浪人生でも公募推薦は受けられる?合格する人の共通点や受験の条件・注意点を解説

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公募推薦とは、大学が定める出願条件を満たし、高校の校長から推薦を得て受験できる入試制度のことです。評定平均や課外活動実績などが重視され、一般入試より早い時期に合格を決められるメリットがあります。

ただし、浪人生の場合は出願資格や手続きに関して、現役生とは異なる注意点があります。

本記事では、浪人生が公募推薦を受験する際の具体的な準備や注意点、合格のポイントを詳しく解説します。「浪人生でも公募推薦にチャレンジしたい」「現役時より良い結果を残したい」という方は、ぜひ最後までご一読ください。

なお、他の入試方法との違いは、『公募推薦?それともAO?推薦入試と一般入試の両立は可能?今さら聞けない大学入試の種類』をご覧ください。

浪人生でも公募推薦は受けられる?

浪人生でも公募推薦は受けられる?

浪人生でも公募推薦入試の受験は可能です。出願資格として「卒業年度の制限」「評定平均値」「高校長の推薦」などの条件はありますが、クリアできれば問題なく受験できます。

公募推薦は、仮に不合格になったとしても、一般入試での受験機会が残ります。「受かったからよかったけど、落ちていたら絶対受けておいたほうが良かった」という後悔をしないためにも、条件が整っているなら挑戦する価値は十分にあるでしょう。

なお、塾などから「浪人生は公募推薦を避けるべき」というアドバイスを受けることもあるかもしれません。しかし、あくまでも参考意見として捉え、最終的な判断は自分で行うことが大切です。

浪人生は公募推薦で不利になりやすい?

公募推薦入試において、浪人生は現役生よりも有利な立場になりやすいです。これは、十分な準備時間を確保できる強みがあるからですね。

現役生は日々の授業や部活動に時間を取られますが、浪人生は志望理由書の作成や面接対策、小論文の練習に集中できます。また、1年間の浪人生活で培った学習習慣や精神的な成長も、面接試験などでアピールポイントとなります。

では、実際に公募推薦を受験する際の具体的な条件について見ていきましょう。

浪人生が公募推薦を受ける4つの条件

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浪人生が公募推薦を受ける場合、以下の4つの条件をすべて満たす必要があります。

  • 大学が浪人生の受験を認めているか
  • 出身高校の卒業年度が出願資格を満たしているか
  • 高校長の推薦を得ているか
  • 評定平均値が出願資格を満たしているか

なお、条件は大学によって基準が異なるため、出願を検討する際は必ず志望大学の最新の募集要項で確認することが重要です。

大学が浪人生の受験を認めているか

浪人生の公募推薦受験を認めるかどうかは、大学によって方針が異なります。。例えば近畿大学では1浪生まで、龍谷大学では浪人年数の制限なく受験できます。

一方で京都産業大学のように現役生のみに限定している大学もあるのです。特に難関国公立大学では比較的浪人生の受験を認めているケースが多いものの、私立大学では学部ごとに異なる場合もあります。

ちなみに、関関同立の中で公募推薦入試を実施しているのは、関西大学と同志社大学の2校のみです。関西学院大学と立命館大学では公募推薦入試は実施されていません。

関連記事:関関同立は公募推薦入試がない大学に注意!併願で合格率を上げよう

出身高校の卒業年度が出願資格を満たしている

募集要項には必ず「卒業時期」に関する記述があり、条件を満たしていなければ出願資格がありません。例えば「2023年4月から2025年3月までに卒業(見込み)の者」という記載があるなどです。

大切なのは、記載されている期間の開始年月と終了年月を正確に確認することです。2浪以上の場合、この時期の条件で受験できないケースも少なくありません。

高校長の推薦を得ている

公募推薦では、高校長からの推薦書が必須となります。ただし、推薦を得るためには2つのハードルがあります。

1つ目は校内選考です。通常、高校では1つの大学に推薦できる人数に制限があるため、志望者が多い場合は校内選考を行います。

2つ目は、学校側の推薦基準を満たすことです。素行不良や問題行動がある場合、たとえ成績が良くても推薦してもらえないことは十分にあります。

評定平均値が出願資格を満たしている

公募推薦では、ほとんどの大学が評定平均値の最低基準を設けています。一般的な基準は3.5〜4.3の間で、大学や学部によって異なります

例えば、理系学部では3.8以上、文系学部では3.5以上というように、学部ごとに基準が異なるケースも少なくありません。次の項目では条件を満たした上で、具体的にどのような準備を進めていけば良いのかを見ていきましょう。

