝わります。マナビズムの講師のなかには、受験期に母親が好物のロールキャベツを作ってくれたことが、勉強の疲れを忘れるくらい嬉しかったという経験を持つ者もいます。
何気ない一皿や、さりげない気遣いも、お子様にとっては十分な励ましになります。特別なことをする必要はなく、いつも通りの生活のなかで、さりげなくお子様の好きなものを用意する程度で構いません。
不安の相談先を家庭の外に持つ
不安な気持ちが湧いたときは、お子様に直接ぶつけるのではなく、塾の講師や学校の先生など、家庭の外に相談先を持つようにしてください。マナビズムの講師も、保護者の方から日々多くの不安の声を受け止めています。
親子ではない、適切な距離感のある第三者だからこそ、率直な意見を伝えられる場面があります。相談先を持つだけで、家庭の中にこもりがちな不安が1つ減り、気持ちに余裕が生まれます。

受験生の親のストレスを一人で抱え込まない
受験生の親のストレスは、お子様を思う気持ちが強いほど募りやすいからこそ、一人で背負い込まないことが何より大切です。受験期は、先の見えない状況のなかでお子様を支え続ける、親御さんにとっても長い期間になります。
ここまで紹介した心得を意識していても、それでも辛いと感じる日は出てくるはずです。そうしたときは無理に自分だけで抱え込まず、塾の講師や学校の先生、友人など、周囲の力を頼ってください。ストレスを感じるのは、お子様の合格をだれよりも願っている証でもあります。
受験生の親の不安をマナビズムに相談してみませんか
マナビズムでは、生徒1人ひとりに専属の自習コンサルタントをつけ、毎週の学習計画を一緒に設計しています。合否をわけるのは、授業以外の自習時間の使い方です。お子様の勉強の進み具合が見えず不安なときも、その進捗を講師が一緒に管理し、必要な軌道修正まで担います。
「子どもに勉強習慣がついていない気がする」「このままで本当に大丈夫か」と感じている保護者の方は、まず一度、無料の説明会や相談会でお子様の状況をお聞かせください。親御さんが抱える不安も、遠慮なくマナビズムにご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 受験生の親のストレスとどう付き合えばいいですか?
A. 不安をそのまま子どもにぶつけず、言葉を選んで行動で支えながら、相談できる場所を家庭の外に持つことでうまく付き合っていけます。
Q. 受験生の親がストレスを感じやすい原因は何ですか?
A. 志望校や併願校選びでの意見の食い違い、子どもの勉強の進み具合が見えないもどかしさ、良かれの一言がうざいと伝わること、些細なすれ違いから喧嘩になることの4つが主な原因です。
Q. 「本当にこのままで大丈夫なの」というのはよくないですか?
A. 心配だからこそ出てしまう言葉ですが、受験生本人には頑張りを認めてもらえていない、信じてもらえていないと感じさせてしまうことがあります。一度飲み込んで見守ることをおすすめします。
Q. 子どもの成績には口を出したほうがいいですか?
A. あとは本人の頑張りなので、成績には口を出さずサポートに徹する方が、お子様の頑張りが伸びやすくなる傾向にあります。
Q. 言葉で伝える以外に気持ちを伝える方法はありますか?
A. あります。好物の一皿を用意するなど、行動や態度で気持ちを伝えることも、お子様にとって十分な励ましになります。
Q. 不安な気持ちはだれに相談すればいいですか?
A. お子様に直接ぶつけるのではなく、塾の講師や学校の先生など、家庭の外に相談先を持つようにしてください。適切な距離感のある第三者だからこそ率直な意見を伝えられます。
Q. 一番不安を感じているのはだれですか?
A. 努力しているのに結果が出ず、もがき苦しんでいる受験生本人です。親御さんも心配になりますが、本人はその何倍も焦りや不安を感じているという前提を忘れないことが大切です。
Q. 子どもが親の言葉に傷つきやすいのはなぜですか?
A. 追い込まれている状況のなかで、もっとも不安を感じているのが本人だからです。心配のあまり出た一言でも、頑張りを認めてもらえていないと受け取られやすくなります。
Q. ストレスを感じるのは悪いことですか?
A. いいえ。ストレスを感じるのは、お子様の合格をだれよりも願っている証でもあります。無理に一人で抱え込まず、周囲の力を頼ってください。
Q. マナビズムでは保護者のどのような不安に対応してもらえますか?
A. 生徒1人ひとりに専属の自習コンサルタントをつけ、毎週の学習計画を一緒に設計しています。お子様の勉強の進み具合が見えず不安なときも、講師が進捗を一緒に管理します。
参考・出典情報
- ※1 公益財団法人生命保険文化センター「どのようなことに悩みやストレスを感じる?」(厚生労働省「2022年国民生活基礎調査」に基づく悩みやストレスの有無の割合)