富井の古文読解をはじめからていねいにの使い方・特徴
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この記事では「富井の古文読解をはじめからていねいに」の特徴と正しい使い方・対象レベルについて紹介します。この記事を読むことで以下の悩みが解消されます。
- 特徴
- 使い方
- メリット・デメリット
- 似たレベルの参考書
- 次に使用すべき参考書
上記の悩みを抱えた受験生は是非参考にして下さい。
富井の古文読解をはじめからていねいにの概要
- 分類:古文参考書(読解法)
- 構成:23章構成
- 期間:入試初期(2週間)
- 対象レベル:高校基礎~難関私大レベル
- おすすめ度:★★★★★
富井の古文読解をはじめからていねいには古文の読み方を教える講義系の参考書です。
よって「これから読解の勉強を始める人」や「単語や文法は覚えたけど文章が読めない人」にオススメの参考書です。古文の正しい読み方を知らずにいくら問題を解いても効率が悪いので必ず読解法を身に着けてから演習に取り組みましょう。
期間は入試初期の2週間としています。古典文法と古文単語が300語ほど定着したあとにスグ行うようにしましょう。
おすすめ度は★5つです。図やイラストで読解法をまとめてくれているので読み進めやすい参考書です。また、章途中に「習得問題」といってその章で習ったことが使えているかの確認問題があるので、分かったつもりで終わることを解消してくれます。
古文の読解法を学ぶ参考書としては特におすすめの参考書なので有効活用しましょう。
富井の古文読解をはじめからていねいにの使用目的
古文という教科を攻略するために、どのような手段・やり方を想像しますか?
受験生はみんな、「古文単語と古典文法を身につけなければ」と最初に思い浮かべますよね。
確かに古文は、単語や文法といった知識的な条件がそろっていないと、読み始めの一行目から何が書いてあるかが全くわからず、パニックになってしまう恐れがあるのも事実です。 ただ、単語や文法を一通り暗記しただけで、スラスラと古文を読解することができるのでしょうか。
実際のところ、なかなかそうはいかないのです。
なぜならば、古文単語も古典文法も、「文脈」を理解してはじめてその知識が生かされるからです。
では、「文脈」を理解するためにはどんな勉強をすれば良いかわかりますか?
「文脈」を理解するためには大きく分けて2つの勉強をする必要があります。
1つ目はどの文章にも普遍的に当てはまる読解テクニックを学ぶことです。
読解テクニックは覚えることは少ない反面使いこなせるようになるためにたくさん練習をする必要があります。
2つ目は昔の社会や作品の知識を学習する古文常識を覚える必要があります。
古文常識は覚えることが非常に多いので暗記に時間を費やす必要があります。今回紹介する富井の古文読解をはじめからていねいには読解テクニックを学習する「センテンス」のステージと昔の社会に関する古文常識を学習する「常識」のステージと作品の古文常識に関する「ジャンル」のステージの3ステージからなる参考書です。
よって、単語や文法をやり終えてから「文脈」が理解できて文章が読解できるようになるためには最適な参考書であるといえるでしょう。
富井の古文読解をはじめからていねいにの特徴
特徴を3つあげます。
①読解法・古文常識が一気に学べる!
ますステージ1で主語の補い方や、敬語の処理の仕方、会話文の読解方法を学びます。このステージ1を読み込んで実践することで古典文法の知識を文法問題だけではなく読解に活かすことができます。
次のステージ2で「男女交際の常識」「生活の常識」「官位の常識」といった古文常識をインプットしていきます。現代生活とは異なった情報を知ることで読解の際の理解度が異なるので熟読しましょう。
ステージ3では「説話」「物語」「日記」「随筆」といったジャンル別の読解法を学びます。日記であれば「主語のない心情語・謙譲語の主語は作者」といった様に特殊な読み方があるので使いこなせるまで復習しましょう。
最後のステージ4ではステージ1~3で学んだ読解法を実践問題でテストします。実力が出せるように別冊を使うなどして復習しましょう。
②習得問題で確認ができる!
各読解法のキリが良い所で習得問題と称して確認テストが収録されています。習得問題もただ解くのではなく、インプットした知識をアウトプットすることを意識して解きましょう。
③別冊で総復習ができる!
「富井の古文読解をはじめからていねいに」には別冊が付いています。別冊には「ジャンル別読解法」や「ミニマム作品常識」「ミニマム古語辞典」といったように本冊で学んだ知識をきれいにまとめてくれています。本冊を読み込んだあとの復習教材として使用するようにしましょう。
単語と文法をしっかり学習していてこの参考書をやれば劇的に古文が読めるようになるといっても過言ではないです。
重要なことがたくさん載っているので何回も読み込んで復習して自分のものにするべきです。
単語と文法とこの参考書と演習問題をやれば入試古文でコンスタントに得点が取れるくらい完成度の高い参考書であることは間違いないです。
富井の古文読解をはじめからていねいにの使い方
次に富井の古文読解をはじめからていねいにの使い方を説明します。
①習得問題が出てくるまで説明を読む。
各章の最後にある「SAVE」部分がインプットできたのを確認して次の章に進みましょう。
②習得問題を解く!
習得問題もただ解くのではなくそれまでの章で学んだ知識をアウトプットすることを意識して精読しましょう。制限時間も記載されていますがまずは気にしなくていいので知識を使うことを優先させましょう。
③習得問題の解説を読む!
習得問題が解けたら解説を読むようにしましょう。解説を読む際は問題をただ丸付けして終わるのではなく、現代語訳と自分が読んだ際の訳を比較するようにしましょう。
1週間目はステージ1を2週間目にステージ2~4を終わらすペースを目安に進めましょう。
各ステージに3つ程度の習得問題があって2テーマ程解説を読んだ後に習得問題を解いていきます。
読解テクニックのステージでは学習したテクニックをいかに生かすが重要なので習得問題があることは受験生にとってとてもありがたいことでしょう。
また、古文常識の2ステージの習得問題では学習した古文常識を復習するだけでなく読解テクニックの復習にもなるのでとても有効です。
似たレベルの参考書
似たレベルの参考書としては「マドンナ古文」が挙げられます。
どちらも古文の読解法を学ぶ講義系の参考書としては一緒です。違いとしては「マドンナ古文」がより古典文法にも注力した参考書で、「富井の古文読解をはじめからていねいに」は古典文法よりも読解に注力した参考書となっています。
古典文法もまだ定着したか不安な受験生は「マドンナ古文」を古典文法は定着し読解法を学びたい受験生は「富井の古文読解をはじめからていねいに」を使用するようにしましょう。
次に使用すべき参考書
次に使用すべき参考書は「岡本梨奈の古文ポラリス1」です。
古文ポラリス1は長文の問題集となっています。古文の数多ある問題集の中でも一番解説が詳しく分かりやすいのが特徴です。
「富井の古文読解をはじめからていねいに」で習得した読解法を一気にアウトプットするのにもオススメの参考書です。2日に1題のペースで進めるようにしましょう。