浪人はやめとけってどうして?理由や再挑戦の際に避けたい行動パターンを解説
更新日: (公開日: ) COLUMN
大学受験において「浪人はやめとけ」という声を聞くと、悩んでしまう人もいるでしょう。
事実、浪人を成功させるのは大変な努力が必要なため、簡単におすすめできるものではありません。
しかし、志望校合格に強い意志がある場合には、ぜひ前向きに検討してほしいと思っています。
本記事では、「浪人はやめとけ」と言われる理由や、決断前に検討してほしいポイントなどをまとめました。
浪人の決断に後悔しないための情報をまとめていますから、ぜひ参考にしてください。
「浪人はやめとけ」と言われる理由
最初に、「浪人はやめとけ」と言われる理由について確認しましょう。
- 浪人の成功率は高くないから
- 難関大学・医学部以外はレベルを気にしなくていいから
- 補足|就職を考えたら三浪以上は注意
浪人の成功率は高くないから
大学受験において浪人の成功率は高くないため、「やめとけ」という声があります。
そして予備校業界では、第一志望へ合格できる浪人生は10%程度といわれています。
また、現役時代より学力向上できるのも約20%といわれているため、浪人を成功させるのは大変な努力が必要であるといえるでしょう。
割合でみると、浪人しても失敗する人の方が多いため、「やめとけ」という人もいると考えられます。
難関大学・医学部以外はレベルを気にしなくていいから
基本的に就職の点で考えると、難関大学や医学部以外の大学はレベルを気にする必要はありません。
企業のなかには、難関大学を卒業していると高評価が得られるところも多くあります。
また、医療業界を目指す場合には医学部を卒業するのが大変重要です。
しかし、企業側で特別な条件を提示している以外では、難関大学や医学部以外は「大卒」という評価になり、採用に大きな差が出るケースは少ないです。
そのため、志望校が難関大学や医学部以外の場合は、十分に検討した上で浪人を決断するとよいでしょう。
補足|就職を考えたら三浪以上は注意
就職の際、二浪までは多くの企業で新卒として扱われます。
しかし、三浪以上になると新卒採用枠には応募できない可能性が高くなります。
そのほか、就職に不利な状況が生まれる可能性も出てくるため、注意してください。
三浪以上になってしまった場合には、難関大学を卒業している、浪人生活や大学在籍中に努力したエピソードなど、アピールできる話を用意しておくのが大切になります。
浪人はやめとけ!よく考えてから決めた方がいい人とは
この項目で取り上げる特徴に当てはまる人は、よく考えてから浪人を決めた方がよいといえます。
浪人生活を後悔する、最後まで頑張り切れないなどの可能性があるため、注意してください。
- 滑り止めに合格している人
- 志望校に合格したい強い動機がない
- 浪人するか悩んでいる人
- もう一年勉強を頑張る自信がない人
滑り止めに合格している人
滑り止めに合格している人は、慎重に浪人を決めた方がいいかもしれません。
浪人は志望校に再挑戦できるチャンスを得られる点が大きなメリットです。
しかし、志望校に必ず合格できるとは限らず、さらに滑り止めに受かる保証もありません。
現役中は滑り止めに合格していたにもかかわらず、浪人したら大学に全落ちしたという可能性も考えられます。
「浪人で全落ちするのがわかっていたら、現役時の滑り止めに進学していたのに」と後悔するかもしれないため、くれぐれも慎重に決断してください。
志望校に合格したい強い動機がない
「志望校に絶対進学したい!」という強い動機がない人は注意してください。
なんとなくで頑張れるほど浪人生活は甘くありません。
そして、「〇〇大学に行ってやりたいことがある」「将来のために志望校を卒業したい」という強い動機があれば、つらい浪人生活も最後まで頑張れます。
なぜ志望校へ行きたいのか、動機を再確認して浪人する価値があるかをよく考えてから決断しましょう。
浪人するか悩んでいる人
現役中の受験結果が満足のいくものではなかった際に、「浪人するか迷うな」と悩んでいる人は考え直した方がいいかもしれません。
たとえば、「志望校は不合格だったけど、受かった滑り止めに進学するのもあり」と考えているのであれば、浪人を後悔する可能性があります。
それは、浪人後に志望校と滑り止めの両方が不合格となる場合も考えられるためです。
大学進学を最低限の目標としている場合、浪人で全落ちしたら二浪目を検討する必要が生まれるため、気を付けてください。
もう一年勉強を頑張る自信がない人
浪人したら一年間は勉強中心の生活になるため、モチベーションを維持できる自信がない人は注意してください。
- 現役中に友達との遊びや趣味を我慢してつらかった
- 勉強が好きではない
人によって理由はさまざまですが、現役中の受験勉強を苦痛に感じていた場合、浪人生活を最後まで頑張れない可能性が高いです。
