「わが子の大学受験、親はどのように支えれば良いのだろう?」
お子さんの大学受験を控えた保護者の方は、子どもとの接し方で悩むのではないでしょうか。
大学受験は、中学・高校受験とはまったく違う世界です。
高校生になると、親がどこまで関わるべきなのか、何をいってはいけないのかが分からなくなります。
ときに、親の過度な干渉や叱責は、かえって学習意欲を低下させ、親子関係の悪化を招きかねません。
今回は、高校生の保護者が「絶対にやってはいけない」こと、そして親が知っておくべき大学受験の基本を解説します。
大学受験は高校までとは違うルールの勝負だからこそ、親の関わり方を見直す参考にしてください。
お子さんとの距離感に負い目を感じつつ、受験の不安があるなら、ぜひマナビズムの無料受験相談へもお越しください!
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動画でもご覧いただけます!
大学受験においては、親の関わり方が子どもの結果に影響します。
高校生は自立心が芽生える時期でもあり、親の接し方次第で勉強への意欲が変わるからです。
文字を読むのが大変なら、ぜひ動画でご覧ください。
以下では、動画の内容をテキストでまとめました。
大学受験生の保護者(親)が「やってはいけない5つのこと」

受験生の親がしてはいけないことは、以下の5つです。
- 子どもを”限定”する発言をする
- 過干渉する・主導権を奪う
- 家庭内不和を子どもに見せる
- 親が勉強法を調べて押しつける
- 受験情報に関して何もしない
① 子どもを”限定”する発言をする
子どもは、親が考えている以上に、親の発言を重く真剣に捉えるものです。
親の価値観の押し付けは、子どもの反抗心を生み、親の期待とは逆の方向へ向かいかねません。
特に受験生の親がしてはいけないのは、子どもの能力や性格を固定化する発言です。
「うちの子は本番に弱い」「集中力がない」といった言葉は、子どもの無意識に刷り込まれ、実際にその通りの結果を招いてしまいます。
親は子どもを”定義”せず、信じて任せる姿勢を持ってください。
印象深いのは、マナビズムが見てきた生徒のなかで、実力がトップクラスだったのに唯一不合格になったケースです。
その子の親は「小さい頃の失敗以来、本番に弱い」と本人の前で何度も発言していました。
結果として、その子は自分を信じられず、本番で力を発揮できなかったのです。
なかでも避けておきたい発言(NGワード)は、以下が挙げられます。
- 本番に弱い
- 集中力がない
- 飽きっぽい
- 数学ができない
- 暗記が苦手
「そうなんだ」、と子どもが無意識に自制する結果にならないよう、思っても口に出さない意識を持ってください。
② 過干渉する・主導権を奪う
保護者の方(親)が塾探しから申し込みまで、すべて主導権を握ってしまってはいないでしょうか。
そうすると、子どもは「やらされている」という感覚を持ちやすくなります。
この時期は、高校生は自立を育てるタイミングです。
高校1・2年の時点で、学習の主体性は本人に委ねるという意識を持ってください。
なかでも、過干渉により子どもの主体性を奪うのは、受験生の親がしてはいけないことの代表例です。
実際にマナビズムでは、95%以上の問い合わせが本人からです。
親が主導するケースでは、意外に失敗率が高くなる傾向にあるとも捉えられます。
この数値を見ても、本人が塾に行きたい意思を持ったとき、それを尊重し支援する形が理想的です。
③ 家庭内不和を子どもに見せる
保護者の方が生み出す家庭の雰囲気は、お子さんの受験勉強に影響します。
親同士の仲が悪かったり、よく言い争ったりしていると、お子さんは落ち着いて勉強に打ち込めません。
理想的なのは、「親にはいえる。けど先生にはいえない」くらいの信頼関係です。
最低限でも、家庭内での対立や冷戦状態は子どもに見せないのがベターです。
高校生は、勉強以外の悩みを抱え、家庭での集中力を著しく欠きます。
勉強に集中するためには、『家庭が安心できる場所』になるよう意識してください。
④ 親が勉強法を調べて押しつける
勉強の中身(教材・方法)への口出しは、受験生の親がしてはいけない行為の典型例です。
