浪人生が共通テストに失敗したらどうなるの?事前に知っておきたい心構えを解説
更新日: (公開日: ) COLUMN
浪人生のなかでも特に国公立大学を志望している人にとって、共通テストは大変重要です。
共通テストで思うような結果が得られなかった場合、このまま第一志望を目指していいのか悩む人も多いでしょう。
本記事では、共通テストで失敗した際の選択肢や事前に知っておきたい心構えをまとめています。
失敗しないための大切な内容と一緒に、不安の残る結果になった際の選択肢を知って、冷静に対処できる準備を進めておいてください。
浪人生が共通テストに失敗した場合の選択肢
最初に、浪人生が共通テストに失敗した場合の選択肢を確認しましょう。
- 諦めずに第一志望(国公立)を受験する
- ほかの国公立大学を目指す
- 私立大学の滑り止めを受ける
- 志望校を私立大学に変更する
- もう一年浪人する
- 専門学校・短期大学へ進学して編入を目指す
諦めずに第一志望(国公立)を受験する
1つ目は、共通テストが満足のいく結果とならなくても第一志望を受験する選択肢です。
浪人の1年間を第一志望合格のために頑張ってきたのですから、諦めたくないという人は多いでしょう。
ひとつの目安として、共通テストリサーチの結果がD判定以上であれば、二次試験でよい点数を取ると逆転合格できる可能性があります。
そのため、第一志望に強いこだわりがある場合には、共通テストの結果だけで諦めるのは早いかもしれません。
しかし、合格は大変厳しいと覚悟した上で検討した方がよいでしょう。
ほかの国公立大学を目指す
共通テストの結果を受けて、合格の可能性が高いほかの国公立大学を目指すのもひとつの選択肢です。
もう一年浪人せず国公立大学に合格したい場合は、堅実な選択といえるでしょう。
ほかの国公立を目指す際には、共通テストリサーチで自分の点数を入力して、判定のよい大学を見つけてください。
複数の大学がピックアップできた場合は、HPやそのほかの情報を確認して自分が行きたいところを決めます。
候補が絞れたら二次試験で必要な科目や配点などを確認して、対策に努めましょう。
大学は自分が行きたいところを選ぶとともに、第一志望と同じ試験科目であると理想的です。
私立大学の滑り止めを受ける
「国公立大学合格は諦めたくないけど、もう一年の浪人は考えていない」という人は、私立の滑り止めを受けましょう。
私立の安全校を受験して合格できれば、国公立に失敗した場合でも大学進学の道は確保できます。
私立は併願で受験できるため、安全校を複数用意すれば大学進学に失敗する可能性は低くなります。
しかし、私立の学費は高額なため、費用面で国公立を志望している場合は十分に検討してから決めてください。
志望校を私立大学に変更する
国公立を諦めて、私立大学に志望校を変更するのもよいでしょう。
私立大学のみに絞ると、国公立の二次試験対策が不要になるため、新しい志望校対策に専念できます。
そのため、国公立と並行して私立の滑り止め対策をするよりもよい大学が狙える可能性もあります。
もう一年浪人する
共通テストで失敗して第一志望を諦められない場合には、もう一年浪人する選択肢もあります。
潔く気持ちを切り替えるのも、モチベーションを維持する上で大切です。
そして、もう一年浪人を決意した際には、二次試験を受ける検討もしてください。
合格できる可能性は0ではありませんし、勉強のペースを落とさないためにも、目の前の受験に全力で取り組みましょう。
専門学校・短期大学へ進学して編入を目指す
一旦、専門学校や短期大学へ進学して編入を目指す選択肢もあります。
大学編入の場合は、共通テストを受ける必要はなく、各大学が独自に用意した編入試験を受けます。
- 専門科目+英語
- 小論文
- 面接
共通テストに比べて科目数が少ないため、対策しやすい側面もあります。
ただし、編入の場合は2年次や3年次からの途中入学となる点を覚えておいてください。
浪人生の共通テスト失敗は私立大学志望にとって関係ない?