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浪人生が公募推薦を狙う際に行いたい準備

浪人生が公募推薦を狙う際に行いたい準備

浪人生が公募推薦入試に挑戦する際は、以下の3つの準備が重要になります。

  • 出願資格の確認
  • 卒業校への手続き
  • 試験対策

出願資格の確認

先ほどお伝えしたように、浪人生が公募推薦を受験する際、最初に確認すべきは出願資格です。

  • 大学が浪人生の受験を認めているか
  • 出身高校の卒業年度が出願資格を満たしているか
  • 高校長の推薦を得ているか
  • 評定平均値が出願資格を満たしているか

まずはすべて満たしているのかを確認してください。公募推薦が狙えない状態で準備してしまうと、貴重な学習時間を失ってしまいます。

卒業校への手続き

条件を満たした浪人生の場合、まず必要になるのが推薦書の依頼です。担任だった講師や進路指導の講師に連絡を取り、推薦書作成の依頼を行います。

また調査書の発行依頼も必須で、活動報告書や志望理由書など、学校に確認が必要な書類もあります。いずれにおいても、卒業後は書類の発行に時間がかかることも多いため、出願締切の1か月以上前には依頼しましょう。

試験対策

公募推薦の面接では、浪人期間中の過ごし方や学びについて必ず問われます。これらについて、志望理由や学部の学びとの関連性を交えながら、説得力のある回答を準備しましょう。

小論文対策では、時事問題への理解や論理的思考力が問われます。現役生より学習時間を確保しやすい利点を活かして、過去問演習や添削指導を受けるなど、計画的な対策を進めてください。

浪人生でも公募推薦を狙うメリット

浪人生でも公募推薦を狙うメリット

浪人生が公募推薦を狙うことのメリットは、以下の2つです。

  • 12月・1月に第一志望校対策に集中できる
  • 一般入試時の心理的な余裕が生まれる

12月・1月に第一志望校対策に集中できる

公募推薦入試の多くは、11月から12月に実施します。合格すれば12月・1月という受験期の重要な時期に、第一志望校への対策に集中できます。

12月・1月は浪人生に限らず、受験生なら成績を大きく伸ばすのに確保したい貴重な期間です。なぜなら、模試や予備校の授業が一段落し、自分の弱点に焦点を当てた学習に時間を使えるからです。

特に浪人生の場合、基礎的な学習は既に終えていることが多いため、第一志望校の過去問演習や苦手科目の克服に充てることで効率的に実力を伸ばすことができます。

一般入試時の心理的な余裕が生まれる

公募推薦入試で合格を確保できていることは、一般入試に向けてのアドバンテージともなります。浪人生の場合、「今年こそは」という重圧が大きいものです。

既に行ける大学が決まっているという安心感は、プレッシャーの軽減になります。試験本番でも過度な緊張や不安が緩和されることで、冷静な判断が可能になり、普段の実力を十分に発揮できるでしょう。

浪人生が公募推薦を受ける際の注意点

公募推薦入試は通常11月から12月に実施されるため、合格発表を待っている間に一般入試の準備が後手に回りやすい傾向にあります。特に浪人生の場合、現役時の経験から「一般入試の勉強は後からでも間に合う」と考えやすいですが、危険な考え方です。

公募推薦入試の結果が出るまでの期間を無駄にせず、一般入試の対策も計画的に進めてください。万が一、公募推薦で不合格となった場合でも、一般入試での合格を目指せる態勢を整えておくことが、浪人生には特に求められます

では、浪人生が公募推薦で合格を勝ち取るために何が必要なのでしょうか。次章では、合格者に共通する特徴を詳しく見ていきます。

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浪人生で公募推薦で受かる人に共通する7つの特徴

浪人生で公募推薦で受かる人に共通する7つの特徴

浪人生で公募推薦で受かる人に共通する特徴は、以下の7つです。

  1. 高い評定平均を受けている
  2. 完成度の高い書類を提出している
  3. 十分な小論文・テスト対策を行っている
  4. 高いコミュニケーション能力をアピールできている
  5. 志望大学への深い理解がある
  6. 課外活動での実績がある
  7. 安定した出席率がある

高い評定平均を受けている

高校時代の評定平均は、浪人生であっても公募推薦入試で求められる評価基準です。基本的には一定以上の成績を収めた受験生だけに絞るため、出願資格として「評定平均3.5以上」といった基準を設けています。

合格を確実にするためには、基準値をさらに上回る評定平均を持っていることが望ましいでしょう。なお、具体的な計算方法については次章で後述します!