「つらくても絶対に頑張れる」という強い理由がある場合を除いて、もう一年勉強を継続するのは大変なので、よく考えて決断しましょう。
マナビズムが浪人生に「やめとけ」と伝えたい行動パターン
この項目では、浪人生の失敗パターンを紹介します。
下記の行動は避けて、成功率を上げる浪人生活にしてください。
- 4月から本気を出す
- 途中で気が緩む
- 学習計画を立てない
- 学習計画を修正しない
- 計画通りに進まなくても休息日を作る
【関連記事】
浪人生が絶対にやってはいけないこと5選〈マナビズムYouTube校〉vol.95
4月から本気を出す
「4月から本気を出す」という考えは、大学受験の浪人生に避けてほしい行動パターンです。
予備校・塾のカリキュラムは、新年度である4月から始まるケースが多いため、授業開始と同時に浪人生活をスタートさせようと考える人も一定数います。
しかし、浪人生活は、前回の受験が終わった日から始まっています。
そして、2月・3月は予備校・塾が始まるまでの準備期間ではありません。
4月から本気を出した場合、浪人決定後から勉強を始める人と2ヶ月程度の差がついてしまうリスクもあります。
浪人の成功率を上げるために、前回の受験が終わったらすぐに勉強をスタートさせましょう。
途中で気が緩む
浪人すると、継続してやる気が維持できずに気が緩んでしまう人がいます。
特に、夏前くらいまでは順調に成績向上している人が陥りやすい失敗パターンです。
一般的に、受験シーズンの前半は、一定の学力がついている浪人生と現役生の成績差が表れやすい傾向にあります。
そして、前半の成績に満足した結果、後半で気を緩めてしまうと以降の学力向上が難しくなります。
そのため、「浪人生の前半期はよい成績が出やすい」と考えておき、後半も気を引き締めて勉強するのが大切です。
学習計画を立てない
大学受験を成功させるためには、現時点の学力と志望校の差を把握した上で、入試日から逆算した学習計画が必要です。
「基礎力が足りないから、基礎固めから始めよう」と、今の自分しか見えていないと、本番までに必要な範囲を網羅できない可能性があります。
そのため、適切な学習計画を立てるためには、スケジュールの逆算が大切です。
必要な学習内容を整理して、本番までにすべての勉強が終わるように計画を立ててください。
現役時代は適切な学習計画を立てられなかったために失敗したという受験生も多いため、浪人生はスケジュール管理を徹底して勉強に臨みましょう。
【関連記事】
大学受験の勉強計画はまず逆算!スケジュール作りのポイントまとめ
学習計画を修正しない
浪人生を含め受験生に多いのが、学習計画を修正しないパターンです。
基本的に、学習計画は予定通りに進まず、修正が必要になると考えておいてください。
計画通りに進めるなかで、特に苦手だと感じた科目・単元は補強するために勉強量を追加します。
計画内では知識の習得が難しく、日程的にも時間を増やす余裕がない場合には、その単元は諦めてほかの部分の習熟度を上げるという選択が必要になるケースもあります。
学習計画は適宜修正を加えながら、限られた時間のなかでできる限り得点できる勉強を積み重ねていくのが大切です。
計画通りに進まなくても休息日を作る
勉強が計画通りに進まないのに、休息日はスケジュール通りに過ごすのも失敗パターンです。
学習計画が予定通りに進まなかった場合、修正する必要があります。
そして、学習計画を修正する場合、休息日もあわせて調整しなければいけないと覚えておいてください。
なかには、「休まないと勉強が捗らない」という人もいます。
しかし、時間が限られている大学受験においては、「計画通りに進んでいるから休憩できる」という考えを基本にしてください。
しっかり休息をとりたいという人は、学習計画が予定通りに終わるよう、日々の勉強に取り組みましょう。
やめとけと言われる浪人を成功のコツ
さまざまな意見を聞いた上で浪人を決断したら、下記に挙げた成功のコツを実践してください。
- 志望校に合格する強い意志を持つ
- 現役時代の失敗を分析する
- 浪人決定時から全力で勉強を始める
- 予備校・塾へ通う
志望校に合格する強い意志を持つ
浪人を決定したら、志望校に行きたい理由を再確認して、「絶対に合格する」という強い意志を持ちましょう。
強い意志は、浪人を成功させる上で、受験勉強のモチベーションを維持できる大切なポイントです。
なぜ志望校に行きたいのか、進学したら何をしたいのかなど具体的な理由を持てるとさらによいでしょう。
明確な志望理由があると、浪人生活中に勉強がつらいと感じても、最後まで頑張り続けられるはずです。
現役時代の失敗を分析する
浪人中の学力向上は、現役時代の失敗をしっかり分析できるかどうかにかかっています。
現役時代の失敗を分析できていない場合、自分に何が足りていないのかがわからないため、対策のための勉強ができません。
結果、効率的な学力向上ができず、現役時代と同じ失敗を繰り返す可能性もあります。