私立大学を志望する浪人生にとって、共通テストの失敗は関係ないのか、下記のポイントで考えてみましょう。
- 私大志望で共通テストを受けるメリット
- 私大志望で共通テストを受ける際の注意点
私大志望で共通テストを受けるメリット
私大志望で共通テストを受けるメリットは、下記の通りです。
- 受験する大学の選択肢が広がる
- 一般入試を受けずに合格できる可能性がある
- 特例措置が受けられる場合もある
私大でも共通テスト利用入試を導入しているところがあるため、志望校以外の選択肢も広がる可能性があります。
共通テスト利用入試の場合、合格ラインを超える点数が取れると、一般入試を受験する必要がなくなります。
また、今後は感染症や天災などの特別な理由で一般入試が受けられなかった場合に、大学が特別措置として共通テストの結果で合否判定してくれる動きも考えられるそうです。
そのため、万が一のトラブルが発生した際にも、一年の頑張りを無駄にしないため、共通テストは受けておくと安心です。
私大志望で共通テストを受ける際の注意点
私大志望の浪人生が共通テストを受ける際の注意点も確認します。
- 対策科目が増える
- 結果が出る前に出願する場合もある
- 共通テスト利用入試は難易度が高い
共通テスト利用入試は、同じ大学や学部であっても受験に必要な科目数が増える場合もあります。
一般入試とは違う科目や教科を対策する可能性もあるため、事前に調べた上で検討しましょう。
共通テストに必要な科目が苦手な場合、一般入試に専念した方がよいかもしれません。
また、共通テスト利用入試は、大学によって受験前に出願しなければいけない場合もあります。
手続き漏れがないように、志望校は早めに絞って出願日を調べておきましょう。
最後に、共通テスト利用入試は一般入試に比べて募集人数が少なく、国公立志望者も滑り止めとして出願するケースも多いため、難易度は高いです。
共通テスト利用入試で合格するためには、高得点を目指す必要があるため、十分な対策をしてください。
浪人生の共通テスト対策はマナビズム
浪人生で共通テストも視野に入れた場合、より効率的な勉強が求められます。
そのため、プロの指導やアドバイスを受けて勉強するのがおすすめです。
マナビズムでは、浪人生コースを用意して、映像授業や個別指導、参考書学習で、必要な勉強を全力でサポートします。
生徒一人ひとりに専属のコンサルタントがつき、学習計画や勉強法のアドバイスもしていますから、安心して受験に臨める環境が整います。
詳しくは、浪人生説明会にお申し込みください。
浪人生が共通テストで失敗しないためのポイント
浪人生が共通テストで失敗しないための心構えをお伝えします。
- 共通テスト数日前から前日までの心構え
- 共通テスト当日の心構え
- 共通テスト後の心構え
共通テスト数日前から前日までの心構え
共通テスト前の心構えを確認しましょう。
- 苦手な問題を中心に振り返り学習をする
- 荷物の準備を済ませる
- 前日は体を休める
苦手な問題を中心に振り返り学習をする
共通テスト当日に近づいてきたら、苦手な問題を中心に復習してください。
少しでも多くの知識を詰め込もうとして、新しい参考書や問題集に手を出すのはやめましょう。
直前になってわからない問題を見つけた場合、試験前に不安な気持ちが生まれてしまうかもしれません。
新しい知識を詰め込むよりも、現時点で間違えている問題を復習した方が精神的にも安心できます。
これまで解いてきた問題を確実に理解して、ポジティブな気持ちで試験に臨んでください。
荷物の準備を済ませる
共通テストの持ち物は、数日前に準備を済ませておきましょう。
- 受験票
- 筆記用具
- 定規
- 消しゴム
- 時計
- 学生証・生徒手帳
準備は前日でも問題ありませんが、必要なものがそろっていない場合に焦ってしまう可能性もあります。
前日に心の余裕をもって過ごすためには、数日前に準備を万端にするのがおすすめです。
前日は体を休める
共通テスト当日をベストコンディションで迎えるために、前日はしっかり体を休めてください。
勉強は根を詰めすぎずに、十分な睡眠時間を確保しましょう。
緊張して眠れない場合にも、布団に入って目を瞑っているだけで疲れは取れます。
バランスのよい食事も心がけて、体調を崩さないよう気を付けてください。
共通テスト当日の心構え
続いて、共通テスト当日の心構えを確認します。
- いつも通りに問題を解く
- マークミスに注意する
- できない問題に動揺しない
- 終わった教科のことは考えない
いつも通りに問題を解く
当日の共通テストは、これまで多くの過去問を解いてきた手順と同じ要領で解答しましょう。
たとえば、試験を解く際に各々の作戦があると思います。