完成度の高い書類を提出している

志望理由書や自己推薦書は、浪人期間中に何を学び、どのように成長したかを示す機会です。完成度が高い点が共通するのは、受験生の思考力と表現力を評価する重要な判断材料だからです。

特に大切なのは、以下の3点となるでしょう。

  • 浪人期間での具体的な学びや気づき
  • 志望大学でその経験をどう活かすのか
  • 文章の論理性と誠実さ

単なる「失敗」ではなく、自己成長の機会として前向きに捉え直した経験を説得力のある形で表現しましょう。

十分な小論文・テスト対策を行っている

公募推薦合格者は、合格者は3か月以上前から小論文・テスト対策を始め、添削を重ねて文章力を磨いていることも多いです。一般入試と比べて試験科目が少ない分、各試験での高得点が求められるからですね

特に小論文では、時事問題への理解度や論理的思考力が問われます。特に以下の点に注意して対策を行いましょう。

  • 過去問を使った実践的な演習
  • 時間配分の管理
  • 添削指導を受けての改善

高いコミュニケーション能力をアピールできている

面接試験での評価も合否に大きく影響するため、自分の考えを論理的かつ簡潔に伝える力も合格者に共通している特徴です。質問に対する的確な受け答えはもちろん、落ち着いた態度や適切な言葉遣いなど、大人としての振る舞いが評価されます。

社会人になっても、コミュニケーション能力は多くの職種で求められる素養にもなるため、普段から気をつけておくと自然に話すことができるはずです。

志望大学への深い理解がある

浪人生で公募推薦に合格できる人は、志望大学の特色や学部の特徴を単に暗記するのではなく、自身の目標と結びつけて理解しています。なぜその大学でなければならないのかという必然性を説明でき、面接での質問に対する説得力も高いです。

  • 学部・学科の特色
  • 研究内容や教授陣の実績
  • 建学の理念との共感点

などまでよく知っており、本当に志望している大学であること、その後の活動まで視野に入れていることを明確に伝えられるとアピールにつながります。

課外活動での実績がある

浪人期間中の活動も含めた課外活動の実績も、公募推薦ではアピールポイントとなります。高校時代の部活動や生徒会活動に加え、浪人期間中のボランティアやアルバイトなども、人間的な成長を示す材料として合格を勝ち取るために整理していることも合格者に共通します。

  • 継続的なボランティア活動
  • 資格取得への挑戦
  • 社会貢献活動への参加

という切り口は理解できていても、しっかりと整理された実績を伝えられる合格者の方が圧倒的に理解してもらいやすくなります。「ここまでやってきた」ではなく「こうした経験から何が得られたか」まで伝えられると良いでしょう。

安定した出席率がある

最後に、高校時代の出席率も学習に対する真摯な態度を示す指標として、合格者は高い水準にあることが多いです。特に浪人生の場合、高校時代の安定した出席率は、学習に対する基本的な姿勢を示すものとなります。

  • 遅刻・欠席が少ない
  • 行事への積極的な参加が見られる

などの基本は、大学生活を送る上での基本的な資質として重視してもらえるでしょう。以上の合格者に共通する7つの特徴を意識して準備を進めることで、浪人生でも公募推薦での合格可能性を高めることができます。

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浪人生の公募推薦受験には、様々な準備と適切な対策が必要です。マナビズムでは、これまでご説明した合格に必要な要素を、経験豊富な講師陣が一貫してサポートいたします。

マナビズムでは、生徒一人ひとりに専属の「自習コンサルタント」を配置。浪人生ならではの強みを活かした志望理由書の作成から、面接試験対策まできめ細やかな指導を行います。

公募推薦と一般入試の両立も視野に入れた効率的な学習計画を立案し、週1回の面談で進捗確認と軌道修正を行うことで、確実な合格を目指します。

また小論文では、志望大学の出題傾向を熟知した講師による添削指導も実施。面接対策においては浪人期間中の学びや成長をどう伝えるかまで、一人ひとりの経験に寄り添った実践的な指導も行います。

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まとめ

浪人生の公募推薦入試は、早期に合格を決められる貴重な機会です。推薦書や調査書の発行には時間がかかるため、出願締切の1か月以上前から手続きを始めると良いでしょう。

  1. 6月までに志望大学の出願資格を確認
  2. 7月から出身高校との連絡を開始
  3. 8月から面接・小論文対策を本格化
  4. 9月以降は一般入試の対策も並行して実施

上記のスケジュール例を意識しながら、計画的に準備を進めることで、公募推薦入試での合格をきっと目指せるはずです。ただし、一般入試の準備も怠らず、複数の受験機会を確保しましょうね!

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