親が原因?大学受験で息子・娘はなぜ勉強しない?解決策は相談にあり
更新日: (公開日: ) COLUMN

- 「息子が全然勉強しない…」
- 「娘が受験勉強に手をつけない…」
このままでは第一志望に合格できるか不安という気持ちを抱えている、保護者の方は少なくないでしょう。しかし、親の過度な干渉や叱責は、かえって学習意欲を低下させ、親子関係の悪化を招くこともあります。
そこで本記事では、大学受験で勉強しない理由から、親がしてはいけない行動まで解説します。「このままでは子どもの将来が心配」「どうすれば息子・娘にやる気を出してもらえるのか」とお悩みの方は、ぜひ最後までご一読ください。
息子・娘が大学受験で勉強しない7つの理由
息子・娘が大学受験で勉強しない理由には、以下の7つのいずれかに当てはまることが多いです。
- 将来の目標や夢が見つからない
- 勉強の仕方がわからずに途方に暮れている
- スマホやゲームなどの誘惑に負けてしまう
- プレッシャーから逃避している
- 受験に対する危機感が薄い
- 高校受験と同じ感覚でいる
- 親の期待と本人の意思にギャップがある
将来の目標や夢が見つからない
息子・娘さんに「将来何になりたいの?」「どのような大学に行きたいの?」と尋ねても、明確な答えが返ってこないことはありませんか?
もし当てはまるなら、将来の目標や夢が定まらないため、なぜ大学に行く必要があるのか、なぜ今勉強しなければならないのかという根本的な動機づけが不足しているかもしれません。
もちろん、親からすれば、将来のために勉強は当然必要だと考えるはずです。しかし、子どもにとっては目の前の勉強と将来が結びつかず、ただ漠然と不安を抱えて前向きになれないことは多いです。
勉強の仕方がわからずに途方に暮れている
「参考書を買ってあげたのに、全然開いていない」「机に向かっても、すぐに諦めてしまう」という状況はどうでしょうか。
この場合、息子・娘さんは勉強の仕方そのものがわからず、教科書や参考書を前にしても、どこから手をつければ良いのか、どのように学習を進めれば良いのかわからない状態かもしれません。
学校の定期テスト対策とは異なる受験勉強の進め方に戸惑い、一歩を踏み出せないでいることも多いです。
スマホやゲームなどの誘惑に負けてしまう
大学受験を控える息子・娘さんに向けて、「スマホばかりいじって」「ゲームばかりして」と叱った経験がある親御さんも少なくはないでしょう。
- SNSでの友人とのやり取り
- オンラインゲーム
- 動画配信サービス
など、現代の高校生を取り巻く環境には、勉強以外の魅力的な誘惑が溢れています。こうした誘惑ではすぐに楽しさや満足感を得られるため、どうしても手を伸ばしてしまいやすいです。
一方で、大学受験のための勉強は成果を出すまでに時間がかかります。その結果、目先の楽しみを選んでしまい、勉強が後回しになってしまうのです。
プレッシャーから逃避している
「このままじゃ将来が心配」「お兄ちゃんは頑張って合格したのに」など、比較や将来への不安を口にしている親御さんもいるはずです。
しかし、それを聞いたお子さんは、想像以上のプレッシャーを感じているかもしれません。親や教師からの期待、周囲との比較、将来への漠然とした不安など、さまざまな要因は小さなストレスとして積み重なります。
そのプレッシャーから逃れるために、意識的・無意識的に勉強を避けてしまうー。防衛反応として起こる自然な行動ではないでしょうか。
受験に対する危機感が薄い
大学受験を控えているなか、「まだ時間はある」「なんとかなるでしょ」という一言も耳にしているなら危険です。普段の学校生活に変化がないため、受験が迫っているという実感も湧きにくい状況にあります。
定期テストでそこそこの点数が取れていたり、模試の結果が悪くても危機感を感じなかったりと、受験の厳しさを実感できていない場合も多いです。そうなると、勉強に向かおうという気持ちすら持っていないこともあるでしょう。
高校受験と同じ感覚でいる
大学受験を控える息子・娘さんは、「高校受験のときも最後に頑張ればなんとかなった」という経験をもとに大学受験を捉えていることも理由の1つです。ただ、大学受験の試験範囲は広く、求められる学力も高度です。
また、競争相手も全国規模となり、受験者数も桁違いに多くなります。にもかかわらず、高校受験と同じ感覚で臨もうとしてしまえば、失敗は避けられないでしょう。
親の期待と本人の意思にギャップがある
「うちの子なら、この大学なら行けるはず」「医学部に行ってほしい」など、親の願望を強く押し付けていると、少しずつ勉強の意欲が失われることもあります。息子や娘さんが、親の期待と自らの希望との間で葛藤を抱えることになるからです。
親の期待に応えたいという気持ちと、自らの本当にやりたいことや行きたい進路との間で板挟みになり、結果として勉強に向き合えない状況に陥っているのかもしれません。
より詳しくは、動画付きで解説している「大学受験の失敗例と対処法|志望校合格を掴むためにすべきこと」もぜひご覧ください。
大学受験での勉強は息子・娘の”強い動機”が必要
「周りが受験するから」「親が行けと言うから」という他人任せの姿勢ではやらされ感が強く、だれもがいつかは嫌になります。だからこそ、「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、「やりたい!なりたい!」という動機が受験勉強の継続に必要です。
例えば、
- 好きなゲームでレベルアップしたい!
- 興味のある本を最後まで読みたい!
- 友達と楽しく勉強したい!