- 一問に対する設定時間を設けて解けない問題は後回しにする
- 得意な問題から解答する
これまで練習してきた過去問の解き方と同様に、共通テストも実施してください。
いつもと違う解き方をすると、本来の実力が発揮できない可能性があります。
本番の緊張感に負けないため、いつもと同じ手順で共通テストに臨みましょう。
マークミスに注意する
共通テストはわからない問題を飛ばす場面もあるため、マークミスに注意してください。
一問飛ばしたにもかかわらず、解答を一つ空けずにマークすると以降の問題がすべてずれて解答する形になります。
解答のずれに気付かないまま試験が終了すると、大きな失敗になってしまうため、くれぐれも気をつけましょう。
できない問題に動揺しない
わからない・答えに自信がない問題に動揺するのはやめましょう。
たとえば、立て続けにできない問題が続くと、不安になってしまうかもしれません。
しかし、過度な緊張や不安は正常な判断を妨げる要因になるため、本来の実力が発揮できなくなる可能性もあります。
できない問題があっても落ち着いて、できるところを確実に得点していきましょう。
終わった教科のことは考えない
終了した教科については考えず、次の科目に集中してください。
特に、実力が出し切れなかった科目を気にしすぎると、気持ちを引きずってしまう可能性もあるため、よい影響はありません。
一つひとつの科目で自分の実力を出し切れるように、目の前のテストだけに集中しましょう。
共通テスト後の心構え
共通テストが終わってからも、大切な心構えがあります。
- 自己採点する
- 共通テストリサーチ・合否判定システムを確認する
- 出願校を検討する
- 次の入試の対策を進める
自己採点する
共通テスト受験後、最初にやるのは自己採点です。
共通テスト当日の夜には、大手予備校の特設ページに解答速報がアップされますから、自分の解答と照らし合わせましょう。
自己採点の点数は、共通テストによる合否判定を事前確認するための重要な情報ですから、ミスがないように二回見直してください。
共通テストリサーチ・合否判定システムを確認する
自己採点が終わったら、共通テストリサーチや合否判定システムを確認してください。
判定システムは、河合塾や東進などの予備校がサイト上で提供しています。
共通テストの数日後にアクセスできるようになり、自己採点の点数を入力すると判定結果がわかります。
出願校を検討する
共通テストリサーチや合否判定システムの判定結果を参考にして、出願校を検討してください。
多くの大学では、共通テスト受験後から出願まであまり時間がないため、前もって願書を取り寄せておきましょう。
出願校を決定したら、速やかに手続きを進めてください。
次の入試の対策を進める
共通テスト後、一連の対応が終わったら気持ちを切り替えて、国公立大二次試験や私立大入試に向けて対策を進めましょう。
共通テストの結果が良くても悪くても、後悔しないために最後まで一生懸命勉強してください。
浪人生が共通テスト当日のトラブルで失敗しないために
浪人生が共通テスト当日のトラブルで失敗しないために、3つのケースにおける対応を確認しておいてください。
- 遅刻しそうな場合の対応
- 受験票を紛失・忘れた場合の対応
- 試験中に具合が悪くなった場合の対応
遅刻しそうな場合の対応
共通テストは、開始20分以内であれば入室して受験できます。
交通機関の乱れや体調不良など不慮の事態で会場に遅れる可能性も考えられますから、まずは落ち着いて対応してください。
交通機関の遅れが原因の場合は、必ず遅延証明書を受け取りましょう。
開始時間に遅れて到着した場合も、諦めずに全力を出し切ってください。
また、さまざまなトラブルを想定して、当日は余裕をもって家を出発しましょう。
受験票を紛失・忘れた場合の対応
万が一、受験票を紛失もしくは忘れた場合には、試験場本部で仮発行できます。
仮発行の際には学生証・生徒手帳が必要になるため、ほかの荷物と一緒に持っていきましょう。
また、仮発行には時間がかかりますから、受験票を紛失するリスクも想定して、早めに会場へ到着できるよう、家を出発してください。
試験中に具合が悪くなった場合の対応
もし試験中に体調が悪くなった場合は、試験官に伝えて指示を仰いでください。
退出する際には、特別措置はありませんから、気をつけましょう。
また、トイレに行きたい場合も退出したら再入室はできないため、事前に済ませておくのが大切です。
試験直前は混雑する可能性も考えて、余裕をもってトイレに行っておいてください。
浪人生が共通テストの失敗と合わせて知りたいこと
最後に、浪人生が共通テストの失敗と合わせて知りたいことをまとめました。
- 共通テストの浪人生の割合は?