同じ失敗をしないためにも、現役時代を振り返り、足りない部分を補う勉強が必要です。
浪人決定時から全力で勉強を始める
現役時代の入試日程がすべて終わり、浪人を決断したら、その日から次の受験へ向けて全力で勉強を始めてください。
「入試が終わって疲れたから、しばらくは勉強を休もう」と気を抜いてしまうと、これまで培ってきた学習習慣が抜けてしまうかもしれません。
現役終了時は卒業シーズンでもあるため、どこかへ遊びに行きたいという気持ちもわかります。
しかし、浪人を選んだ時点で次の受験への強い覚悟が必要です。
数日の休息程度は問題ありませんが、1週間以上の長期的な休みは避けて、毎日欠かさずに勉強を続けてください。
予備校・塾へ通う
浪人生にとって、予備校や塾は大変重要な成功のカギです。
予備校・塾は、学習指導が受けられるほか、大学受験の不安や疑問などを解消できる貴重な場になります。
ほかにも、大学情報収集や模試の申し込みなど、浪人生活を快適に送るための環境も整っています。
そのため、「絶対に失敗したくない」と考えている浪人生は、予備校や塾へ通いましょう。
浪人を後悔させないマナビズム
マナビズムでは、専属の自習コンサルタントが週に1回の学習指導を実施して、浪人生が安心して受験勉強に集中できる環境を整えています。
また、浪人生コースでは、参考書学習に力を入れて、効率的な自習ができるための指導をしています。
マナビズムなら、あなたの浪人を後悔させません。
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「浪人はやめとけ」の声に悩む人が気になるQ&A
「浪人はやめとけ」という声に悩む人が気になるQ&Aを紹介します。
- 浪人生は何が辛い?
- 浪人生は1日何時間勉強するの?
- 仮面浪人の成功率は?
- 浪人生はいつから予備校に通う?
- 宅浪は何割?
- 仮面浪人の奨学金はどうなる?
浪人生は何が辛い?
浪人すると、もう一年大変な受験勉強を続けなければいけないのが辛いです。なかには、過度なプレッシャーやストレスを抱えたり、周囲の目が気になって恥ずかしいと感じたりする人もいます。浪人は、「絶対に志望校へ進学したい」という強い意志がないと、続けるのは難しいです。メリットやデメリットを把握した上で、よく考えてから決断した方がよいでしょう。
【関連記事】
浪人生になるデメリットとは?大学受験を成功させるポイントも解説
浪人生は1日何時間勉強するの?
浪人生は、1日8時間を目安に勉強してください。受験のライバルとなる現役生は、授業や予備校・塾などを含め、1日7時間ほど勉強していると想定されるため、ほかの人より多くの時間を確保するように努めましょう。そして、勉強時間とあわせて、効率的な勉強法を見つけるのも大切です。
仮面浪人の成功率は?
仮面浪人の成功率に明確なデータはありません。さまざまな情報を参考にすると、5~10%程度といわれています。失敗のなかには、途中で仮面浪人をやめてしまった人も含まれます。一般的な浪人も学力向上は大変ですが、大学に通いながらの場合はさらに難しいため、成功させるためには相当な努力が必要です。
浪人生はいつから予備校に通う?
浪人を成功させるためには、最初から全力で勉強する必要があります。そのため、予備校へはカリキュラムのスタートから通い始めてください。一般的な予備校は、4月からカリキュラムが始まります。浪人が決定して早いうちに予備校へ入校すると、カリキュラム前から自習室を使えるところが多いです。自習室の利用は、浪人生の快適な受験環境を整える上で大切な要素になりますから、早めに予備校探しを始めるとよいでしょう。
宅浪は何割?
浪人して予備校や塾を利用せず受験に挑む人の割合は、正式なデータがないため、提示できません。宅浪は、講師からの指導がないため、勉強で躓くと解決に時間がかかります。また、生活リズムが乱れやすくなり、自己管理を徹底しないと怠けてしまうかもしれません。学力向上しづらい要素があるため、よく検討してから決めた方がよいでしょう。
仮面浪人の奨学金はどうなる?
日本学生支援機構から奨学金を受給している仮面浪人生は、受験に成功して転学した場合でも引き続き受け取りが可能です。しかし、奨学金は貸与機関が決まっているため、仮面浪人一年で転学した場合、次の大学では三年次で受給が終了します。大学在籍中に返還が開始してしまうため、奨学金返還期限猶予願で返済延期の手続きをするとよいでしょう。
まとめ
記事を最後まで読んで、「志望校にもう一度挑戦したい!」と強く思えた人は、前向きに浪人を検討しましょう。
浪人する際には、記事で紹介した失敗パターンや成功のコツを参考に、学力向上できる勉強を実践してください。
まだ浪人に迷いがある場合には、予備校や塾の無料相談で悩みを伝えると解消できるケースもあります。
マナビズムでは随時浪人生説明会を実施していますから、お気軽に話を聞かせてください。