具体的には、YouTubeで得た知識や参考書を「これやったら?」と渡すのは逆効果になります。
子どもにとっては「自らのやり方を尊重してもらえない」と感じ、信頼関係が悪化する原因となるからです。
- 「この動画見なさい」
- 「この単語帳が効率いいらしいよ」
といった発言は、子どもにとって「ウザい」と感じられてしまいます。
特に高校生は学習の「プレイヤー」であり、親が口を出すほど信頼関係も壊れやすくなります。
勉強法に関する情報収集は、塾や学校の先生に任せるべき領域だと考えてください。
親は勉強以外の部分でのサポートに徹すれば、かえって子どもからの信頼を得られます。
⑤ 受験情報に関して何もしない
少し勘違いするかもしれませんが、受験生の親が対応に困って何もしないのも問題です。
勉強の中身に口出しをしない一方で、受験情報のサポートは親の役割です。
例えば、願書の提出期限、試験日程、必要書類などの”事務系情報”は、保護者がフォローすべき領域です。
これらは「勉強以外」であり、子どもからも感謝されやすいためです。
- 「願書の締切の○日だよ」
- 「この書類ちゃんと出した?」
- 「交通手段・ホテルはどうする?」
高校生の本分(勉強)に手を出すのではなく、秘書のようなイメージを持ってください。
親がNGな行動を繰り返すと高校生はどうなるのか

保護者の方(親)が上記のような行動を繰り返すと、単に成績の低下だけでなく、子どもの人格形成にも関わります。
そのプレッシャーから逃れるために、意識的・無意識的に勉強を避けてしまう。
防衛反応として起こる自然な行動ではないでしょうか。
まず、子どもの自己効力感(自分はできると思える力)が育ちません。
親から能力を限定する発言を受け続けると、子どもは「自分はダメな人間だ」という思い込みを持つようになります。
次に、親との関係が悪化し、受験期のストレスが倍増します。
受験生は、親からたくさんの支えをもらって感謝している一方で、申し訳ない気持ちも抱えています。
この複雑な気持ちに、親からの批判や制限が加わると、子どもは精神的に追い詰められてしまうのです。
このような状況を避けるために、マナビズムでは親子で取り組む受験戦略をサポートしています。
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大学受験で保護者(親)が知っておきたい3つの当たり前

受験生の親がしてはいけない行為を避けるために、3つの『大学受験の当たり前』を解説します。
- これまでの受験とはまったく違う
- 模試の結果は「E判定」が普通
- 高校生のペースでは受からない
中学・高校受験とはまったく異なる世界であると理解し、適切なサポートにつなげてください。
① これまでの受験とはまったく違う
親が考えている以上に、高校受験(例:東海大仰星高校)と大学受験では、難易度も構造もまったく異なります。
高校受験の倍率は1.03倍〜1.3倍程度で、極端に高くても1.4倍です(動画公開時点)。
つまり、定員100名のうち83名が合格する計算になります。
一方、関関同立(関西学院大学・関西大学・同志社大学・立命館大学)などの大学受験は約4倍の倍率です。
定員100名に対し、25名しか合格できません。
これまでの受験とまったく違う競争環境では、「みんなと同じ努力」をしていたら絶対に合格できません。
中学・高校までは「横並び・平等」を評価しますが、大学受験からは「抜け出す力」が必要です。
社会に出てからも同様で、「4人に1人」になれるレベルの能力が求められるわけです。
親御さんが「昔はこうだった」という固定観念にとらわれ、過去の経験に基づいた誤った情報を伝えてしまう。
そうすればお子さんが混乱し、結果に結びつかないため、しっかりと知識をつけてください。
② 模試の結果は「E判定」が普通
模試の判定は、A〜Eの5段階評価。それぞれの合格の可能性は、以下のようになっています。
- A判定:80%以上
- B判定:60%
- C判定:50%
- D判定:30%
- E判定:20%以下
模試の時点で学力が足りなければ、第一志望校にE判定が出るのは、むしろ当たり前です。
高校受験までは「受けた学校には基本的に合格する」のが普通でした。
