【2022年度】大学入試共通テスト 物理基礎・物理の難易度を徹底分析!

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2022年1月に大学入試共通テストが実施されました。
大学入試共通テストが導入されて2年目にあたる年であり、問題の難易度や傾向と対策について詳しく知りたい方も多いでしょう。

そこで今回は、物理基礎・物理の2科目に関してどのような対策をしていけばいいのかについてお伝えします。

※共通テスト全体の概要に関して【2022年度】大学入試共通テスト 全科目の難易度を徹底分析!をご覧ください。

物理基礎

全体概要

共通テスト
試験時間/配点 30分/50点
大問数/解答数 大問数は3問、回答数は17問と昨年と同じ数であった。
出題形式 組み合わせを選ぶ形式の出題が多く、他にも文字式や物理量の大小を答える問題や数値計算などさまざまな形式の問題が出された。
出題分野 第1問は力と波動の小問集合、第2問は電気回路、第3問は物理的性質の違いを問う問題が出題された。
問題量 大問、設問数とも前年度ひいてはセンター試験と変わらず。
難易度 易化  |  やや易化  |  昨年並み  |  やや難化  |  難化

共通テストの物理基礎は、出題範囲が例年通りの内容ではあったものの、さまざまな出題形式や複数の単元から多角的な視点を求められる総合問題が出されていたため問題を解くのに時間がかかる傾向にあった。電気回路や物理量の大小関係といった例年通りの問題をしっかりと正答することできちんと得点にしていきたいところ。

大問別分析

第1問 小問集合

問1は電車をテーマにした相対運動の問題。進行方向が異なることに留意して問題を解けば答えが導き出せた。問2は運動方程式・問3は力学的エネルギーにまつわる設問であり、図を描いたりエネルギー保存則に気付ければ問題なく答えられる問題であった。

第2問 電気

直列つなぎと並列つなぎにおける発熱量の違いがテーマ。電圧と抵抗値の関係を正しく理解しておけば何なく解けただろう。問4では電力量を計算する必要があったが、桁数が問題文に記されていたため読み飛ばしていても答えられる問題であった。

第3問 力学・熱力学・電気

さまざまな物理的性質を問う総合問題。対話文形式での出題となった新傾向問題でもあった。問3は電磁気に関して問う問題であり、グラフから値を読み取って基本公式に当てはめて低効率を求める。

2023年に向けての受験対策

共通テストの物理基礎は、物理基礎の基本的な知識をもとに、日常のテーマや実験と絡めて解く問題が多く出題されています。物理基礎は物理と違い、複雑な計算を求める問題はほとんどないため、式の意味や現象を正しく捉えることが大切です。教科書の基本問題を解いていきながら、どの条件でどんな公式を使うのかを押さえましょう。物理基礎は覚えることが少ないため、限られた知識をどれだけ使いこなせるかが物理基礎の得点を稼ぐ鍵になります。

おすすめ参考書

共通テストの物理基礎で得点を稼ぎたい方に向けてのおすすめの参考書を紹介します。

「橋元の物理基礎をはじめからていねいに」

<特徴>
物理基礎の必要な知識をわかりやすく学ぶことができる参考書です。学習単元を16講に分けて、それぞれを講義形式で解説してくれています。図やイラストを使って解説してくれているので、物理基礎をイメージで捉えやすいことも魅力の1つです。

購入ページ:「根元の物理基礎をはじめからていねいに

「よくわかる物理基礎問題集」

<特徴>
物理基礎の重要な問題が多く掲載された参考書です。問題には基礎問題と応用問題の2レベルが収録されているため、物理基礎の基礎から応用までを幅広くカバーできます。解説も分かりやすく物理基礎の問題を解く最初の1冊としておすすめです。

購入ページ:「よくわかる物理基礎問題集

「きめる!共通テスト物理基礎」

<特徴>
物理基礎の共通テスト対策を効率よく行いたい方におすすめの参考書です。共通テストの押さえるべきポイントから解き方のコツまで、分かりやすく本書では記されています。共通テストの過去問をやる前にやっておきたい参考書です。