- なぜほとんどの浪人生が失敗するのか?
- 浪人生の共通テストの流れは?
- 浪人生の成功率は?
- 浪人は何が辛い?
- 女子の浪人率は?
共通テストの浪人生の割合は?
2023年1月に実施の共通テスト志願者のうち、浪人生は14%でした。また、浪人生は減少傾向にあります。浪人生が減っている背景は、少子化による18歳未満の減少と大学の増加によって定員が増えた点が挙げられます。結果、現役合格が増えたため、浪人が減少していると考えられるでしょう。
なぜほとんどの浪人生が失敗するのか?
浪人生は現役時代と違い、受験に使える時間が多くあります。時間に余裕を感じてさぼり気味になったり、本気になるのが遅くなったりする人は、受験に失敗するリスクが高いといえるでしょう。一般的に、浪人すると学力向上するのが全体の20%程度といわれていて、勉強を続けていても現状維持のままという人も多いです。そのため、「今年こそは絶対に合格する」という強い意志を持って、全力で勉強してください。
浪人生の共通テストの流れは?
浪人生が共通テストを受ける場合、自分で出願手続きをしなくてはいけません。まず、卒業証明書と共通テストの出願書類を用意します。続けて、検定料を振り込んで検定料受付証明書をもらいましょう。出願期間中に志願票を提出すると、後日に出願受理通知が届きます。そして、受験日までに受験票・写真票・成績請求票が届いたら、一連の申し込み手続きが完了です。当日まで勉強や荷物の準備を進めておきましょう。
浪人生の成功率は?
浪人生にとっての成功は人によって異なるため、確率を一概には提示できません。一般的に、浪人生が学力向上するのは全体の20%程度、第一志望に合格するのは10%ほどといわれています。そのため、浪人が決まった時点で気持ちを切り替え、最初から全力で勉強する必要があります。
浪人は何が辛い?
浪人すると、「次は絶対に合格しないといけない」というプレッシャーを強く感じて辛く感じる人も多いです。また、先に現役合格した友人が楽しく過ごしている間も、誘惑に負けず勉強を続けなければいけない点も辛いといえるでしょう。大変な浪人生活を最後まで走り切るために、休憩や休息日も大切にしながらやる気を維持する工夫が大切です。
女子の浪人率は?
文部科学省がまとめた「令和元年度学校基本調査」を参考にすると、女子の浪人率は18%です。一方、男子は26.1%となっているため、女子の方が低い傾向にあります。「女性は浪人してまで大学に入っても、会社で優位に立つのが難しい」という、古い価値観が残っているのもひとつの要因といえるかもしれません。
まとめ
浪人して一年頑張っても、共通テストで失敗してしまう可能性はあります。
頑張りを無駄にしないためにも、失敗した際の選択肢や共通テストにおける大切な心構えを知って、後悔しない浪人生活にしてください。
そして、全力で共通テスト対策を進めたら、当日は適度な緊張感のなかで落ち着いて実力を発揮しましょう。
対策を万全にして共通テスト当日を迎えたい浪人生は、ぜひマナビズムにご相談ください。