他方、大学受験では「志望校に合格しないのが普通」です。
しかし、E判定は決して志望校への道を閉ざすものではありません。
成功する子は、E判定の段階で志望校に向かって努力を継続し、C判定・B判定に押し上げていきます。
E判定を見て「なんでEなの!?」と怒るのではなく、子どもが不安にならないよう支えるのが保護者の役割です。
③ 高校生のペースでは受からない
塾や個別指導で「高校生に合わせたペースで進める」という指導は、高校2年までなら通用します。
しかし、大学受験では甘い考えです。
受験はレースであり、走らなければ取り残されてしまいます。
高校3年生になると、1週間は残された時間全体の『2%』にあたります。
1週間サボれば2%削られ、これは合格率そのものに直結する問題だと保護者の方がまず認識してください。
そのため、「ペース」ではなく、「目標から逆算して進める」のが大学受験の鉄則です。
大学受験を乗り越えるなら『全体設計』がもっとも重要

保護者の方(親)に知っていただきたいのが、大学受験の成功には全体設計がもっとも重要だということです。
年間・月間・週間計画まで具体化できると、勉強は確実に軌道に乗ります。
逆に、設計された課題と行き当たりばったりの学習では、結果に差が生まれます。
「今のままじゃ合格できない」という現実は、受験生本人が一番よく分かっているはずです。
だからこそマナビズムでは、現在の状態に合わせて全体を設計した受験サポートを提供しています。
大学受験で必要な勉強時間をご存知でしょうか?おおよそ1,500時間といわれています。
そのうち学校・塾・予備校で授業を受ける時間はおおよそ500時間といわれています。
ではそれ以外の1,000時間はというと…自学自習の時間です。
マナビズムではこの「自学自習」の成功が第一志望合格の秘訣だと考えています。
本気で合格したい本人の意思があれば、何も計画がなくても構いません。
志望校から逆算した具体的な学習計画を作成し、「何を」「どのように」「どれくらい」やればいいかを明確にします。
もし、お子さんの受験サポートで悩んでいる親御さんは、ぜひマナビズムの無料受験相談をご利用ください!
まとめ:あらためて保護者の方の役割を明確にしよう
最後に、あらためて本記事をまとめると、以下のとおりです。
大学受験の成功には、保護者の方が適切な役割を理解し、実践してください。
【大学受験の「3つの当たり前」】
- これまでの受験とまったく違う。倍率も難易度も異なる。
- 模試のE判定は普通。第一志望はだいたいE判定からはじまる。
- 君のペースでは受からない。逆算し設計された学習が必要。
【親が「やってはいけない5つのこと」】
- 子どもを言葉で限定しない(本番に弱い等)。
- 過干渉しない(主体性を育てる)。
- 家庭環境を健全に保つ。
- 勉強法に口を出さない。
- 受験情報は必要に応じてサポートする。
少しでもお悩みがありましたら、お子さんと一緒にぜひマナビズムへ相談してください!
高校生の保護者の方からよくある質問(FAQ)
受験に落ちた子に親がやってはいけない3行動とは?
受験に落ちた子どもに対して、親が避けるべき行動は次の3つです。
- 「なんで落ちたの?」と責める
- 「お金がもったいなかった」と家庭の負担の話をする
- 「最初から無理だと思っていた」と後出しで否定的な発言をする
親御さんができるサポートを、高校生に合わせて行う意識が大切です。
親が受験生にいってはいけない言葉は?
受験生に対して親がいってはいけない言葉は、能力を限定する発言です。
- 「うちの子は本番に弱い」
- 「集中力がない」
- 「数学ができない」
- 「暗記が苦手」
といった言葉は、子どもの可能性を狭めてしまいます。
受験生にとって一番辛い時期はいつですか?
受験生が精神的にしんどくなるのは、模試の結果が思うように伸びない時期と、入試直前の追い込みの時期です。
特に以下の夏休み明けから秋にかけては、受験生が壁にぶつかりやすい時期です。
この時期は、努力の成果が見えにくく、周りの友人との差を感じやすい時期でもあります。
親としては、結果に一喜一憂せず、子どもの努力を認め、支えてください。