購入ページ:「きめる!共通テスト物理基礎

物理

全体概要

共通テスト
試験時間/配点 60分/100点
大問数/解答数 大問数は4、解答数は25個であり昨年並み。
出題形式 共通テスト特有の史料読み解き問題は減少傾向にあり、基礎的な知識があれば解ける問題が多かった。ただし、第2問の前半には物理的に誤った仮定を反証するという新しい傾向の出題形式があった。
出題分野 第1問は小問集合。第2問では力学や電磁気学にまつわる問題が出された。
問題量 問題量は昨年の大学共通テストと同じ。
難易度 易化  |  やや易化  |  昨年並み  |  やや難化  |  難化

共通テストの物理では、昨年度と比較しても難しい計算問題は影を潜めており、とにかく物理法則に従って素直に判断・計算していれば解ける問題がほとんどでした。問題文に隠された矛盾や的確な表現を見抜くことができればよりスムーズに問題が解けた。所要時間も短く済んだため昨年のセンター試験と比べても難易度は易しくなった。

大問別分析

第1問 小問集合

波動と熱力学、電磁気学からの小問集合問題。問2では凸レンズは光がスクリーン上に集まることを考えれば解ける。問5は過去のセンター試験でも頻出されていた電流の磁場と力の向き、大きさが問われる問題であった。基本的な内容を問う問題ばかりであったため、難易度はさほど高くなかった。

第2問 力学

問題の前半が実験で間違った仮定を反証するというテーマが珍しい問題であった。問2では実験2の意図をふまえ、実験1の前提条件を導き出す必要があった。問3も同様に図2から読み取れないものに注意しなければならず、この2つの問題は判断が難しかったであろう。問4以降は実験で起こる現象を想像するシンプルな問題。

第3問 電磁気学

問2ではコイルと電流、オシロスコープの内部抵抗について答える問題。法則に従って答えを書き出せばミスも防げた。問4は図5と図6を比較して選択肢を選ぶ問題であり、電圧の変化だけが逆転している点に気付けば正解に辿り着ける。問5では台車の速度が変化することに注意。

第4問 原子

問1は各速度の定義を知っている前提で速度変化が微小時間においてどのようにして起こるかに気付ければ、難しい考察をせずとも解ける問題であった。問2も指数部のみに絞れば細かな数値まで計算しなくて済む。問3は与えられた式から運動エネルギーと静電気力による位置エネルギーを地道に計算すれば答えが簡単に得られる

2022年に向けての受験対策

共通テストの物理を攻略していくには、図やグラフから必要な情報を読み取り、物理法則を用いて解く能力が必要になります。その能力を磨くためにも、土台となる知識や公式を使った典型問題を確実に理解しておきましょう。思考力を問う問題であっても、基礎となる考え方を知っておかなければ、太刀打ちできません。また、会話文の問題や定性的な理解を問う問題に関しては、普段から様々な物理現象を言葉や数式、作図などで表現する練習をしておきましょう。物理現象に対する深い理解が共通テストの物理の得点につながります。

おすすめ参考書

共通テストの物理で得点を稼ぎたい方に向けてのおすすめの参考書を紹介します。

「宇宙一わかりやすい高校物理 力学・波動」

<特徴>
物理に苦手意識を感じる、学校の授業についていけないという人におすすめの参考書です。イラストや図解が豊富で、理解につながるたとえ話を多用して解説してくれているので、初学者でもスムーズに学習できます。

購入ページ:「宇宙一わかりやすい高校物理

「物理のエッセンス」

<特徴>
物理の基礎を固めたい方におすすめの参考書です。問題量も標準的で、解説も重要なポイントをコンパクトにまとめてくれています。関連問題や類似問題が分かりやすく並べられており、基礎問題から応用問題まで幅広くカバーできます。単元別の同じシリーズである「熱・電磁気・原子」の参考書もやることで、受験物理に出てくる大半の問題に対応できます。

購入ページ:「物理のエッセンス

「短期攻略 大学入学共通テスト 物理」

<特徴>
大学入学共通テストの実践に特化した参考書です。1日1テーマの問題演習で共通テスト対策が約1か月でできるような構成や、大問ごとに問題の難易度を3段階で表示していたりと、独学で勉強している人にやさしい作りになっています。

購入ページ:「短期攻略 大学入学共通テスト物理

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