これらはすべて、息子・娘が自らの動機づけによって持つ意欲です。この意欲は、外からの刺激よりもずっと強力で、長続きするのは、あなたも感じたことがあるはずです。
じっくりとまずは考え直す時間を持つこと
まず息子・娘自身が「なぜ大学に行きたいのか」「将来どのような人生を送りたいのか」について、じっくりと考える時間を持つことが重要です。
「〇〇大学に入って〇〇を学びたい」「将来は〇〇のような仕事に就きたい」という具体的な目標があれば、勉強をする意味も明確になります。ただ、息子・娘さんの主体性を引き出すのは、簡単ではありません。
- 意欲を引き出そうとしても、かえって逆効果になる
- 気持ちに寄り添いたいが、どう声をかければいいか分からない
- 勉強の仕方について、親子で建設的な会話ができない
こうした親子のコミュニケーションの課題は、第三者が間に入ることで、しばしば解決の糸口が見つかります。
「もっと早く来ればよかった」と後悔する前に、まずは相談してみませんか?
マナビズムでは、息子・娘さんに限らず、親御さんを交えた相談を通じて、アドバイスや学習プランをご提案いたします。ぜひ、お気軽に無料の受験相談からお話をお聞かせください!
息子・娘に対して親がやりがちな4つのNG行動
大学受験を控えた息子・娘が勉強しない状況に直面すると、親は焦りのあまり学習意欲をさらに低下させ、親子関係を悪化させてしまう行動をとりやすいです。以下は、一見すると息子・娘さんのためを思った行動に見えますが、実際には逆効果となってしまう代表例です。
- 無理やり勉強させようとする
- 他の子と比較して叱る
- 結果だけを見て責める
- 一方的に進路を決めつける
無理やり勉強させようとする
- 学習状況を頻繁にチェックする
- 勉強時間を細かく管理する
- 「勉強しなさい!」と強制的に机に向かわせる
- スマホを取り上げる
などの行為は、一時的には効果があるように見えます。しかし、過度な干渉は、息子や娘さんにストレスを与え、かえって勉強から逃避したい気持ちを強めてしまいます。
親が「やる気の問題」と単純に考え、「頑張れ」「もっと努力しろ」といった表面的に励ましても、勉強への反発心や嫌悪感を生み出し、さらに学習から遠ざかる結果を招きかねません。関係が悪化し、コミュニケーションの機会も減少してしまえば、息子・娘さんが抱える本当の問題や悩みも見逃してしまうでしょう。
他の子と比較して叱る
「隣の○○さんの子は毎日図書館で勉強しているのに」「同じクラスの△△君は模試で良い成績を取っているのに」といった比較は自尊心を傷つけます。「最近の若者は・・・」と一般化して片づけているなら、より深刻です。
息子や娘さんに劣等感や無力感を植え付け、学習意欲の低下を招くだけでなく、親子関係にも深い亀裂を生じかねません。他人との比較ではなく、息子・娘さんの成長や進歩に目を向けましょう。
結果だけを見て責める
模試の成績や提出物の状況だけを見て、「このような点数じゃダメじゃないか」「なぜもっと頑張れないの」と責めることも先ほどの比較と同じです。
努力している過程や、直面している困難を理解しようとしない対応は、チャレンジする意味そのものを失ってしまいます。勉強自体を避けるようになったり、成績を隠したりするなどが起きれば、大学受験での合格は難しいでしょう。
点数や数値として可視化できる結果は、勉強という過程があってこそです。何が悪かったのかを一緒に考えられるだけでも、お子さんに合った勉強方法を見つけるきっかけになるはずです。
一方的に進路を決めつける
「うちの家系は代々医者だから」「この大学に行かないと将来が危ない」といった親の価値観や願望を一方的に押し付けることもNG行動の1つです。もちろんバランスは必要ですが、全否定はだれもが気持ちの良いものではないでしょう。
親の期待に応えられないことへの罪悪感や、自らの本当の希望を抑え込むことによるストレスは、学習への集中力を妨げ、結果的に成績の低下を招くことも少なくありません。
息子・娘なりの夢や目標、興味関心があり、目標に向かう気持ちが勉強につながると考えて、意見を聞いて・意見を伝える場を設けてみるのも良いかもしれません。
親のせい?大学受験には極力介入しない方が良い?
大学受験を控えた息子や娘が勉強しないのに「大学に行きたい」と言うのを聞くと、親としてはイライラが募るものです。しかし、親の介入は逆効果になりやすいケースも少なくありません。
一般的な対応として、
- 気持ちに寄り添い対話を重ねる
- 具体的な目標設定を一緒に考える
- 小さな成功体験を積み重ねる
などもありますが、実はこれらも親が主導では効果も限定的です。どうにもならないと感じたときには、受験に関する直接的な介入を控え、日常生活での支援に徹することも1つの選択肢です。
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解決策は第三者の力を借りること
勉強しない息子や娘へのアプローチとして、教育の専門家など第三者の力を借りることも有効な手段です。ただ、お金がかかる、送り迎えの時間がないなどの懸念で、前向きに検討されていない方がほとんどのはずです。
しかし、塾の講師や予備校の教師、進路指導の先生など、教育のプロからの助言は、親からの言葉よりもはるかに受け入れられやすい傾向にあります。
- 大学のオープンキャンパスに参加する
- 塾・予備校の無料体験授業を受けてみる
- 進学相談会や職業説明会などへ参加してみる
など、さまざまな分野の専門家から話を聞き、多角的な視点からの刺激を与えることで、息子・娘さんが主体的に学習に向かうように促してみましょう。
まとめ:親は見守りに徹し、子どもの自主性を育むことが大切
大学受験を控えても勉強しない状況に直面したとき、多くの親は焦りや不安から過度な介入をしやすいです。しかし、息子・娘さんが自分で考え、決断し、行動できる環境を整えることも、親ができることの1つのはずです。
まずは気軽に相談してみませんか?
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